Hanwhaは13日に開幕したAUSAで「韓国の造船所で実現している能力を米国で再現したい」「そのためには新たな造船所買収を含む選択肢を検討している」「Hanwhaは米海軍のパートナーになりたい」と述べ、現代重工業も米海軍艦艇事業に関与するため米造船所買収を協議している。
参考:Hanwha open to acquiring other US shipyards, expanding Philly
恐らく「米海軍が日本国内の造船所に艦艇建造を依頼してくる」というケースだけは起こりそうにない
海外の防衛産業企業が「7,000億ドル以上」とも言われる米国市場に参入するには「現地化」が必須で、欧州企業だけでなくアジア・オセアニア企業も「現地企業の買収」もしくは「合弁企業の設立」で米国進出を図っており、オーストラリアのAustalも「Austal UAS」を設立してインディペンデンス級沿海域戦闘艦やスピアヘッド級遠征高速輸送艦の建造、バージニア級原潜のコンポーネント製造を受注、2021年に米国進出を果たしたシンガポールのSTエンジニアリングも民間機や軍用機の航空機整備拠点の運営、沿岸警備隊向けの艦艇建造、米海軍の艦艇補修事業などを受注して20億ドル以上の売上を上げている。

出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Sean Lynch/Released
Hanwha Oceanは国際的な海軍艦艇向けMRO事業の需要が高まると予想し、米Maritime Executiveも「Hanwha Oceanがフィリー造船所の買収に動いている」と報じていたが、フィリー造船所は2024年6月「Hanwha OceanがAker Solutionsからフィリー造船所を買収(1億ドル)することで合意した」と発表。
米造船業界への投資を熱心に訴えていた当時のデル・トロ海軍長官も「Hanwhaによるフィリー造船所は我々の新しい海洋国家戦略において画期的な出来事だ。この買収は250年間に渡って海軍と関係を築いてきたフィラデルフィアに高賃金の雇用をもたらすだろう。米造船業界に進出する最初の韓国企業としてHanwhaを迎えられることに、これ以上の喜びはない」と述べ、Hanwha Oceanによるフィリー造船所の買収手続きも2024年末までに完了し、ハンファ・フィラデルフィア造船所として動き出した。

出典:Hanwha
Hanwha Oceanは将来的に「ハンファ・フィラデルフィア造船所を米海軍艦艇建造の元請け企業にしたい」と考えているが、当面はジョーンズ法に準拠した貨物船、米海軍艦艇モジュールやブロックの建造を目標にしており、Hanwha Oceanは今年8月の米海事局艦艇命名式において「造船所の近代化と拡張に50億ドルを投資する」「この資金は造船所の建造能力拡張(2つの追加ドックと3つの岸壁設置)に投資される」「造船所内に新たなブロック組立施設を追加する案も検討中だ」「今回の投資によって造船所の建造能力は年2隻未満から最大年20隻へと拡張される」と発表。
Breaking Defenseも「今回の投資は韓国側が米韓貿易協定の中で約束した『米造船業界に対する1,500億ドルの投資』の一部だ」「ハンファ・フィラデルフィア造船所は米国と韓国の協力関係において重要な役割を果たすことが期待されている」「Hanwha Oceanは今回の投資でハンファ・フィラデルフィア造船所を世界クラスの自動化とスマート造船技術を備えたデジタル対応高効率造船所に転換させると述べた」「長期的には本造船所で米海軍艦艇を建造する予定だ」と報じ、Hanwhaは13日に開幕したAUSAで米国事業の将来計画について語った。
