米国関連

NATO議会議長、欧州駐留の米軍をウ軍に置き換える提案は不適切で有害

ゼレンスキー大統領は勝利計画の中で「戦争終結後、欧州に駐留する米軍の一部をウクライナ軍で置き換えること」を提案したが、NATO議会議長を務める米国のジェリー・コノリー下院議員は「これは不適切な提案だ」「これは生産的ではないし有害でしかない」と述べた。

参考:«Путін прорахувався на всіх рівнях». Президент ПА НАТО про Україну в альянсі, солдатів з Північної Кореї та ядерну зброю
参考:ZELENSKYY’S VICTORY PLAN. 5 POINTS AND THREE SECRET ANNEXES

参考:A Kiev, le « plan de la victoire » de Zelensky suscite des réserves
参考:With US elections looming, Biden’s Berlin swan song was all talk, no action on Ukraine
参考:Le Monde: Питання ударів вглиб Росії не буде вирішене до виборів у США
参考:« La guerre à Gaza doit s’arrêter » (Sébastien Lecornu, ministre des armées)

勝利計画に対する支持表明は今のところ表面なものに過ぎない

ゼレンスキー大統領が提示した勝利計画は5つの項目=①NATOへの招待(加盟手続きの開始)、②ウクライナの防衛力強化、③戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込め、④天然資源の活用、⑤欧州駐留の米軍置き換えと「特定のパートナー国のみ提示された3つの付属条項」で構成され、最後の項目についてゼレンスキー大統領は「もしパートナーが同意すれば戦後、欧州に駐留する米軍部隊の一部をウクライナ軍で置き換えることを想定している」と述べたが、海外メディアの関心は①~③に集中し⑤に触れることは殆どない。

出典:President of Ukraine

ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏は欧州駐留の米軍置き換えについて「とてもロマンチックな願望だが勝利計画と何の関係があるのか?これは戦争が終わって平和を達成した後の話だ。これを戦争に勝利するための計画に何故含めるのか?前線で優位性を獲得するための行動や和平を達成するための政治的イニシアチブとは何の関係もない。とても奇妙な話だ」と指摘、NATO議会議長を務める米国のジェリー・コノリー下院議員も「これは不適切な提案だ」と述べている。

勝利計画に対するRadio Libertyの取材に応じたコノリー下院議員は「これはゼレンスキー大統領からの寛大な申し出だと思うが現時点では不適切な提案で、トランプ氏が選挙に勝利した場合の政治的パスにしか見えない。こんなものは米議会でウクライナのため戦っている私たちにとって必要ない。欧州に対する米国のプレゼンス低下は同盟国の利益にならないし、ウクライナの利益にもならない。これを歓迎するのはプーチンのみだ。ウクライナ人が我々の代わりを務めるという考えについて『寛大さ』の現れと受け止めるが、これは生産的ではないし有害でしかない」と言及した。

出典:NATO

因みに勝利計画に対してNew York Timesは「冷ややかな反応しか得られていない」と、Washington Postは「西側諸国の反応は控えめで進展は殆ど見られない」と、Politicoは「非常に野心的な計画」と報じていたが、Le Mondeも「この計画は本質的に軍事支援と安全保障をNATOから獲得してウクライナの立場を強化することが目的だが、国の将来をNATOに依存する計画について国内でも懸念の声が上がっている」と報じている。

現地メディアのKyiv Independentも「ゼレンスキー大統領は9月の訪米で戦争終結前のNATO加盟や長距離兵器の制限解除を含む勝利計画を提示し、この計画を携えて欧州を歴訪したもの全面的な支持を確保できていない」と指摘し、計画の主要部分であるNATO加盟が直ぐに実現しそうにない現実や、戦争のエスカレーションを引き起こすかもしれない長距離兵器の制限解除が困難な点を紹介している。

