KC-46Aに潜む複数の重大欠陥は未解決のままで、ボーイングはKC-46Aプログラムを固定金額で受注しているため計70億ドル以上の損失を被っているのだが、War Zoneは28日「KC-46Aの主構造で亀裂が発見された」「ボーイングは対策を講じるまで納入を停止する」と報じた。
参考:Cracks In KC-46 Tankers Halt All Deliveries
もう新たな欠陥に関するニュースを見たくないのだが、主構造で亀裂が見つかる
米空軍が運用中のKC-46Aには飛行の安全性やミッション達成を阻害する重大欠陥=Category1に分類される欠陥(リモートビジョンシステムの不具合、フライングブームの不具合、燃料マニホールドシステムの欠陥、給油燃料タンクの排水チューブに発生した亀裂や漏れ、APUドレインマストの亀裂など)が未解決のまま残されており、国防総省は2024年の報告書の中で「約9万飛行時間を超える整備データを分析した結果、KC-46Aの任務遂行能力と稼働率は低いままで要求要件を満たしていない」と指摘し、同機の即応性を示す数値も旧式のKC-10A、KC-135R、KC-135Tより低い有り様だ。

出典:U.S. Air Force photo by Joshua J. Seybert
さらにKC-46Aは固定金額で受注しているため膨れ上がったプログラムコストの超過額=ボーイングが被った累計損失額は70億ドル以上(80億ドルに達している可能性)に達しており、もう新たな欠陥に関するニュースを見たくないのだが、War Zoneは28日「引き渡し前の機体4機中2機で亀裂が発見された」「この亀裂は操縦舵面やヒンジではなく一次構造や二次構造で見つかった」「ボーイングは根本的な原因を把握して効果的な是正措置を実施するまで一時的にKC-46Aの納入を停止する」「米空軍も保有する89機を全て検査する予定だ」と報じた。
発見された亀裂の欠陥度合い、これが他の機体にも影響を及ぼすのか、問題が飛行停止にまで発展するのかなどは不明だが、これが大事になればボーイング防衛部門は第1四半期から躓くことになり、納入停止が長引けば海外市場での評価にも影響を及ぼすだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Abigail Klein
>これが大事になればボーイング防衛部門は第1四半期から躓くことになり、納入停止が長引けば海外市場での評価にも影響を及ぼすだろう。
タダでさえボーイング社は、昨年の秋ごろに同社労働組合が大幅な賃上げを求めて約3万3000人の従業員がストライキがあったのに、これで売り上げに影響が出てリストラとか断行されてはまた労使対立が起きてしまうと思います。
“「引き渡し前の機体4機中2機で亀裂が発見された」「この亀裂は操縦舵面やヒンジではなく一次構造や二次構造で見つかった」”
これって下手しなくても機体構造材の強度や負荷計算を全箇所やり直し案件では。KC-46の飛行停止処分は長引きそうですし、飛べないならば各種試験も出来ないでしょうから、KC-46の納入再開はかなり先になりそうですね
空自はKC46を15機導入予定だけれど、R7追加分4機の計10機で止めて残り5機はA330 MRTTに変更すべきだよ
A330MRTTは発着出来る滑走路が問題になるし、国内大手の民間機で採用がないから整備面の問題もあるが
それでも全部をKC46にする方がリスク大過ぎるだろう
>国内大手の民間機で採用がないから整備面の問題もあるが
変更するなら、この問題の解決策を考えてみよう。たとえば、わずか5機のためにコストをかけて自前の整備体制を作るのか。そうすると、その分、他の装備品の購入が減らされるが、それでいいのか。
あるいは、韓国の航空会社ではA330を運用しているので、韓国に整備を委託するのか。など。
不具合で全機が置物になるリスクに比べたらそれらの問題は大したことないのでは。
複数機種運用は効率がとか言ってられる次元では無いですねこれは
日本が買ってなきゃ笑い話で済むんですけどねぇ…
飛べば飛ぶほど欠陥が出てきそうで嫌になります
ボーイングは本当にどこまで落ちるんでしょうね
政界への圧力性能だけしか取り柄が無くなりそう
イーロン・マスクにゴ○を見るような目で見られてそう。
本来、他所のCEOに寒い目で見られたところでそれだけで済むことではありますが、今の米国は…
とりあえずDOGEられる前にDOGEZAですかね。
歴とした民間企業であるというお題目が通じるかすら最早わかりませんので。
マスクはやりすぎだと思いますが
ボーイングの体たらくを見るとマスクの言動には一理あると思ってしまいますね
というか民間機の方も大丈夫なんでしょうか?
こういう開発母機が民間機の機種ってそういう基礎的な部分をクリヤする為じゃなかったの?
