ロシア国防省は1日「コンスタンチノフカ方面での突破」を発表し、RYBARは「何の確証もない偽報告は信用を傷つけるだけ」と指摘したが、Two Majorsも「真実だとは到底思えない」「美しい報告書を事実にするため国旗部隊を派遣して戦力を無駄にしないで欲しい」と批判した。
少なくとも当事者のロシア人にとって「美しい報告」は害であり「敵を欺くための情報戦」といった擁護はほぼ見かけたことがない
ロシア国防省は1日「コンスタンチノフカ方面のクリノヴェを解放した」と発表したが、RYBARは「この集落はコンスタンチノフカの北に位置し、確認されている前線位置から7kmも離れた場所にある」「これは非常に興味深い大きな突破となるものの、いくつかの『但し』が条件になる」と指摘した。
“クリノヴェ解放を客観的に裏付ける映像は見つかっていないが、これは当然のことだ。なぜならロシア軍がクリノヴェに隣接するヴィロリュビフカを通過したという報告すらないのだから。ロシア国防省は2月9日にオリホヴォ・ヴァシリウカ解放を、3月12日にノヴォマルコヴェ解放を、9月27日にマルコヴェ解放を、10月7日にフェドリフカ解放を発表したが、これは事実上「何の確証もなしに発表された解放」で本当に疑わしい内容だ”
“ロシア国防省がクピャンスクのように客観的な映像を大量に公開する可能性は極わずか、正直に言えばその可能性はほぼ0に近いだろう。そもそもチャシブ・ヤール方面の前線は長い間動いておらず、この偽報告が事実ならドルジュキーウカやクラマトルスクに対する本格的な攻勢への前兆だろう。交渉プロセスにおけるロシアの立場は「本当の成功」で既に強化されており、様々な方面で大きな成功を上げている状況において今回のような声明は信用に悪影響を及ぼすだけだ。なぜなら敵の動画1本で国防省が発表した成功の声明は嘘に変わってしまうからだ”

出典:Минобороны России
ロシア人ミルブロガーのДва майора(Two Majors)も1日夜「ロシア国防省が発表したクリノヴェ解放は一体どの集落のことを言っているのか、ロシア軍はどうやって幾つもの集落を越えてクリノヴェを急襲できたのか理解できない。これは8km以上の距離を一気に突破する大胆な作戦であり、まるで新たなパイプライン作戦が成功したかのように感じる。この成功の報告はあまりに上手くいきすぎて真実であるとは到底思えない」と批判。
“RYBARの指摘はミルブロガーの懸念を裏付けている。強力なOSINTチームが継続的に観察しても成功を裏付ける証拠が見つからない。この事は現実の状況が非常に複雑か、現地指揮官が先走って「美しい報告書」を行っている可能性を示唆している。ここで重要なのは報告を事実にするため国旗部隊を派遣しないことだ。兎に角、我々にとって大切なことは戦力を無駄に失わないことで急ぐ必要は何処にもない”
RYBARもロシア国防省の偽報告について過去「美しい報告書による地図上での成功は『これを現実のものにするためのめ無謀な攻撃命令』に繋がる。しかも、この懲罰的な攻撃は航空機や砲兵の支援なしに行われる。なぜならロシア軍支配地域と報告済みなので支援を要請できないからだ。その結果として無駄な犠牲が出るのだ」「本当に奇妙なのは旅団レベルから上位司令部に対して現実的な報告が上がっているのに、上位司令部のさらに上が報告を歪めて現場レベルの指揮官を騙しているのだ。これが何をもたらすかはシヴェルシク方面の終わりがない未制圧陣地への突撃で確認することができる」と指摘したことがある。
この美しい報告問題をどう解釈するかは各自の自由だが、ロシア人ミルブロガーらは「これは問題だ」「偽物の成功報告はマイナス面が大きい」「これで損をするのは現地の兵士たちだ」と述べており、少なくとも当事者のロシア人にとって「美しい報告」は害であり「敵を欺くための情報戦」といった擁護はほぼ見かけたことがない。
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※アイキャッチ画像の出典:Минобороны России






















もはや何をしてもロシアの勝利は揺るがず、ウクライナは取り返しのつかない破断点を超えてしまったので、ロシアやらかし系の記事を見る際の心の余裕が段違いだ。このように身内から適切な批判が出てくるロシア軍の体制は素晴らしい。どこぞの汚職独裁言論統制国家とは大違い
来年の今頃には守る歩兵の枯渇したリマンとコンスタンチノフカが陥落し、再来年にはドネツク要塞都市群が全て開場、もう1年もすればザポリージャかハリコフ攻囲戦が始まってるに違いありません。
ネタだと信じたい
ドネツク要塞群は落ちるかもしれないけど流石にハリコフ包囲とか普通に無理では…
分かりませんよ。ポクロウシクだってもっと頑強に抵抗するかと思われてましたが、外郭陣地を抜かれた瞬間、コンクリート建造物群を守る歩兵がおらず、堅固なはずの都市はロクな市街戦も無しに陥落しました。
今後ウクライナの抵抗力は加速度的に弱まっていくでしょうから、流石に来年再来年とは言わなくても、3年後4年後なら100万都市の一つや二つ陥落してもおかしくありません。
ロシアは2022年の電撃戦以来一度も大規模な攻勢をかけていないんだよな。そればかりか、やろうと思えば死守できたヘルソンやハリコフ方面からの大規模な撤退をした。以来ロシアは防御と地道な前進しかしていない。なんと言うか、勿論確証は無いんだがロシアは戦力を温存している気がするんだよな。
個人的には、コンスタンチノフカ市は下手したら年内持たないと思っています
半包囲が既に完成していて、浸透作戦ももう始まっています
今のウクライナ軍のボロボロ加減を見て無理と言えないのが現状なのでねぇ…
去年みたいに反撃がまともにできてるなら無理と言っても良かったでしょうけど
ハリコフが戦場になるなら、颯爽とレオパルドIIIが、活躍してほしいところ。
そういえば戦車とか見なくなった感じですがどこ行ったんですかね?