出典:The White House

米国を含むNATO主要国は「勝利計画を支持する」と表明しているものの具体的な措置には踏み込んでおらず、Le Mondeも「米英仏独の首脳が金曜日に協議を行ったものの長距離兵器の制限解除について合意は得られなかった」「フランスと英国は制限解除に前向きだが、米国とドイツはエスカレーションのリスクを抑え込むため制限解除を拒否している」「この問題が米大統領選挙前に解決する可能性は相当低い」「この協議で合意された唯一の要素は『ディープストライクのみでウクライナの軍事的成功を確保するのは困難』という点だけだ」と指摘しており、勝利計画に対する支持表明は今のところ表面なものに過ぎない。

この点についてKyiv Independentも「ベルリン会合におけるバイデンのswan song(恐らく大統領として最後の欧州訪問という意味)は口先だけで何もしなかった」「ウクライナが戦場で優位性を獲得するのに必要な、長期的でトランプ元大統領も納得するような支援拡大を実現させることはできなかった」と報じており、ゼレンスキー大統領が要求していた「勝利計画に対する年内の決断」は実現困難で、これを妨げている最大の原因は「ロシアが核兵器を使用しない」「NATOが戦争に巻き込まれない」と確信できないからだ。

出典:The White House

日本では「米国やNATOは腹をくくるべきだ」という意見も見受けられるが、もし同じ立場に立たされた時「腹をくくれ」と言えるのだろうか?

追記:La Tribuneの取材に応じたルコルニュ国防相はウクライナのNATO招待=加盟手続きの開始について「基本的にフランスは反対しないものの、全てはホワイトハウスにどの政権が入るかによって決まる」と述べた。

関連記事:ウクライナ人ジャーナリスト、勝利計画は無責任な計画で何も変わらない
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України

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コメント

    • たむごん
    • 2024年 10月 21日

    早い話が、『ウクライナにそんな人的余裕あるのか?』『他国の安全保障政策・外交に干渉するのか?』という話しですからね。

    ウクライナは戦争中の小国なわけで、大国ロシアとの停戦交渉をどうするのかという時に、ヨーロッパ外交の絵を描こうとしてるのが謎なんですよね(根回しなしかなと)。

    ウクライナは、ウクライナ=ロシア国境が戦前より何百kmも大幅に拡大している(黒海・アゾフ海沿い)なかで戦後復興ですから、人的資源が枯渇するのに本当によく分からない提案です…

    32
      • hogehoge
      • 2024年 10月 21日

      いや、全く逆ですね。このまま終戦すると帰国事業の開始&国土面積の大規模低下で莫大な余剰人口と労働力過剰が発生しちゃいます
      また産業構造がぶっ壊れているので生産活動再開も自転車操業すらも危うく、資源や工業地帯も多くを喪失しているので海外投資を呼び込むのも難しい
      つまり効果的な雇用対策が全く見通せないお先真っ暗な経済状況です

      とするとNATOにウクライナ軍を押し売りしてきた意図は失業対策でしょう
      なので5は勝利計画どころか敗戦計画にしか見えないです

      18
        • たむごん
        • 2024年 10月 21日

        労働力余剰、ブルーカラーによる復興需要が落ち着けば、仰る通りかもしれませんね(少子化との兼ね合いも気になります)。

        ウクライナは貧乏ですから、日本目線では、(昔の)フィリピンやベトナム、東南アジアなどが馴染み深いと思うんですよね。
        外貨を稼ぐ手段がなく、ウクライナ国内復興で資金不足ですから、男女・昼夜の仕事関係なく海外出稼ぎだらけになる気もしています。

        格付けがデフォルト先のため、民間海外投資を集めるのは非現実的なんですよね。

        10
    • せい
    • 2024年 10月 21日

    最後に無茶言って途中までの案を通しやすくするって奴か?
    HUNTER×HUNTERでみた

    13
      • たむごん
      • 2024年 10月 21日

      パリストンですかね。

      4
    •  
    • 2024年 10月 21日

    ゼレンスキー大統領の「戦後に欧州に駐留する米軍の一部をウクライナ軍で置き換える」という提案に対するNATO議会議長ジェリー・コノリー氏の発言は、国際的な情勢を理解した上での冷静な反応と考えられますが、ウクライナを支援する国際社会は、この提案を過小評価すべきではありません。

