DEEP STATEとRYBARはポクロウシク方面について4日「ウクライナ軍の状況が悪化している」と、さらにRYBARは「ポクロウシク市内の完全掃討には程遠い」「両軍とも小規模部隊を分散させて行動させている」「そのため支配は局所的なもので市内は巨大なグレーゾーンだ」と報告した。
参考:Мапу оновлено
参考:обстановка на Покровско-Мирноградском направлении
RYBARは「ここからここまでを占領したというような分かりやすい状況ではない」と強く示唆しているのだろう
DEEP STATEはポクロウシク方面について4日「ロシア軍がレオントヴィチ北郊外で前進した」「ロシア軍がポクロウシク市内ドゥルニャク地区の一部を占領した」「北市内のサッカー場一帯がグレーゾーンに移行した」「カラコフスキー地区がグレーゾーンに移行した」「ロシア軍がディミトロフ東郊外のコザツケ集落に侵入した」「ディミトロフ市内の第5/6炭鉱がグレーゾーンに移行した」と、RYBARは「ロシア軍がポクロウシク市内中心部を占領した」と報告。
視覚的にもウクライナ軍がポクロウシク市西出口付近のモーター工場=Ⓐでロシア軍を攻撃する様子、ロシア軍兵士がディナス地区=Ⓑを移動する様子、ロシア軍が第5/6炭鉱付近の住宅街=Ⓒを攻撃する様子が登場、RYBARはポクロウシク方面の状況について以下のように述べている。
“ロシア軍がロディンスケを完全に制圧しフリシュネ方向に向かっているという報告があったにも関わらず、ロシア軍機はロディンスケ市内を攻撃しており、ウクライナ軍が市内に存在することを示唆している。ディミトロフ市内には装甲車輌が侵入して突撃部隊の前進を支援している。敵は装甲車輌の集結地点に空爆を加えているものの前進を鈍らせるに留まっている”

出典:68 окрема єгерська бригада ім. Олекси Довбуша
“ロシア軍はポクロウシク市内でも徐々に支配地域を拡大させているが、市内の完全掃討には程遠い状況だ。両軍とも小規模部隊を分散させて行動させているため、市内の状況は事実上「巨大なグレーゾーン」であり、局所的な支配が続いている”
要するに「ロシア軍がポクロウシク市内中心部を占領した」と戦況マップ上で報告しても「線で結んだ範囲からウクライナ軍を完全に掃討した訳では無い」「支配は局所的で安定的な足場を確保したロシア軍支配地域というよりもグレーゾーンに近い」という意味で、恐らく「ここからここまでを占領したというような分かりやすい状況ではない」と強く示唆しているのだろう。
追記:RYBARはドニプロペトロウシク州メジョバ方面について10月末までに「ロシア軍がイヴァニフカを占領した」「ロシア軍がノヴォセルヒイウカを占領した」「ロシア軍がフィリヤからノヴォパヴリヴカ方向に攻撃を仕掛けている」と報告し、DEEP STATEは4日「ロシア軍がダクネ北郊外に前進した」と報告。
両軍の衝突回数から判断するとメジョバ方面はロシア軍にとって優先順位が低い上、ノヴォセルヒイウカ~イヴァニフカの防衛ライン、ヴォヴチャ川沿いの防衛ラインが崩れない限り大きな進展は見込めないだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України























ドローンが飛び交う市街戦なんてほぼ未経験な訳で。
そんな状況で正確な戦況なんて戦っている兵士でも分からないでしょうね。ましてや遠く離れた所にいるマッパーや我々傍観者が推し量るにも限度があるでしょう
ゼレンスキーの発言を信じるならウクライナ兵2万対ロシア兵17万(実際には両者1/10と推察。17万人展開するにはさすがに狭すぎる)
戦力比1:8不利でグレーゾーンはほぼウクライナコントロール下というなかなかに香ばしいものになるので流石に嘘だろうとは分かります
問題は中立、ロシア系情報から数字のブレ幅を確認しただけでデマ屋扱いされること
結果ゼレンスキーの嘘ベースでの数字しか扱えないこと
ポクロフスクの完全掃討に時間がかかるのは確かにそうでしょう。しかしロシア軍の小部隊の大群の海に没した孤立した各陣地は相互支援も出来ずに各個撃破されるだけです。
そういう市街に潜伏する敵の対処って後詰めでもない前線兵は本来苦手とする範囲だと思うのですが、今の教練は変わっているのですかね。
まあクルスク時みたいに内務省側が出てくるならわかるんですが、前線兵は歓迎しないでしょうね。
