Defense Prioritiesのダニエル・デペトリス氏とダニエル・デペトリス氏は「土壇場でのATACMS制限緩和は『戦場における優位性の獲得』や『交渉立場の強化』に結びつけるには遅すぎる」「この決定はウクライナの軍事的破綻を早めるだけかもしれない」と指摘した。
参考:Biden’s last-minute Ukraine reversals come too late
ウクライナにとってATACMSや対人地雷の使用が万能薬になるなどという幻想を抱いてはならない
バイデン大統領は北朝鮮軍兵士のロシア派兵を受けて「米請負業者のウクライナ派遣」を、北朝鮮軍兵士のクルスク投入を受けて「ロシア領内に対するATACMSの使用」と「ウクライナ東部防衛のための対人地雷移転」を許可したが、Defense Prioritiesで研究員を務めるダニエル・デペトリス氏とダニエル・デペトリス氏はDefense Newsに寄稿した中で「バイデン大統領による新兵器の移転や制限緩和を『戦場における優位性の獲得』や『交渉立場の強化』に結びつけるには遅すぎる。この遅すぎる決定は深刻なエスカレーションの引き金となり、ウクライナの状況を弱体化させ、米国の立場を悪化させるかもしれない」と指摘した。
“ウクライナにとってATACMSや対人地雷の使用が万能薬になるなどという幻想を抱いてはならない。滑空爆弾を使用するロシア軍機の約90%は国境から300km以上はなれた基地に移動済みで、米国が保有するATACMSも数が限られているため、これを使用してロシア領内の目標を攻撃しても敵の作戦能力に影響を与えるほどの効果は期待できない。逆に「クルスクの占領地防衛」を念頭においたATACMSの制限緩和は「限られた戦力のクルスク投入」を促し、これがウクライナ自身の軍事的破綻を早めるかもしれない”
“対人地雷は前線の状況改善に役立つかもしれないが、膨れ上がったウクライナ軍のロジスティクスは限界に達しており、十分な量の対人地雷が大地の凍結前に前線へ届くとは思えない。そもそもウクライナ軍がロシア軍の前進を阻止できないのは「武器不足」ではなく「深刻な人員不足」に原因があり、米請負業者が派遣されても前線の人員不足は何も解決しないし、せいぜい装備品のメンテナンスが少し早くなるぐらいだ。バイデン大統領の決定はウクライナを救うのではなく「ロシアによる交渉前の破壊」を加速させるだけだ”
“この機に乗じてプーチン大統領はウクライナの都市に対する「懲罰的攻撃」を強化しており、米国はキーウにある大使館を一時的に閉鎖せざるを得なくなった。ロシアが新型IRBM=Орешник(オレシュニク)でドニプロを攻撃したのとATACMSによるロシア領内への攻撃も無関係ではない。今後も懲罰的攻撃が拡大すればウクライナに経済的破壊をもたらし、和平交渉でのウクライナの立場は現在よりも悪いものになるだろう”
“ウクライナはATACMSを使用して多くの軍事目標を破壊できるかもしれないが、都市やエネルギーインフラに対する攻撃を防いだり、東部戦線におけるロシア軍の前進を阻止するのに役立つ訳では無い。プーチン大統領は追い詰められてもエスカレーションを解除するのではなく倍増させてくるだけで、彼が核兵器に手を出すことはないと思われるものの、長距離攻撃兵器の使用制限緩和の背後にある欧米諸国に何らかの対応を講じてくるはずだ。例えば欧米の軍事・民間インフラに対する破壊工作を強化し、フーシ派、中国、北朝鮮に軍事機密や専門技術の提供して長期的な安全保障リスクを高めてくるかもしれない”
“バイデン大統領の方針転換は戦場のパワーバランスを変えるには遅すぎた。ロシアは今回の方針転換を口実に「外交的解決への圧力」を無視し、ウクライナの国内外で報復を強化してくる可能性が高く、この戦争がもたらす結果は予想できないほど危険なものになるかもしれない”
いかなる政策決定にもリスクとコストが伴うが、もう軍事力でロシア軍をウクライナ領から追い出すのは困難で、深刻な人員不足に直面しているウクライナ軍の軍事的能力はロシア軍よりも先に破綻する可能性が高く、この段階でATACMSの制限を緩和しても戦局好転が期待できないため「犯したリスク」と「得られるリターン」が一致せず、戦場のパワーバランスを変える可能性があったのは2023年の反攻作戦時だけだ。