    ウクライナが戦争を終結させ、勝利を収めた後には、新しい安全保障体制の構築が不可欠です。ゼレンスキー大統領が提案する「ウクライナ軍が米軍の一部を置き換える」というアイデアは、ウクライナが自らの防衛力を強化し、欧州の安全保障の枠組みにおいて重要な役割を果たすことを目指したものです。これは、ウクライナが単なる受け手としてではなく、自らの未来を積極的に切り拓く決意を示している証拠であり、NATOや米国がウクライナを将来の安全保障におけるパートナーと見なすべき理由の一つです。

    現在、ウクライナが最も必要としているのは、即時の支援と、長期的な防衛体制の保証です。欧州の安定と安全保障を維持するために、ウクライナの軍事力が強化され、NATOの一部として機能することは、NATO自身にも利益となるはずです。

    4
      • 名無しの悪夢
      • 2024年 10月 21日

      うん、凄い、まるでゼレンスキー本人が降臨したかのようなコメントです。
      ここまで本人の思考と一体感の出せるコメントはなかなか真似できる物ではないと思ってますが
      意外とこういうウクライナが主体の安全保障体制の思想は日本で広がってるんでしょうか?

      79
      • ななしの主計兵
      • 2024年 10月 21日

      ウクライナの軍事力を強化するためには多額の資金が必要です
      戦後の復興のために莫大な資金が必要なウクライナのどこにお金があるのでしょうか?

      47
      •  
      • 2024年 10月 21日

      ゼレンスキー政権もあなたのコメントのように考えてこの条項を提案したのでしょうが、はっきりいって外交上愚策も愚策です
      在欧米軍の規模縮小はアメリカのEUに対する影響力の低下を意味するわけです、そんな提案は到底受け入れられるはずもなく、そんなことを主張してもアメリカ国内の心象を悪くするだけです
      多少でも相手の立場に立って考えてみればこんな最大の支援国に喧嘩を売るような提案は出てきません

      62
      • 理想はこの翼では届かない
      • 2024年 10月 21日

      全く理解できないのですが、ウクライナ軍は現在の欧州各地に駐留する米軍と同等の軍事力(兵站・生産力含む)を持っているのですか?
      私はそんな能力は持っていないと思っているのですが、「新しい安全保障体制」においてウクライナはアメリカよりも役目を果たせるというお考えなのでしょうか?
      NATO加盟国、そしてアメリカにとってどれほどのメリットがあるのでしょうか?
      記事にもある通り、アメリカにとってはプレゼンス低下でしかなく、駐留費用が浮く事に対してデメリットが大き過ぎるように思えます
      また欧州のNATO加盟国にとっても現在の米軍と同等以上の安全保障能力が無いなら、置き換えてもデメリットにしかならないように思えます

      関係者にとってメリットが少なくデメリットが多いから相手にされていないのであって、提案を過小評価しているのでは無いと思いますよ

      46
        • クル
        • 2024年 10月 21日

        勝利計画に関する報道は記事中にもありますけど①〜③に関するものが主ですが④と⑤を深掘りすると「ウクライナを対ロの守護者として各国の惜しみない支援によって経済的にも軍事的にも欧州最強の国家にすべきである」という内容ですから
        それが実現した暁には所詮地球の裏側から派遣されてる遠征軍に過ぎない米軍なんぞは軽く凌駕する軍事力になっている予定なんだと思いますよ
        我々は欧州を統べる存在になるべきであると言ってるんです
        別に統べたきゃ勝手に富国強兵して覇権争いに参戦すりゃ良いんですけどそれを全て支援でやろうとしてるもんだから寝言抜かすなドアホとみんな冷淡な反応してるわけです

