今年7月に発表されたロシアの第5世代戦闘機「チェックメイト」は間もなくドバイ航空ショーで海外デビューを飾る予定で、これに合わせて多くの情報を解禁しため世界中のメディアが関心を寄せている。
参考:Как устроен новый истребитель «Су» Первый российский однодвигательный истребитель пятого поколения
参考:Истребитель Checkmate получит турбореактивный двухконтурный двигатель АЛ-41Ф1
参考:Latest Images Of Russia’s Checkmate Fighter Shows Us Just How Big It Really Is
最高速度、内部燃料タンクのみでの航続距離、調達性の3点でチェックメイトはF-35Aを上回っている可能性がある
ロシアが今年7月に発表した「チェックメイト」はF-35と同じシングルエンジンの第5世代戦闘機で「競合機よりも非常に高度なステルス性能と優れた調達性を兼ね備えている」と主張しており、現段階でロシア空軍が採用する予定はないもののアラブ首長国連邦(UAE)、インド、ベトナム、アルゼンチンといった国への輸出を念頭に開発が進められている最中で2023年に初飛行、2026年頃に量産機の出荷が予定されており、間もなくUAEで開幕するドバイ航空ショーで海外デビューを飾るのだが、これに合わせて多くの情報を解禁しため世界中のメディアが関心を寄せている。
まずチェックメイトに採用するエンジンは現行のSu-57が使用している「AL-41F1(A/B使用時15,000kgf)」を再設計して信頼性を高めたカスタムバージョンになるとスホーイ設計局の関係者が明かしており、ロシア国営メディアのイタルタス通信はチェックメイトの詳細なスペックを公開、この中で同機が搭載するエンジンの最大推力について「14,500kgf~16,000kgf」と記載しているためカスタムバージョンのAL-41F1はオリジナルよりも推力性能が高められているのかもしれない。
因みにイタルタス通信が公開したチェックメイトのスペック(7月発表時とは一部の数値が異なる)は以下の通りだ。
チェックメイト | |
全長 | 約17.5m |
全幅 | 約11.8m |
機体重量 | 不明 |
最大離陸重量 | 不明 |
ペイロード | 7.4トン |
最大速度 | 2,200km/h |
航続距離 | 2,800km |
調達コスト | 3,000万ドル~ |
7.4トンのペイロードは3つウェポンベイ内部に設けられた5ヶ所のハードポイント+機外に設定されたハードポイントに兵器を搭載した時の合計値なので、ステルス性能を優先した場合には7.4トンもの兵器を一度に携行することは不可能だ。2,800kmという航続距離も機内燃料タンクのみを使用した数字なので機外に増槽を携行すれば「チェックメイトの航続距離は更に伸びる」という意味だが、この場合の航続距離については明かされていない。
まぁチェックメイトのスペックが本当に正確なのかは不明で、一般に公開されているF-35Aのスペックも正しいのか謎は残るが、少なくとも公表されている数値を比較するとチェックメイトはF-35Aよりもペイロードが若干少ないものの最高速度、内部燃料タンクのみでの航続距離、調達性の3点で上回っている可能性があるという意味だが、ステルス性能やアビオニクスの性能については情報がないので、チェックメイトとF-35Aを現段階で比較しても「どちらがより優れた第5世代戦闘機なのか?」は誰にも答えが分からない。
補足:チェックメイトは機首以外にもレーダーの送受信モジュールや電子戦システムのアンテナを主翼の前縁と主翼端に埋め込んでおり、最大30の空中目標と最大2の地上もしくは海上の目標を追尾しながら最大6つの目標と同時交戦が可能らしい
恐らくこの疑問に答えが出るのは当分先の話になると思われるが「F-35Aよりも安価に調達(F-35Aの1/3のコストで本当に調達できるのかについては蓋を開けてみるまで分からない)できる」という点だけは事実の可能性が高いと思っている。
イタルタス通信が公開したチェックメイトの情報は下記のサイトで見ることが出来るので興味のある方は是非どうぞ。
参考:Как устроен новый истребитель «Су» Первый российский однодвигательный истребитель пятого поколения
因みにバイデン大統領は多くの民間人に犠牲者がでているイエメン内戦を問題視、これ主導するサウジアラビアとUAEへの武器輸出プロセスを停止(防御的な武器の輸出に関して止まってない)してしまっているため両国はチェックメイトに関心(安全保障政策におけるロシアとの関係強化)を示しており、対ロシア制裁で雁字搦めのバイデン大統領にとってさぞかし頭の痛い問題だろう。
関連記事:翻弄されるバイデン政権、ロシアが中国やインドに防空システム「S-500」を輸出する可能性に言及
※アイキャッチ画像の出典:Rostec
>チェックメイトは機首以外にもレーダーの送受信モジュールや電子戦システムのアンテナを主翼の前縁と主翼端に埋め込んでおり
おそらくESMだろうがF22、F35では機体数十カ所にESMアンテナ埋め込んでレーダー波を発信しない探知能力を高めており
これがそれしかアンテナ設置してないなら従来機と大して変わらんな
まぁ、あくまで低価格ラインのF-16の対抗馬と考えると、従来機と変わらないというのは妥当な判断かも(欲張りすぎたF-35は高騰してるし)
双発エンジンをチューンして単発機用にってのは、F135の前例があるだけにあまりイメージ良くないな。
40kN近く推力上げたF119とF135の関係に比べたら、そこまで推力差大きくないし大丈夫なのかな。
考え方ひとつなのでは? 無理に40kN近く上げたからF135はご難続きとも言えるわけだから。
初代グリベンのようにコストを武器にした「できることをやる」軽戦闘機を目指したのでは?
