Rostecが2021年7月に発表したSu-75計画はウクライナ侵攻が勃発したことで破綻しまい、ドバイ航空ショーに参加したチェメゾフ最高経営責任者は「プロトタイプの飛行試験=初飛行に近づいている」と述べたものの、未だに出資国や輸出先を確保できていない状況だ。
参考:Russia’s Checkmate Fighter Nearing First Flight, Rostec CEO Says
参考:Su-57 With New Upgrade Options, Russia Claims First Foreign Delivery Has Already Occurred
Su-75の開発は初飛行に向けて継続されているものの、未だに出資国を見つけられず計画は相当遅れている
Rostecが2021年7月に発表したシングルエンジンの第5世代戦闘機Su-75は「ロシア空軍向けの戦闘機ではない」「開発資金を国家に頼らない」「Su-75に関心を示す潜在的な顧客からの投資を引き出して開発を進める」という特徴を備え、ボリソフ副首相は当時「Su-75への投資に前向きな国を確保している」と説明していたものの、この目論見はウクライナ侵攻が勃発したことで破綻してしまった。

出典:Rostec
ボリソフ副首相が言及していた国はアラブ首長国連邦(UAE)で、Rostecはウクライナ侵攻の影響を受けて初飛行を2023年から2024年に延期したことを受けてUAEは資金供給を停止し、TASSは2023年2月「この問題を打開するためRostecはインドを開発に招待することを狙っている」「来週に開催されるエアロ・インディアで両国の代表団が話し合いを行う」と報じていたが、インドから資金を引き出せた様子はなく、Su-75も初飛行を行った形跡がない。
ドバイ航空ショーに参加したRostecのチェメゾフ最高経営責任者はSu-75の現状について「戦闘機開発には平均10年~15年ほどかかり、我々はつい最近になって開発作業を開始した。この戦闘機は安価な単発機で、空中目標と地上目標の両方を破壊できる十分な武装を備えているため需要があると思う。現在の開発状況はプロトタイプの飛行試験=初飛行に近づいている」と明かし、Aviation Weekは「戦争の影響で海外資金の獲得が難しく、国家のリソースも戦争遂行と自国向け戦闘機の生産に集中しているにも関わらず、ロシアはSu-75の開発を続けている」と指摘した。
戦闘機分野への投資削減は必ずロシア空軍の能力低下に繋がるだろう
参謀本部作戦総局で勤務経験のある元ロシア軍大佐のミハイル・コダレノク氏は侵攻開始3週間前「ウクライナを数時間で制圧するなど不可能だ」「ロシア軍がパンと花束で歓迎されることはない」と予言、侵攻開始後も「ウクライナ軍は士気が低いため総崩れになるというクレムリンの主張は真実ではない」と述べ、プーチン大統領も戦争の早期決着が不可能だと認識すると約20兆ルーブルを投じてきた軍近代化計画=Российская государственная программа развития вооружений(国家兵器開発プログラム)の中止を指示。
メドヴェージェフ元大統領が国家兵器開発プログラムはT-14を含む戦闘車輌2,300輌、Su-57、Su-35、Mi-28N/NM、Ka-52を含む航空機1,700機、S-500やS-400を含む防空システム70セット、Iskanderを含む長距離攻撃兵器2,000基、新型ICBM250発以上などの調達を予定していたが、プーチン大統領の中止指示で予算配分の優先は「国家兵器開発プログラム」から「ウクライナとの戦いに役立つ兵器」に移行したため、Su-57の生産も隅に追いやられている。
ロシアは2019年に発注した76機のSu-57を2027年末までに受け取る予定だったが、制裁の影響で電子機器とIzdeliye30(AL-51F-1)の生産に重大な支障を来している上、もしSu-57がウクライナとの戦争で失われば輸出向けの評判に傷がつため大した役割は与えられておらず、2024年に予定されていた22機納入も実際には4機~6機止まりで、Rostecは「2024年納入分の一部にAL-51F-1が搭載される」とアナウンスしていたもののAL-51F-1搭載機は確認されていない。
Russia exhibited an export version of the Su-57 equipped with rectangular 2-D TVC nozzles. https://t.co/s2gEDIqLXD pic.twitter.com/Gvb4pOSIDE
— H. Memarian (@HEMemarian) November 16, 2025
