Lockheed MartinはF-35の年間生産率=最大156機について「生産能力の引き上げが可能かと問われれば“YES”だが、生産能力を引き上げるかと問われれば“NO”だ」「我々はサプライヤーの供給能力を安定した水準で維持したい」と述べ、現行の生産水準を維持したいらしい。
参考:Lockheed holding steady on F-35 production rate, exec says
生産能力を急激に引き上げると受注残の消化が早くなるものの、引き上げた生産能力に見合う安定した受注が見込めなければ投資が無駄に終わる
Lockheed Martinが抱えるF-35の受注残は推定400機以上で、ウクライナ侵攻以降にカナダ、フィンランド、スイス、ドイツ、チェコ、ギリシャといった国も発注国に加わり、運用国からの追加発注や潜在的な需要なども加えると「受注残はどんどん積み上がっていく」と予想され「生産能力の引き上げ」に関心が集まっているものの、Lockheed Martinはドバイ航空ショーで「今のところ生産能力の引き上げには反対だ」と述べた。

出典:Lockheed Martin
Lockheed Martinが1年間に生産できるF-35は最大156機と言われており、生産能力の引き上げにおいて最大のネックはNorthrop Grummanが供給する中央胴体の数で、これを製造するパームデール工場はB-21製造に関与しているため中央胴体の生産を拡張する余力がなく、Rheinmetallが2025年から中央胴体の生産に参入したため「生産上限が引き上げられるかもしれない」と期待されているのだが、Lockheed Martinは「もう中央胴体は上限引き上げの障害ではない」「我々はサプライヤーの供給能力を安定した水準で維持したい」「現在の生産率は経済的な安定を保つため設定されている」と述べ、現行の生産水準を維持したいらしい。
要するに生産能力を急激に引き上げると受注残の消化が早くなるものの、引き上げた生産能力に見合う安定した受注が見込めなければ投資が無駄に終わるため、Lockheed Martinとしては「現行の生産水準を維持して追加投資を避けたい」という意味で、積極的な投資を躊躇させるのは「Block4完成までF-35Aの調達を削減する米空軍の方針」「F-35の将来性(カナダ、スイス、スペイン、ポルトガルなからの受注に)疑問が生じていること」「F-47、F/A-XX、CCAといった主要プログラムの全てから脱落したこと」「CCAの登場で有人機の役割が縮小すること」などが挙げられる。

出典:Donald J. Trump
ドバイ航空ショーでもカナダやスイスの件に対する対応に質問が飛んでおり、Lockheed Martinは「(F-35取得に躊躇している顧客も含めて)常に連絡を取っている」「能力に対する疑問、雇用に対する疑問、F-35を導入することで得られる経済的利益は何なのかといった顧客の疑問に全て答えている」と、ベルリン安全保障会議では「スイスの固定価格問題は政府間の議論なので何も発言できない」「この件で言えるのは米政府やスイスと緊密に協力しているということだけだ」と回答し、トランプ政権の政策や態度にF-35の将来性が影響を受けている格好だ。
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※アイキャッチ画像の出典:Lockheed Martin





















受注残3000機くらいあるので、全部掃けるのは20年後。
今、注文いれたら、受け取れるのは21年後???
本文中の受注残400機というのは海外輸出分のみの数字ですかね。
せめて10年後にはっていう感じぐらいにふやしてくれませんかね>製造
F47が完成した後、輸出用に格下げしたら需要あるんじゃないのかな
ないのかな
こんなあからさまな態度取られたら結果的にキャンセルされそう。F35がこの先20年トップを走れるとは到底思えないので顧客が色々な次世代機に流れそう。大体ステルス無人機突っ込ませるから有人機は減らす方向に的な流れなのでは?
平準化して、固定費リスクを減らしたいのでしょうね。
製造業としては普通の考え方ですが、『防衛事業』として考えればどうなのかなあと思うわけですよ。
1990年代から2010年にかけて核軍縮と連動して通常兵器の発注縮小が発生してますよね。
生産ラインを維持するのに必要なコストを理解していない、または契約上認められるとはいえ発注キャンセルもありえる状況では上場防衛企業は平準化して安定供給に傾くのも仕方がないのかもしれません。
そういうふうにしたのが政治なら、それを正すのも政治の仕事だと思います。
まさに仰る通りで、防衛産業M&Aからの経済合理性ですよね。
『政治が口だけでなく仕組み作りどうするのか』インセンティブをどう働かせるのかも大事なわけで、これまた政治の仕事ですよね。
去年は、TR3開発の遅れを反映して110機の生産に止めた。今年の三月からフルレート生産になるってLMは言い張っているんだけど、本来は2017年の時点でフルレート生産になっているはずだったんですよねえ。
8年の遅れに対する言い訳は無いのだろう。
なんだかんだ言って、米国の軍事産業で一番安定して生産出来るのはロッキード・マーティンなんですよね!
感情的な部分だと、これまでの開発遅延・TR3開発の遅れ・使い物にならなかったALISの責任はどうなるんだ、あ”?と詰めたくなりますね。
後輩や部下にも良く言うのですが、出来ないではなく出来る方法を語って欲しいし、それがムリなら出来ないボトルネックとプランBを語るべき。営業として「一番儲かるように設定してある現在から増産したくない。リスクあるしー」というのはどうなんだろうか。(私なら次から発注しない)
そんなんだから次々落選するんですよ。
しかし、資本主義陣営の限界も感じる。
こういうのを見ると、やっぱり三菱ってすごいんだなぁって思う
防衛産業では全然儲かってないのに、ある種の自負と使命感で引き受け続けてるんだから
ほかでも生計立ててるからこそでもあるけれど、やはり日本企業的な風土も大きいんだろうなぁ
アメリカ企業は資本主義に走りすぎてるのは否定できない
ダッソーも似たような部分はあるけど、生産力補うのにインドにラインみたいな奇手打ってたなぁと
あれはどうなってるんだろう?
民生品に比べて率が良くないだけで「全然儲かってない」は言い過ぎでしょう。ここ数年は特に。
開発費や今までの損失を補うほどではない気がします。
基本三菱の持ち出しらしいので
もし年単位の営業利益だけみて言ってるならちょっと近視眼的じゃないかなぁ。
防衛予算増額決定以来、建屋バンバン建てるレベルで人も設備も増やしてるので営業利益は小さく見えるけど、その結果として増えた予算による受注を重工系の中でも飛び抜けた規模で獲得してますからね。
もちろんその前の不遇の時代を堪えてきて、防衛費増額を「どうせまた口だけor公明や野党につぶされる」とスルーせずに即座に体制強化した結果ですので不当な利益とは思わない(どころか足りないくらいだと思う)し「やっぱり三菱って(重工も電機も)すごいんだなぁ」というのにも同意しますが、「防衛産業では全然儲かってない」は言い過ぎである、とは思いますね。
>こういうのを見ると、やっぱり三菱ってすごいんだなぁって思う
日本企業でも、耐えられなくなって防衛産業から撤退している所もある様なので、尚更ですね。
F-35は今のとこと最新鋭機であるが、それだけ長い期間引っ張ったのでは各社、各国が新鋭機をどんどんと投入してくる
それでは他に流れて商売機会を失いのでは?