カナダが進めている潜水艦12隻の調達先はドイツと韓国に絞られ、国営放送のCBCは20日「連邦防衛投資庁が正式な入札関連文書を送付した」「入札評価の割合で最も重視されているのは潜水艦の維持だ」と報じ、維持管理パッケージとオフセットだけで入札評価の65%を占めている。
参考:Canada’s instructions to submarine contract bidders highlight sustainment, economic benefits
来年の今頃には推定600億加ドル=約6.6兆円の契約を獲得する企業が決まっているはずだ
カナダのブレア国防相は2024年7月「最大12隻の通常動力型潜水艦の取得手続きを正式に開始した」「正式な情報提供依頼書(RFI)を秋に発行する」と発言し、待望のRFIが9月に発行され「魚雷、対艦ミサイル、陸上攻撃用の長距離攻撃兵器搭載」「契約締結は2028年」「1番艦引き渡しは2035年」「海外建造=完成品の輸入」「サポート、訓練、インフラ分野へのカナダ企業参入=技術移転」を要求していることが判明。

出典:TKMS
この入札にはフランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン、韓国、日本で争われると噂され、日本メディアも「カナダが計画する次期潜水艦の有力候補にたいげい型潜水艦が浮上している。有望視される日本の潜水艦輸出を実現するには政府や企業が一丸となることが求められ、日本国内での建造にカナダの理解を得る外交努力を重ねることも不可欠だ」と盛り上がっていたが、The Hill Timesは昨年11月「RFIの回答期限前、我々の取材に日本大使館は『カナダ海軍向けの潜水艦入札に日本企業は参加しない』と回答し、複数の関係筋も『三菱重工業はたいげい型潜水艦を提案する予定はない』と述べた」と報じていた。
カーニー首相も今年8月にTKMSの造船所を視察した際「潜水艦入札のShort List=適格候補をドイツと韓国に絞った」「公正で透明な競争に尽力する」「秋にはHanwha Oceanの造船所も訪問する予定だ」と発表、カナダ国営放送のCBCも「ドイツと韓国の競争は熾烈だった」「スペインとスウェーデンも情報提供に応じたが要件に基づく徹底的な評価で排除された」「カナダは2027年までに最終決定を下す予定だ」と報じていたが、カナダ連邦防衛投資庁はTKMSとHanwha Oceanは正式な入札関連文書を送付したらしい。

出典:Public Domain CF-18A/B
カナダはCF-18A/B後継機プログラムでも「提案された戦闘機を3つの要素で評価する」と事前に発表し、その割合は「戦闘機の能力評価=60%」「戦闘機のコスト評価=20%」「カナダ産業界への再投資を含むオフセットの内容評価=20%」で構成されていたが、CBCが20日に報道した内容によれば「カナダが最も重視しているのは潜水艦12隻導入後の維持管理で、入札評価の割合は維持管理パッケージ=50%、潜水艦の能力=20%、企業の財務状況=15%、オフセットの内容=15%だ」と報じている。
防衛投資庁のジェームズ・ルーク氏もCBCの取材に「潜水艦調達は機密事項なのでコメントできないが、今回の調達はカナダ防衛産業を最大限活用して質の高い雇用を創出す、経済成長を促進しつつ、カナダに大きな経済的利益をもたらすものでなければならないと言及してきた」と述べ、カナダは潜水艦の自国建造を要求していないものの「サポート、訓練、インフラ分野へのカナダ企業参入」を求めているため、維持管理パッケージとオフセットは密接な関係、つまり潜水艦の維持管理でカナダ産業にどれだけ恩恵をもたらせるのかが焦点になってくるのだろう。

出典:Hanwha Ocean Polska
因みに今回の入札関連文書に対する回答期限は「2026年3月」と報じられており、来年の今頃には推定600億加ドル=約6.6兆円の契約を獲得する企業が決まっているはずだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Hanwha Aerospace Europe





