Rostecはドバイ航空ショーで2次元推力偏向排気ノズルを採用するSu-57の輸出バージョン=Su-57Eを展示し、後方からの低認識性改善を示唆したものの、今のところSu-57Eは実機が確認されておらず、UAC=統一航空機製造会社のバデハ氏は17日「既に海外パートナー(恐らくアルジェリア)はSu-57を2機受領している」「この2機は既に配備され最高の性能を発揮している」と述べたが、まだアルジェリア空軍がSu-57を運用しているを目撃した者はいない。
War Zoneは「ロシア国内の運用状況だけ見てもSu-57の将来性には多くの疑問が残るものの、少なくとも設計を改良するレベルの作業は続けられているようだ」と指摘し、非西側製戦闘機というカテゴリーにおけるロシアと中国の立場は逆転した可能性が高く、この分野への投資の削減や遅れは必ずロシア空軍の能力低下に繋がるだろう。
追記:現在、まともだとは思えない「ロシアに不利な情報を許さないマン」が大量発生してコメントを書き込みまくっているので規制を厳しくしています。
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※アイキャッチ画像の出典:Rostec





















未来への投資を削って戦費につぎこんでいるわけですから、この戦争が長引けば長引くほどロシア軍の近代化が遅れることになりますね。
これから数年かけてウクライナから領土などを得られたとしても、そこにあるのは人口も投資も減り、軍の近代化が止まったロシアの姿でしょう。
Su-75はご覧の通り、本命のSu-57もパッとせず、S-70も制御不能になって味方に始末され残骸も鹵獲される有様で、ロシアのステルス機関連は本当にいいところが無いですね。おまけにリソースもウクライナでの消耗戦に食われ続けているせいで将来性もないし。
中東でステルス機の優位性が改めて示された現状、この状態でNATOに対抗できると思ってるんでしょうか?いくら陸での数だけ揃えようが、もし開戦してもヨーロッパの戦力だけで湾岸やイランみたいなワンサイドゲームされそう。
>>中東でステルス機の優位性が改めて示された現状、
一体どれの事を指しているんだろう
まさかF-35がイランの防空システムを直接破壊したとか思ってるんだろうか
直接破壊することが全てじゃないでしょ
上のコメントにあるが、未来への投資を削ってるから戦争が長引けば長引くほどロシア軍の近代化が遅れることになるし
将来性もなく中東でステルス機の優位性が改めて示された現状のこの状態でNATOに対抗できると思ってるのかと
そういう手合いは現実を見ていないんだろうな FCASは決裂したがF-47やGCAPの開発は進んでるしロシアは益々他陣営に遅れを取ることになる
戦略的に詰んでるとしか思えないんだが、ロシア信者はどう思っているのか
陸上戦力もNATOにボロ負けしてるし、機甲部隊は特に装甲車はNATOの1/4くらいしかないんだよなロシアには
安価なステルス戦闘機という目論見だけで高リスクを予想させるものでしたが、やはり行き詰まりましたか?
まさか、チェックメイトをかけるのでは無く、かけられるとは予想出来ませんでしたね。
ロシアに不利な情報を許さないマン の書き込みがどんな物なのか見てみたいので2割程度表示をしていただければ楽しめます。
見る前に削除されちゃったら、書き込み内容が妥当かどうかの判断もしようが無いからね。
まあしょうがない。
東側陣営として中国にシェアを取られ始めて大分厳しくなったロシアの戦闘機輸出事業は大分厳しくなったか…
侵攻をやるからそうなる…
Su-27系の輸出が下手するとライセンス生産しているインド頼みになりそう。
Su-57やSu-75がどうなるかより「ロシアに不利な情報を許さないマン」が気になってしまった
どんだけ変な人が湧いたんだろう
ロシアは将来への投資を削ってる一方でNATO陣営は決裂したFCAS以外のF-47やGCAPはどんどん開発が進んでいるし戦略的に詰んでるとしか思えないんだが、そういうロシア信者はどう思っているのか
まあどちらか一方を極端に応援する人は都合の悪い情報をすぐにフェイク扱いするっていうやつじゃないですかね。
自分が他人の事を言えるかどうかは知りませんが。
これがホントの「チェックメイト」
コンセプトの良し悪しはともかく、優先度が下がって資金もないならいっそ計画ごと切るべきだったと思うのですが。ソ連時代の設計局のようにばさっと
というか凍結じゃなくて結局ダラダラ開発続けてたんだ…ロステクはこの子をどうしたいのだろうか…
戦後のロシアが主力製品とするのはおそらくゲラン関連製品でしょうし…Su-75に新時代の兵器というインパクトはもはや皆無な
まぁロシア応援団からすればせっかくウクライナにチェックをかけようって段階まで来れたのに自国の新鋭機開発がチェックメイトされてました、なんてなったら不愉快でしょうね。
それでも応援するのが応援団なのでは? ウクライナを応援してる私は微額ながら募金したりしてるぞ?
