米国関連

墜落したF-35Cはルソン島の西海域、日本がサルベージ作業に関する航行警報を発表

米海軍は南シナ海に墜落したF-35Cの位置や引き上げ作業について固く口を閉ざしているが、日本が「ルソン島西でサルベージ作業が行われる」と航行警報と発したため米メディアは「F-35Cがそこに沈んでいる可能性が高い」と報じ始めている。

参考:Navy prepares F-35C recovery op in South China Sea as Japan issues salvage notice

どちらかというとフィリピンのルソン島に近い海域なので噂されていた中国沿岸海域よりもマシな海域

日本の海上保安庁はホームページ上の船舶交通安全情報で「ルソン島西でサルベージ作業が行われる」と航行警報(NAVAREA XI)を30日に発表、米海軍の第7艦隊は海上保安庁が発表した航行警報とF-35Cの引き上げ作業の関連にノーコメントを貫いたが米メディアのDefenseNewsは「F-35Cがそこに沈んでいる可能性が高い」と報じている。

出典:GoogleMapを管理人が加工 海上保安庁がサルベージ作業が行われると航行警報を発したポイント

因みにDefenseNewsの取材に対して海上保安庁は「サルベージ作業が予定されている海域の深水は過去の調査によると約3,600mだ」と明かしたらしい。

仮に海上保安庁が発表した海域にF-35Cが沈んでいる場合、中国が実効支配する中沙諸島(元々は南沙諸島に分類)を構成するスカボロー礁にも近いが、どちらかというとフィリピンのルソン島に近い海域なので噂されていた中国沿岸海域よりもマシな海域だと言える。

16:00/正確なサルベージ作業のポイントに関する情報が入ったの記事内容を大きく変更

関連記事:事故が集中する空母カール・ヴィンソン、F-35Cは台湾海峡の南海域に沈んだ?

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Marine Corps photo by 1stLt. Charles Allen/Released

お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。

F-35の足を引っ張るALISからODINへの更新が完了、但しソフトウェア開発は難航前のページ

DF-17開発に携わった中国人技術者の米国亡命、中国の実力を推し量るチャンス次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    ウクライナに約束したHIMARSは20輌以上、ATACMS提供を否定せず

    米国のオースティン国防長官は「12輌のHIMARSをウクライナに引き渡…

  2. 米国関連

    米国、ウクライナ製レーダーで作動するパトリオットシステムを提供予定

    ニューヨーク・タイムズ紙は28日、FrankenSAMの組み合わせにつ…

  3. 米国関連

    海山と衝突したシーウルフ級原潜コネチカットは船首が大破、短時間で戦線復帰は絶望的

    未知の海山と衝突したシーウルフ級攻撃型原潜2番艦「コネチカット」につい…

  4. 米国関連

    米国が17番目のウクライナ支援パッケージを発表、HIMARS弾薬供給を強化か

    米英独の3ヶ国が提供を約束した計22輌の多連装ロケットシステムがウクラ…

  5. 米国関連

    水中排水量2万トン? 米海軍の次期攻撃型原潜はコロンビア級と同サイズか

    米海軍向けの原子炉を製造するBWX Technologiesの最高経営…

  6. 米国関連

    バイデン大統領、空爆がフーシ派の脅威を阻止できていないと認める

    バイデン政権は「紅海の安全」を取り戻すため空爆を実行したものの、一向に…

コメント

    • 折口
    • 2022年 2月 01日

    中国大陸棚や台湾海峡のほうじゃなかった事を安堵すべきか、あるいはよりによってフィリピン海溝の沿いの超深海の傾斜部に沈んでしまったことを悔やむべきか…

    10
    • 無無
    • 2022年 2月 01日

    問題の場所がどうなのかは知らんけど、少なくとも深海サルベージの技術は西側優位だろう、
    それに面子第一の中国人感覚では、明らかに他人の落とし物を公然と横取りするのは面子丸潰れ
    西側が堂々と回収に動くほどに、黙って見てるだろうね

    1
      • 2022年 2月 01日

      別にサルベージ技術が西側が上とかそんなことないぞ…
      セウォル号が沈んだ時だって日本以上のサルベージ技術を持った国はないって言っておきながら結局中国がサルベージしてたし
      ロシアとかもソ連時代に結構な頻度で潜水艦事故を起こしてたせいかサルベージ技術をちゃんと持ってるし
      その無駄な自信はいったいどこから…?