        56
        • かず
        • 2024年 10月 21日

        最初からロシア軍と実戦経験のある兵隊は出すから装備と給料は出してねって話だと思ってました
        戦後は疲弊した国内産業に頼れないので昔のスイスみたいに傭兵産業で食ってくと

        10
      • はらへり
      • 2024年 10月 22日

      駐欧米軍の強みってWW1やWW2と同様に有事に後背地から戦力を送るためのロジを平時から管理して維持できることなんですよ
      いざウクライナが今後NATOに加盟し、対露戦争がいざはじまった時、真っ先に最前線になるところになる国がその役割には逆立ちしても無理なんで
      NATO諸国からしたら本当に有害なんすよ

      2
    • 名無しの悪夢
    • 2024年 10月 21日

    >海外メディアの関心は①~③に集中し⑤に触れることは殆どない。

    この歯切れの悪さは一体何なのかとても気になります。
    「寛大さ」と言うより発想の根幹にある傲慢さの表れとか、実現させる価値は皆無とバッサリ切っていいくらいのモノだと思うんですが
    そういった報道の歯切れの悪さも西側諸国の「寛大さ」の表れでしょうか。

    27
      • マダコ
      • 2024年 10月 21日

      腫れ物だから。

      28
      • NHG
      • 2024年 10月 21日

      トランプや欧州事情などの変数が多すぎてなんとも言えないんじゃないの
      それに「アメリカを追い出して」という前提さえなければウクライナ軍の欧州展開はNGでもタブーでもない話だし、そもそもどう終わるか誰にもわからない戦後の話だから言及のしようがないって感じじゃないかな

      5
    • マダコ
    • 2024年 10月 21日

    むしろ⑤が一番面白いと言えば面白い。米国が今の経済政策、いわゆる新自由主義に関してですが、限界が見えてきています。サッチャー政権んで先んじた英国を見れば分かりますが、いわゆる英国病を脱するために導入したものの、これを永遠に続けることは元より困難だった事は明白です。一番最初に沈むであろう英国は、何ら次の展望となる政策を見出していません。米国もそれに追従しただけなので、先は暗いでしょうね。要は、米国後は、誰しもがそろそろ考えても良い時期ではあるとは思います。
    蛇足ながら、これらの政策に追従して、そもそも豊かであった国をボロボロにした日本という国がありまして、大戦犯清和会は駆逐されつつありますが、時すでに遅し。ともあれ、いつまで米軍を許せる範囲で国内に何時まで置いておくことができるのか?後々放置すれば、負担が増え、信じがたいほどの出費が生まれてくる事も容易に想像できます。強い米国が永遠に続くという楽観論が正しいとするならば話は別ですが・・

    33
    • nk
    • 2024年 10月 21日

    ウクライナの中身の無い勝利計画なるものは不適切であり有害な部分もあると、仰る通りだと思いますしウクライナはまずは冷静に自国の現状や現実を見る努力からするべきで夢物語や他国への過度の期待は捨てるべき、ウクライナファーストで考えてる国等無いことをまず自覚すべき。
    日本では「米国やNATOは腹をくくるべきだ」という意見も見受けられるが、もし同じ立場に〜というのもその通りで自国は何もできもしないのに凄く無責任だと思う、日本の仮想敵国は中国、ロシア、北朝鮮になるわけで三カ国共に核保有国であり軍事的にも大分気合いが入っており、何とか戦争にならない様に立ち回る以外に道は無いと思うので、日本はアメリカへの忖度でウクライナに支援しているが最低限の目立たないレベルの支援でお茶を濁すのが吉だろうし、ウクライナに入れ込んでも良いことなど皆無。

    44
      • ふむ
      • 2024年 10月 21日

      腹をくくったところで良くなる保証も有りませんしね
      むしろキューバ危機でのホットライン開設と緊張緩和などは核戦争という破局を免れた英断であり、褒め称えられるべきものです

      腹をくくってアクセル踏み込めばそれで情勢が良くなるなら、大日本帝国は戦勝国だった事でしょう

      20
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2024年 10月 21日

    >日本では「米国やNATOは腹をくくるべきだ」という意見も見受けられるが、もし同じ立場に立たされた時「腹をくくれ」と言えるのだろうか?

