米国関連

NATOの常設海軍部隊を参考? 国防総省が太平洋地域に常設の海軍機動部隊創設を検討

国防総省は中国の脅威に対抗するため太平洋地域に常設の海軍機動部隊を創設する案を検討していると米メディアのPolitico/ポリティコが報じている。

参考:Pentagon considering permanent naval task force to counter China in the Pacific

NATOが冷戦時代に常設していた「大西洋常設海軍部隊」を参考にして太平洋地域にも常設の海軍機動部隊創設を検討している米国

Politicoの説明によるればバイデン大統領は国防総省に中国関連の政策を取りまとめるよう今年3月に指示、この政策を研究する過程で国防総省はNATOが冷戦時代に常設していた「大西洋常設海軍部隊」を参考にして「太平洋地域にも常設の海軍機動部隊を創設したらどうか」というアイデアが生まれたという話で正式に決定した話ではない。

出典:public domain 大西洋常設海軍部隊から発展した現在のNATO海洋グループ

しかしトランプ政権時代に国防次官を務め国防戦略の開発や分析を担当したエルブリッジ・コルビー氏は常設の海軍機動部隊を創設する案について「最終決定に至ったアイデアではないがバイデン大統領の中国に対する発言に重みを与え新政権が中国の脅威に真剣に取り組んでいることを示すシグナルになる」と指摘しており、安全保障分野の課題について分析や予測を行うTelemusGroupでアナリストを務めるヘンリー・ヘンドリックス氏(元米海軍の准将)も「独自の論理で領海権を主張して海上交通の自由と貿易の概念を脅かす中国への抑止力になる」と主張している。

ただ常設の海軍機動部隊を太平洋地域に創設する案は国防総省内部での検討段階で「議会にも説明していない」と匿名の関係者がPoliticoに明かしており、仮に常設の海軍機動部隊が創設されたとしても同地域にはNATOに準ずる安全保障体制が存在しないため米海軍の艦艇だけで海軍機動部隊を構成するのか、日本やオーストラリアといった同盟国と共同で海軍機動部隊を構成するのか、それともインド太平洋地域へのプレゼンスを強化しているNATO加盟国(英国とやフランスなど)を引っ張ってくるのか何も決まっていない。

出典:海上自衛隊

本来なら海軍機動部隊創設の土台に米日豪印の4ヶ国で構成されたクアッドと呼ばれる枠組みを利用すべきところだが、中国の脅威に協力することに前向きでもクアッドを安全保障の枠組みに昇華させることをインドは拒否しているのでクアッド→海軍機動部隊へのステップアップは不可能だ。

逆に常設の海軍機動部隊を創設するという名目で太平洋地域に新たな安全保障の枠組みを持ち込んだしても地域全体に及ぶ潜在的な脅威と個別の国が独自に抱える潜在的な脅威の切り離しや整理が欧州ほど進んでおらず、そもそも中国という巨大な市場にぶら下がっている構図を直ぐに書き直すことなど不可能に近い。

出典:海上自衛隊

ではインド太平洋地域へのプレゼンスを強化しているNATO加盟国(英国とやフランスなど)を引っ張ってこれるかというと、これも中々難しいものがある。

日本のメディアは今回のG7で西側諸国が「対中国」で結束したと報じているが、実際のG7では欧州の首脳と米国のバイデン大統領の間で中国問題に対する非常に厳しいやりとりが行なわれたと欧米メディアは報じており、G7の直後に開催されたNATO首脳会談でもバイデン大統領の意向を受けてストルテンベルグ事務総長は「同盟として中国の台頭もたらす安全保障上の挑戦に共同で対処する必要がある」と述べたが、英国のジョンソン首相は「会議に出席した誰もが中国との冷戦に陥りたくないと思っている」と明かしフランスのマクロン大統領はもっと強烈な言葉でバイデン大統領を非難した。

出典:Foundations World Economic Forum / CC BY 2.0

マクロン大統領は首脳会談終了後の会見で「バイデン大統領は中国をNATOの主要な軍事的脅威に位置づけようとしている」と批判、NATOはロシアの脅威から欧州を守ることに注力すべきだと力説する過程で「大西洋に中国はいない」とまで主張しており、NATOを対中国に担ぎ出したい米国とNATOを対ロシアに注力させたい欧州諸国の間の溝は深くロシアと中国によって西側は上手く分断されてしまったのかもしれない。

参考:Beijing accuses NATO of stirring up trouble with ‘China threat theory’