元々ロシア製のエンジンて寿命が短いって言われてるから、機体寿命に合わせてあるF135と比べたら、交換前提で多少無理しても平気なのかもしれない。
こうういうスペックだけで優劣決められたのは第3世代くらいまでだよね
ロシアの軍事IT・電子機器の技術レベルってどれくらいなんだろう
昔は、ハードウェア的には劣っていたのをサイズでカバーしたりしている所があったけど、今はイスラエルとかフランス(後今は中国もか)からの技術導入もあって互角と言っていいと思う。
ソフトウェア的には、劣ったコンピューターを最大限に使いこなすべく頑張ってた経緯もあって、昔からかなり高水準。アルゴリズム関係の国際大会で、ロシアチームは今でも何度も優勝したりしてるよ。
昔仕事で聞いたけどベクトル計算だけに特化したコンピュータがソ連時代にあったり他にも特定の分野では世界一とかあったなぁ
今も引き継がれてるかは分からないけど
結局どこに投資してるかでは?
ロシアのクラッキング技術は相当なものと言われてますし、優秀なIT技術者を軍で囲い込んでいるんじゃないでしょうか。
最先端機をまとめ買いできる国は少ないし、ロシアも機密情報の扱いには縛りが多く、
数十年は技術移転など見込めないから、海外への販売数は想うほどには伸びないだろうと
アメリカの頭が痛いって問題は全部自業自得な気がする。
頭すっからかんで、正義って言葉に弱い国だから、しゃあない。
信頼性向上のためにAL-41F1使っててIzdeliye 30を使ってないってことはそっちはやっぱいまだに不具合続きってことなのかね?
正直推力重量比的にIzdeliye 30積まないと結構きついぐらいの大型機になってるように思うが
それとも輸出先がAL-41F1用の整備インフラは持っててもIzdeliye 30用のを構築してないから輸出国の整備水準を鑑みてって感じなのかね?
F-35は過去の飛行記録や関係者の証言からB型でも航続距離3000km以上はほぼ確定しているので
航続距離は勝るという点はおそらく間違いかと。
機体規模はF-35より一回り大きくペイロードは一回り小さいって所ですかね?
だから公表されてる数字って書いてるじゃん、関係者の〜を持ち出せばチェックメイトの航続距離も2800以上あるかもしれないよ?
公表値>>>未確認の関係者コメント>>>>>>>未確認情報すらない貴方の「かもしれない」
未確認の関係者コメントだって当てにならないだろ?
どうせ都合が悪い「未確認の関係者コメント」だったら、直ぐに否定しにかかるくせに都合の良い時だけ持ち上げんな
図星だからって発狂しないでクレメンス
F35のようにABCの3タイプ展開しなくて良い分、基本設計は楽になるよね.
本物のステルス性を持っているなら、これまでのやられ役のSu27と比較してかなりの脅威になる。AEW+F-16といい勝負になる可能性もある。
21世紀のMiG-21
カッコいいね
>ロシア空軍が採用する予定はないものの・・・
輸出専用ってことですかね。
そういえば昔F-20って戦闘機がありましたっけね。
そもそもF-5が元々は輸出(というか供与)専用機だしね。
Su-30のように輸出で十分実績を重ねた後に逆輸入で制式採用する可能性も十分あるのでは?
F-20性能は申し分無かったんだけどね…
新谷かおる先生のおかげで日本人には馴染み深い機体。
ボラメちゃん涙目
結局、ステルス機同士だとドッグファイトになるんだろうか?