もしザポリージャからメリトポリ付近まで突破に成功し、アゾフ海沿いの陸上輸送ルートを遮断もしくは火力管制下に収め、そのタイミングでクリミア大橋をATACMSで破壊出来ていれば「ウクライナ東部のロシア軍」と「クリミアを含むウクライナ南部のロシア軍」を引き裂くことができ「交渉におけるウクライナの立場を強烈に強化していた」と思うが、ザポリージャからメリトポリ方向への突破が失敗した時点で「ATACMSの制限緩和」というカードの使い所を失ったのだ。
クリミア大橋の破壊は「ウクライナ南部での軍事的圧力」と「アゾフ海沿いの陸上輸送ルート遮断」がセットでなければ意味がなく、クリミア大橋のみの破壊は政治的なエスカレーションを招くだけで、戦争終結のためロシアとの停戦交渉を強いられる現在のウクライナにとっては悪手でしかない。
ATACMSの制限緩和はクルスク方面の状況改善に役立つと思われるが、クルスクを保持したままのウクライナと交渉に応じるかどうかはロシア側の判断に依存し、もし「クルスク奪還まで交渉に応じない」と出てこられるとウクライナ側に打つ手がないように見える。
関連記事:SS-20の再来、中距離弾道ミサイルによる模擬攻撃はNATOへの警告
関連記事:バイデン大統領がATACMS使用制限を緩和、北朝鮮への政治的メッセージ
※アイキャッチ画像の出典:U.S. Army photo by Sgt. 1st Class Andrew Dickson
早期に使用制限外してたとして
ロシア軍を分断できるほどの数を
供与できたんですかね?
今も在庫50発くらいだから
嫌がらせしか出来ないだろうと言われてますが
クリミア橋も2度壊したけど
結局何も起きてないし
そうですね!私も何より在庫に注目していました。
もう、ATACMSの在庫はあまりないのでは?
ATACMSもストームシャドウも1つの目標を攻撃するのに8~12発を消費していて遠からず弾が尽きそうですね。
目標の選定もロシア軍の航空部隊が駐留していないクルスク州khalino飛行場を攻撃したりしていて無駄撃ちが多いように思います。
Storm shadowの場合、最大のウリは画像照合によるGPS妨害下での目標突入能力ですが。
300キロ先の深部目標相手だと、照合につかう画像データがなかなか手に入らないんですよね。しかも真に狙いたいのは最近作られたバンカーや建物であり、そういう目標ほどデータが無いというジレンマがあります。
やはりあれは「開戦時に一気に事前偵察済みの目標を同時に叩く」コンセプトの兵器で、こういう持久戦ではわざわざ航空機から発射しなくてもイスカンダルやATACMSのような戦術弾道弾で十分な気がしますね。
供与するには遅すぎ戦果も多くは期待出来ずそもそも在庫が薄いので結果ロシアのヘイトを上げるだけに終わり、報復激化必至となるしトランプも仲介するに当たり障害増えお互いにより終戦条件の折り合いが難しくなると当たり前すぎることなので当然理解して行動してるだろうけども、今やるべきは如何にウクライナに上手く負けさせてあげられるかの段階まで来ていると思うがまだまだ血をお求めとは恐れいる。
全くです。
チョビ髭役者以外の血は求めなかった、2022年2月24日のプーチン大統領の人命尊重の姿勢を、バイデン政権は見習ってほしい。
私が言いたいことを全部言ってくれている、みたいな記事です。
バイデン政権というか、西側絶対正義のお花畑正義のミカタ視点による
そうなったらいいな→そうなるに違いない→そうなる事は既に決まっているのだよ!! という三段理論の結果が現在で。
NYTimsで報道された「ウクライナへの核兵器供与」について、普通の思考であれば「即座に全面否定して問題が起こるのを防ぐ」のが当たり前なのに、未だにホワイトハウスは無反応。
という事実は、無能と言える外交姿勢以前に、政治力とかバランス感覚を完全に喪失しているか、思考が一方方向に固定化されてそれ以外は考えていない事の表れで、恐ろしくなります。
バイデンの最期っ屁がロシア領へATACMS使用の解禁だがこれに対してトランプらは「第三次世界大戦を起こす気か!」と反発していたためあと一カ月後のトランプ政権からロシア領攻撃に対しての圧力がかかるのでは?