この隙きを突いて存在感を高めようとしているのがトルコのエルドアン大統領だ。

米国は対中国に専念するためアフガニスタンから米軍とNATO加盟国の軍を撤退(9月11日までに完全撤退)させているためアフガニスタンは自力で国の治安を守らなければならず、最大の問題は外部との交通手段「カーブル国際空港」の維持だ。

出典:public domain トルコのエルドアン大統領

米軍やNATOが撤退した後のカーブル国際空港の安全はアフガニスタンの治安部隊が請け負うことになっているのだが、ここをタリバンに奪われるとアフガニスタンのカーブルに拠点をおく国際機関の交通路が遮断されることになるため問題になっているのだが、この問題に首を突っ込んだのがエルドアン大統領でトルコ軍がカーブル国際空港の警備と維持を行うと提案して注目を集めている。

エルドアン大統領はカーブル国際空港の警備と維持でバイデン政権に恩を売っておけばS-400導入問題で行き詰まった対米関係を進展させることが出来るとでも考えているのかもしれないが、タリバン側は2020年に米国と締結した和平条約に基づき「トルコ軍もアフガニスタンから出ていけ」と主張したためエルドアン大統領の狙いは不発に終わりかけたが、NATOのストルテンベルグ事務総長は「カーブル国際空港の問題は最終結論に至っていないもののトルコが重要な役割を果たす」と明かしたためエルドアン大統領は狙ったものを手に入れた可能性が高い。

参考:NATO to decide on Kabul airport, key role for Turkey: Stoltenberg

出典:public domain カーブル国際空港

要するにトルコはEUに対して難民という切り札をもっているのと同じように、米国に対してもカーブルに拠点をおく国際機関の交通手段に不可欠な「空港の維持」という切り札を手に入れるという意味で、トルコはタリバンに強い影響力をもつと言われているパキスタンとの関係が深いので「パキスタン経由でタリバンを抑えられる」とでも踏んでいるのだろう。

大きく話が脱線しまったが中国の脅威に対抗するため太平洋地域に常設の海軍機動部隊を創設するのにNATOや欧州は当てに出来ないという意味で、仮に太平洋地域の国が協力して常設の海軍機動部隊を創設するとしても演習とは異なり「緊急時に軍事作戦を実施する前提の部隊」なので指揮系統を統一や多国間で相互防衛に関する義務を事前に整備する必要がある。

つまり太平洋地域の国は明確に中国を脅威だと認定して安全保障に関する枠組みを事前に準備しなければならないため政治的にも経済的にも実現する可能性は低そうだ。

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※アイキャッチ画像の出典:海上自衛隊

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コメント

    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    中国牽制っていっても実際問題として全面対決したい国なんてないだろうしなあ。
    南シナ海問題で勝ったフィリピンですら裁判結果は紙切れだって日和ってるし、台湾だって貿易は対中に依存しきってる。
    ましてや国境も遥か彼方の英国だのフランスだのが本気で軍を出すわけがない。

    24
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      そもそも危機感の認識が全然噛み合ってないんだよな

      日本にとってのロシアよりさらに危機感低いというか、香港があんなことになった今でも
      「発展とともに民主主義が啓蒙されて自由で開かれた国になる」と本気で考えてる節がある
      特にメルケルとか

      39
        • 匿名
        • 2021年 6月 16日

        欧州にとっては侵略される脅威はないんだから当然でしょう
        ロシアを含む東欧までの国を併合したあと陸経由での西欧に侵略なんてまず不可能
        海軍のみでスエズや喜望峰経由して欧州に攻め込むってのも現実的ではない
        いったい何に危機感を抱けばいいの?
        表向きは人権がどうとかいってるけど内心ではアジア人同士の人権侵害なんてどうでもいいでしょう
        日本だって中国の人権問題にはケチつけるわりに中東やアフリカで人権問題あっても当事者同士の問題としか思ってない人多いよね?それとかわらんよ
        北朝鮮とイランの核問題なんかもわかりやすいね
        日本は北朝鮮に対してはケチつけるけどイランには無関心に近い欧州はその逆でイランに関心あっても北朝鮮には無関心に近い
        他人事なんだよ

        37
          • 匿名
          • 2021年 6月 16日

          欧州も欧州で、中国のアフリカ経由での大西洋進出の懸念はでてるんで、脅威がないわけじゃないんですけどね。
          ただ、ロシアの北極圏経由での海洋進出が目の前の課題としてある以上、そっちに目が行きがちにならざるおえない事情もあります。
          クリミアでの出来事あったなら猶更

