ReutersもBreaking Defenseも「ヘグセス国防長官がF/A-XX選定を進めると決定した」「早ければ今週中にもF/A-XXの請負企業が発表されるかもしれない」と報じ、Boeingが第6世代戦闘機プログラムを総取りするのか、Northrop Grummanが艦上戦闘機の主契約者に返り咲くのかに注目が集まる。
参考:Pentagon’s Hegseth okays US Navy next-generation fighter, sources say
参考:Navy may select next-gen fighter design as soon as this week: Sources
F-47やF/A-XXさえあれば空中の優位性を獲得できるのではなく、優位性を獲得する上での一要素に過ぎない
米空軍と米海軍はF-22AとF/A-18E/Fの後継機開発を何年も前から準備し、トランプ大統領は3月「空軍の次世代戦闘機=F-47の請負企業にBoeingが選ばれた」と発表したものの、F/A-XXに関しては「まもなく請負企業の選定結果が発表される」「資金不足でF/A-XX開発はキャンセルされる」「最小限の資金で計画を維持し開発自体は先送りされる」など情報が錯綜していたが、Reutersは7日「ヘグセス国防長官がF/A-XX選定を進めると決定した」「早ければ今週中にもF/A-XXの請負企業が発表されるかもしれない」と報じた。

出典:U.S. Air Force
Breaking Defenseも7日「今月3日にヘグセス国防長官がF/A-XX選定作業の促進を承認した」「5日に行われた海軍創立250年を祝う式典でF/A-XXの選定結果が発表されるという噂もあった」「早ければ海軍はF/A-XX選定結果を今週中に発表するかもしれない」と報じ、Boeingが第6世代戦闘機プログラムを総取りするのか、Northrop Grummanが艦上戦闘機の主契約者に返り咲くのかに注目が集まる。
因みにLockheed Martinの航空部門は第5世代戦闘機プログラムを独占することで大成功を収めたが、F-47の最終選定でBoeingに敗れ、F/A-XXでは最終候補に残ることも出来ず、空軍向けCCA調達の第一弾選定で新興企業に敗れ、F-35の商業的成功もトランプ政権の影響を受けて怪しくなったためウォール街は警戒感を強めており、投資家にF-47向け技術でF-35を強化する第5世代+構想をアピールし続けている。

出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jana Somero
9月上旬に行われたモルガン・スタンレーのラグナ・カンファレンスでも「F-35の第5世代+構想について国防総省とハイレベルな議論を行っている」「上手く行けば第5世代+構想は近いうちにホワイトハウスに持ち込まれるかもしれない」「この構想が政権内で検討されることを期待している」「我々の第5世代+構想には政府レベルからホワイトハウスレベルまで大きな関心が寄せられている」「仮に第5世代+構想の契約を獲得しても機密情報が多いため一般レベルには公開できないかもしれない」と述べた。
一般メディアはLockheed Martinがアピールする第5世代+構想をポジテイブに伝えているのの、F-35の現状をよく知るBreaking Defenseはラグナ・カンファレンスを取り上げた記事の中で「Block4の開発は依然として遅延に悩まされ、国防総省は予定されてた機能追加の範囲を縮小してBlock4で実現する能力のダウングレードを決定したが、開発規模が縮小したにも関わらずBlock4の完成時期は当初予定より5年遅れの2031年から変わっていない」と指摘しており、Lockheed Martinにとって第5世代+構想は航空部門の将来性を明るく見せるための演技なのかもしれない。

出典:Lockheed Martin
さらにLockheed Martinは米空軍のCCA戦略について「サバイバビリティを重視しておらず財政的に破綻するだろう」と批判し、輸出向けCCA=Vectisを発表した際も「米空軍がCCA Increment2において柔軟性と生存性を備えたプラットフォームが必要と判断すればVectisは素晴らしい候補になるだろう」と述べ、米空軍のCCA戦略に沿った提案は行わない=現行のCCA戦略は間違っていると改めて示唆した。
Lockheed Martinの航空部門に関して率直に述べるとF-35 Block4開発は見通しが立たず、Block4の現状を無視して第5世代+構想を語られても失笑するしかなく、F-16 Block70の新規受注も行き詰まっており、政府資金による第6世代戦闘機プログラムからも完全に締め出され、ほぼ確実な成長市場ともいえるCCA分野でも「我々は空軍が提示した要件よりもレベルの高いステルス性を備えたCCAを提案したのに選ばれなかった」「サバイバビリティを重視しない米空軍の戦略は間違っている」と真っ向から批判し、もう何がしたいのか良くわからない。

出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Lauren Cobin
