ロシア関連

ロシア軍がウクライナ軍司令部を攻撃、司令官を含む50人以上の将校が死亡?

ウクライナ軍部隊の指揮官が打ち合わせのためドニプロペトロウシク州の司令部に集合、そこに巡航ミサイルが命中して「司令官クラスを含む50人以上の将校が死亡した」とロシア国防省が発表した。

参考:Dozens of Ukrainian officers killed in missile strike – Russia

ロシア側のプロパガンダかもしれないが、これを否定する材料も今のところ見つかっていない

ヘルソン州に近いドニプロペトロウシク州のシロカヤ・ダチャ村に設けられた司令部にウクライナ軍部隊の指揮官が集結、そこをロシア海軍の艦艇が巡航ミサイルで攻撃して「司令官クラスを含む50人以上の将校が死亡した」とロシア国防省が19日に発表しているが、今のところ攻撃を視覚的に確認できるものは見つかっていない。

ウクライナ軍も自軍の損害についてほぼ発表しないため「ロシア国防省の主張」を検証するには不可能だが、もし攻撃が事実なら南部戦線のウクライナ軍は手痛い被害を被ったことになる。

さらにロシア国防省はムィコラーイウの工場や建物内に保管されていたM777×10門と装甲車輌×20輌も巡航ミサイルで破壊したと主張しており、これも事実なら西側が提供したM777の約1割が失われた格好だが、こちらも攻撃を視覚的に確認できるものは見つかっていない。

関連記事:ウクライナ軍の推定損失は戦車400輌、歩兵戦闘車1,300輌、大砲700門

 

※アイキャッチ画像の出典:Ministry of Defense of Russia

中国、6回目となるミッドコース・フェイズでの弾道弾迎撃テストに成功前のページ

リシチャンシク接近を阻んできた防衛ラインをロシア軍が突破?次のページ

関連記事

  1. ロシア関連

    ロシア軍がバフムート周辺で大きな前進を遂げる、ソレダルの防衛ラインを突破か

    どうやらロシア軍はバフムート周辺の戦いで大きな前進を遂げ「ソレダルを守…

  2. ロシア関連

    ロシア軍基地が炎上中、ウクライナ軍が戦術弾道ミサイルで報復か

    ロシア領ロストフ州にあるミレロヴォ空軍基地が何者かに攻撃を受けた可能性…

  3. ロシア関連

    事実上ウクライナへの侵攻、法令を根拠にドネツクとルガンスクへロシア軍派遣か

    プーチン大統領はロシア軍に「独立を承認したドネツク人民共和国とルガンス…

  4. ロシア関連

    ロシア、第5世代戦闘機「チェックメイト」の海外デビューに合わせて新しい情報を解禁

    今年7月に発表されたロシアの第5世代戦闘機「チェックメイト」は間もなく…

  5. ロシア関連

    ロシア、初めて「ウクライナ侵攻が予定通り進んでいない」と認める

    プーチン大統領の腹心と目されているビクトル・ゾロトフ国家親衛隊司令官は…

  6. ロシア関連

    露のステルス戦闘機「SU-57」量産初号機が墜落、原因は尾翼の不具合

    12月24日に墜落したロシアの第5世代戦闘機「SU-57」は、技術的な…

コメント

    • 鼻毛
    • 2022年 6月 20日

    倉庫はまだわかりますが、こんな奥地の司令部を巡航ミサイルで奇襲って、レーダーとかで見つからずに可能なんでしょうか?

    9
      • ido
      • 2022年 6月 20日

      可能性としては
      1 迎撃が間に合わなかった
      2 絶対バレないだろうと思っていた
      3 まずレーダーに写ってなかった
      4対空ミサイルセット置いてなかった
      5 もう対空ミサイルがない、もしくはキエフ上空しか守れる数がなかった
      のどれかじゃないですかね。
      素人考えなんで有識者さんにお任せします。

      22
      •    
      • 2022年 6月 20日

      レーダー網が低空目標まで前線域をカバーしてるなんて考えが間違ってる
      ミサイル万能論の頃の発想ですよ

      こんな寒村守るよりもっと大事な場所あるでしょ

      11
    • ido
    • 2022年 6月 20日

    よくないな。ウクライナ軍はロシア軍に比べ人員はあまり補充が効かないからな。キエフの方から引っ張ってくるしかないかな。というか巡航ミサイルはあそこまでピンポイントで届いたのか。願わくばプロパガンダでありますように。

    23
    • 2022年 6月 20日

    M777は砲身寿命に達した個体がいくつかあるって話だし補給大丈夫か…

    9
      • ido
      • 2022年 6月 20日

      その砲身が寿命に達したやつを保管していた倉庫ならいいんですがねぇ。補給は大丈夫だと思いますが。というかなぜその倉庫にあると確認できたんだろうか。衛生で搬入を見てたのかな?