ならない。ステルスだろうが距離がある程度近づけば発見される。その距離をいかに稼ぐかだけの問題。ドッグファイトの夢はもう忘れてください。
レーダー誘導ミサイルの場合、シーカーの出力が小さすぎて目視できているのにロックオンできないとか発射後ロストするとかあり得るのでは
再度ミサイルを発射するだけだろ。自分が補足している事は敵方に捕捉されていると認識すべき。不利な状況で突貫して望んでドッグファイトをする理由にはならない。
例えば背後に自軍の基地や重要設備が敵目標としてあるとか、文字通り死守するような特定状況ならドッグファイトもあるだろうけど、それは例外の範疇。
ところが一旦、双方で補足してしまうと、距離を取ろうと思っても背中を向けると機首レーダー&ステルスが効かなくなってカモ状態になる可能性があるので正対するしかなく、しかも相対速度で時速2000km前後になるので数回ミスすると近づきすぎてしまう。そんな感じで逃げるに逃げられずご対面。
ギリシャとトルコの様に、いつも互いのケツを追っかけまわすチキンレースをやっているような場所では起こりえるだろう
要するに実弾の発砲まではしないが、互いをロックオンして威嚇するような実戦ではドッグファイトは発生する。
いくら最新鋭の戦闘機は全周囲にロックオンし、ミサイルを発射できるといっても、自機の位置が悪ければミサイルは外れる。自分の位置の確保という観点から、自機の優位な位置確保の取り合いとして、(近距離だろうが遠距離だろうが)ドッグファイトは発生する
そんな特定の状況でいいなら起こるだろうよ。で?
ドッグファイトは頻度は減っていくだろうけどゼロにはならないんじゃないの。
上の方の人も書いてるけど、ステルス機でもある程度の距離まで近づけば発見される。レーダー以外でもIRST等で赤外線探知される可能性もある。
先に見つけた方はまずは中長距離ミサイルを発射するだろうが、百発百中で当たる訳ではないし、相手もミサイル警報装置で察知してチャフやフレア撒いたり曳航式デコイ展開したりして回避してくるでしょう。
BVRで仕留められずミサイルが弾切れになればWVRでの戦いになる訳で、そうなると短距離ミサイルや機関砲での格闘戦(ドッグファイト)が生起する可能性が出てくる。
特定の状況じゃなくても一般的にこれくらいは想定されるんじゃないの。
このイラストだと横からはRCSが従来機並だと思うんだけど、何か秘訣があるんだろうか?
それとも横からの電波はあまり関係ないのかな?
落とそうとする相手に真横からレーダー当てられるっていう事態はあまりないのでは?
ほとんど前後方向でしょ
そう言えば今回のショー関連の情報でトータルコストはJF-17より安い!って企業側吹かしてるらしいけど流石に胡散臭い…。よほど画期的なステルス性維持の整備方法とかないかと限りF-35とやり合えるステルス機でそのコストはってなる。
財務省が戦闘機の小型化が一般的とか言い出した…
あのアホ財務相のでたらめ比較表な・・・
あんな時系列も周辺国の事情も全く頓珍漢でアホみたいな資料で何するつもりなんだか
NGADの事出したら秒で崩壊するやんけあの資料
戦闘機の小型化!?
そりゃ馬鹿な話だ。
たまたまガンダムF91かなんか見たんだろ。
どうせ見るならマクロスプラス見て可変戦闘機と無人戦闘機と納豆ミサイルの実用化に目覚めて欲しい(暴論)
小さくするとやれる範囲も小さくなるから、マルチロールは難しくなると思うんだが
単機能の機種をいろいろ揃えましょうってならわかるが、それでも攻撃機はでかくないといろいろ積めなくなるよね
ありゃ財務官僚的前例主義思考から抜けられない典型的意見だね。
F-XはF-2の代替調達機で運用目的は同じで良いんでねという理解に重ね、単発のF-35Aが高価なF-22及び旧式化した本邦のF-4JtとF-15JpreMSIPの代替調達機なんで主力機も単発低コスト化がトレンドなんでしょという主張。
財務官僚も所謂前例主義で、既存装備の代替調達は拒否しないが調達費には物申したいというスタンスなんでしょ。
防衛費の増大は政府方針なんで認めざるを得ないが大型予算案件は何とかならんのかという今更の愚痴。
そもそも、財務省ごときに予算の決定権が有る方がおかしい
予算はアメリカのように議会が決めるべきだ
官僚ごときが決めるのは、それこそ時代遅れの戦前主義だ