          12
        • 匿名
        • 2021年 6月 17日

        財界に圧力かけられながらも、中国の民主主義に関し頻繁に苦言を呈してきたのが、西側のリベラルの代表格のメルケルなんだが…

        4
          • 匿名
          • 2021年 6月 17日

          テーブルの上で握手してテーブルの下では札束のやり取りでウッハウハだけど、口先以外でなんかしたことあったっけ?
          一帯一路もAIIBもノリノリだったし、今はウィグルの件で多少方向転換されたけどまだまだ夢見てそうだけどな

          4
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      CNNの英記事に書かれていましたが、G7内で対中政策が全然一致せず、
      深刻な意見の相違によって、一時的に会議室のインターネットを遮断したとのこと。
      日本は尖閣問題で中国を牽制したいけど、その他の分野では現状維持を望んでいるし、
      EUは経済関係や環境問題対策の関係を考慮して、中国とはなるべく敵対したくない。
      中国もG7内の混乱具合を見透かしているので、内心笑っているんじゃないですかね。

      3
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    > 最大の問題は外部との交通手段「カーブル国際空港」の維持だ。

    カブールって、いつからカーブルになったん?
    て思ってWikiを見たら、

    > カーブル市(カーブルし、ペルシア語: كابل‎, ラテン文字転写: Kābul)は、
    > アフガニスタンの首都、カーブル州の州都。人口は約427万人。
    > 日本では「カブール」の表記が一般的である。

    だって。
    知らんかった。
    管理人さん博識やね。

    26
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    欧州軍といいマクロンはアメリカから欧州を独立させたがってるけど、欧州は船頭が多すぎて指導力が弱すぎる。

    29
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      散々欧州の独自性とか謳っておいて、いざとなった早々にケツまくったり、臆面もなく米国に泣きついたり(台山原発疑惑)、流石ヒステリーで自国の王族をギロチンにかける国なだけはあるフランス。文学と絵画の歴史には痺れるが、憧れは無いな。

      15
      • 匿名
      • 2021年 6月 17日

      アメリカの金融エスタブが米ドルを守ってユーロ基軸通貨化を阻止するために、盟主のドイツが指導力発揮できないようにイスラエルと結託して脅し続けてる。元々NATOは「ドイツを封じる」のが設立目的の一つ。弱いフリを演じ続けなきゃいけない、そのホロコーストタブーの戦後の支配構造の罠から抜けるのが難しいのであって、独仏の指導力の強弱とか、そんな単純な話じゃない。

      1
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    アメリカべったりだと浮き上がって孤立したあげく、梯子を外される可能性も
    さりとて中華に呑み込まれるのは避けたい
    日本の正念場はこれから始まる

    27
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    中国との経済関係を切っても国力維持できそうなのがアメリカしかいないんでね

    対中には強大な海軍が必要、海軍の整備には税収がいる、そのためには中華と交易して経済発展しないとならんわけで……

    NATOがソ連と向き合ってた頃とは背景が違う、加えて欧州勢は日米豪印が中国と関係こじれれば中華市場独占できる可能性もあるから、結局艦隊を極東に派遣して様子見するくらいしかしない。政治問題以前に経済構造が冷戦に向いてねーわ。いっそ中国が騎馬遊牧民ムーブかまして中央アジアからアナトリアあたりまで占領してくれれば違うのかもしれんけど

    21
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      そして中共はその辺見透かして欧州を経済的に取り込んでから動いてるからね。
      言ってしまえば超限戦で既に惨敗してるって事なんだよなぁ。

      12
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    インドに期待するのは軍事同盟より労働力と市場の提供
    中国が甘やかされてきたのは人口が多いから市場として魅力があることと労働力が相対的に安いこと
    中国13.9億人に対しインドは13.6億人で中国のかわりになれるポテンシャルをもってる
    中国相手に得ている経済的な利益をそのままインドに移行できれば中国をかかわる必要はなくなる
    そうなると経済的理由で政治的軍事的に媚びへつらう必要がなくなって対中同盟も組みやすくなる
    日本からは中国と比べてインドは遠くなるけど欧州からみればインドのほうが近いから貿易もしやすかろう