Hanwha Global Defenseのコールター最高経営責任者はBreaking Defenseの取材に「韓国の造船所で実現している能力を米国で再現したい」「現在はフィラデルフィア造船所に全力を注いでいる」「造船所敷地外への拡張も検討しているが、結局のところ造船所周辺は孤立した島なので我々のやりたいことを実現するスペースが十分ではない」「そのため他の選択肢も模索している」と述べ、他の選択肢は新たな造船所の買収を意味しているのかと問われると「あらゆる可能性を検討している」「あらゆる選択肢が検討対象だ」と回答。
Breaking Defenseは「HanwhaはLeonardo DRS(Leonardoの米国法人)の幹部だったコールター氏を国際防衛部門の責任者に迎え入れ、米国内でのプレゼンスを積極的に拡大している」「まだ協議は初期段階だがHanwhaは政府、海軍、主要造船所に対してパートナーになりたいと申し入れている」「Hanwhaは米造船所の問題を解消する技術を提供できると信じている」と報じ、Hanwhaもフィラデルフィア造船所の従業員を訓練するためグループの商用タンカーを発注し、造船所拡張に向けて人材の確保と技術移転を進めているらしい。

出典:Hyundai Heavy Industries
因みにReutersは9月「現代重工業が米造船所買収に向けて複数の企業と交渉を進めている」と報じ、現代重工業も「米国は中国との海軍力格差を埋めるため造船市場の開放を迫られている」「短期的な艦艇不足を克服するためには同盟国がもつインフラと能力を活用しなければならない」「トランプ政権が取り組む造船業界再建に関与するためには米国内の製造拠点が不可欠になる」「我々は2035年までに米海軍向けの艦艇事業で年3兆ウォン=22億ドルの売上高を目標にしている」と述べ、Hanwhaだけでなく現代重工業の米国市場進出が現実味を帯びてきた。
追記:Hanwhaや現代重工業が米国進出を重要視しているのは「米海軍艦艇のMRO事業」のためではなく「米海軍艦艇の建造事業」に参入するためで、トランプ政権は造船業界を再建するため様々な規制緩和に動くことが予想されているものの、国内産業と雇用を保護するため「米海軍艦艇の国外建造を禁止したバーンズ・トレフソン法」を完全に廃止するとは考えにくく、現代重工業も「米国とビジネスがしたいのなら米国に進出する必要があるという現実は否定できない」「どんな困難があったとしても艦艇事業において米国ほど魅力的な市場はない」と指摘している。

出典:U.S. Navy Photo by Hendrick L. Dickson/Released
要するに日本企業が米海軍の艦艇建造を請け負うためには米国に進出しなければならず、そのリスクを回避するなら米海軍艦艇のMRO事業参入止まりなる可能性が高く、何が正しいのかは各企業の成長戦略次第なので一概には言えないものの、恐らく「米海軍が日本国内の造船所に艦艇建造を依頼してくる」というケースだけは起こりそうにない。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist Seaman Jayden Howard





















日本の軍用艦艇製造に関しては、海自の需要だけで充分な気がする
無理に参入して政治的に混乱しても困るし
日本はオーストラリア向けに「もがみ型」フリゲート艦を供給するプロジェクトがあります
各国の協力関係がはっきりしてきたような感じです
無理でしょうね。今でも船台いっぱいですから。
急な軍拡で建造計画は目白押しですし、艦艇が増強されるということは、定期修理による入梁も増加します。
環境が改善されたとはいえ、3K職場であることには変わりが無い造船所の作業員を確保するのは容易では無く、まして通常より厳しい身元確認が必要な軍艦建造の作業員となると、一層敷居が高くなります。
日本は、カナダの潜水艦計画に応札しませんでしたが、機密管理の問題もさることながら、投入できる人的資源の問題も大きかったのだと思います。
韓国同様、USの造船所を買収してというのも、結局現地作業員のトレーニングのための要員を派遣する必要が生じます。