燃料タンク満載と乗客では重量バランスは違うんでしょうけど、767の方の信頼性も疑いたくなるレベル。
そして、大正義767の信頼性を疑うやつなんていないんで、たぶん重量起因だと思うんですが、だとすると、マジでオワタ!って感じですね。いまさら補強なんて出来るのかよ。。。重量制限入れたら、意味ないし。。。
納入される前の機体に不具合なんで、大正義767の設計よりもボーイングの製造技術に起因する問題だと思うんです。
KC-46の契約がコロナ前のもので急速な物価高騰に追いついていないので、プロジェクトにかかる人数を減らしてこのざまな気もしますが、役員全員入れ替えて、従業員を育成していかなきゃいけないレベルで数十年かかる問題でしょう。
インテルとボーイングの凋落は特に象徴的ですな。
インテルは高卒で入社した叩き上げのゲルシンガーが社長になって少しは立ち直るかと思ったけど株主からノーと言われ辞めさせられるし。
インテルは今年のISSCCで未だ世界最高の開発チームを抱えてることを証明したんだよね
さすがにボーイングといっしょにするのは止めてさしあげるべき
どちらかと言えば4年間で1000億ドル規模の設備投資を行ってるのに
CHIPS Actの予算執行を遅らせてその間に1ドルも渡さなかった
バイデン政権のやらかしが酷すぎる(正確には2024年終盤に一部支給した)
競合のTSMC(とSamsung)は年間の設備投資の一貫して3割くらいは補助金と言われてる
寧ろこれで競争になってた過去の方が不思議なんだ
半導体に関してはトランプの関税政策でかなりパワーバランスが変動しそうだよな
インテルが野心的な開発をしていることには異論は無いんですよ。
ただ実際に製品に反映されていないだけで。
一方、TSMCは割と保守的な技術改良で実際に売れる製品を売っている。
後を追うサムスンも3nmで冒険的にGAA導入してうまくいけばTSMCの上を行けたはずですが歩留まりでコケてほとんど顧客が付かず。
18A辺りはゲルシンガーの方針がまだ生きてて息を吹き返すことを期待してますけどその後はどうなるか。
い、Intelは18Åプロセスで大復活があり得るから…(震え声)
と言うか技術的にはトランジスタの構造を変えるGAAFETで1年
裏側電源配線のBSPDNで2年、競合を先行してます……
にも関わらず明日の小遣いで頭いっぱいの金融街は事業売却の話をする
アメリカが堕落した原因がどういった勢力由来かわかるよね
遅くともエンロン事件の時にアメリカが襟を正しておけば
世界の歴史は随分と変わったんだろうな
ちなみに半導体製造技術の特許取得件数は台湾>韓国>アメリカ
台湾とアメリカでラフに言って倍くらい差がある
それにもかかわらずプロセス開発の技術ではオレゴンにあるインテルのファブは世界最高水準
オレゴンには意図的に特許を取得してないノウハウの塊がある
こういう組織を日本のルネサスがやらかしたように一度壊したら終わり
二度と戻らない
経営層からの無理な納期とコストダウン要求に苦しめられた製造現場が
設計や品質管理部門に無断で材質変更や加工法変更をした、ということでは。
日本企業でも時々あるような話ですが、納入前の社内検査で見つかるということは
かなりずさんな方法であるような気がします。
考えようによっては納入前に発覚したのだからボーイングの体質も改善が見られたのかも(無理に褒めてみる)。
それは製造現場が独断で出来ることでは有りませんね。特に材質変更。
品質管理部門に無断で設計部門が材質や設計変更を行い、いつの間にか形式とは別物に変わっていたというのは経験があります。
KC46のメリットが墜落したことがない、の1点しかない
なんということだ。ボーイングの信用に亀裂が入ってしまった
悲劇的ビフォーアフター
既に断裂しかかってない?
亀裂見えるほど信用残ってないので無問題
日本には金継ぎという技術があって、なんてどこかの日本企業が買収してカイゼンしないかしらなんて妄想してボーイングの時価総額を調べたら、なんと今104位で、ウーバーイーツよりお安いんですね。
株式交換なら合併できそうな規模の日本企業がなくも無いけど、まあUSスティールごときで政治案件になるのだから、絶対無理なのは残当。
ボーイップさぁ…これは何だい?
こいつらいつもなんかやらかしてんな
トランプ:「こんな所にも邪悪なDEIの弊害が!!!」
あると思います✨😤✨
なんてことだ、もう助からないぞ
まるで奇跡的に無事不時着できるようなw
れいわ某の主張する「税金で欠陥機を購入!」の理屈に現実が追い付いてくるってどういうことよ···
やつら「欠陥機の中古機」って言ったなかった?
だから「何言ってんだ新品の欠陥機だぞ!」って反論されてた
擁護する気ゼロなの面白……くないな、笑えん
別に冗談のつもりもないでしょう。
ただ「KC-46Aを擁護する余地はない」ことと「れいわ某の発言が無知で不勉強な言いがかりである」ことを明確にしているだけかと。
某イング:「ククク…ひどい言われようだな まぁ事実だからしょうがないけど」
怒らないでくれ
ボーイングちゃんは航空機の設計が苦手で
品質管理が下手なだけなんだ
なお政治家へのロビー活動は上手い模様
今更機体(767)の設計に問題はないと思うんですけどねぇ…。
リフォームで通し柱ぶった切るみたいなことしちゃったんですかね?