    18
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      「市場」に関してだったら中国の方が今後もっと魅力的になると思う。
      来年の中国は一人当たりGDPで先進国入りすることが見込まれているし。
      「世界の工場」はインドになると思うけど「世界の市場」は引続き中国だね。
      ただし、昨年の中国は海外直接投資額で世界1位になったので、
      インドにある中国の工場で生産する、ということが今後起きるかもしれないが。

        • 匿名
        • 2021年 6月 17日

        市場の主役になるのはインドになることは間違いないかと
        なにせ人口が世界一になりますので。
        中国は地方の中国国民の購買力向上のターンが残ってますので、まだ市場としての立場は当分は続くものの、いつまでも続くものじゃないです。
        中国は必ず市場から次のステップである生産者、それもデベロッパーではなくパプリッシャーに移行していくものと思われますし、中国政府もそれを目指しています。
        だからこそ、米国は中国に対して、生産への圧力をかけているわけです

        11
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    差し迫った危機でもなきゃ団結は難しいよね

    7
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    NATO参加の常設部隊がインド洋うろつくのは、インドがめっちゃ嫌がりそう

    8
      • 匿名
      • 2021年 6月 17日

      かつての大航海時代や植民地時代を彷彿とさせますかね。
      中東、アフリカとも事を起こしそうだし、迷惑千万かもしれない。

      1
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    物理的に侵略される脅威がないけど欧州がコントロールを失いつつある地中海に不安定化を加速する目的で中国が武器や経済を通じて影響力行使すれば十分安全保障上の脅威となるからあるぞ(トルコ、セルビア、キプロス、アルジェリア等に)
    それにアメリカの柔らかい横腹である太平洋に中国の影響力が大きくなれば相対的にアメリカが欧州を防衛しきれなくなって結果としてロシアから防衛しきれないし覇権国は周辺地域の安全問題を解決したら他の地域に進出してくるのは確定なんだからその地域に留めるためにも欧州も太平洋に介入するべきなんだよな
    欧州単独じゃまとまりがなくロシアから防衛できないって現実と
    アメリカはもうロシア、中国相手に2正面は出来ないって現実があるのに防衛費増額しないでアメリカにタダ乗りとか笑
    アメリカは安全保障にダイレクトに響く太平洋を重視していくからアメリカが守りたい優先順位考えると東欧あたりがますます不安定化していくだろうね
    個人的な意見だけど環境が〜とか言っているドイツフランス辺りに中国に対する融和主義を貫いてもらって自分の仮説(欧州の融和主義は中国の影響力が強くし結果としてアメリカは太平洋に重視をしなければならないので相対的に欧州の安全保障周り影響が出て欧州が不安定になる)を証明してほしい

    13
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    一番中国が脅威なのは、ロシアなんだがなあ。
    綱渡りしていて大丈夫なのか?
    連合海軍を組むならASEANだと思うが。
    中国と喧嘩しろとは言わないが、南シナ海や国際河川の水資源など交渉力を上げないと。
    アジア方面で常時使える海軍は、日本とオーストラリア位なので、新たな連合海軍は要らないのでは。

    6
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      日本とロシアが戦後処理を終えるのを内心嫌がってるのは米中だね
      日露が同盟を結んだりすると中国は動きを封じられるし、そんな日本の自主外交を米国は望んでない

      16
        • 匿名
        • 2021年 6月 16日

        とは言えアメリカが本気で戦略をオフショアバランシングにするくらいにまで手を抜き始めるならその時の中国の地域覇権への対処としては、日本が独自外交してロシアと組んで独自核武装にまで手を出して中国と膠着するほうが、アメリカにとってはマシなんだよね。
        今のところはアメリカは中国と対峙する姿勢を見せてはいるから当然反対するだろうが、このアメリカの対中姿勢の本当のところは分からん。いつまで続くのか、そもそも口だけで介入する気皆無になってないか。

        5
          • 匿名
          • 2021年 6月 16日

          中国が本気で世界を狙うなら、アメリカを第一列島線から退けた後、北満州、沿海州及びシベリアを取り戻すでしょう。
          逆に言えば、中国にアメリカが退けられたら、ロシアはモスクワ大公国に逆戻りになるのだが。

          10
            • 匿名
            • 2021年 6月 16日

            だからプーチンは明らかに国防の範疇を越えた核戦力を保持し続けている
            あれはアメリカというよりも、近未来中国からの侵略に対する恫喝なんだよ

            10
        • 匿名
        • 2021年 6月 17日

        北方四島が返還されても島に米軍基地は設置しないと、米国政府が公言してくれれば日露は講和を結んでとりあえず2島返還まではすんなり進むはず
        つまり米国こそ日露の戦後処理を阻む元凶
        米国の真意が、剣呑な日露関係を延々と継続することで日本を縛ることだと気がつかないと