ATACMSを使用した作戦で一定のロシア領内の攻撃目標の破壊はできているらしいが大勢に影響を与えるほどではなく、この攻撃は寧ろロシア側の更なる攻撃のための口実になってしまっているという…
太平洋戦争末期の航空機特攻に似ていると思います。
「一定のアメリカ軍の攻撃目標の破壊はできている」、「大勢に影響を与えるほどではない」、しかし、大勢が決まっている戦争で、決して軽いわけでもない被害をいつまでもアメリカ軍とて許容できない。結局、「原爆投下」や「ソ連参戦」へ圧力や政治が動き、“悪あがきはやめさせて、戦争終わらせる”ことへ転がっていく。この場合は、クルスク侵攻が「北朝鮮参戦」を呼んだでしょうか。
よく、『戦術的には特攻は有効だった』、『アメリカ兵にとっては恐怖以外の何物でもなかった』と聞きますが、『ロシア兵にとっては恐怖以外の何物でもないATACMS』の使用が、和平交渉に良い影響を与えるとは到底思えない。余計の拗れる要因にしかなりえない気がする。
カミカゼへの恐怖は実際の物理的被害より、心理的恐怖だったと思うので長距離ミサイルで同じような効果は期待できないんじゃかと。
遅すぎる判断というが逆に早すぎる判断をしたら同じ内容で作文されるだけでは?
だいたいがインフラ攻撃は開戦初年度からロシアがしてる事であるし懲罰攻撃がどったら意味不明です。
早すぎる判断と言えば、「アメリカ軍は関与しない」と言うのが早すぎた。ウクライナ侵攻が始まってもいない段階で、既にバイデンは直接関与に及び腰であることを晒していた。その後の兵器供与も常に「段階的な逐次投入」になっており、戦略として愚の骨頂とされることしかしていない。今回の“ロシア領へATACMS使用の解禁”も、既にロシアが300㎞の射程外に下げて、対策を取ってしまっていることが最大の問題。だから、「遅い」と非難される。
そして、決断は“適切な時に”行うべきであり、早すぎても遅すぎても非難されるのは社会人として当たり前です。報告や相談は事前に念入りに行うべきこと、しかし、時間は有限なので決断が遅すぎてもいけない。
アメリカ軍のアフガン撤退から分かるようにバイデン大統領がアメリカ軍の損害を嫌がっているのは明らかでしたから、アメリカ軍は関与しないと言わなかったとしてもロシアの行動を止めるのはまず無理だったかと思います。
あと、逐次投入についてですが、バイデン大統領は反転攻勢について、反転攻勢が成功しすぎて追い込まれたロシアが核を使わないかということを心配しているという報道が確かあったと思います。
この報道が正しいとすれば、逐次投入であったということよりもロシア軍の戦力や士気に関する評価が著しく誤っていたことが根本的な問題ではないかと思います。ウクライナもそうですが、ロシアの戦線縮小を敗走と勘違いしたのが運の尽きかなと思います。
> 反転攻勢が成功しすぎて追い込まれたロシアが核を使わないかということを心配しているという報道が確かあったと思います。
の時点でアウトで、逐次投入もロシア軍への過小評価も細事に過ぎないかと。
仮に、逆にバイデン氏がロシア軍を過大評価して、米本土をかなぐり捨てた米軍陸海空全軍派兵付きの限界超過投入をウクライナ軍にしたとして。
当然、史実と違ってロシアは追い込まれるでしょうが、そのときバイデン氏の元にCIAかクレムリンとの直通電話辺りから
「プーチン大統領がクレムリンの執務室で核ボタンを愛撫しているという偽情報をゲット!」
という知らせが届いたら、直ちにバイデン氏は在宇米軍に同士討ちを命ずるはずです。
なぜなら、ロシアが核を使わないかということを心配したから。
双方の迎撃システムを飽和させるため、米露間の核戦争は全力の撃ち合いにならざるを得ないのは、述べるまでもなく。
米軍と米本土の両方を失うのと、米軍のみを失うのとでは、マトモな米大統領なら必ず後者を選びます。
結果、米軍の突然の裏切りに続く大量集団自決で、米軍に背後から撃たれた上に援軍を失ったウクライナ軍の反転攻勢とその後の苦戦は、史実を忠実になぞるかと。
いや、限界をかなぐり捨てた米軍による圧倒的な反転攻勢に薙ぎ倒されるロシア将兵と、人類文明の存続のためウクライナで自決させられる米軍将兵の分だけ、史実より凄惨でしょう。
戦略として愚の骨頂とされる史実の逐次投入は、相互確証破壊戦略に於ける最適解だったりしません?
