米国がカリブ海に派遣している戦力規模はフォード級空母、ワスプ級強襲揚陸艦、サン・アントニオ級揚陸艦、タイコンデロガ級巡洋艦、アーレイ・バーク級駆逐艦4隻、沿岸戦闘艦、攻撃型原潜、特殊戦支援艦、潜水艦支援艦、病院船、補給艦2隻まで膨れ上がった。
参考:Amphibious Warship Returning To Caribbean, Report Claims U.S. Planning Strikes On Mexican Cartels
参考:How the US is preparing a military staging ground near Venezuela
米軍の派遣規模は「カリブ海で麻薬カルテルを取り締まる」というより「ベネズエラでの地上戦を目的にしている」と解釈するのが妥当
トランプ大統領は「ラテンアメリカの麻薬カルテルを取り締まる」という目的でカリブ海に戦力を派遣しているものの、その規模は「カリブ海で麻薬カルテルを取り締まる」というより「ベネズエラでの地上戦を目的にしている」と解釈するのが妥当で、今月3日までに判明した派遣戦力はフォード級空母1隻、ワスプ級強襲揚陸艦1隻、サン・アントニオ級揚陸艦2隻(1隻に修正)、タイコンデロガ級巡洋艦1隻、アーレイ・バーク級駆逐艦4隻、沿岸戦闘艦1隻、攻撃型原潜1隻、特殊戦支援艦1隻、潜水艦支援艦1隻、病院船1隻、補給艦2隻だ。
ワスプ級強襲揚陸艦とアーレイ・バーク級駆逐艦2隻はトリニダード・トバゴ周辺海域に展開中、残りの艦艇は米国領プエルトリコの基地や周辺海域に集結しており、ラファエル・エルナンデス空港にはMQ-9が、旧ルーズベルト・ロードス基地にはF-35Bが配備され、C-17がプエルトリコに武器や物資をどんどん運び込んでいる。
さらにプエルトリコの旧ルーズベルト・ロードス基地とヴァージン諸島のヘンリーE.ロールセン空港では拡張工事が行われている最中で、米空軍のB-52Hが10月15日に3回、B-1Bが10月23日に1回、27日に2回、ベネズエラ沖への威嚇飛行を行っており、まもなく地中海からフォード級空母とアーレイ・バーク級駆逐艦が、フロリダ州メイポート基地からサン・アントニオ級揚陸艦がカリブ海に到着する予定だ。

出典:Savkeez1/CC BY-SA 4.0
ベネズエラのマドゥロ大統領もロシアに軍事援助を要請し、10月末にIl-76がアルメニア、アルジェリア、モロッコ、セネガル、モーリタニアを経由して首都カラカスに入り、ロシアのジュラヴレフ国防委員会副委員長は「Pantsir-S1とBuk-M2Eをベネズエラに移送したばかりだ」「何を提供しのか機密扱いなので米国は驚くかもしれない」「友好国にオレシュニクや巡航ミサイルのよう兵器を供給するのに障害はない」「少なくともロシアはこの種の兵器移転を制限する国際的な義務はない」と述べ、War Zoneは「本当にロシアがPantsir-S1とBuk-M2Eを送ったのかは確証がない」と指摘している。
ロシアはウクライナ軍の長距離攻撃に晒され、ほぼ毎日と言っていいほど製油所、石油貯蔵施設、天然ガス施設、パイプライン、発電所、変電所が損傷しており、6日夜にはロシアで3番目に大きいコストロマ州の火力発電所が被害を受け、ウクライナほどではないにしても局地的な停電を訴える声が増えているため、現在のロシアにPantsir-S1とBuk-M2Eを手放す余裕があるのか微妙だが、もしロシアが政治的理由でベネズエラへの軍事支援にリソースを割くのならウクライナにとって好都合だろう。
因みにトランプ大統領がベネズエラでの地上作戦を検討しているのかどうかは不明だが、ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARは「ベネズエラに対する軍事援助に最も合理的なのはFPVドローンだ」と述べている。
“沿岸防衛用のミサイルシステムと異なりFPVドローンのオペレーターは見つかりにくく、MQ-9の高度な電子光学センサーで全て探し出すのは困難だ。ベネズエラの友好国に余剰の対空/対艦システムがあったとしても移転には時間がかかるだろう。それに対してFPVドローンは数千機単位で生産できる上、1機あたりのコストも1,000ドルほどなので自動小銃の価格に近く航空機による輸送も非常に簡単だ。大量のFPVドローンで沿岸地域をカバーすれば米軍の水陸両用作戦を阻止するに効果的で、もし上陸されてもヘリやLCAによる補給を破壊できる”

出典:Cancillería del Ecuador /CC BY-SA 2.0
“勿論、FPVドローンは対空ミサイルや航空戦力の完璧な代替手段ではなく、特に高度な兵器システムを使用する米国との戦いでどの程度の効果を見込めるか不確かで、第三者から見れば遊びのように見えるかもしれない。しかし、小銃で武装した民兵を大量動員できるベネズエラにとってFPVドローンは最良の戦力強化手段であり、これ以外に短期間で戦力を強化する手段はない”