      •   
      • 2021年 6月 16日

      自由民主主義の価値観連合だからASEANはちょっと難しいってのもありそうだな

      8
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    マクロン大統領の発言はそれはそれで軽率ではありますけどね。
    中国はアフリカを経由した大西洋進出をもはや隠していませんし、中国が大西洋にでてくるのも時間の問題でしかない。
    認識の甘さは必ずつかれます。

    常設の海軍を太平洋に設置するにしても、そのカロリーは膨大です。
    米国単独では無理でしょうから、記事にある通り、日本やオーストラリアにも参加を求められることに間違いなくなるでしょうね。
    好き嫌いは横に置いておいて、韓国の参加も間違いなく求めてくるでしょう。
    大規模な海軍を持ち、それを維持できる太平洋地域における西側国家は、事実上日本、オーストラリア、韓国の三つしかありませんから

    15
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      フィリピンベトナムマレーシアインドネシアあたりが当事者のわりにやる気がなさすぎる
      どうせ勝てないから逆らって負けるより従属してるほうがましだろうという態度を感じる
      オーストラリアよりずっと地理的な深刻度高いはずなのにね

      8
        • 匿名
        • 2021年 6月 17日

        だからこそでしょう。逆らって負けて吸収されるリスクが大きいから慎重にならざるを得ない。

        1
      •  
      • 2021年 6月 16日

      シンガポール海軍もなにげに大きい
      シンガポールは事実上アメリカ海軍の母港化してるので拠点としてもまた重要

      外交面ではシンガポールマレーシアは英豪と五カ国防衛協定を結んでおり、安全保障政策ではこちら側

      9
        • 匿名
        • 2021年 6月 16日

        さすがに日豪韓と比較すると、数段以上劣るかと…
        兵力数も格段に少ないので、海上警備の頭数にはあまり入らないかと思います。
        おっしゃる通り、チャンギベイは海上交通の要所にありますので、シンガポールには直接の戦力提供よりも、基地提供といった運用面での支援を求めることになるかと思います。
        同じく、インド洋の要所であるディエゴガーシアを有する英国も、基地提供面での支援を期待して、加入を要請してくることは予想されるかと

        9
      • 匿名
      • 2021年 6月 17日

      ASEANだけで、ということです。
      実態はグダグダになりそうですが。

    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    NATOのアジア版常設海軍部隊ねぇ。
    NATO並みの規模での設立は困難だろうし仮に設立したとしてもまず機能はしないだろう。
    日本も台湾も韓国もASEAN諸国もオセアニア地域も中国との経済的結び付きが強いから国土を軍事侵略でもされない限り経済に大打撃を受けてまで参加するメリットが無い。
    そして当のアメリカもなんだかんだで中国とは切っても切れない関係上、非難や牽制はできても武力衝突までは望んでいないしそれは中国も同様だろう。
    だからこういう部隊は余程の事が無い限り誕生する事は無い。

    3
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    んな圧の掛け合いしてたところで効き目は無いわけで
    日台韓の核武装 近いのではなかろうか?

    6
      • 匿名
      • 2021年 6月 16日

      今世紀のうちに、
      アメリカがハワイまで引き下がる代償として認めるでしょう
      まさに米帝国の落日

      4
        • 匿名
        • 2021年 6月 17日

        認知症が疑われる老人が大統領なのは、ある意味その象徴だよな

        3
          • 匿名
          • 2021年 6月 17日

          アメリカなんてまだ良い方だよ。
          日本なんて認知症が疑われる老人の大部分が国政全般を担っちゃってるもん。

          3
            • 匿名
            • 2021年 6月 17日

            石原さん 当時は支持していたけど
            尖閣にオリンピック あれで良かったのだろうか?