韓国の兵器ビジネスの積極拡大は、国家政策ですから人材確保面でも国の後押しもあるはずで、そもそも力の入れ方が違います。
ハンファ・オーシャンが中国から狙い撃ちで制裁受けてるのは
こういうのも影響してるんだろな
重化学工業によくある話しなのですが、新しく投資して効率的な配置・最新設備を入れると、生産性が劇的に上がるというのがあります。
扱うも物が重い大きいうえに=機械設備も非常に大きく重いため、逐次増設していくとどうしても非効率な部分がでやすくなるんですよね(減価償却が進んでいるメリットはあります)。
韓国の造船会社どこまで受注を狙っているのか分かりませんが、民間ならば10万トン以上の大型船・軍需ならば強襲揚陸艦くらいを狙っているのであれば、造船所の拡張性・資材調達の容易な場所は非常に重要になると思います。
今のままでは、「約30年でコンステレーション級とそのフライト2を、80隻建造する」と言う目標は達成できそうにないので、頑張って欲しいな
アメリカ海軍の足腰弱いのは、日本としても良くない
米国の造船業に投資して回収出来るんかな
単独の投資としては回収は、おそらく無理です。
でも米国に投資居することで、政治的影響力が増しますので、その分で元をとれると考えてるんでしょう。
ある程度まで育ったところでアメ公に根こそぎ買い戻される、そんな未来も有り得るかと。
事業としては健全でも、健全であるからこそ、「国が傾いた」時には「売れるものは何でも売れ!」になると思われます。
隣国が傾くと、こっちも必ず影響が出るので、避けてほしい未来ではありますが……
巧く行くのかどうか気になる所
先月、LGと現代重工の工場が、450人以上(内300人以上が韓国人)の不法労働者を使っていた件もあるので、
最初は当局からの監視や何からが厳しそうで運営に支障をきたしそう(政治的な思惑もなくはないが、基本的に純粋に法律違反で取り締まり)
アメリカからすると当然、アメリカ人の雇用拡大も重要な目的ともしているはずだけど、
韓国企業、というか韓国社会の慣習的(所謂オンリーワンコリア的なあれ。この件は世論調査によると反米意識をさらに高めた模様)に、
(韓国造船業最大の売りの低コスト実現のカギでもある)韓国人と低賃金・過密労働な不法労働者の組み合わせでなく、
賃金と人権意識の高いアメリカ人の雇用・教育にどこまで本気で取り組めるのか…
(国民感情最優先社会なので、本社にその手の圧が加わると、本国とアメリカとで板挟みに)
ただ、ハンファ的には直接的な利益が少なくても、今の李大統領が隠そうともしない反大企業志向から考えると、多国籍化・国外脱出を常に意識してる韓国大企業にとっては結構良い機会だろうしなぁ
アメリカ的には、コストは韓国での建造に比べて大分高くなりそうだけど、自国内で造船+アメリカ人雇用だから全然ありのはずだろうし
書き込み失敗するのは何でだろう?
巧く行くのかどうか気になる所
先月、LGと現代重工の工場が、450人以上(内300人以上が韓国人)の不法労働者を使っていた件もあるので、
最初は当局からの監視や何からが厳しそうで運営に支障をきたしそう(政治的な思惑もなくはないが、基本的に純粋に法律違反で取り締まり)
アメリカからすると当然、アメリカ人の雇用拡大も重要な目的ともしているはずだけど、
韓国企業、というか韓国社会の慣習的(所謂オンリーワンコリア的なあれ。この件は世論調査によると反米意識をさらに高めた模様)に、
(韓国造船業最大の売りの低コスト実現のカギでもある)韓国人と低賃金・過密労働な不法労働者の組み合わせでなく、
賃金と人権意識の高いアメリカ人の雇用・教育にどこまで本気で取り組めるのか…
(国民感情最優先社会なので、本社にその手の圧が加わると、本国とアメリカとで板挟みに)
まただめだ
アメリカからすると当然、アメリカ人の雇用拡大も重要な目的ともしているはずだけど、
韓国企業、というか韓国の社会的な慣習(所謂オンリーワンコリア的なあれ。この件は世論調査によると反米意識をさらに高めた模様)に、