本当のマニアというのは欠点すらも愛するのである…この程度の開発頓挫などロシア史では日常茶飯事なのだ…
まあSu-57の一本に絞った方が経営効率は良さそうだし。
あとSu-57の生産が減退してるのは元々35Sとかのラインを転換する予定だったと聞いてるからそれを取り止めて35&34の増産を頑張っているのかなと。
ただ現存する57の運用低調っぷりは問題だと思うなあ。滑空爆弾投げるだけなら34で事足りるというか機内弾薬庫に滑空爆弾が入らないのか?
Su-57はマルチロールと言いつつ、マルチロールでも対空戦闘任務が中心に見えます。
より難しくて高度な仕事をやらせるのが中心なら対地戦闘にはあまり使わないと思われますね。消耗を避ける為にも
米・露の黄昏状況を見ていると、こと軍事レースにおいては戦争・紛争介入・大規模な軍事特別作戦を起こさず、淡々と次世代兵器開発と量産に資源を突っ込むのが正解なんですね。プロ市民や陰謀家が「戦争起こして利益を得る」「陰謀で戦争を常に狙ってる」と騒ぎ立てますが実際は逆の事態だなと感じました。
~1市民レベルでは、才覚と幸運に恵まれた才人が一獲千金の機会はあるかもだけど。
中国が新兵器を作りまくれるのは
無駄な戦争をしていないのもありそうですね
戦争はやらん方がいいんです
一番の理由は高度成長期「だった」から、というのが大きいかと
今の中国は目に見えて景気が後退していっているので、今後は難しくなっていくかなと
…軍事偏重型経済路線にならなければ、ですけれど
不穏な国際情勢が無けりゃその軍事レース自体が下火になって行く。
戦争の当事国は不利益のほうが多くても、その戦争で儲けてる奴はどこかに居る。
Su-75は格好良いと思ってたから期待してたんだがなぁ
上手く行ってないなら俺ん家の庭に置くから一機くれないかな
すみません「きれいなX-32」だと思ってました…
ロシアと中国では経済力も違いすぎますからね。
中国は末期のソ連のように国家リソースを軍事力に全振りしなくてもアメリカに対抗できる力を着々と整備していますし…。
ロシア単独で2種の第5世代戦闘機を開発していることになってるわけなんだけど、実際の性能どうなんだろうね?
明らかに国力にそぐわない(というか単独開発自体できる国家規模ではない)上に、半導体やAI分野におけるロシアの存在感とか無に等しいわけで、まともなもの作れるとは思えないんだけど。
あとこんな戦争しているにも関わらず、7-9月期のGDP0.6%の成長らしいが、ホンマかいなと…。
実質的にはマイナス成長でしょうね。
GDPは計算上のものなので、ある意味で架空の数字とも言えます。
例えば爆弾を製造してその分食料生産が減って、国民の生活が貧しくなったとしても計算上のGDPが増えることはあります。生産された価値を金額に換算するときに、爆弾の価格を上げて食料の価格を下げる操作すれば良いのです。
>>明らかに国力にそぐわない(というか単独開発自体できる国家規模ではない)上に
まずこの認識が間違い
>>半導体やAI分野におけるロシアの存在感とか無に等しいわけで
半導体やAI分野で存在感のある国で純国産と言い得る戦闘機を開発してる国は米中しかないじゃん
>>あとこんな戦争しているにも関わらず、7-9月期のGDP0.6%の成長らしいが
これは戦争しているからでしょ
戦争をすると、しばらくの間は軍需の影響で経済は成長するのが普通だから…
ただ基本的には何年かで息切れし始めてあとは落ち込んでいくだけだからいずれ失速するはず
(WW2のアメリカの様に余力がある場合はい例外で、成長の起爆剤になるだけ)
あくまでも統計や発表が正しければだから、もう失速してても不思議ではないかも