バイデンがアフガン撤退させたの時点で違いますね。トランプが筋道を作って撤退させようとしていたのを、交代したバイデンが実施しただけです。しかも必要な処理を政治的期限を理由に無視した結果があれです。酷いと言うしか無い。
ウクライナが生き残るには必要なことと思いますが。
別の見方をしてみると。悪い言い方になりますが。
”どちらかが一方的に勝ってしまえば、戦争はそこで終わり”
と考えている人は居ないでしょうね?。
”ロシアが勝っている様子だから、少しロシアを傷めよう?”とか?。
昔の日露戦争の時の欧州での同戦争の結果への期待内容は、
”日/露共倒れ”であったと言う見方もあったらしいですし。
共倒れにならなかったのは、日本が(表面上は)完勝したからだとか。
その意味では、ウクライナはもっと頑張らねば?ならないわけですが。
自国民を守りつつ、ロシアを追い出さないといけないのですから。
>自国民を守りつつ、ロシアを追い出さないといけない
前提認識に重大な過誤があります。その考え方である限り停戦も和平交渉も始めることすらできないから、ゼレンスキー政権はここまで追い詰められたことを忘れてはならない。その言葉を錦の御旗とすれば、「ウクライナ人を守るためにロシア系を追放すること」が出来てしまうから、モルドバでも、バルト三国でも大いに揉めている。
2014年の分離独立紛争は「ロシアの影響を追い出そうとする親米キエフ政権」と「ロシアと共に歩もうとする東部2州」が国家を同じく出来なかったことに端を発します(この際、事の善悪は別儀です)。故に、“守るべき自国民”をキエフ政権軍が攻撃せざるを得ない内戦が8年続き、劣勢だったドンバスがロシアに援軍を求め、【特別軍事作戦】という名目での軍事介入が始まった。
このような紛争や民族諸問題は珍しいことではなく、「イスラエルの自国民を守るためにパレスチナ人を西岸地区から追い出す活動」は、今もアメリカの応援の下、行われています。それが、終わらぬ紛争を中東に呼び込んでいることは誰でも知っています。
国内が割れているのは、大変なことですね。
”ロシア系を追放すること”では無いのでは。
”ロシア人を追い出すこと”なのでは、と思っています。
ロシア系とロシア人は区別されるべきと思います。
言葉遊びに似ていますが、それぞれ、立場が違うでしょうから。
うーん。戦争における停戦って、仲介者のスタンス次第なんですよね。
実際の話、日露戦争もイギリスが日本寄りだったことが大きな条件でした。日本が完勝していたは単なる錯誤です。もっと長引けば日中戦争と同じく、広大なロシア領で叩かれて不利になったことは間違いありません。ナポレオンもナチスも同じでしたし。
戦術レベルや2,3個の局面戦で勝利する=圧勝は戦史的にありえません。日露戦争では、あくまで、イギリスが仲介役に名乗り出るタイミングが日本よりだっただけです。
ウクライナも当初は圧勝でした。あの時であれば、有利な条件で停戦できました。でも、今は大幅に不利でそれを逆転できる目算もありません。
で、仲介者になりそうなトランプ政権はウクライナ側の条件でまとめる気はありません。他の候補を見ても、BRICSに近づいているかつ一度蹴られたトルコがウクライナよりになるわけもない。
かといって、これ以上戦い続ければウクライナは回復不能なダメージを国として負いかねない。仮にロシアを追い出せたとしても、若者が大勢戦死、負傷している中でどうやって国を運営しろ?というのか。国家理性で考えれば、これ以上戦い続ける利はないというのが普通です。
である以上、スムーズな停戦に移れるよう支援するのがバイデン政権のやるべきことです。それができないのは、選挙戦からの撤退が遅れたのと同様、バイデンの傍迷惑なプライドにすぎません。
いいえ完全な完勝でした。特にロシアの海軍力は壊滅していた
陸戦でもそもそも戦線が伸び切ってるのはロシアの方です
そもそも英国は元から同盟国であった
こういう情報自体、ロシアがいかに焦ってるかではないのかな?
