米国関連

AndurilがEDGEとの無人機共同生産、現代重工業との米海軍向け無人水上艦建造を発表

Andurilは13日「アラブ首長国連邦のEDGEと無人機分野に関する合弁事業で提携した」「第一弾事業として垂直離着陸が可能な無人機の現地生産を行う」と、さらに「米海軍の無人水上艦t計画に参加するため韓国の現代重工業と提携した」「既にプロトタイプを韓国で建造中だ」と発表した。

参考:EDGE Group and Anduril to Form UAE-US Joint Venture to Develop Autonomous Systems
参考:Anduril is building autonomous warships with world leader HD Hyundai Heavy Industries

もうAndurilは米防衛産業の一角を占める地位まで上り詰めた格好だが、今度はアラブ首長国連邦企業や韓国企業との提携を発表

Andurilはパーマー・ラッキー氏がAIと無人技術に特化した防衛分野のスタートアップ企業として2017年に設立されたばかりだが、AIを統合した指揮統制システム、小型ドローン、カウンタードローンシステム、無人戦闘機、無人潜水艦など革新的な製品を次々と発表し、YFQ-44Aは米空軍のCCA第一弾調達に選ばれ、世界で初めてXLUUVタイプの無人潜水艦=Ghost Sharkを実用化して量産を開始し、再利用可能な徘徊型迎撃弾=Roadrunnerも米海軍艦艇への搭載が開始され、低コスト巡航ミサイルのBarracudaにも複数の国から現地生産に向けた話が舞い込んでいる。

もうAndurilは米防衛産業の一角を占める地位まで上り詰めた格好だが、今度は急成長を遂げているアラブ首長国連邦の防衛企業=EDGEとの無人機分野に関する合弁事業(EDGE-Anduril Production Alliance)を13日に発表し、第一弾事業としてAndurilが開発した垂直離着陸が可能な無人機=Omenの現地生産を開始するらしい。

AndurilはEDGEとの提携について「同社がアラブ首長国連邦における主要な防衛企業であり、最新システムを迅速かつ大規模に配備するという共通の目標で一致している」「アラブ首長国連邦も現地生産の基盤を構築するためOmen×50機の調達を約束し、現地サプライチェーンを拡大し、無人機の大量生産に向けた取り組みを加速させる」「Omenの現地生産はEDGE–Andurilで予定されている最初のステップに過ぎない」と説明している。

EDGEはアラブ首長国連邦が防衛装備品の海外依存から脱却するため、2019年に国内の防衛企業を再編して誕生させた巨大防衛産業グループで、中東企業として初めてストックホルム国際平和研究所が発表する年間売上ランキングで22位(2020年は25位)に食い込み、RTXとの提携で米陸軍が調達を決めたCoyote製造に参入し、GA-ASIと提携してMQ-9への自社製精密誘導兵器の統合を進め、Fincantieriと合弁で非NATO向けの艦艇建造に、Indraと合弁で非NATO向けレーダー製造に乗り出し、最近はANAVIA買収を通じてスイス、SIATT買収を通じてブラジルにも進出しており、海外では注目度の高い防衛企業の1つだ。

そのためAndurilとEDGEとの提携は非常に注目されているのだが、Andurilは同じ日「米海軍の無人水上艦=Modular Attack Surface Craft計画に参加するため韓国の現代重工業と提携した」「既に韓国でASVのプロトタイプを建造中だ」「同時にASVを国内で建造するための準備を進めている」「閉鎖されたシアトルのフォス造船所を改修するため数千万ドルを投資した」と発表し、こちらもディフェンスメディアから注目を集めている。

出典:Anduril

Andurilが水上艦艇の製品を発表するのは初めてで、MASC向けのASVについて詳しい説明はないものの、プレスリリースに添付された動画によればASVはコンテナ式のセンサーや武器を搭載するプラットフォームのよううだ。

関連記事:量産が始まった無人潜水艦、契約締結から7週間で豪海軍向けの1番艦が完成
関連記事:Andurilの低コスト巡航ミサイル、ポーランドも現地生産化に向けた協議を開始
関連記事:豪海軍とAndurilが無人潜水艦を実用化、Ghost Sharkの量産開始を発表
関連記事:台湾、Andurilと低コスト巡航ミサイル、無人潜水艦、自律型魚雷を共同生産
関連記事:Andurilと現代重工業が提携、自立型海軍システムの設計と製造で協力
関連記事:韓国のハンファ、米国のAndurilと組んで米陸軍のUGV調達に挑戦
関連記事:躍進が著しいEDGE、精密誘導兵器、艦艇、レーダー分野でも海外進出
関連記事:GA-ASIとEDGE、MQ-9Bにアラブ首長国連邦製のスマート兵器統合で合意
関連記事:売上高でロールス・ロイスを抜いた中東の防衛産業企業、軍用無人機「QXシリーズ」を発表
関連記事:ドバイ航空ショー、躍進するUAEの防衛産業企業が発表したUAVに注目が集まる
関連記事:アラブ首長国連邦、ドイツに供給する国産の防空ミサイル「SkyKnight」を発表

