ロシア関連

ロシアの新型戦闘機は中国のJ-31、韓国のKF-21、トルコのTF-Xといった競合機に対する回答

海外メディアは明日発表されるロシアの新しい第5世代戦闘機の話題で持ちきりだが幾つか興味深い話がある。

ロシアのシングルジェットの第5世代戦闘機は小型戦闘機としての知名度が高い「ミグ/MiG」ブランドに発表される?

1つ目はロシアの新しい第5世代戦闘機が設計を担当したスホーイではなく小型戦闘機としての知名度が高い「ミグ/MiG」ブランドに発表される可能性があるという指摘だ。

参考:All-New Russian Stealth Fighter Jet to be Designated MiG-XX or Su-XX?

ロシアの戦闘機開発を主導するスホーイ設計局とミグ設計局は航空機開発の効率化を図るため「統一航空機製造会社/UAC」の傘下に入ったが、両設計局を統合して新たな設計局もしくはブランドを立ち上げるのは海外市場で培ったブランド力を捨てることになるため両設計局がもつ技術力やノウハウを統合しても両ブランドを維持していく方針を掲げているので、スホーイ設計局が設計を担当した機体をスホーイブランドで発表するかわ分からないという意味だ。

出典:Anna Zvereva / CC BY-SA 2.0 ロシア初の第5世代戦闘機Su-57はツインエンジン

海外市場でスホーイ製の戦闘機は「大型で高性能(逆を言えば高価で複雑)」というイメージが定着しており、すでにスホーイブランドにはSu-57という第5世代戦闘機があるので今回の新型戦闘機は海外市場で安価な小型戦闘機としてイメージが定着しているミグブランドで発表されるかもしれないと予想する海外メディアがあって、今年5月にミグ設計局は「Light Multi-Purpose Frontline Aircraft/LMPFA」と呼ばれる謎の戦闘機プログラムが設置されたと報じられている。

つまりLMPFAプログラムとはスホーイ設計局で設計された新型戦闘機の熟成や製造をミグ設計局が引き継ぐ受け皿で、今回発表される新型戦闘機はSu-XXではなくMiG-XXとして発表される可能性もあると主張しており非常に興味深い。

2つ目は漏れ伝わる写真や映像から新型戦闘機の性能を予想している海外メディアの評価だ。

参考:Russia’s New Fighter Design Seen Uncovered For The First Time

ロシアの新型戦闘機は下顎と呼ばれるDSI方式のエアインテークを備えており機首は非常に絞られた形状をしているため「搭載できるAESAレーダーのアンテナ面積が制限を受けるだろう」と指摘しているが、機首側面や主翼前縁外翼部にAESAアンテナを搭載して併用するタイプなら「機首のサイズ不足をカバーできるかもしれない」と言っており、同機のステルス性能については「Su-57と同じで正面のステルス性能に最適化されている可能性が高いため全方位のステルス性能に拘った米国の第5世代戦闘機と異なる」との評価を下している。

出典:Rostec 黒い布が外れたロシアの新型戦闘機

これはロシアの技術が劣っているという意味ではなく運用方法を含む戦闘機の性能、調達コスト、整備の手間や運用コスト等のバランスをどこに設定するかの問題なので、単純にF-22やF-35と比較してどちらが優れていると結論を下すのは早計だ。

管理人的に最も興味深い深い指摘は「ある程度の低観測性能を有している中国のJ-31、韓国のKF-21、トルコのTF-Xが海外市場に供給され始めればSu-35やMiG-35といったロシア製戦闘機のシェアを奪うことが予想されており、今回の新型戦闘機はこれらの競合機に対するロシアの回答=チェックメイトだ」と評価している点で、米国製戦闘機を政治的に購入できない国もしくは購入したくない国にとっての選択肢の中でロシアが供給するシングルジェットの第5世代戦闘機は中国、韓国、トルコといった競合を圧倒するという意味だと思われる。

出典:Rostec 新型戦闘機のエンジン

まぁ米国の影響を受けたくない国の中にはロシアの影響を受けたくない国もあるので中国、韓国、トルコ等が供給する競合機が全く生き残れないという意味ではない、しかしダブルエンジンの戦闘機と比較すると調達コストや運用コストが安価になるシングルエンジンの戦闘機+ステルスという構成は受けが良いので海外の戦闘機市場に与える影響は非常に大きいだろう。

関連記事:黒い布が外れたロシアの新型第5世代戦闘機、エアインテークは機首下で確定
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※アイキャッチ画像の出典:Rostec

日本も導入する巡航ミサイル「JSM」、ステルス性能向上のためBAEシステムズが協力前のページ

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    PVでも、とにかく世界中に売れる!ってのをアピールしてたし、新世代のMig-21的なのを目指してるんだろうな

    9
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      ふと思ったのだが、「世界中に売れる」ってキャッチフレーズはKFXが主張していることと同じだったりする?

      4
        • 匿名
        • 2021年 7月 19日

        言ってることが似ていたとしても、説得力が全く違う.