            1
            • 匿名
            • 2021年 6月 17日

            日本のほうが認知症政治の先進国だもんな
            失敗とわかってても固執する性質がまんまそれ

            3
    • 匿名
    • 2021年 6月 16日

    そもそもの話、北大西洋条約の執行機関がNATOなんであって、同じく太平洋版NATOありきじゃないわけです。
    条約批准が前提なんで批准するなら条約に定めたられた義務は果たさねばならない。
    逆を言えば義務を果たす意思が無ければ条約に参加はしないでしょう。
    だから条約に基く常設軍が設立されるならそれが機能しないてことはない。
    問題は各国の思惑が様々な太平洋インド洋地域で当該条約が成立できるかです。

    • 匿名
    • 2021年 6月 17日

    >この問題に首を突っ込んだのがエルドアン大統領

    3月にブリンケンが傀儡のアフガン・ガニ政権に送って暴露された書簡で、和平交渉の仲介をアメリカ側からトルコに頼む話は、とっくに出てる。小規模兵力しか残ってない現地司令官は即時撤退可能と言ってるのに、トランプが5月1日撤退完了でまとめた話を、ガニ政権延命の未練を断ち切れないでズルズル引き延ばしてるのがバイデン政権。カタールを介したアメリカ主導とは別に、ロシア中心の上海協力機構を巻き込んだ和平交渉も前から動いてる。結局、アメリカは、ソ連のアフガン侵攻から数えれば40年以上、アヘン利権に目が眩んだCIAがアルカイダを育て、イスラムテロと難民を大量発生させて、メチャクチャにしたアフガンの治安回復を放り出して、シリアのときと同様にプーチン=エルドアンに丸投げにして、自分たちはサイゴン陥落の二の舞は避けて逃げ切りたい、それだけの話。「トルコは同盟国ではない」と公言するアメリカ議員が多いなかで、エルドアンはとっくに反米路線だし、イスラムの地域大国として地歩固めに独自に動いてる。最初は対テロ、次に中国抑止を同盟国に強要しながら、一方で、シルクロードの要路で一帯一路阻止の重要拠点を自分で捨てる、そういうアメリカのデタラメさに振り回されて、NATO出たり入ったりのフランスが皆を代表して、マクロンが「NATOは脳死」と前々から揶揄してるのは当然。「帝国の墓場」アフガンに手を出して、グレートゲームに負けたアメリカが上から目線で何を言っても、同盟国は冷笑するだけ。シオニスト系ネオコンに乗っ取られて以降、国連外交重視、多国間協調路線だった中道ロックフェラー・リパブリカン的な覇権運営を放棄して単独覇権主義に走ったアメリカの末路って印象しかない。反中を目的に、冷戦時代の大西洋常設艦隊なんて再現しても機能するはずない。ジョンソンはQE出航時の演説で「友人の中国に他意なんて全くないです」、フリゲートを出すドイツも上海友好親善寄港をわざわざ予定に組み込んでる。そういう話を書かないメディアの反中反露のバイアスがかかった世論誘導に流されてると何も見えなくなる。というよりアメリカの中露敵視策は外交戦略というより分断が進んで文化大革命状態の国内向けスピンコントロールと軍産の利益確保が目的のプロパガンダでしかない。強気の裏で、命綱の米ドル経済圏を意図的に縮小させて世界覇権放棄に一直線に向かってる、それが現実。

    • 匿名
    • 2021年 6月 17日

    「常設の太平洋機動部隊」とは、どんな役割と規模のものか不明
    例えば、第7艦隊とは何が違うのだろうか?
    ローテーションを加味して、常に即応展開可能な打撃部隊のことか? 

    2
    • 匿名
    • 2021年 6月 17日

    国防総省国務省含めて、バイデン政権はヨーロッパ正面で以前働いてた人が多くてアジア太平洋の事が分かってる人がいないと言われるけど、思いつき的な対中抑止策が出てくるのはそのせいなんでしょうね。
    陸軍のLRHWの展開も根回しが不足してる気がしますがどうなることやら。
    バイデン政権は形だけのNATOモドキをアジアに作るよりも対中経済制裁での共同歩調を目指した方が良いと思いますが。

    • 匿名
    • 2021年 6月 17日

    日本も欧にDDかP-1派遣すればいい。おやしお型とかもいいな。各国と演習もして圧倒しちゃう。営業にもなるし
    バルト海や地中海はキナ臭いから避けて北海からスペイン沖辺りをうろつかせる
    お返しに尖閣と竹島をグルグルしてもらう

    1
    • 匿名
    • 2021年 6月 17日

    梅田政権が、表面上は対中対決ポーズを取っているので、ペンタゴンも予算のために、政権の意向に沿う提案をいろいろ考えるのだろうね。でも、インド太平洋軍は端から対中戦略をもっているから、今回の話は実は単なるブラフということもありそう。

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