潜水艦の維持で、散々な目にあってしまったカナダなら、維持を重視するのは当然だと思う
新造でもどっちも北海運用だと外れな気がする。
どっちの機種もセイルから操舵を取っ払う改修の必要はありそうですね。
AIPがあろうと、シュノーケリングの必要性があるから通常動力型はどうしても不利。
日本が参加しなかったのは、メーカーの余裕がないのか、たいげいを出したくないのか、北極海だからか。
防衛省は潜水艦を最重要視していると思うので、最新型を出したくないというのはわかります。「そうりゅうにリチウムイオン載せた」のと「たいげい」ってどのくらい差があるのでしょうか?(リチウムイオンも出したくない?)
新品を導入できるだけの国力があるのは欧州かインドくらいでしょうか。欧州は自力建造できる国が多いですし、欧州内の国から導入するのがほとんどなので、可能性は低い。
インドは国産原潜がありますが、通常動力は全て外国産だったと思います。運用中の通常動力は全て老朽艦だったはずなので、これからも通常動力を運用するなら、可能性はある。
そもそも、今の日本は潜水艦輸出にそれほど執着してないかもしれない。
日本の防衛装備で輸出できそうなのは、(素人の勝手な妄想なのでご容赦ください。)
海
・DDG:フルスペックのイージス艦を運用する国はだいたい自国建造できる。
・DDH:全通甲板を導入したい国があるのか?
・FFM:大いに可能性あり
・哨戒艦(つい最近進水した):めちゃ安いのでフィリピンあたりが欲しがりそう。
・DD:可能性はある?
・補給艦等:補給艦を運用するような国は自前で作れそう。
・P -1:売れなそう(わざわざ運用機体数が少ないやつを使うか?)
・US -2:インドの話も無くなった。高い。
空
・GCAP:可能性があるのはオーストラリア、カナダ、欧州(?)
陸
レッドオーシャンすぎて売れる気がしない。
ミサイル系
わざわざ日本から導入する国があるのか。
値段によっては島嶼防衛用高速滑空弾とかならワンチャン?
海洋国家だから海の装備の競争力は高そうですが、海上装備を大規模に運用する国はだいたい自国建造できますし、金を持ってる国が集まる欧州は遠く、欧州内で完結してる(自国、イギリス、ドイツで完結)(あと、欧州はウクライナ支援で運用中の陸上装備を供与して、自国分を更新するという波が来てますが、海の装備は変わってない。)(ポーランドにK2を捩じ込めた韓国はさすがだなと)
> ・P -1:売れなそう(わざわざ運用機体数が少ないやつを使うか?)
()内を言っちゃったら「国産装備の輸出」なんてハナから考察する意味がないでしょう。ミサイルについての「わざわざ日本〜」も同様。
しかもP-1の競合であるP-8だって運用機数は2倍かそこらでしかない。もちろん737NGや800を加えれば桁違いにはなるけれど母機は既に生産終了して、P-8の生産ラインも閉じる閉じる言ってて発注が入って辛うじて延命してる状態なのを思えば決定的な差ではないでしょう。
ミサイルについても対艦、対空は可能性があると思います。
対艦は競合が多くなく、それぞれに特性が異なりますから競合よりニーズにハマればチャンスはあるでしょう。問題は「そもそも市場がニッチだからこそ競合が少ない」ことですが。
対空も中SAM改は価格の近いSAMP/T+アスター30となら勝負ができるでしょう。
まあミサイル類は特に「近年の状況で売ってる余裕があるのか」という問題もありますが…
カナダは、潜水艦動かなくなったので、メンテナンス性を大事にするのでしょうかね?
日本は、もがみ改型の輸出がオーストラリアに決まりましたから、より他国海軍の発注ニュースがビジネスチャンスに感じまして。
以前よりも、興味深く拝見します。
ドイツも韓国も、技術供与も現地生産等どれも許可を出してくるだろうし、直接的な軍事協力は現状どちらも無理だろうし
ある意味、カナダ(産業)への投資額での勝負になるのか?
潜水艦の能力は評価の20%なんだ
カナダのこの事例が一般的とは思わないけど、ごく一部で行われている
「日本の兵器は高性能だから売れる」、「性能が低いから売れない」
という議論が如何に意味のないものなのかを思い知らされる
ですね
まあ単純に2020年代以降の現代における日本の技術力ってドイツや韓国と比べてどの水準なのかとかは一ミリオタとしては気になりますがね
能力の評価は2割ですってそれ戦うことじゃくなくて保有そのものが目的ですって
言ってるようなもんだな。
カナダの軍備調達は相変わらずバカげてるね。
本当の安全保障を考えるなら実戦で何をするかをあくまでベースとするべき。
兵器を持ってて嬉しいコレクションにしたら単なる税金の浪費だ。
性能より他のことを重視っていうのは、実際に戦闘が起きるとかそういうことは真面目に考えてないから
まあ、カナダに攻め込む国なんていないだろうって思ってるからなのだろうけど、なぁ
(その割にアメリカに滅茶苦茶、喧嘩を売ってるけれどこれは左派あるあるの、
『挑発しておきながら実際に殴られたら「そんなつもりはなかった」って言いだす』あの仕草なんだろうな)
逆に言えば、友邦を助けに行くことを想定してない、助けに行く気もないとも言える気がする
潜水艦の性能には独韓でもそこまで圧倒的な性能差はないからではないでしょうか?
性能だけで見れば、恐らくそう
韓国のは独の派生型なわけだし
ただ諸外国をはじめ、他者も見てるというのを意識してなさすぎるのが問題
ここまで露骨にしたら当事者も意図していない意図が漏れ出してしまう
カナダは日本と同様に、「攻め込んできたら、相手は痛い目を見るよ」という抵抗の意思と能力を誇示したいんでしょう。
能力の評価が2割ってのは、おそらくドイツ製を選んでも韓国製を選んでも性能的に大きな差がないから評価の重要度が低いって意味ではないかと
能力が低くても維持管理の方が重要とは言ってないと思います。
そもそも最低限の必要要件を満たしてなければその時点で候補から弾かれるでしょう。
能力2割と言うのは「そこからの加点分」をどう評価するかの話かと。
生産体制が整ってなかったから仕方ないとはいえこの案件を日本が取れなかったのは残念。
オーストラリアにフリゲート売れてニュージーランドにも売れそうなのはよかったけど。
以前に海自の元潜水艦隊幹部のインタビュー記事を読んだけど、潜水艦は自衛隊の唯一の戦略級装備だそうだ。なので、海外に最新型を売ることは無く そうりゅう型のような型落ちなら売ることも可能だそうだ。
なので、日本がいま売れる潜水艦では、カナダのニーズには合っていなかったんだね。
既にキャパオーバーだから、建造できるめどは立たないけど契約取りますとかは流石にできないので仕方ないような…
まぁ稼働0と1を行ったりきたりしながら何年も丘の上で修理中みたいな現状からすれば、とにかくちゃんと動くなら性能は二の次だとなってもしょうがないと思う
しかし12隻まで増強なんて出来るんですかね?予算もだけどサブマリナー足りるんか
最近のカナダのEU寄りの安全保障政策みるとドイツの方が若干有利な気はします。
韓国が勝つにはどれだけカナダに投資出来るかになってくる感じですかね。