New York Timesは28日「この1週間でドネツク方面のロシア軍は急速に利益を上げ、この地域の主要な防衛拠点の1つ=ポクロウシクに迫っている。ロシア軍はポクロウシクから僅か12マイルの位置に到達し、これまでのゆっくりとした前進(m単位の前進)とは対照的だ」と報じている。
参考:Russia Punches Through Weakened Lines in Eastern Ukraine
ウクライナ軍が付け込まれているのは旅団司令部の指揮能力、部隊間の連携、他旅団との協調、ローテーションといった部分
“戦闘映像や衛星写真に基づく戦場マップによればロシア軍は線路沿いに前進し、ポクロウシクから僅か12マイルの位置に到達した。これまでのゆっくりとした前進(m単位の前進)とは対照的だ。政府系のシンクタンク=国立戦略研究所のビリエスコフ氏はロシア軍の前進スピードが早くなっていることについて「ロシア軍は(陣地を守るウクライナ軍の)大隊が攻撃に耐えることが出来るか、陣地を放りだして撤退するかどうかを見極めるため前線を探っている」「ロシア軍は脆弱な大隊や旅団を見つけると被る損害を度外して攻撃を仕掛けてくる」と指摘”
“ウクライナ軍と密接な関係にある分析グループ=DEEP STATEはポクロウシク方面のプログレス占領に関連して「この集落が占領されたのはウクライナ軍の無秩序な撤退劇(集落を守る部隊が何の調整もなく勝手に撤退)に原因があり、集落の北郊外を守る兵士(第31機械化旅団の第1大隊と第3大隊)がロシア軍に包囲された」「旅団司令官は包囲からの突破を命じようとしなかったが、これを無視して兵士らは自力で突破し包囲から脱出した」と報告した。この撤退によってロシア軍は素早く多くの土地を占領することが可能になった”
“この状況についてホルティツィア作戦軍のヴォロシン報道官はコメントすることを避けたが、第47機械化旅団の指揮官は現地の独立系メディア=Hromadskeの取材に「無秩序な撤退劇が不必要な死傷者をもたらした」「事前調整を行って撤退を組織化できていればロシア軍の前進を効果的に食い止めることが可能だった」と述べ、ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏もFacebookに「ロシアは指揮能力と組織化が最も脆弱な旅団を攻撃する」「効果的な指揮が欠けている旅団が攻撃されれば持ちこたえることは出来ない」と書き込んだ”
“ウクライナ軍はここ数ヶ月、ドネツク州で無秩序な撤退に陥ったり、ローテーションに失敗してロシア軍に素早く領土を奪われている。ロシア軍が今年2月に占領したアヴディーウカでは秩序ある撤退が実行されなかっため人命が失われ、多くの兵士が捕虜になったとウクライナ軍兵士が語った。オチェレティネが素早く陥落したもの適切なローテーションが実行されず、この地区が無防備になったことが原因の一因とされた”
“軍事アナリストのガディ氏も「軍隊にとってローテーションは最も危険な瞬間だ」「戦場の上空には常時ドローンが飛んでいるため、こうしたローテーションの実施が困難になっている」「特に人員不足で防衛ラインの戦力密度が薄くなっているウクライナにとっては尚更だ」「ロシア軍はウクライナ軍がローテーションを試みたタイミングで攻撃や前進を仕掛けることが多い」と指摘した”
“ビリエスコフ氏は「これまでのロシア軍の前進は『クレムリンの主要目標=ドネツク州全体の制圧』を可能にする大きな進展には繋がっていない」と主張したが、ロシア軍の前進はドネツク地域におけるウクライナ軍最後の防衛ラインを脅かしている。既にポクロウシクと他の拠点を接続する主要道路はロシア軍の砲撃圏内に収まっており、ブトゥソフ氏も「ロシア軍の前進スピードは驚異的で状況は危機的だ」と述べている”
New York Timesの記事内容は既に本ブログで取り上げた内容(DEEP STATEやブトゥソフ氏の言及)が含まれているため大きな目新しさはないが、国立戦略研究所のビリエスコフ氏もブトゥソフ氏と同じように「ロシア軍は最も脆弱な防衛ラインを探して突き進むのではなく、最も脆弱な部隊を探して攻撃する」と述べており、ウクライナ軍が付け込まれているのは旅団司令部の指揮能力、部隊間の連携、他旅団との協調、ローテーションといった部分で、これが防衛ラインに危機的な亀裂をもたらしているのだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:47 окрема механізована бригада
そら人材の枯渇よ、ハッキリ言うて
年寄りやんか
充分な訓練を受けた下士官は払底していそうですね…
突撃して銃を撃つだけなら兎も角、ギリギリまで粘って損失与えてから撤退判断できる人材は促成栽培できるものではないでしょうし
シンプルに、ウクライナ軍の人員・装備・資材が足りていないのでしょう。
軍隊も、巨大な組織です。
企業と同じように人事も重要な仕事であり、多少の不具合も人がいればカバーしたり、マニュアル化により失敗を減らす事ができます。
上層部の仕事は、例えばローテーション・連携など、似たような失敗をしているのであれば、それを防ぐマニュアル作成などの対策が仕事です。
ウクライナ軍の現場指揮官に、属人的な責任を負わすだけでは、責任転嫁で間違っているでしょうね。
ザルジニだったかな。
「ロシアはソ連型のマニュアル軍隊」
「ウチは現場に裁量を与えるNATO型なので強い」と
自慢してたと記憶してますが。
劣勢時に自己裁量で撤退する奴が出てくると