    これは非常に重く考えるべき事だと思います
    日本の報道・ニュースサイトなどでは「早く長距離兵器を解禁しろ」という無責任な論調が見受けられますが、状況がエスカレートした時に日本が蚊帳の外でいられる可能性は低いという事を無視していますから
    米・NATOが腹を括る時=第三次世界大戦だと考えるべきですので専守防衛などとは言ってられなくなり、なし崩しで参戦させられるでしょうに、エスカレーションに対してあまりにも危機感の無い発言が色々な所で見受けられます

    現状では無いと思いますが、仮にアメリカが日本に対して「ウクライナに兵器を提供しろ」と要求してきた時に、日本(人)が腹を括るとは思えません

    39
      • ふむ
      • 2024年 10月 21日

      どうなんでしょうね
      なし崩しのウクライナ支援とロシア制裁、一方ではイスラエルはさしたる制裁も掛けずに放置と対米追従が露骨になってますし
      私はむしろ「良く考えずにホイホイ提供してしまいエスカレーション起こしてから頭を抱える」可能性を危惧するようになりました

      最近の国防界隈の報道を見ていると、
      練度より物量、現有戦力より再生産力
      そういった戦禍の悲惨さ以外のWW2の教訓も忘れられつつあるように見えて不安なんですよね
      何より明治政府ですら強兵には富国が必要だと喝破して経済振興に邁進したのに、防衛費の割合増やして兵器導入しますで終わるのは余りにも安易では無いかと
      非婚化少子化時代に総力戦したらどうなるかとか人類はまだその結末に直面してませんし(恐らくウクライナが教えてくれるでしょう)、不安要素が尽きぬこの頃

      25
        • 理想はこの翼では届かない
        • 2024年 10月 21日

        >「良く考えずにホイホイ提供してしまいエスカレーション起こしてから頭を抱える」可能性
        なるほど、言われてみると非常にありそうです。ほんと不安は尽きませんね

        10
    • 赤狐
    • 2024年 10月 21日

    ウクライナが背負っている巨額の西側からの有形無形の貸しや借金を防衛任務に就く事で払おうというものでしょう。
    ですがそれだけではありません。
    欧州にある米軍基地の多くはそれぞれの国の要所にあります。言ってみればどこかが米国に反乱を起こしたら首根っこを絞めるためのものであって、日本における横田基地や横須賀ほど露骨なものではありませんが、それぞれの部隊が駐屯する国を守るためというよりも見張るためのものです。
    要するにウクライナは体よく自分達が欧州の管理側に入りたいとぬけぬけと言い出したという事です。
    ですがこれは欧州の首脳達も米国の上層部も公然と言いたくは無い。市民がその意味を理解してしまったら、当然追い出そうとするはずですからね。米軍であっても。
    でも、米国と仲良くやってる事でその立場を得ている殆どの首脳はそんな事を市民に教えたいとは思っていません。
    ゼレンスキーは戦争がウクライナの好む形で終わっても強い立場から降りるつもりは全く無いという事でも有ります。西側諸国から多くのものを吸い上げながらむしろ君臨したい訳です。米国や英国の下くらいでいいから。
    お代官様志望なんです、ウクライナは。
    確かに「勝利計画」です。欧州相手にも勝利したいとこうおっしゃっておられる。

    全くもって西側の指導部やメディアが持ち上げ称えるに相応しい人物です。
    やはりこうでなくては。

    48
      • 口腔ケアも万能よん
      • 2024年 10月 21日

      深読みすればぜレ氏の意図はそういう事なのかなって思うけど、ぜレ氏ってそんなに智謀高いっけ
      「ウ軍最強だから駐屯する言ったら喜ばれるって思ってた」だけの可能性を感じる