航空分野におけるステルスは優位性を決定づける唯一無二の存在ではなく構成要素の1つに過ぎず、第6世代戦闘機を象徴する最も重要な能力も「第5世代機より優れたスーパーステルス」ではなく「自機や他機が収集したデータをリアルタイムで統合し分析しパイロットに供給する情報処理能力=戦場認識力の拡張による戦闘効率の向上」で、第6世代機は膨大なデータのリアルタイム統合能力で第5世代機とは比べ物にならない戦場認識力を獲得し、通信が保証されない競争が激しい環境下でも自機を起点とするローカルネットワークを構築し、見通し通信で制御するシステム単位の能力を維持できる点が第5世代機との決定的な違いだ。
米空軍のアルヴィン参謀総長も「将来を見据えて次世代の能力を開発するあたりプラットフォームに囚われていては駄目だ。武器や兵器システムだけでは駄目だ。プラットフォームよりもシステムを理解する必要があり、それらを結びつける要素こそがシステムを機能させる」と述べ、F-47さえあれば空中の優位性を獲得できるのではなく「F-47は優位性を獲得する上での一要素に過ぎない」と強調しており、Lockheed Martinは高度なステルスよる生存性を強調しすぎなように感じる。
関連記事:米海軍の次世代戦闘機、今週中に契約を獲得した企業が発表される予定
関連記事:米空軍のCCA戦略に批判的なLockheed Martin、独自のCCAを発表
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※アイキャッチ画像の出典:Northrop Grumman





















とりあえず、何でもいいからLockheed MartinはF-35 Block4に集中してくれ。
本当に頼む。油売るな。
一応韓国と共同でやっているT-50やF-16の方もやってもらいたいところで
F-2スーパー改MK2とかださんで欲しい。割とマジで
今のアメリカにこのコンセプトを形にするだけの力があると思えないな
というか、できたところで中国以上の物を作れる気がしない
通信技術とかもはや中国のほうが上回ってるくらいだし
半導体ですら設計はもちろん製造装置もアメリカが作れない露光装置を作ってるSMEEやSiCarrierとか出てきてるしね
10年後に電子やICTの分野でアメリカが世界一でいれる気がしない
「アメリカは露光装置を作れない」とか言うのは完全に誤りっすね、EUV露光装置は確かにASML(蘭)が作ってるんすけど光源は米Cymer製、レンズは独ZEISS、素材とフォトマスクは日本(HOYA・信越化学)。
つまり構成要素のほぼ全部を米日独が供給してるんすよ
中国のSMEEやSiCarrierはまだDUV試作段階、EUVは光源も反射鏡も作れず歩留まりも商用レベル未満。
「アメリカが作れない」じゃなく、「他国に作らせて支配してる」だけなんすよね、しかもEDA(設計ソフト)も製造装置も米企業が独占。
Synopsys・Cadence・AMAT・Lam Researchが市場の大半を握ってるんですよー
要するに、アメリカは半導体の“川上”に居るんすよね、嘘をつくならもうちょいマシな嘘をついて欲しいすかね
試作のDUVを作ってるのを見てそれをさもEUV級かの如く扱うのは腹筋がキツイっすね
ASMLのEUVはオランダ企業名義だが、Cymerの光源も制御チップも米国特許なんすよ、ご存知無いかもしれないすけど
で、あなたの仰るSMEEなんですけど、2024年に「ArF液浸DUV」試作成功と報じられたが、解像度は7nm相当にも届いてないんですよ、量産実績ゼロ、歩留まり率も不明。
ASMLのEUVは13.5nm波長だが、SMEEは**193nm(DUV)**止まりなんですよねー
>「アメリカは露光装置を作れない」とか言うのは完全に誤りっすね、EUV露光装置は確かにASML(蘭)が作ってるんすけど光源は米Cymer製、レンズは独ZEISS、素材とフォトマスクは日本(HOYA・信越化学)。
他のコア部品も自分たちで作れないなら作れないのと同じだよ
ASMLの露光装置のステージを作ってるのはオランダのフィリップスだけどステージを作れただけフィリップスが露光装置を作れるとは言わないでしょ
だから厳密には今まで露光装置を自国だけで本当の意味で作れたのは日本だけ
日本のニコンとキャノンは露光装置で最も重要なレンズとステージを内製してたからね
光源もウシオ電機が作ってたし
>「アメリカが作れない」じゃなく、「他国に作らせて支配してる」だけなんすよね
そう思い込もうとした結果が今の惨状だと思うけどね
>AMAT・Lam Research
AMATやラムリサーチは露光装置のメーカーじゃないし他の工程の話でも中国にもNAURAやAMECを筆頭に他の全ての工程で使う装置のメーカーがある
>で、あなたの仰るSMEEなんですけど、2024年に「ArF液浸DUV」試作成功と報じられたが、解像度は7nm相当にも届いてないんですよ
今はね
でもあらゆる工業製品を自前で作れるフルセットの工業を持ってる国の潜在力は舐めないほうがいいよ
かつての日本がそうだったように工業全体のエコシステムを持ってる国は一度伸び始めると手が付けられなくなるくらい強くなるからね
日本が完全自給で露光装置を作れたのは昔の話で、今はEUVの精度が高すぎて単独開発は非現実的なんすよね。
「LamやAMATが露光機を作ってない=米は作れない」ってのもズレてる。
露光は工程の一部で、エッチング・成膜・検査は米企業が独占してるんすよね、あなた工程という単語をご存知無い?