近頃、多いらしいね。 鉄筋を切った噂も聞く。
日本も笑えないな。
用途が全く違うから過度な負担が一か所に集中しちゃうとかあったんじゃないかな
(内装の話だけど)旅客機なんて紙をハニカム構造にすることで強度を保ちつつ軽量化なんて努力の集大成なのに、軍用の軽量化を考えてもないような機材を積み込んだら不具合が出ても不思議ではない気がする
少数とはいえKC-767という量産機があって、その開発過程で空中給油機としての強度テストさんざんやってどこにどんだけ余裕があるかはデータ取った上で開発してるはずなんですけどねぇ…
言われてみれば、そういやKC-767なんてのがあったんだよな。KC-46Aと何が違うんだと調べたら、プラグアンドプローブにも対応した給油装置に変えて名前変えただけのようにも思えるんだけど、なんで今更、構造上の問題が生じたんだろう。
機体構造レベルの話だとKC-767のベースがほぼ767-200ERなのに対してKC-46Aは200ERと300/ER/Fのチャンポンですね。
とはいえ基本的には「200の短い胴に300のわずかに大きい翼」でそれほど無理な構成とも思えないので本当に「何で今更」です。
これでアメリカはよくあそこまで超大国面できるな
やっぱ核兵器を大量に持ってると自信が湧いてくるのかね
冷戦時代から作られた兵器は優秀なんや・・。冷戦終わってからの兵器は失敗が多いけど・・。
つまりもう一回冷戦始めれば技術復活するかもしれない?
核戦争の生き残りに本気だった頃の兵器と社内・業界内・国内の政争に明け暮れてた頃の兵器とでは流石に比べるべくもないかと…
しかし最後に生産した核兵器も31年目の製品だという。
新型に入れ替えないといけないはずなのにまだイケルやろと新型開発に金をかけずに計画中止。
おそらく起爆薬や推進剤の入れ替えとかでお茶を濁しているだけ。
いざ核戦争になったら不発率どれくらいになることやら、まあ三割不発だとしてもそれを問題にする議会は開かれないでしょうけどw
トライデントミサイルの弾頭の水素爆弾の中に詰める詰め物の製造方法の記録が紛失し、どうやって作れば良いのか分からなくなってしまった。
という笑えるニュースを10年以上前に読んだ記憶。
いや笑えないか。。。
インテルより先にボーイングは即時再建しないといけないでしょうなあ。トランプ政権の間に国有化して、社内政治やってるアホ共をポイー
イーロン・マスクの我田引水劇場の始まり始まり~
やっぱり、第三次産業や投資とかに注力して、第二次産業をやっすい外国に行わせてたらこういう基盤的なところで技術力って落ちていくものなんだろうなぁ。
これ、本邦も民間に任せっきりの技術開発や、軍事品生産を一部でも国営工廠作ってやらないと不味くないかな?
総理御自身はアジア版NATO()とか言い出すくらいには関心おありの分野なのでしょうが、壁や暫定税率すら出し惜しむ政権にそれを望めるかとなりますと…
あのシトは理解力はあるのにどうしてもアウトプットはアレなんでしょうねえ。
減税したらその分、防衛費の捻出が大変になります。
元々、防衛費の増額に合わせて、日本は増税する予定です。
いま減税したら、将来的にその分増税額が増えちゃいますよ。
更に軍備増強となれば、増税は不可避でしょうね。
気が重い話ですが。
もうA310入れようぜー(あきらめた顔で)
P-1かC-2を空中給油機に改造だ!!と言ってくれる人が居ない‥
だってあの総理ですよ?
この前の国際航空宇宙展2024で川重の人に質問したところ、C-2空中給油型は自衛隊に提案はしたと言っていました
ただ、フライングブーム方式は特許と技術力の問題でやや難しいという話もされてましたね
コクピットも武装も無くして自律飛行する空中給油専用のFA-18たくさん作る方が安上がりそう
海軍の無人給油機の陸版で良さそうな。
まあカタパルト発進/着艦フックの分無駄に強度があるのが無駄になりますが、ソフトウェア部分は流用できそう。
無人化はミサイルキャリア兼任とかいっそ「無人EA-18G」ならSIJとしていざとなれば無茶もさせられて面白い気はします。
ただF/A-18での空中給油は元々お世辞にも効率やコスパがいいとは言えないので非武装化しちゃったら「必要時に戦力化できる」利点がなくなっちゃって微妙な存在になりそうな…。
艦載機の場合は機体自体の調達や運用コストに加えて「空母の限られたスペースを占有するコスト」を無視しちゃいけないと思います。
設計時点で物理テストをシミュレーター上でこなして工数を削減するってのが流行りですけど、シミュレーターが現実に即してないと、こんな感じに思わぬところに欠陥が現れたりするんですよね。
原型機で問題ないだけに、そこで重大なやらかしがあったんじゃないかと考えてしまいますよね。