米国関連

Lockheed Martin、艦艇向けドローン対策としてJAGMの垂直発射装置を発表

RheinmetallとLockheed MartinはDSEIで「AGM-179 JAGMを24発も装填可能なFuchs-JAGM」を発表し注目を集めたが、Lockheed Martinは13日に開幕したAUSAのイベントで「AGM-179 JAGMを垂直に発射可能な新型ランチャー=JQL」を発表した。

参考:Lockheed live-fires new vertical-launch JAGM for naval counter-drone role

JQLは沿海域戦闘艦の対ドローン能力を強化するため開発されたSurface-to-Surface Missile Module=SSMMとは別物らしい

RheinmetallとLockheed Martinは9月のDSEIで「Fuchs6×6とAGM-179 JAGMを組み合わせた世界初の戦闘車両」を発表、Fuchs-JAGMと名付けられた戦闘車輌は陸上及び空中の様々な脅威に対抗するため「Fuchsの車輌後部」に「AGM-179/AGM-114Lを24発装填する垂直発射装置」を搭載したもので、最先端のセンサーパッケージも搭載されているため単なるランチャー車輌ではない、つまり指揮統制、レーダー、ランチャー、発電機といった役割毎に分割された地上配備型防空システムとは異なる「自己完結型のシステム」だ。

さらにLockheed Martinは13日に開幕したAUSAのイベントで「AGM-179 JAGMを垂直に発射可能な新型ランチャー=JQL(ジャッカルと発音するらしい)」を発表し、JAGMとJQLの組み合わせを対ドローン対策として海軍の艦艇、特にフルサイズの迎撃ミサイルを搭載できない艦艇向けに売り込んでいくと説明し、1発あたり21万ドルもするJAGMを小型ドローンの迎撃に使用するには「高価過ぎる」と認めつつも「パトリオットやSM-6と比較すればJAGMは遥かに安価で、特に中型ドローンの迎撃に対して直ぐに需要を見つけられる」と自信を見せている。

小型ドローンや中型ドローンの定義が不明なので何とも言えないが、安価なドローン迎撃に適した安価な迎撃手段の開発は各国で進められているものの、能力実証には時間がかかるため本格普及までにはギャップが存在し、JAGMとJQLの組み合わせを「素早く実現可能な対策」「ドローン迎撃も可能な攻撃ミサイル」として提案したいのだろう。

出典:U.S. Navy photo by Lt.j.g. Samuel Hardgrove

因みにJQLからのJAGM試射は45度までしか行われていないが、11月に垂直発射によるドローン迎撃をテストする予定で、Lockheed Martinは「この結果に基づきJAGMの対ドローン迎撃能力を調整するソフトウェアのアップデートを行う」「この調整を行ってもJAGMの車輌や艦艇への攻撃能力は完全に維持される」と述べている。

追記:JQLは沿海域戦闘艦の対ドローン能力を強化するため開発されたSurface-to-Surface Missile Module=SSMMとは別物らしい。

関連記事:RheinmetallがFuchs-JAGMを発表、AGM-179を24発装填可能
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※アイキャッチ画像の出典:Lockheed Martin

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コメント

  • コメント (11)

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    • AKI
    • 2025年 10月 14日

    新型哨戒艦にコンテナで積むなら、こういうのいいね。
    索敵能力に見合った射程で使いやすいかも。

    9
    • たむごん
    • 2025年 10月 14日

    大量・安価、容易に量産できるものが求められているのでしょう。

    対イエメン作戦=紅海周辺、対空ミサイルの大量消費が問題になってましたから、解決に繋がればいいですね。

    7
    • あるまじろ
    • 2025年 10月 14日

    SAMとSGMとSSMが(一部)共用できるってなんかエースコンバットみたいだな。
    一昔前だったら鼻で笑われてた様なのが実用化される(予定)なのか。
    常識って変わるもんだなぁ

    7
      • kitty
      • 2025年 10月 16日

      鋼鉄の咆哮でも未来兵器のカテゴリが解放されると、対空・対艦・対潜の全部こなせるミサイルが開発可能になっていましたっけ。
      双胴戦艦に196セル搭載して遊んでた。

    • せい
    • 2025年 10月 14日

    対ドローンとは言われてるが、対空じゃなくて海上目標のUSV想定ならそんなに割高でもないかも

    3
    • dd4
    • 2025年 10月 14日

    何だろう…どこか既視感が…と思ったら、VLーMICAだ

    ただVL-MICAは射程が短いのに垂直発射方式なので、迎撃の際は時間な余裕が少ないと聞く
    この記事のシステムがど程度の性能を持っているかわからないけど、ドローンを対象にしているというなら大丈夫なのかな…?
    ドローン側の射程次第かもしれないけど…

    3
    • nachteule
    • 2025年 10月 14日

    >JQLは沿海域戦闘艦の対ドローン能力を強化するため開発されたSurface-to-Surface Missile Module=SSMMとは別物
     SSMMはAGM-114L専用?のテレダイン社製ミサイルモジュールで1基で大きなスライド式カバーの下に12発むき出しのヘルファイアが格納され2基で24発運用可能。欠点と思われるのはスライド式カバーを開くとむき出しのミサイルに海水や雨等が降りかかるのとホットローンチの排気がむき出しのミサイルに当たる。モジュール自体が大型で搭載するプラットフォームを選ぶ事。

     JQLはクアッド・ランチャーでミサイル一発一発が保護された状態でコンパクトなモジュールだから最小構成にすれば車載等の自由度も高い。ただ一発一発をしっかり保護するモジュール自体が高価になると思われるので一長一短では有ると思う。

     JAGMは高価ではあるがSeaRAMやESSM Block2以上のミサイルを使用してUAVを撃墜するより安価で済むんだろうな。ことUAV対策に重点を置くなら、中国のようにドローンやミサイル対抗の撃ちっぱなしマイクロミサイルの大量搭載で飽和攻撃に備える方がコスト的にも性能的にも優れている感じはするんだよね。マルチターゲットを想定するなら高威力のJAGMで陸海空のあらゆる標的を狙うのも一つの手ではあるが、安価なUAV相手だとコスパが悪い。

    3
    • Mr.R
    • 2025年 10月 14日

    5万ドル程度のUAVに使うには高いでしょうが、例えばヘリ甲板にでも出せば即席の対空陣地になるのは魅力的ですね

    2
    • 黒丸
    • 2025年 10月 15日

    操縦席と電源を省けば納まりそうな気がしますが、20ftコンテナに納めるには微妙なサイズですね。
    上手く20ftコンテナに収納できてC-130で輸送可能になれば陸海で色々役に立ちそうな

    3
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2025年 10月 15日

    海上版CCAみたいな小型無人随伴艦に対空を任せるという話はどうなったんでしょうね
    あの手この手が出てきますけど、まだコレと言えるものに収束しないですな

    1
    • 名無
    • 2025年 10月 15日

    結局現場は敵を探知したらなるべく早く遠くで落とそうと在来の長射程で高価なミサイルを使う予感

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