      21
        • 赤狐
        • 2024年 10月 21日

        ロシア相手の勝利には全く関係ないのです。これは。
        というか、彼がこんな事を考えるに至った理由もなんとなく察せられます。
        ゼレンスキーの護衛は特に侵攻当初は英国のSASがやっていたと報じられました。
        この護衛達は名目上は部下ですがね。
        ゼレンスキー国に駐屯する英国のSAS駐屯部隊ですよ。
        「俺達があなたを守りますよ!」と言いながらピストルを振り回して見せたら正直ぞっとすると思いますよ、ゼレンスキーも。
        付け加えると一度は成立しかけたという停戦を覆したのは英国の当時のジョンソン首相と言われています。
        結果が今。

        ロンドンの近くにウクライナ軍の駐屯部隊を置きたいとゼレンスキーが思ったとしても俺はそれは責められません。

        20
    • 名無し
    • 2024年 10月 21日

    トランプ勝利前提の提案ぽいとおもったら向こうでもそう分析されてたのね

    9
    • れんちゃ
    • 2024年 10月 21日

    米軍の一部をウクライナ軍が受け持つっていう話は要するにトランプがトチ狂って欧州から引き上げをやらかした場合にはウクライナが協力するという事を語っているだけかと。
    場合によってはウクライナは完全に破壊されるかも知れないが、その場合は欧州側の傭兵になるという道にもなる。

    ただ、これはアメリカがおかしなことをやらかした場合の話だから、アメリカが継続的に関与を強く続けるというのなら、別に問題になることはない。その程度の話だよ。
    バイデン現大統領や現オブザーバー議長には選挙結果が定まるまでは約束出来ない話だからねそこらは。

    3
      • 舎人
      • 2024年 10月 21日

      トランプ大統領がおかしなことをしたとしても米軍とウクライナ軍とでは比較にならないから一部とは言えウクライナ軍が米軍の置き換えになるといっても「何いってんだ?」となっているんだと思いますよ。ウクライナ軍では抑止力の足しにはならないですからね。しがも、装備をよこせと駐留経費は負担しろと言ってくるのは目に見えてますから。
      欧州にとって何の価値もないです。

      ウクライナが完全に破壊された場合は傭兵としてというのも実質難民でしかないですし、武装した難民ほど厄介なものはないですからどの国も欲しがりませんよ。

      35
        • れんちゃ
        • 2024年 10月 27日

        現実問題として急にアメリカが手を引いた場合にそんなに大規模な徴兵は容易くは出来ないんだよ。
        また、強引に休戦に至った場合、もしくはトランプのせいで大きくウクライナ領土を明け渡した場合、部隊の行先という問題も出てくる。
        そういった時にウクライナ兵で当面埋めるというのは米軍と比較する話ではなくて自国民でやれるの?無理でしょという話なので、あんまり意味がないんだね。
        そもそも、米軍が勝手に引き上げる話なんだから比較する意味もない。米兵はいない自国民でもすぐはむり0かウクライナ兵による補強かという話にすらなる可能性があるって話。
        当然ながらこれはそうなった場合のオプションだし、これが米軍より優れてるとか遜色ないとかそういう風な話じゃあない。

    • 要らんわ
    • 2024年 10月 21日

    最強のアメリカだからこそ
    相手も容易に手が出せない訳で
    ウクライナ程度の枝の組織では
    抑止力にならない

    みかじめ料払えと言ってくるに決まってるし
    ウクライナの用心棒など私なら要らない

    20
    • 戦略眼
    • 2024年 10月 21日

    そもそも、いい加減な態度を取ってロシアの侵攻を「許可」したのは、欧米諸国。
    侵攻したら介入すると匂わせておけば、プーチンといえど侵攻しなかった。
    二次大戦前のポーランド侵攻の二の舞になっている。

    6
      • かぼ
      • 2024年 10月 21日

      >侵攻したら介入すると匂わせておけば、プーチンといえど侵攻しなかった。

      まだ、そんな空想をしてるのですか?
      米軍が参戦すると言えばドンバス、ルガンスクのNATO軍基地設置を許したと思ってるのですか?
      ここで情報を見てるとは思えない意見ですね