要するにベネズエラが短期間で米国に対抗する対称的な能力を手に入れるのは不可能なため、450万人とも言われる民兵をFPVドローンで武装させれば「上陸してきた米軍の地上戦力に出血を強いることができる」という意味だが、問題はFPVドローンを運用する能力も短期間では獲得できない点で、RYBARも「米軍に打撃を与えるためには偵察ドローンの使用や一定レベル以上の連携が必要になる」と指摘している。

出典:Минобороны России
つまりFPVドローンの導入が容易なのは「従来の対空/対艦システムと比べた場合」の話で、ウクライナ人やロシア人のようにFPVドローンを扱えるようになるにはそれなりの時間が必要になり、結局のとこと魔法のような都合のいい解決策は存在しない。
追記:サン・アントニオ級揚陸艦のフォート・ローダデールはフロリダ州メイポート基地に帰投したため、カリブ海の作戦に参加しているサン・アントニオ級揚陸艦は2隻ではなく1隻になる。
関連記事:ベネズエラに対する地上作戦の準備か、米国防長官が空母派遣を発表
関連記事:米国が海兵隊4,000人を含む艦隊を派遣、ベネズエラも民兵450万人を動員
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Andrew Eggert






















ベネズエラ大統領選以降はブラジルなどの外交関係も悪化、ガイアナとは油田で対立。
ベネズエラ難民を、周辺諸国に撒き散らかすのも続いてきましたから、周辺諸国から厳しい目線も向けられています。
ベネズエラが最終的にどうなるのか分かりませんが、外交的にはどうしようもない状況ではありますね。
マドゥロ大統領の亡命報道、(真偽不明ですが)過去に複数回ありましたので、水面下でかなり激しいやり取りがあったのかもしれませんね。
オバマ元大統領がカダフィ大佐政権を倒したように、マドゥロ大統領を処すつもりなのだろうか?
個人的に気になったのはこの二つですね。
> 「友好国にオレシュニクや巡航ミサイルのよう兵器を供給するのに障害はない」
> 「少なくともロシアはこの種の兵器移転を制限する国際的な義務はない」
これはベネズエラの事だけを指したものではないと思います。
だから「友好国」と言ったのでしょう。
ロシアがベネズエラに兵器を供給しても米国がどうしてもベネズエラを攻撃し、上陸作戦をしたいのであればそれをベネズエラもロシアも阻止する事は出来ません。
ロシアがフリーハンドを握っているならまだともかく。
これが単なる脅しなのか、脅しでないならベネズエラを攻撃する時に米軍がどんな兵器を使うのかが気になります。
でもフェンタニルをどうにかしたいなら米国は中国やベネズエラよりも米国内のお医者や流通関係を爆撃した方が良いと思います。ベネズエラを攻撃した所で麻薬の蔓延には殆ど何も影響しないと思われます。だからやっても別の目的があるか、アリバイでしかないですね。
トランプ大統領の性格から言って、脅すだけ脅して適当に巡航ミサイル乱打か象徴的建物に爆撃して勝手に勝利宣言して終わるような気がする。
上陸するにしてもベネズエラ本土とかじゃなくて、適当な島とか半島とかに上陸してやった感アピールぐらいかなと。
Greatなアメリカの圧倒的パワーを見せつけて尚且つ叩いても国際的に文句少なそうなのがベネズエラであっただけであって、サンドバックを叩くのにそんなに理由は要らないってのが本音かと。
ウクライナで負けている(少なくとも勝ててはいない)アメリカは、武威を取り戻すため、勝てる戦争を欲しているのでしょう。
しかし、そんな都合のいい相手もなかなかおらず。鶏を切るのに牛刀な相手では、意味がないですから。
逆に鶏を相手にして苦戦なんかしたら、武威は完全に失くなります。
ウクライナについてはそもそも参戦してる訳でもないのでアメリカにとっての勝ち負けを語るのは微妙なような……
何処まで言っても世界の五指に入る列強であった筈のロシアがたかが物的支援受けてるだけのウクライナ相手にWW2以来の損失を出しての消耗戦に引きずられているのが現実ですし……
>たかが物的支援受けてるだけのウクライナ相手
ウクライナは10年以上の時間を掛けて軍を大幅に戦力を増強してヨーロッパ有数の陸軍大国になって、さらに先進国から手厚い支援を貰い軍民死に物狂いで戦ってるんだから弱い訳がないでしょう。
こんなのロシアじゃなくてもどこの国も苦戦するよ。アメリカ軍やイスラエル軍でも似たような状況になると思う
ウクライナの大軍拡ってのが割りと幻想な気が
ドクトリンこそ戦前からドローン取り込みはしてても装備面では戦前ウクライナ軍はそれほど大きな進化をしていたかと言えば精々バイラクタルにジャベリン程度、海軍は蚊の艦隊でしかなく、空軍にしても新型なぞ配備されてません
陸軍主体の正規軍20万程度、予備役が何百万いたとしても陸軍国で徴兵制度のある国では際立った要素ではありません、ベネズエラもこの記事にあるように民兵400万越えとかですし
局地紛争を抱える中堅国として見れば規模はまぁそんなものだろうで収まる範囲では?