市内に残ってるのが特殊工作員じゃなく通常の戦闘員なので普通に歩兵本来のお仕事だと思います
開けた土地に降ろされて全滅したあの特殊部隊を運んだパイロットは、ディープステートのマップを使用していたのかと思った
市内を完全掃討出来ている訳では無いが、市街戦の主導権はロシアにある感じだな。
ロシアの新しい市街戦術にウクライナも対応出来てなさげだ。
ただ決着が付くにはロディンスケの陥落が必要じゃないかな。クラマトルスクからの補給路を潰さない限りは市内のウクライナ兵掃討は無理だろう。
T-0515がロシア軍のFPVドローン攻撃圏内にある状態ではロディンスケを保持できていても、そこからの物資の補給は運任せ、被弾覚悟の神風特攻的なもんになるから結局市内のウクライナ兵は満足な物資や増援を得られずジリ貧じゃないですかね
最近までロディンスケが生命線だと言われていたのは、ポクロウシク市内がウクライナ軍の完全な支配領域でありロシア軍のFPVドローンが補給路を気軽にバカスカ攻撃出来ない事が前提の話だったわけで、そこに大量のロシア兵がいて幹線道路を攻撃できるようになってしまった以上話は全く変わってくる
ロシアがそうしたように、ロディンスケを拠点にウクライナ軍が市内に浸透してくる状況ならポクロウシク市内の完全な掃討は難しいだろうし、ロシア軍はロディンスケ占領を図るんじゃないかな。
RYBARが市内中心部までをロシア軍支配地域に塗り替えて、その一方で
“市内の状況は事実上巨大なグレーゾーンであり、局所的な支配が続いている”
うん、これ見てる側は頭の中がグチャグチャになるやつですね。
一応敵が陣地を作るための物資集積などの拠点にしてそうな、地図に突起されそうなほどの拠点を制圧したらそこまでを引いてるような引き方かなと。引くタイミングを見るとそう思えます。
まあその間も敵が潜んでるかもしれないけど、もうそれは逃げ遅れた敵みたいなもんだという感じで。
何であれウクライナ軍はロシアの新戦術を前に麻痺してるんじゃないかなと。
まず現地指揮官が現状を把握しきれずに浸透許しているし、独自の情報網を持ってる筈のDSですら慌てて戦局図を再編しているし、シルスキーの督戦でやっとロシアが何を意図しているのか理解したんじゃないだろうか。
ロシア人は郊外を包囲した後、建物を破壊して掃討しながら前進してくると言う、今までの常識に邪魔されて、今までの浸透がただの威力偵察だの、ロディンスケの陽動だのだと誤解していたんじゃないかな。
ロシア占領域を増やしながら、市内は全部グレーゾーンだとか何ほざいてるのか理解に耐えないが、思い返せばRyberの言う所のロシア支配域はチャシブヤールもトレツクもクルスクも「まだまだ敵さんが粘ってるけど、大体俺たちが優勢だから一応占領域にしといたれ」で決めてるようなところはあったわ。
夏〜10月前半
DS「まぁ市内の奴らは陽動やろ?現地もそんな感じやし放置やな」
Ryber「ゲラシモフが何かほざいとるわ。でも現地曰く優勢らしいし塗り塗りしとけ」
10月末
DS「…これはロシアの新戦術?」
Ryber「ゲラシモフが何かほざいとるわ。でも現地曰く優勢らしいし塗り塗りしとけ」
以上は単なる推測だけど、ロシアの非正規戦の権威のゲラシモフがかなり関与しているポクロウシクで、非正規戦のエッセンスが入った新戦術が採用されてるのは不思議ではないのかも。
双方のレポートやフランス人のOSINTを読む限り、市内に協力者を確保してロシア兵が浸透しまくってるように見える。親露おばちゃんに支援されて食糧、陣地、服を貰って、民間人に紛れて偵察や破壊工作してるって。
て言うかもうロシアはリスクを犯さなくてもポクロウシクのウクライナ兵は勝手にくたばってくれる段階じゃんね
これから寒さでやられるのか感染症でやられるのか何なのか知らんけど
圧倒的なキルレを実現できるボーナスステージに突入してるわ
フリシュネ、ドプロピリア、シャホボから精鋭(ウクライナ基準)が突撃してくるのも併せてね
8月に急派した9個旅団が局面を打開できなかった時点でディフェンスラインを再設定するべきだったのよ
そうですね。
劣勢な方は潜伏している兵に対する補給が課題になるでしょうね。
補給でミスると終わりですからね。
それぞれの兵士がほとんど孤立しながら、建造物ごとにクリアリングして拠点を確保するのが今の市街戦だとすれば、防衛側の地の利と言うのは本当に準備できた陣地以外では希薄なのでしょう。