金利20%以上、北朝鮮まで参戦とか末期に過ぎる。
トランプにワンチャン賭けるしかないのだろう
昔の戦争と今の戦争を結びつけて考えても違うでしょうに。
金利はインフレとバブル管理の面があるので、経済がヤバいから高金利だと一言で言えるものではありません。逆もまた然り。
金利は市場に対して適切な値が必要ですが誰も正解を導けないので各国物議を醸しだすものです。金利については早くて数年、遅くて10年後に経済学者の解説を待つしかないでしょう。
“ロシアが一方的に勝ってしまえば、戦争はそこで終わり”
と考えている人は沢山いるようですが。
確かに、ウクライナやモルドバ・バルト三国が「自国民を守るためにロシア系を追放すること」を出来てしまうと大いに揉めます。
しかし「自国民を守るために、ウクライナやモルドバ・バルト三国の多数派を牛耳るナチ系を追放すること」をロシアが出来ても、いや、以前にチェチェンでイスラム過激派に対して達成したし、そして今ウクライナでロシアが達成しつつあるのですが、大した揉め事にならなかったし。
ウクライナ諸共NATOや北海道も併合すれば、ロシアにはもう戦う相手がいなくなります。
(本州? 天皇? 自前でのヤル気がない傀儡国家なんて誤差の範囲内。)
残ったアメリカや中国は、中国とは言わずもがな。
トランプ次期大統領とは懇意の仲ですし、そうでなくても大陸が違うから、戦いたいなら大洋を越えなければならず大変です。
そして、この平和な世界の実現は、戦る気満々のプーチン氏がロシア大統領に就いている今なら、NATOの一存で実現可能です。
ならば、NATOの英霊的決断に期待する人々がコメント欄に沢山現れても、仕方ないかと。
>「ウクライナ東部防衛のための対人地雷移転」を許可
いくつかのメディアでは言及されていますが、ウクライナがオタワ条約に参加している点について、当事国から中々まともな言い訳が出てきませんね。
時限装置付きであろうと、対人地雷である限り明確な条約違反なのですが。
西側のトップがお得意の国際法を盾にした自己正当化まで放棄してしまったら、一体何が残るのでしょう?
>西側のトップがお得意の国際法を盾にした自己正当化
米欧日らのいう「ルールに基づく国際秩序」の”ルール”はいわゆる”国際法”ではないのよ。
そもそも、米欧日らはその”ルール”策定に米欧日ら以外の参加を許していないし、開示さえしていない上にそのジャッジを独占していてイスラエルGenocideであからさまだが、明らかに公平ではない。
言い換えれば、”俺がルールブックだ!”のオレ様法であり、ジャイアン法であって、そもそも自称「ルール」でしかない。”rules”と複数形だと”法”なんだが、sを取り除くと”支配”とか”征服”という意味になる。要するに、「ルールに基づく国際秩序」とは”オレ様の支配に服せ”という意味。
いわゆる法というのは”法の下の平等”ってくらいで、弱いものを強いものと対等、平等にするものだ。
だからロシアや中国を含むBRICS側、グローバルマジョリティ側は米欧のいう「”ルール”に基づく国際秩序」に「国際法に基づく秩序」を対置してる。先日のカザンでのBRICS側のサミットでもそういう声明を出してる。米欧のいう”ルール”と違って国際法は(1)話し合って合意で決める(2)公開されてる(3)ジャッジも一応は公明正大。
で、米欧日ら側は、平等を旨とする国際法体制では無茶とゴリ押しができないから”「国際法に基づく国際秩序」に賛成、それで行きましょう”とは言わないのさ。
結果、国連総会の種々の議決を見ていると米欧日側40国と露中を含むグローバルマジョリティ側150ヵ国に世界は分かれてる模様。
そもそも論で、未だに植民地/準植民地を公然と抱えている米欧側にいわゆる”正義”があるかといえば、あるわけがない。
上手いこと言ってやったとご満悦なところ申し訳ないが、単数形・複数形の問題ではなくて、名詞と他動詞の違いなんですけど。
他動詞でも主語が三人称だとrulesになります。>”Money rules”
上手いこと指摘してやったとご満悦のようですね。
そもそも、rules-based international order なので当てこするならルールの部分ではなくオーダーではないでしょうかね。