そしてミリタリー界隈がロシアに期待したのは軍事的な意味でのイラク戦争初頭の流れ、一ヶ月で国土の大半占領して国家機能・正規軍の無力化です
その意味ではやはり今回の戦争にとおけるロシアは「期待外れ」ではないかと
ウクライナの戦前の大軍拡ってのが割りと幻想な気が
ドクトリンこそ戦前からドローン取り込みはしてても装備面では戦前ウクライナ軍はそれほど大きな進化をしていたかと言えば精々バイラクタルにジャベリン程度、海軍は大幅縮小した蚊の艦隊でしかなく、空軍にしても新型なぞ配備されてません
陸軍主体の正規軍20万程度、予備役が何百万いたとしても陸軍国で徴兵制度のある国では際立った要素ではありません、ベネズエラもこの記事にあるように民兵400万越えとかですし
局地紛争を抱える中堅国として見れば規模はまぁそんなものだろうで収まる範囲では?
世界中から人モノ金を支援されまくって、そこそこ国土が広くて、
近代的な正規軍同士の正面衝突を制さない限り勝利出来ない
↑
この条件で考えたらドイツやフランスや自衛隊がウクライナに攻め込んでも
電撃戦で決着なんて無理だろうからWW2以来の損失で消耗戦になって当然だし
仮に米国や中国がウクライナに攻め込んでも電撃戦は無理で絶対消耗戦になるし
要はどこの国がウクライナを攻めてもWW2以来の大損害な消耗戦でしょ
それを理解した上で、ロシア軍の当初の行動が杜撰だったという批判なら理解出来る
正規軍ですらないたかが武装勢力のフーシ派相手に有効打を打てずSM-3やSM-6を射耗して手を引いたのに、正規軍が出てくるであろうこっち方面でガチの地上作戦までいきますかね?
まあアメリカ人にすらTACOとか言われてる現状なのでマッチョな指導者像を示さないといかんのですかね…
毎回思うけどこのFPVドローン大量攻撃作戦って電波の干渉どう対処するんだろうか
ウクライナロシアでも相当干渉してて電波の奪い合いになってるって聞くが
アメリカ側はジャミング能力高いんじゃないかな?
航空機がジャミングするという事は自機のレーダーにも悪影響だけど赤外線で航行に必要な能力は担保されてると思う。
F117なんか全てのレーダーなしで運用してましたね。
正直ドローンを導入しようがベネズエラの軍事力でマトモに米軍と戦える気はしない。
でもドローンが貧者とって有利になる兵器だとは思う。小銃やロケット弾で米地上部隊と戦うのとかムリゲー過ぎるし。
訓練の面でもFPVドローンは貧しい軍隊に優しいと思う。電気だけでドローンを飛ばす訓練は出来るから安上がりだもの。
って事でベネズエラがしっかり対応すればそこそこの被害は米軍に与えられると思う。
ただ個人的に恐れるのはそちらではなく・・・米兵へのドローン攻撃の映像に米世論&トランプがどんな反応をするか。今までとはちょっと違うよねと。
>>小銃やロケット弾で米地上部隊と戦うのとかムリゲー過ぎるし。
中東ではそれで米軍が根を上げるまで行ったから全くもってムリゲーではないだろ。
国家としての主権を守る戦争であればムリゲーでしょ。
その後ひたすら嫌がらせに徹してアメリカの反戦ムードを高めていくのであれば、アメリカはそういう戦いにめっぽう弱いけど。
それ見て学んだのであろうがイスラエルだよね。結局民間人と敵を区別して、人道を意識すると占領なんて不可能なんだって。
これは地上戦本気でやるかもしれない
ウクライナ侵攻直前もロシアが医療装備を国境付近に大量移動してたし、病院船もそれと同じかも