      6
        • perorin
        • 2022年 6月 20日

        場所的に、砲撃してるとこをドローンで監視されてて、撤退時に後をつけられ前線の補給基地の場所がばれた、とかではないかな。

        6
    • ダヴー
    • 2022年 6月 20日

    ロシアはどうやって戦果確認したんだろうか?

    23
      • G
      • 2022年 6月 21日

      ドローンによるものは運用状況を推測されるのを防ぐためにしても、ロシアも画像収集タイプの軍事衛星を持っているはずなのに映像を全然発表しないんですよね
      ですので信号によりミサイル着弾箇所はわかっても戦果確認したという根拠が無く、毎度のことながらロシア版大本営発表という疑いが捨てきれないという

      5
    • Minerva
    • 2022年 6月 20日

    事実にフェイクを混ぜた発表かもしれない
    2週間以上前のへルソン攻勢初期にこの発表と同じようなウクライナ司令部への巡航ミサイル攻撃、Ka-52の集積所への攻撃によるM777破壊がOSINTから報告されているから時期と攻撃手段に嘘を混ぜて発表していてもおかしくはない

    17
    • 黒丸
    • 2022年 6月 20日

    どうやって目標選定したかが、謎だな?
    協力者とか衛星や偵察機も考えられるが
    ここまでのロシアの巡航ミサイル攻撃見ていると、司令部として使われそうな
    部屋数が多くあり、かつ会議室が複数設けられ、大人数の会議もできる大部屋がある
    文化センターや劇場のような場所を狙ってきたイメージがあるので
    それが、たまたま当たりを引いた可能性もありそうな気がしてる。

    7
    • 鳥刺
    • 2022年 6月 20日

    会合中の司令部は戦場諜報、倉庫は衛星や無人機の監視ですかね。
    リアルタイムの観測・諜報と指揮・情報共有ネットワークによる攻撃行動なら随分スマートな話なんですが、それが常時出来るならドンバスの戦況は又別ですし。

    クリヴィー・リグ南方戦線に、より強力なプッシュをかけるかなの気配の矢先だったんで、実際に死傷が生じていたらこれで生じる停滞はちょっと痛いですね。

    >戦果確認
    着弾映像・残骸映像が出てこないのなら、そこにあると見積もった数+大本営、
    ですかね。司令部の方は無線諜報等+4月のイジュームの件の仕返し感の演出?

    まあロシアは日頃の報道姿勢が大本営なんで、狼少年感はあります。
    日頃の行いは大事。

    14
    • ネコ歩き
    • 2022年 6月 20日

    司令部の位置は事前に特定されていた疑いが濃いですが、○月○日~○日に部隊指揮官が集合しての作戦会議がある、というような一定以上信頼できる情報が無いとこのような発表には繋がらないでしょう。戦果確認にも情報源が必要です。「司令官クラスを含む50人以上の将校が死亡した」というのは事前情報を基にした期待値かもしれませんが。
    これが事実なら高度な情報戦の成果かもしれず、ウクライナ内に知り得る立場のスパイがいる可能性も考えられます。ウクライナ側は情報漏洩源を調査の上で対策をとる必要がありますし、そうするでしょうね。

    12
      • ダヴー
      • 2022年 6月 20日

      ヘルソンがあっさりと陥落したのも同地のウクライナ軍内に防衛計画を流した内通者がいたからという話がありますからね。

      10
    • ぷーぷー
    • 2022年 6月 20日

    そろそろ幕引きして遅くとも晩秋までにエネルギー関連を整えたい西側の財界がリークしたんじゃね

    ポーランド、フィンランド、バルト三国は徹底抗戦
    フランス、ドイツを含む西側は経済優先
    EUを荒らして相対的に立場が良くなるイギリスは相変わらず放火魔だし

    アメリカも微妙にやる気無いよね

    15
    • タイヤキ
    • 2022年 6月 20日

    ロシアの狼少年の感じが出ていますが、これからのヘルソン攻防戦でウクライナの動きでわかるような気はしますね。

    2
    • 四凶
    • 2022年 6月 20日

     これが本当ならいつぶりのロシア側の大戦果になるんだろう。ウクライナの将校クラス死んだ話はあまり話題にならないけど先月に海軍航空担当副司令官の大佐が殺されていたよな。今までのロシア将校の死亡を上回る戦果なんだから将校の死亡に関してはロシア馬鹿には出来なくなるねぇ。
     何千kmも射程がある巡航ミサイルを使わなくてもロシア支配地域から40km所に将校が集まる司令部ってどうなんだろうな。

     将校集合の情報収集が出来て民間施設とか狙っているだろうと言う油断を誘うための無差別攻撃と言うお膳立てがあったなら、ロシアの底力やウクライナの落ち度が今回の戦果に繋がったのかね。

    3
    • くらうん
    • 2022年 6月 21日

    司令官クラスを殺害したという割には、具体的に誰を殺したのか言ってないな。

    6
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  2. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  3. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  4. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  5. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
PAGE TOP