あとは助動詞だとかの枝葉もありますが、英語の源流からするとsがあるだの無いだのは語尾変化であって語源が揺らぐものではないですね。動詞につくsなんて方言と大差ない扱いですよ。
そうですねえ……
米国が意に沿わない条約に加わらず一切無視するのはいつものことですが、加盟国であるウクライナの条約違反を平然と後押しするような行動に出るのを見るにつけ、これは本質的な意味での国際秩序への挑戦なのだなと思わされます。
NYTの核兵器供与報道も、NPT体制の破壊に繋がるものですから、本来なら即座にかつ全面的に否定しなければならないのですけどね。
ATACMSは、米軍保有が高価なため少なく、ウクライナ支援分も数が限られます。
ウクライナが、既に使用してきた訳ですから、ウクライナ国内在庫もそれ程残っていないでしょう。
ゲームチェンジャー論が、様々な兵器で言われてきましたが、あまり大きな期待をしないほうが無難と思います。
台湾有事を考えれば馬鹿げた制限が解除されるのは僥倖、アメリカが日本にトマホークとかのアメリカ製長距離ミサイルに利用制限かけてきたときにウクライナの事例を出して反論できる。
どうせやる気骨はないだろうけど、選択肢が増えるのはいいことだ。
米が先に中国に撃つと体裁悪いから日本に先に撃たせようというのが、現在の戦略の元となった米海軍大学の論文の内容の由。従って、制限どころではなく”トンキン湾のベトナム同様、中国が挑発に乗らなければ日本に先制攻撃させよう””中国の対日反撃を以て集団的自衛権で米軍が日中戦争に介入”というシナリオ。で、フィリピンから北海道までの第1列島線以西を戦場にし米本土は聖域にするという御都合主義な構想。米国がプーチンは米国本土に報復しないと信頼しているように、中国に対しても米本土には報復しないと信じてるわけだ。ご都合主義とレイシズムがないまぜだわな。
まあ、台湾島は中華人民共和国の一部というのが日米国連他の法的立場だから、中国が独立せんとする、世界が認める中国領台湾島”勝手政府”を鎮圧しようとも国内問題で外国軍が介入して内政干渉して良いという法的根拠は乏しい。人道的介入くらいか?ウクライナ戦争でロシアを批判した手前、ダサい口実だ。中華民国を再承認して集団的自衛権もあるが、国連での承認取り消しの先頭の癖にとなるから、これも超見苦しい。だから、傀儡の日本に先制攻撃させようとなる。
もっとも、なるべく米軍は被害を出したくないので、在沖米軍はグアム以東に出来るだけ出してしまいたいそうな。経費は日本持ちだし。また日本に任せて先島への海兵隊ATACMS部隊も配備を止めるという話もあった。もっとも、ここに来てやっぱり配備するという話も出たが、流れ的に実戦では配備しないだろうね。下手をすると日本はダチョウ倶楽部の上島龍平パターンですわ。
プーチン「倍プッシュだ」
がリアルで見られるとは…。
そもそも50発くらいしか在庫が無い上にもう10発以上撃ってるんでもはや嫌がらせ以外の意味は無い
例の新型中距離弾道ミサイルの通常弾頭攻撃も単価と在庫的に嫌がらせでしかないのでは?
クリミアの海水浴場にクラスター弾で使ったのは違うのかな?すでに数回以上使ったような気もするのですが。
バイデン大統領(と政権チーム)は戦争を続けたくてしょうがないと言われても仕方ない
やってる事がひたすら双方を燃え上がらせようとしてるだけに見えるのですから
同感です。
2022年2月25日までの24時間で終わらせようとした、プーチン大統領の戦争に対する価値観の、せめて欠片くらいはバイデン政権に持ってほしい。
おっしゃる通りです。バイデン政権の特徴とも合致しています。
1.自分のプライド重視で判断が遅れる。
選挙戦がそうですが、バイデンの基本は自分のプライドを満足させることです。ハリスに譲るのも異様にグスグズしてました。衰えへの恐怖から頑固になりやすいです。
2.甘い観測が事実だと信じる。
ガザ停戦交渉でぐるぐると何の成果も上げられずに飛行機を無駄に使ったブリンケンに象徴されますが、側から見ればありえないほど甘い観測に基づいて行動します。これもプライドの問題ですね。自分たちが間違うなど信じたくない。だから、愚直に自分たちが事実だと信じるラインで行動する。
いきなり好戦的になったドイツも含めて、現実を見ないのはなんかの病気ですかね?