      24
        • 無無
        • 2022年 2月 01日

        西側のサルベージ歴史を見てごらん、それに今回ロシアは出てこないから
        で、中国はこの分野での他に実績あったっけ?
        いかに進歩が速くとも、経験だけは時間がないと積めないから

        3
          • 2022年 2月 01日

          少なくとも中国交通輸送部救助サルベージ部は2015年時点で深度6000m対応のサルベージ装備を導入してるな
          今回は3500mだし中国でもサルベージ出来る難易度だぞ

          16
          • 名無しさん
          • 2022年 2月 01日

          インドネシアの潜水艦「KRIナンガラ402」が沈没した時には中国海軍がサルベージ装備艦
          や深海作業用特殊艦艇など3隻を派遣して、押しかけサルベージを実施しています
          リンク
          サルベージ救難艦「Yongxing Dao863」
          サルベージ艦「Tan Suo2」「Ocean Tug Nantuo195」
          ====
          中国が派遣した「Yongxing Dao863」は、水中で活動するロボットを装備するとともに
          高度なソナーを備え、最大深度4500メートルでの回収作業も可能な能力を持っているといい、
          インドネシア側は艦体回収とその後の事故原因究明への中国側の支援を早くも歓迎、
          感謝するムードとなっている。
          ====

          中国海軍は深海サルベージについて、それ相応の装備と能力を有していると思われますが。

          16
        • 「セウォル号 サルベージ」で検索
        • 2022年 2月 02日

        >セウォル号が沈んだ時だって日本以上のサルベージ技術を持った国はないって言っておきながら結局中国がサルベージしてたし

        >その無駄な自信はいったいどこから…?

        韓国による【入札】の結果ですが?

        1, ダントツ【最安値】で中国が落札。
        2, 技術評価は低かったが、【最安値】かつ韓国企業との連合体を組んだ事で加点。
        3, 韓国は日本からの支援を当初から拒否。

        2015/8 作業開始
        2016/7 当初の契約納期(1年)
        2017/3 実際の引き上げ完了(1年8ヶ月)

        作業遅延と、中国からの高額な追加請求が、韓国内で問題化。

        >その無駄な自信はいったいどこから…?

        寧ろ、こちらが聞きたいくらいですね。

        7
          • 2022年 2月 02日

          料金が上がろうが送れようが結局船体を崩壊させずに引き上げたのは事実だよな?

          2
      • 334
      • 2022年 2月 01日

      >他人の落とし物を公然と横取りするのは面子丸潰れ

      他国の軍事技術盗みまくってんのに今さら何言ってんの・・・

      38
        • 無無
        • 2022年 2月 01日

        そりゃこそ泥だから、盗んでないと言いはるだろが(笑)

        4
          • 334
          • 2022年 2月 01日

          だからそういう厚顔無恥な連中が今更恥ずかしがってF-35の鹵獲を見送る訳ないだろって話
          「盗む?米国の代わりにサルベージしてあげただけですけど?」って言えば良いだけ

          8
      • タカハヤ
      • 2022年 2月 01日

      世界の艦船のロシアの空母特集ではワリャーグを中国に回航している最中にフランスのヘリが甲板に降りたってタイルはがして飛び立っていったって記述があったと思うけど?面子丸潰れなの?

      2
    • A
    • 2022年 2月 01日

    実は日本の情報管理甘々を見越したブラフだったりして。

    2
      • 2022年 2月 01日

      世界航行警報業務第11区域は日本の担当なんだから、サルベージ情報出すのは国際的な義務じゃないの?

      58
    • ハガ
    • 2022年 2月 01日

    ちょっと俺も拾いに行ってくるわ。

    4
      • あーーーーーー
      • 2022年 2月 02日

      おー、行くな行くな。行くなら俺も連れてけよ!

      2
    • 匿名
    • 2022年 2月 01日

    アメリカは南シナ海を公海だと主張しているのだから、中国を気にする事なく堂々とサルベージするが良いでしょう。
    だって公海なのだから。

    9
      • fox
      • 2022年 2月 01日

      隠れてやるのは無理でしょ
      深いから規模の大きな作業になる

      5
      • samo
      • 2022年 2月 01日

      そもそもあの海域で、米空母を中国海軍が追尾しないなんてありえないだろうから、
      墜落そのものまで目撃してる可能性も高いし

      2
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
  2. 欧州関連

    BAYKAR、TB2に搭載可能なジェットエンジン駆動の徘徊型弾薬を発表
  3. 欧州関連

    トルコのBAYKAR、KızılelmaとAkinciによる編隊飛行を飛行を披露…
  4. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  5. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
PAGE TOP