        36
          • 匿名
          • 2021年 7月 19日

          新参者の韓国wトルコwとはキャリアが違うよね
          市場をかき回す台風の目はロシアで決まりだなって、いったいお値段幾らを設定してくるのかね

          1
            • 匿名
            • 2021年 7月 19日

            そのトルコは無人機市場で暴れまくってるし韓国は陸戦兵器分野ではだいぶ発展してるようだが…

            4
              • 匿名
              • 2021年 7月 19日

              あ、あくまで戦闘機の話ね
              もっともロシアは武器全般輸出の大国だけどな

              10
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      同機についての昨年12月の記事の中で、ロスティックのチェメゾフCEOが次のように語っています。

      >将来有望な航空機だと信じており海外パートナーとの協力などを含めた様々なオプションを検討中だ
      >ロステックは政府の規制に左右されることなく開発した第5世代戦闘機を海外市場に供給することができる
      >海外パートナー(国ではなく企業でも可能)との共同開発で同機を開発した場合でも政府の資金が入っていないため「開発過程で確立された技術を海外パートナーに移転することができる」

      世界中に売れるという根拠はこれなんでしょうね。

      1
    • 名無しの権兵衛
    • 2021年 7月 19日

    これが敵になるのか
    たまったもんじゃねぇなぁ
    日本のF-3はいつ頃出てくるのですかなねぇ?
    形状だけでも早く見たいところ

    12
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      輸出メインだろうし、仮にロシア軍に採用されたとしても機体サイズ的に航続距離足らなくて対日本では使えないんじゃね

      8
        • 匿名
        • 2021年 7月 19日

        大丈夫!
        日本に飛んでくるのはこのミニではなく、SU-57だから…心配ないさ~!
        交戦が待ち遠しいね!

        2
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    エアチーミングで、最前衛を無人機に張らせるという戦術をとるのなら、全周ステルスじゃなくても正面ステルスで十分という割り切りもあるのかな?
    もちろん、技術や資金的な問題もあったんだろうけども

    6
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      ミサイル撃たれたときにRCS的に最小にするにはエアインティークの部分と排気ノズルをミサイルに向けないことだし、エネルギーをロスさせるために横に逃げるのが一般的だから結局全周囲ステルスになるだろう。

      5
        • 匿名
        • 2021年 7月 20日

        相手のミサイルの射程より、長距離から高速ミサイルを撃つ事を前提に、正面しか向けない時間を重視したのかも、しれない?

        1
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      米軍の制空戦闘機や戦闘攻撃機は敵支配域に侵攻しての作戦を想定してるんで、奥地への侵攻や帰還時に追撃を受ける可能性は普通にあり得ます。可能ならば高い全周ステルス性が要求される理由かと。
      一方でそれを迎え撃つ側は敵機に向けて後方を晒す可能性は少ないと考えられます。
      ステルス性の要求は想定する戦術によるてことじゃないかと。

      3
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    所詮は単発機だし双発機のJ-31やKF-21、TF-X相手にはペイロード面では劣るのでは…?
    最大離陸重量は18t級だとしてKF-21とかは25tだし同じエンジンのスパホは29tだし
    F-16ですらメタボが求められる時代にこれはちょっと不足過ぎじゃない?

      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      アメリカが戦闘機に何でもかんでも求め過ぎるから太るだけだし、後進国向けに戦闘機としていらない機能を削ったら細くなるし軽くなるだろう

      11
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      最大離陸重量19tのF-16のペイロードは7tでKF-21と1割しか違わんよ。
      最大離陸重量18tつーから厳し目に予想して6tくらい?
      格安ステルス機って事でステルス運用に最適化するならどうせ携行本数は限られる。
      現行F-35並として中(長?)距離4本と短距離2本で計1.5t以下。
      機内燃料は5000ℓ(≒4t)も積めれば十分だろう。
      少なくともKF-21よりはるかに使い物になりそうだ。

      8
        • 匿名
        • 2021年 7月 19日

        >最大離陸重量19tのF-16のペイロードは7tでKF-21と1割しか違わんよ。

        古いデータしか持ち合わせないので単なる参考だけど、

        F404-GE-402がミニタリー48.9 kNで燃費が82.6 kg/(kN・h)→双発だと約8.08t/h
        F110-GE-129がミニタリー75.6 kNで燃費19.3g/(kN・s)→単発だと約5.25t/h

        といった感じで、航続時間同等ならF404双発はF110単発の5割り増しの燃料が必要となっています﹙航続距離同等だと多少差は縮まるかもしれませんが﹚。
        F414とF110-GE-132とだと、その差はより大きくなっているものと予想しています。

        なので搭載量の目安なら、F-16ではなく、同じF414双発のスパホを対象にした方が良いと思います。

        1
          • 匿名
          • 2021年 7月 20日

          すまんが話の軸はロシアの単発機なんだ。
          コメ元が「KF-21他にペイロードで劣る」
          「最大離陸重量はKF-21とかは25tだし」と
          やけにKF-21を基準にしたい様だったから
          話に出しただけ。

          1
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      何かよく分からない話しているな。なんでステルスが売りの5世代機を話すのに4世代のF-16を出す必要があるんだ?