      27
      • やみと
      • 2024年 10月 21日

      ザルジニーは昨年、相手の思考を見誤ったと述べた。十数万人の死傷者を出してロ軍を萎縮させることができると思っていたが、ロ軍が考える基準は世界大戦だ
      つまり、グイグイくる、ウクライナに進駐しようとしているNATOはヨーロッパを統一したあるチョビ髭とされ、次はロシアを滅ぼすためにやってくる。ならば、千万人の犠牲を払ってでも叩き潰すのが当たり前になる

      12
    • 58式素人
    • 2024年 10月 21日

    どうなのでしょうね。
    素人などには、この議論は、ひょっとするとNATO加盟各国の軍事費負担額
    (最低、GDPの2%)の議論などと絡められそうに見えます。
    この場合、米国が現在の対NATO負担?を減らす、と言うことに見えます。
    米国は、トランプ氏でなくても賛成側に回るのでは。
    欧州のことは欧州メインでやれ、と言うことかと。
    長期的に見るか、短期的に見るか、で評価に大きな差が出るのでは。
    短期的には、目前のロシアを跳ね返す妙案(出来るだけ少額(笑)希望?)がなく、
    長期的に見れば、ある種の縛りになる、そんな感じに見えます。

    2
    • AAA
    • 2024年 10月 21日

    NATO加盟などの手続き経ずになし崩しで欧米とウクライナの軍事的一体化進めるわけだから
    欧米はちょっと待てコラってなるわいな

    13
    • かぼ
    • 2024年 10月 21日

    要求項目が5個もありますが、事実上内容は一個ですね
    要約すると「NATO軍がウクライナ軍の代わりにロシアとウクライナの地で戦え!」
    ってだけですね

    14
    • うくらいだ
    • 2024年 10月 21日

    ⑤の提案に何の意味があるのかわからなかったが、あまりにも堂々と掲げているので逆に深読みしそうになった
    米軍をウクライナ軍に置き換えとか冗談にもならず、まさに有害でしかない。
    戦後にそんな人員の余裕あるはずもなく、戦後復興もEUの支援前提だと思われる中で、誰の費用でウクライナ駐留軍の維持を行うのか聞いてみたい。設備費用もそうだし、西洋武器や戦術に精通していない時点で練度が下がるのだから、抑止的には低下するだけの提案でしかない。トランプ政権への忖度のみで追加しただけの言葉であるが、欧州が嫌悪感を示すのも当たり前ですね。

    9
    • DEEPBLUE
    • 2024年 10月 21日

    少なくともゼレンスキーを信じて腹は括れませんよね。大規模な支援を行うというなら国家指導者の交代は大前提。

    8
    • 投石器
    • 2024年 10月 21日

    >トランプ氏が選挙に勝利した場合の政治的パスにしか見えない。

    欧米諸国がウ軍の強化に投資し続けてくれたら、もしトランプが欧州の駐留兵を減らしても
    露ウの終戦後は、そうして強化されたウ軍が駐留米兵の穴を埋めて欧州諸国の防衛にも関与するから
    欧州のウク支援は最終的に自国の防衛にも還元される、米国にとってはウク支援によって駐留兵を減らし易くなる..というスキームを作り出したいのかな?
    そうしてウクライナ支援意欲を維持させたいと

    5
      • 投石器
      • 2024年 10月 21日

      もし本当にそういう(ウ軍の強化支援が自国防衛に還元される様にする事で、支援意欲を煽る)意図があるなら、いっそ反片務的な安全保障条約を売っても良いかもしれませんけどね

      例えば、バルト三国やフィンランド、ポーランド等に対し
      同国が攻撃されたら、ウクライナは軍の派遣、武器支援の両面で援護する義務が生じるが
      ウクライナが攻撃された場合は、同国はウクへ武器支援のみ行えば良い、といったような。

      6
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