これまでのように市街全体を防衛拠点としつつ向かってくる相手をドローンで迎え撃てないのならば…移動を監視できるドローンと配備できる人の数が全てな市街戦となり、それを同時に複数方面から仕掛けられている今は相当厳しそうですね。
この問題は今後にもかかってきそうで…前もって配備できていれば浸透を防げるかもしれないが、そのための人材を都市に張り付けておいた場合は集積拠点の空爆が懸念されますし、貴重な前線担当できる兵が都市防衛で動けなくなる。
量だけでなく平均した場合の前線兵の質的にもおそらくロシア軍はウクライナ兵に対して訓練の量で勝っているでしょうし…改めて遠距離爆撃含め現在のドローンは機動戦を殺したの以外は攻勢側に有利に働いている印象です。
…今後の都市防衛の対応をするならば、あらかじめ都市を空にしておいて侵入されること前提で罠配置や、全通りで監視カメラを多重に置いて異変検知とかですかね…すぐにできることでもなく配備に工兵的な人員が必要ですが…
市街戦と比べたら野戦のが未だマシだから、そちらに力を割くべきだと言う結論になるのではないかと。
これまでウクライナ軍は野戦でロシアのドローンと火力支援と歩兵に追われながら大都市に逃げ込んで、大都市をロシアが迂回したり、更地にしながら前進するのを妨害することで時間を稼いできた訳ですが、よくよく考えれば攻め手にしても守り手にしても遮蔽物だらけの市街地より、野戦のがドローンなり火力支援なりを活かしやすいのではないか?
ウクライナならともかく各国なら野戦で市街地に寄せ付けないのが最善なんじゃないかと。スロビキン線も都市を利用したものではなくて野戦陣地でした。
問題意識には同意しますが、議論を進めるならドローンが出てきて何が変わったのかが問題になりそうです。開けた場所にいるとすぐ攻撃されるのは以前と変わりません。
すぐに思いつく変化で言えば、FPV ドローンの「しつこさ」でしょうか。遮蔽物に隠れようとしても付いてくるしつこさはこれまでなかったかもしれません。ガザや硫黄島みたいにトンネルを張り巡らせていればまた違った様相になるのかも。ウクライナで用水なり通信なりの地下トンネルがどう使われてるのかは気になります。
根本的には都市に引きこもって防衛するよりも、ドローン運用拠点を攻撃すべきとは思います。監視カメラをネットワーク化して都市に侵入したドローンを即検知というのは技術的には楽しそうですが……、電力や通信への攻撃は考えられますし、ある程度高いところは普通監視してないので、そっから急降下するような経路もありえますね。とはいえドローン技術が将来発達するとすれば、それだけ進歩した省電力化・通信・センシングなどの技術が地上の監視カメラにも行き渡るので、案外防衛側の方が有利になる可能性も否定できないかも。
ウクライナGURがアウディイウカの建造物をFP-2で攻撃したのはそれ(ドローン運用拠点への攻撃)かも?
公式発表ではロシアの精鋭ドローンチーム「ルビコン」の拠点だったとかなんとか
ロシアのミリ系ニュースサイトを見ているとウク側のドローン指揮所やオペレーターを狩るのに腐心しているという話が出てきます。
ほぼ全てのリソースで優越し掃討戦をおこなっている側が、劣勢な敵のドローンを恐れているという事しょうか。
案外、隠れ潜んでゲリラ的に持久する側が運用しても恐ろしいのがドローンなのかもしれません。
FPVドローンが、兵士1人を狙う戦争ですが、ポクロウシク市街戦どうなのか気になりますね。
ウクライナの政治外交マターですから、ポクロウシク市街戦は最優先で増援を送り続けていくのかなあと。
ポクロウシクの名前が、世界的に有名になりすぎているからで、他戦線に影響が出るのかも注目しています。
戦争4年目、両軍の余力がどの程度なのか、色々と明らかになっていく気もしますね。
追記です。
浸透部隊は奥にまで進んでいくとして。
掃討部隊は、より南の手前から。
外側、1ブロックずつ、1つずつ建物を掃討していくのかなと思っていたのですが、どうなんでしょうかね?
ポクロウシク地下トンネルの有無は把握していませんが、ガザでは接近されて被害が出ていたのを思い出しました。
一部で「ポクロウシクの85%支配」とか表現が行き過ぎている話が飛び交っているので「そこまでじゃないよ落ち着け」とRYBARは言っている訳です
だからといってウクライナ軍がひっくり返せるのかというとそういう訳も無いのですよ
ここまで来ると、よほどの大軍を他の戦線の状況ガン無視でかき集めて損耗度外視で突っ込むとかしない限りはジリジリと掃討戦が進んでいくだけでしかありません
ウクライナ軍はそこまでの無茶をするのかしないのか