      昨今の流れならレーダー性能に問題があるならネットワークで敵位置確認出来れば良い話だし、ペイロードが足りないならオホトニクみたいな無人機やイーグルⅡみたいなコンセプトで4世代機と組めば良いだろう。Su-57と共有する内臓に特化した兵器搭載も考えているだろう。何もかも最高の物を積んで機体性能も高性能を求めた結果、高くて数を揃えて苦労するような機体が出来上がった米国とは別のコンセプトなんじゃないのか。

        • 匿名
        • 2021年 7月 20日

        買う国が米露のような大国なら無人機との組み合わせもできるんだろうが、対象国家は小国だぞ
        国力がない国にそんな贅沢はできん

        3
          • 匿名
          • 2021年 7月 20日

          それなら国力に見合った性能で我慢するしかないでしょ。価格が分からないので安い前提いくが、手が届かなかったものに手が届くようになって、そこから欲張って更なる性能求めたら、結果的に手が届かなくなるだけじゃないの?

    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    まあ低価格路線だから含まれてるんだろうけどKf-21だけ4.5世代だから浮いてんな

    16
      • 匿名
      • 2021年 7月 20日

      一応第五世代化の計画はあるけどな

      まあ遠い将来の話であるというのと、政治主導でねじ込まれた話で軍の方ではあんまりやる気ないんだけども
      言い回しが、Block3で”検討する”だし

    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    MIG21の代替えをねらって、安価で使い易く維持費が安くそこそこ使えるセミステルス機といううコンセプトなら世界中でバカ売れする可能性もある。
    F-35より少し劣るくらいのステルス性能があればF-16に対してもBVRで有利に戦えることになる。
    ということは必然的にJ-31、KFX,TFXやタイフーン、ミラージュより優れていることになる。
    今現在そういった機体こそ求められていると思う。

    6
      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      問題は、MIG21や米国のF-5クラスの軽戦闘機を持っている国の中には後継機が買う金が全く無かったり、後継機を買えてもその候補が亜音速又は超音速練習機かそれベースの攻撃機しか買える物が無いって所が少なくない事
      幾ら安価で維持費が安いと言っても、ステルス性を含めた戦闘機らしい性能を求めた機体だと、例えばの話中国&パキスタンのJF-17より高価な機体になってしまうのは避けられないと思うが、果たして…?

      6
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    カッコいいPV。
    純粋に羨ましい。

    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    F-35かJ-20が出てこなきゃ勝てる比較的安価なシングルエンジンステルス戦闘機は欲しがる国沢山あるだろうな…

    14
      • 匿名
      • 2021年 7月 20日

      中小国だと大抵は隣の国も中小国だから高性能高額戦闘機が出張ってくる可能性は低いですしね

    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    おお!かっちょええー(小並

    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    機体側面や主翼外縁にAESAアンテナは日本でも研究していたはずだけど、最近とんと聞かないな

      • 匿名
      • 2021年 7月 19日

      フェイズドアレイは、強固な変形しない架台に実装するのが前提だからね。近年の本邦潜水艦が単殻式なのも、強固な耐圧船殻に側面ソナーを取り付ける必要が有るからなので
      スマートスキンで機体各部に素子を貼り付けるのは、機動時の機体の歪みの問題から逃れられないから無理だという噂

        • 匿名
        • 2021年 7月 19日

        その辺は重点的に試験して、重量含めて割と良好な結果を得られたはずだが。

        リンク
        単に「話が出なくなった」なら仕様待ちなだけでは。
        何かネガティブな情報あったんだっけ?

        4
        • 匿名
        • 2021年 7月 19日

        あと、アンテナが何気に電波の反射源なのも問題かも。
        RAM塗布部分に比べてアンテナ箇所は数倍~1桁反射波が大きくてもおかしくない筈だから。

        1
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    米国製戦闘機を購入したくない・出来ない国がKF-21を選択肢に入れるか?米国製エンジン(とその保守部品)輸出の是非で米国議会or導入国で揉める未来しか見えない。

    12
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    汚いオッサンたちの面などどうでもいいから、新型戦闘機の飛行を見せて欲しい

    5
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    おお!!はよはよ!!

    日本も負けてられん。F-3開発を応援する。

    3
    • 匿名
    • 2021年 7月 19日

    大丈夫!
    日本に飛んでくるのはこのミニではなく、SU-57だから…心配ないさ~!

    • 匿名
    • 2021年 7月 20日

    ロシアステルスの維持費がどんなもんだか気になるとこ
    戦闘機本体の値段よりも、そっちのほうが痛かったら笑えない

    2
    • 匿名
    • 2021年 7月 20日

    「ヤコヴレフ/Yak」ブランド
    「ラヴォーチキン/La」ブランドの復活もぜひ!
    ヤク戦闘機、ラボチキください

    1
      • 匿名
      • 2021年 7月 20日

      ポリカリポフを忘れるなよ、太めの戦闘機ならばピッタリだ

      1
    • 匿名
    • 2021年 7月 22日

    輸出用ステルス機とは羨ましい限りだが、本当に第5世代相当?
    第4世代機を圧倒しての第5世代機だが、F15とかを圧倒出来るのだろうか。単体勝負なら圧倒されても仕方ないのかね。

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