 

※アイキャッチ画像の出典:EDGE

戦力集結が止まらないカリブ海、米空母打撃群が米南方軍作戦地域に到着前のページ

ベネズエラへの直接攻撃か? 米国防長官がサザン・スピア作戦を発表次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    150km先を攻撃可能なGLSDBがテストをパス、まもなくウクライナに到着

    ロイターはウクライナへのGLSDB提供時期について昨年12月「2024…

  2. 米国関連

    米空軍、無人機の脅威はマイクロ波兵器の開発だけでは解決しない

    米空軍大学が設立した中国航空宇宙研究所(CASI)のマルバニー氏は「中…

  3. 米国関連

    国防総省と評価が対立してる空母フォード、米海軍は発着艦システムが目標をパスしたと発表

    米海軍とゼネラル・アトミックス(GA-EMS)は空母ジェラルド・R・フ…

  4. 米国関連

    Lockheed MartinはF-35増産に反対、安定した経済性を維持したい

    Lockheed MartinはF-35の年間生産率=最大156機につ…

  5. 米国関連

    米国が過去最大規模のウクライナ援助を準備中、但し提供まで数年かかる

    26日にウクライナ支援を協議するラムシュタイン会議が開催予定で、POL…

コメント

  • コメント (6)

  • トラックバックは利用できません。

    • 無印
    • 2025年 11月 14日

    OmenもVTOL無人機でしょうか、この企業は「もう無人機には滑走路なんていらんねん」って考えてる感じが結構伝わる
    無人艦の方は日本の戦闘支援型USVと似てるのかな?
    能力を追求すると似たような形になるのはよくある事ですが

    さくら型哨戒艦は無人化を視野に入れている、みたいな報道を見かけましたけど、これはどこまで本気なんだろう…?

    5
    • ももやま
    • 2025年 11月 14日

    川重もUAEでC-2現地製造してUAEに売るとかなかったんですかね。防衛装備品移転がどうこういわれてますが移転しようにも国内に製造ラインあるんでしょうか。UAEなりインドなり、現地製造して他国に売るビジネスにしていかないと国内でライン拡充は無理なんじゃないでしょうか。

    1
      • dd4
      • 2025年 11月 14日

      経営方針というか、会社の在り方の違いも大きいからなぁ
      日本企業であり続けようとする会社と、(自国からの脱出を願い)多国籍企業化の望んで活動している企業とでは方法も全然違ったものになるのは必然というか
      自国の生産設備の維持をどうとらえるかも全然異なるよね、という

      3
    • kitty
    • 2025年 11月 14日

    しかし、Andurilはいったい幾つのプロジェクトを走らせているんだよ。
    AIのフレームワークとかOSは共通化しているのでしょうけど。
    レイバーのHOSみたいなのもあるのかな

    2
      • nednir
      • 2025年 11月 14日

      共通化できたらいいけどグッチャグチャ
      イニシアチブが有るから走る!

      1
      • hozumi
      • 2025年 11月 15日

      Andurilの企業サイトにあるLatticeというのが制御用のネットワークOSみたいなもののようですね。
      アビオニクスやベトロニクスはそれぞれの機種ごとに構築しているのでしょうが、ペイロードやセンサーネットワークとの連接を自社システムを前提として開発できるのがAndurilの大きな強みの一つなのでは。
      (Latticeはオープンソフトウェアなので自社に閉じたシステムではないようですけれども)

      兵器システムを第一には情報機器としてとらえて、そのための一線級のエンジニアをソフト・ハード両面で集められるのがアメリカの新興企業ならではといった感があります。
      ビリオネアのオタクというパルマー氏の人物も面白いですが、米中対立に勝ち抜くためにアメリカにはこれが必要です、と軍のニーズに応えるだけではなくプッシュしていくAndurilの企業姿勢も興味深い。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
  2. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  3. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  4. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
  5. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
PAGE TOP