物置とタワシワイヤーを被って後方からチマチマ間接砲撃してますよ
最前線に出たら即死する鉄塊と言えど、無いなら無いで困るので
>どこぞの汚職独裁言論統制国家とは大違い
腐敗認識指数154位(ウクライナは105位)、SNSは海外からのはシャットダウン国内は統制しまくりの国にはブーメランが倍返しで刺さりますが。
そこが認識できなくなるのがロシアの情報空間の怖いところで
そのランキング作ったので誰でしたっけ
確かに健全な批判ではあるね。
客観的に見るとウクライナの方が情報統制も厳しい気がする。
こういう批判を許しちゃう辺り、意外とロシア余裕を感じる。
自国の悪い面に厳しい批判、牽制する組織があることは健全ですね。
(マスコミ主体ではなく)日本が戦時中に、健全な批判ができるのかなあ(?)という点で、かなり興味深い主体としてRYBERの主張を見ています。
戦時中の国防省『とてつもない権力者』なわけですから、RYBERが言うべきことを言うことで『前線将兵からの信頼』も高まり・『よりよい情報収集にも繋がる』構図もあるでしょう。
RYBERこの行動は、国益という観点で考えても確実にプラスが上回ると解釈しています。
韓信の背水の陣の故事みたいに ロシアの大軍がウクライナ軍の最前線陣地後方へ
浸透したように見せかける作戦という訳ではないのですね
こういう状況だと、歩兵だけでなく技能兵であるドローン操作兵が前進したことがわからないと
その場所は完全な占領下とみなすことはできないのでしょうか
虚々実々は戦いには必要ですし実態を正直に全てさらけ出す必要は無いですが、嘘が多過ぎると信用を無くすのでそれはやめろというのが批判の要点なのでしょう
「美しい報告書を上に上げる事が状態化する」のは批判されてしかるべきです
国旗作戦については本当に効果があるのか無いのかはRYBARも含めて後方・遠隔地にいる我々にはわからないですね
政府が信頼を失う。勝っていないのに、勝っていると宣伝しているような国の国債を買うのは危険だと、戦争投資家に思われたらまずいですね。北朝鮮、イラン、中国、キューバ、南アフリカなどなどに戦争投資してもらわないとまずいのに。
欧州中央銀行が、ウクライナに対しての支払い拒否したとの報道が流れてきたのだけど、誰が続報持ってる人いるかな?
記事に直接関係ないのであれですが…
ECBの総裁のラガルド氏が元々国際法に基づかないとして凍結資産を利用することに反対の声を上げてました。それで10月にマクロンが会いに行って協力を求めてましたが(ラガルド氏はフランス人)、どうやら結局ECBとして反対の立場を明確にしたようですね。
今回欧州議会の越権的動きと非難の声明したとFTが報じてますが、ECBとしては従来の立場を固めただけだと思います。
フィナンシャルタイムからロイターも報じてますね。
凍結資産を使っての賠償ローンの計画が台無しになったと結んでいます。
米との停戦交渉を有利に進め、露軍の将来に貢献するならば、直近の国旗部隊の運用は賢い選択肢の一つでは
すいません、コメント意図しないところについてしまいました
そもそも今日出てきた話で進展なんて無いでしょう。支払いを拒否と言うよりは凍結ロシア資産を原資にした融資を拒否にしないと資金援助の中味を勘違いしそうな気がする。
政治的介入を受け無い独自業務を行う中央銀行だから、独自裁量で当然の判断をしたまででウクライナ自身か欧州諸国が判断を覆すような好材料でも出さない限りは覆る事は無いと思いますね。
情報ありがとうございます。
一般的な融資審査として考えれば、『返済原資』が何であるのか極めて重要でして。
ロシア凍結資産の扱いが曖昧では、返済原資がないため、お金を貸すことができないということですね。
中央銀行の役割は、物価の安定や雇用ですから、ECBはユーロ圏の物価・雇用が重要な役割になります。
ウクライナ融資なんか、ECBの本業にとって何の関係もないわけですから、そもそもが無理筋だなあというのも感じています(BOJ・日銀に置き換えれば分かりやすいですね)。
ECBが、ユーロクリア(ベルギー)のロシア口座・ロシア資産に担保設定(返済原資)を行わなければなりませんが、ベルギーが超法規的(ロシアは同意しないため)にやる気がないのであれば無理な話しなわけです。
(2025年12月2日 ECB、1630億ドルのウクライナ融資支援を拒否=FT ロイター)
追記です
>ECBは、欧州委員会の提案はECBの権限に反していると結論づけたという。
無意味な仕事をさせられる国旗部隊には同情する。