さらに光源・設計ソフト・制御チップも米発だからね
それに中国の「潜在力」は聞こえはいいよ、そこは否定しないけどさ、EUVは物理壁の領域。まぁ公務員の給与も削減・遅配が常態化しつつある国の潜在力がどの程度のもんか興味ありますがね
話を戻すとSMEEは193nm(DUV)止まりで歩留まりも公表できない=試作レベル。
DUVすら安定しないのにEUVなんて夢のまた夢。
半導体は歩留まり95%が量産のスタートラインで、
公表しない企業はたいてい70%前後の“試作状態”、たかが1割の差が黒字と赤字を分ける世界なんすよね
米・日・欧はEUVで95〜98%安定量産、中国はDUVで試作段階。
これで「追い抜いた」なんて言うのは、技術じゃなく宣伝の話なんすよ、製造業の方ならご存知かもしれんすけど最終工程の歩留まりが9割あっても話にならんレベルなんすよ
あと上にも書いたけど、私は別に中国の潜在力は疑ってないっすよ、ただ公務員という国家の「最後の安定装置」の給与の削減遅配が常態化してる国の底力、実に興味がありますね〜、公務員でこれなら準公務員の底力も気になりますね〜、まぁ第5世代戦闘機を量産してるんで軍事関連は脅威っすけど、この公務員の状態の上に成り立ってるってのも頭に入れておくといいかもしれんすね
>日本が完全自給で露光装置を作れたのは昔の話で
そうだねだから個人的には沖縄科技大の新竹教授の新方式のEUV露光装置には期待してる
>露光は工程の一部で、エッチング・成膜・検査は米企業が独占してるんすよ
NAURAやAMECもエッチングや成膜の装置は作ってる
西側諸国で使われてないからといって存在してないことにはならない
>これで「追い抜いた」なんて言うのは、技術じゃなく宣伝の話なんすよ
10年後にアメリカが世界一でいれる気がしないと言っただけでもう追い抜いたなんて一言も言ってない
ただ僕は経済史系の学徒でその絡みで技術史もやってたから後発国が先進国を追い抜くときはあっというまに逆転することがあるから舐めないほうがいいと言ってるだけ
今の中国にはちょっと古い言い方だけど明らかに世界最強のナショナルイノベーションシステムがあるからね
>ただ公務員という国家の「最後の安定装置」の給与の削減遅配が常態化してる国の底力、実に興味がありますね〜、公務員でこれなら準公務員の底力も気になりますね〜
バブル後に全ての職種で賃金を抑制した日本と違って事務職の給料は大幅に減らしてもエンジニアやサイエンティストの給料は減らさないのが中国だから二線級人材の給料が減ったことと中国がイノベーションを起こし続けられるかは関係がない
ノースロップ来い!