(韓国造船業最大の売りの低コスト実現のカギでもある)韓国人と低賃金・過密労働な不法労働者の組み合わせでなく、
賃金と人権意識の高いアメリカ人の雇用・教育にどこまで本気で取り組めるのか…
(国民感情最優先社会なので、本社にその手の圧が加わると、本国とアメリカとで板挟みに)
ただ、ハンファ的には直接的な利益が少なくても、今の李大統領が隠そうともしない反大企業志向から考えると、多国籍化・国外脱出を常に意識してる韓国大企業にとっては結構良い機会だろうしなぁ
アメリカ的には、コストは韓国での建造に比べて大分高くなりそうだけど、自国内で造船+アメリカ人雇用だから全然ありのはずだろうし
ここ々の掲示板、何が文字規制されてるんだろうなぁ
アメリカからすると当然、アメリカ人の雇用拡大も重要な目的ともしているはずだけど、
韓国の社会的な慣習(所謂オンリーワンコリア的なあれ。この件は世論調査によると反米意識をさらに高めた模様)に、
(韓国造船業最大の売りの低コスト実現のカギでもある)韓国人と低賃金・過密労働な不法労働者の組み合わせでなく、
賃金と人権意識の高いアメリカ人の雇用・教育にどこまで本気で取り組めるのか…
(国民感情最優先社会なので、本社にその手の圧が加わると、本国とアメリカとで板挟みに)
アメリカからすると当然、アメリカ人の雇用拡大も重要な目的ともしているはずだけど、
韓国の社会的な慣習(所謂オンリーワンコリア的なあれ。この件は世論調査によると反米意識をさらに高めた模様)に、
(韓国造船業最大の売りの低コスト実現のカギでもある)韓国人と低賃金・過密労働な不法な労働者の組み合わせでなく、
賃金と人権意識の高いアメリカ人の雇用・教育にどこまで本気で取り組めるのか…
(国民感情最優先社会なので、本社にその手の圧が加わると、本国とアメリカとで板挟みに)
ざっくり読む限り前のコメントで全文投稿されているようです。
反映に時間かかることもあるので一度時間空けることをおすすめします。
確かに。反省します
中国上海の造船所に比べると敷地は半分程度でゴライアスクレーンも小さく
構内道路も細く曲がっていて船台周囲の空地もなく、効率が悪そうな
建物全部壊すような思い切った大改装しないと厳しいかも
アメリカの製造業の凋落や人件費の高さも見てるとそうとう険しい道だとは思いますね。思い切って日本や韓国に米資本の造船所作った方が現実的かもしれません。
トランプ関税が続くなら、韓国産の鉄鋼はコスト高となりそう、
USスチールの商機なのかしら。
韓国の鉄鋼業は特殊ではないタイプの製品をEUやアメリカに安価に大量販売して持ち堪えていたけど、その両方から規制喰らっていて、結構問題になつていたり
USスチール買収は、買収だからこそ日本の特殊鋼の技術も使わせられ、赤字脱却の道筋が…な話だから、軍艦建造はチャンスかも?
USスチールってもう海軍の艦船には鋼材供給できていないですよね。
まあ買収が終わった後に、元海軍大将の天下りや元LM役員を採用したり、色気は充分ですけど。
しかし、インド人の投資家ミッタルグループによるベスレヘム・スチール(海軍用の高張力鋼も作っていた)→インターナショナル・スチール・グループの買収は許しておいて、日鐵の買収にはケチ付けたのはほんと政争の具でした。
アメリカ軍の艦艇を建造するのも商売になるでしょうが、自国の艦艇を整備できる拠点が海外にもあるのは有事に効いてくるでしょうね。
アメリカの様に世界各国にとはいきませんが、そういう拠点が海外にあるのは強い。
問題はあれど韓国の挑戦する姿勢はマジで偉い
失敗しなければ競争に勝てるわけでもないし
上手くいかなったら他で挽回すれば良いし、挑戦しない損害は見えないからこそ恐ろしい
「偉い」すごい上から目線ですね
日本がそんな立場じゃないと思いますが
金と言うかドルを貸りようと、失敗してるけど内心の反日を隠して頭下げる振りしてる国相手だから、普通では?