こんな無駄なことをするのはのは往々にして情報戦どころか司令官の個人的な利益の為とすら言えないような
ど〜でもいい理由であることがあるから
記事の中でいくつか気になったワードがあります。
> 交渉プロセスにおけるロシアの立場は「本当の成功」で既に強化されており、様
> 々な方面で大きな成功を上げている状況において今回のような声明は信用に悪影
> 響を及ぼすだけだ。なぜなら敵の動画1本で国防省が発表した成功の声明は嘘に
> 変わってしまうからだ”
例えばこのあたりは特に面白いです。交渉プロセスにおけるロシアの立場は既に強化されてるというのは、現在の交渉プロセスにおいて有利、あるいは妥結する可能性があるという事でしょう。
そしてこの生命は確かに「信用に悪影響を及ぼす」と思います。西欧諸国の指導者、特にマクロン、スターマー、メルツ、そしてフォンデライエン氏や外交代表のカラス氏が「プーチンは信用出来ない」と口を揃えています。彼らの主張に裏付けを与えるものになるかもしれません。敵(ウクライナ)の動画が出たらロシアは(プーチンは)嘘吐きという彼らの確信を後押しするものです。
これでは交渉は成立しませんね。
そしてプーチン自身、最近になってまた「ゼレンスキー政権は正統性が無い」と言いだし、「ウクライナが撤退しないなら、武力でそれを実現する」と言っています。
交渉を振り出しに戻したいのではないでしょうかね。そして、「プーチンは信用出来ない」とか「プーチンと取引は出来ない」とかそういう文言を引っ張り出したいように見えます。
現状見ているとあと半年くらいはロシアは戦いたいように見えます。あるいはもっと。何時までも続ける気がないのはトランプとのチャンネルを維持してるのでわかりますが、今は続けたいのでしょう。
ともあれ、俺もここには賛成です。とても賛成です。
> ここで重要なのは報告を事実にするため国旗部隊を派遣しないことだ。兎に角、
> 我々にとって大切なことは戦力を無駄に失わないことで急ぐ必要は何処にもない
ロシアであれウクライナであれ、無駄に失っていい戦力というか兵隊さんは誰もいないと思います。彼らに報いるやり方は、勝利する事と、同時に可能な限り無駄に損なわないようにする事だと俺は思います。
ただし、同時に作戦を考えて実行させる側は「敵に無駄な事をやらせる事」を常に念頭に入れていないと駄目だとも思います。
実際どうなんだろう
クピャンスク東岸もrybarが口汚く罵ってたけど未だによくわからないままだし
戦況の盛り方が以前と比べて大げさになってきており、トランプとのチャンネルにも以前より頻繁にアクセスしているところを見ると、さすがにロシアも余裕がなくなってきたのか。わかってやっているのならいいのだけど、まさかプーチンが美しい報告書を信じていたりしてないだろうか。旧日本軍が台湾沖航空戦の戦果を信じてやらかしたみたいにならなければいいですが。
もっとシンプルに、あまり関心がないアメリカの国民を騙せればいいとでも思ってる気がします。結局アメリカが主導権を今の交渉で握ってるしウクライナ側が不利な状況という雰囲気をゴリ押しで作ってるみたいに。欧州とかウクライナやアメリカ内の少数の有識者もターゲットにせず。
嘘も100回言えば真実になるではないですが…
まあ軍事的には非合理なのでOSINTが非難するのも当然ですね。
多分だけど、嘘を作り上げた人(たち)はそこまで深く考えてないと思うよ。話が上まで通っているのは何らかの政治力学の結果でしょうが、外部からは何とも。
あとプーチンが現場指揮官から大統領までひとりでやってるわけでもないので、統一された意思の下の声明かのごとく考えない方が良いかと思います。
コメント反映して記事を作ってくださる運営様には感謝ですね。
直接の続報ではありませんがEUの元外相モゲリー二がベルギーで拘束されました。
ベルギーとしてEU執行部に強硬姿勢のアピールかも知れませんね。
うるさいとフォンデアライエンも引きずり下ろしちゃうよ!みたいな。
いやこれはEU検察主導ですし、モゲリーニらはイタリア左派らしい対露融和派の政治家でしたよ。
強いて関連を言うならむしろEUからのベルギーへの圧力では。
凍結資産融資のツリーにはまらなかった…
謎なのは虚偽制圧報告によって航空機の支援無し(制圧済みと報告しちゃったから)になる所なんだよな。
俺が指揮官なら際限なく空爆支援を要請するけどなあ。空爆理由なんて適当に作ればええやん。隠れてた残党がその建物に!とか。
指揮官としては戦果を挙げて良い報告したい・・・んだよね?