まあボーイングにどっちも任せるのが不安なので…
下手すると海兵隊の蜂も更新対象よな
まりんこ金あるかなぁ…
いうてボーイングは重爆から制空戦闘機まで傑作を生み出した実績と経験があるからな
第6世代機が機種を超えたプラットフォームとなるんなら、これ以上の旗振り役はいない
戦闘機に関してはほぼ旧マクドネル・ダグラスの功績ですし、過去の実績も今の現状を見ると…
第6世代については予想どおりなものだけど、米軍は最重要システムを同盟国と共有できるとうにするのだろうか。
同盟国とリンクしなければ共同軍事行動がスムーズにいかなくなる可能性
リンクすれば戦場の認識性が拡張する代わりに平時に時からセキュリティの問題が発生する
F-35 Block4のソフトウェアの問題は、最先端のAIコーディングで改善するのは難しいかなぁ
これ知らない人はしょうが無いともうけど、ぶっちゃけコーディングなんて大した作業ではなくて詳細設計やレビューやテストや統合が大変なのでAIコーディングじゃなんともならないんですよね
趣味レベルとか小規模の開発なら有用なんですが
早いな
それだけ切羽詰まってるのかもしれない
F/A-XXもF-47も開発自体は10年以上前からやってるので別に早いって訳じゃないんですよね
中国の第六世代戦闘機が騒がれたけど、アメリカはXプレーンはそれよりも数年前に飛ばしてるわけですし
上手くいくとは思えないので、F/A-18E/F Block4(仮)が出てくるのでは…
>F/A-18E/F Block4(仮)が出てくるのでは…
そして、F/A-18E/F Block4(仮 TR-2)が出てくると。
ピンチ・ヒッターのはずがいつまでも完成しないので、TRが細かく分割されていつのまにか10年以上の時間が経過していそう…
システム単位で考えようというのは全くおっしゃる通りなんだけど
じゃあ利用できる滑走路の数が足りないという現実に目を向けないか?
とりえあずどんな戦闘機でも地上ではただの的だし滑走路の数は性能で
ごまかしようがないだろう。
プラットフォームに囚われるな、と言うなら戦闘機中心の戦術自体を
考え直すべきだと思うんだがそれでもF-47を作るの?
とはいえ、空中に浮かび続ける飛行要塞が造れるはずもなく
冷戦時代に使われたロケットカタパルトを使えば離陸は何とかなるが、問題は着陸をどうするかだ。空母のワイヤーフックみたいな奴で着陸距離を縮めるとか、戦闘機に大きなパラシュートを積んで垂直着陸を実現するとか。
ボーイングに任せる→F-47と一部コンポーネントを共有化することでコストを削減
ノースロップに任せる→B-21の開発実績および米国国内における戦闘機開発の冗長性を確保
どっちに転んでもわからんな…
無理矢理共通化して大炎上もありえる
政治マターでボーイングになりそう
ブーイングが来そうですな。
拡張性をきちんと確保出来たらいいですね。
半製品をきちんと出荷したり、アプデが終わってから手を出して欲しいものですが、まあ頑張って下さい。
アメリカ海軍の艦載機といえばグラマンです。ボーイングではありません。
しばし遅れを取りましたが、今や巻き返しの時です。
名門グラマン艦戦の復活といえば聞こえは良いですが、最後に艦上戦闘機を開発してから50年以上経っているため当時の技術者はもちろん残っていないでしょうし、ノウハウが残っているかも分かりませんけどね。
米国ならLMがまだ持ってそう
最近のアメリカ製兵器のやらかし具合を見ると、クッソ高い値段がする割にはパッとしない性能の機体が出来上がりそうな気がするんよね
大企業病にかかった会社が発表する製品みたいに
まあ日本の場合はアムラム抱いたA/B型が数揃えばとりあえず
空自が35の状況に文句を言ってるの聞いたことないな
JSMくらいは使えるの?JDAMにしたって自国に落とす前提の対地装備だからあまり熱心じゃないのかな
島嶼防衛高速弾の開発に熱心だし、潜水艦発射の研究もしてるし、攻撃はもう陸海でやるんじゃないかな?
足りない分はF-2で、F-35は目の良い制空戦闘機として頑張ってもらおう
ステルス戦闘偵察機として有用なら、爆薬の運搬手段はSSMで良いかと。
スタンドオフ兵器と言っても的が移動目標なんですから探す手段が無いと使えませんし、AEW機と哨戒機の生残性はミサイルの射程延伸で怪しくなっています。
高度なパッシブセンサーを積んだステルス機なら無人機でも良いのですが、今の所はアレが最適だと思います。
亜音速巡航ミサイルは1000km飛ぶのに1時間以上掛かるからどうしても即応性に欠けるのがなぁ。
F-2やP-1で近づけば到達時間は短縮できるけど反撃のリスクが大きくなる。
F-35A+JSMってのはやっぱりなかなか替えの利かない攻撃手段だと思いますよ。
(もちろん国産SSMにはまた別の存在意義がある)
今のF-35はJSMを撃てないです、そもそもJSM自体が全然足りてないです
まぁボコボコに言われてますが、F-35も落ち着かないのに本当に次世代機を計画通りに作れるのかは疑問に思いますよね
艦隊防空と攻撃任務が主になるから、新型F/Aはそこまでステルス性能は重視されないと予想。
尾翼や主翼で新しいデザインを見てみたいですね