軍隊は潰走に追い込まれるんですよね。
情報ありがとうございます。
ウクライナ軍が現場に裁量を与えてきたのであれば、撤退判断・タイミングの乱れで懲罰するのは酷ですね。
ソ連の、特に第二次大戦当時の戦闘教本は凄く細かいところまでマニュアル化されてるんだよね。
大粛清を逃れて教本を作った連中は、もう戦争になってもまともな下級士官や下士官がいないという事をよくわかってたから、誰がやっても望みうる最低限の成果は出るよう全てをマニュアル化したんだけど、結果的に総力戦にピッタリのマニュアルになったというのは皮肉だね。
現場の裁量、聞こえはいいんですけど…戦争初期のベテラン兵どのくらい残っているのかなと…
新兵の徴兵・陣地戦を考えれば、仰るようなマニュアルは向いているのでしょうね。
出来のいいマニュアルは現場の問題改善にものすごい効果がありますから
きっと今のロシア軍内に優秀な分析と対策立案と言語化・マニュアル化できる部隊がいるのかと。
そいつらがどこにいるか突き止めて始末するのは、ただでさえ非常に困難であり
特に西側兵器でのロシア領内攻撃を縛られているウクライナ軍には厳しいかと。
まさに仰る通りです。
ウクライナ軍は、マニュアル化がを少し軽視しているのか、部隊間連携・ローテーションの混乱を見ていると少し気になっています。
ロシア軍は、最近の攻勢・亀戦車オートバイなどの活用が、一気に広がったように感じます。
横に情報を展開する能力・権限のある、仰るような部隊がいるのかもしれませんね。
例えばロマンチュク大将のマニューバ防御の大隊までの汎用化と旅団以上での実用化の論文があります。
2023年4月、つまりは戦争開始後に現地で情報収集、テスト、本国で論文マニュアル化までが行われ、現在の全ロシア兵に叩き込まれている最新の座学です。
これに限らずロマンチュク大将の論文および最新マニュアル化、全兵士への配布及び教育が行き届いているのがロシアの強みであり、大将以外の論文もマニュアル化からの配布、教育が進んでいるあたりカイゼン能力の高さがうかがえます
情報ありがとうございます。
時期・出典を明示して頂き、探しやすく勉強になりました。
ロマンチェク大将に言及したもので、将校向けの研究誌「軍事考察」2023年4月号に触れられている方を見つけました。
ウクライナ軍の反転攻勢・南部攻勢の開始前、極めて重要な時期に、論文(規範・マニュアル)を出稿していることに驚きました。
ロシア軍の防衛、ウクライナ軍の南部攻勢への対応に、影響を与えた可能性が気になりますね。
今のウクライナ軍指揮官も、旅団以上での手法ということで、防御時に認識を共有したかったものかもしれません(そこに裁量を与えた事に違和感を感じています)。
(2023年5月28日 午後9:36 戦史の探求@noitarepootra X)
へえ、ロシア軍が「ソ連型のマニュアル軍隊」であることは否定しないし、むしろ肯定的評価なんだ。まあ、その構成員が思考することを徹底的に否定する全体主義的集団には相性がいいのかもしれませんね。
でも、そういう軍隊は往々にして、劣勢時には前線で撤退の機を得られずに壊滅する部隊が続出するし、優勢時には同じ失敗を繰り返すことで出さんでもいい被害を徒に累積させてしまうもんですけどねえ。
>ロシア軍が「ソ連型のマニュアル軍隊」であることは否定しないし
まぁ、事実だからね。
アメリカの大規模チェーンの多くがマニュアル主義のような気がしますが・・・
マニュアル使わないと人材育成に膨大な時間がかかるんですよね。
上級者にはマニュアルは足枷ですが、初心者などにはマニュアル主義の方が良いでしょうね。考えろと言ったところで、考えるだけの基礎知識や経験がない人が大半ですから。
素直に頭の良い人のマネをした方が良い結果が出ることが多い。
>出来のいいマニュアルは現場の問題改善にものすごい効果があります
黒丸さんが指摘したここもポイント高いですよね。
組織としての共通基盤というか、共通言語になりますから。議論のたたき台のない議論は地獄ですからね。マニュアルというベースがあって、ここが足りない、ここを直した方が良いという方が具体的な議論になります、改善が進みますからね。
>初心者などにはマニュアル主義の方が良いでしょうね。考えろと言ったところで、考えるだけの基礎知識や経験がない人が大半ですから。
これなんですよね
教育や素養が不十分な部隊でもこの通りやってれば期待値に近い成果が出せて結果的に損失の抑制に繋がる
料理の基本が出来てない人がアレンジレシピ作っても悲惨な結果にしかなりませんから
裏返せば、何事もマニュアル万能すべてが解決、ってわけじゃないってことじゃないですか。
例えば練度が低く指揮官の目の届く範囲に集めざるを得ない段階で正面から力攻めを強いられる状態では、マニュアルで何かを解決できる余地はあまりないですよね。また、マニュアルを主観的に盲信する指揮官に、部下が思考停止して盲目的に追随するような部隊では最悪です。
さすがバイク突撃は廃れる・失敗すると断言してた方の言うことには説得力ハンパないですね!
はて、いくらバギーやバイクを使おうが正面攻撃である以上、本質的には第1次世界大戦で廃れた集団乗馬突撃とたいして変わらんという認識は別に変えてないですけどね。しかし、半端にとはいえ当方のコメントを覚えてられたとは光栄ですな。
どこの軍隊でも戦闘教義は守るものですよ
思考停止してまで守るのはやりすぎですな。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしというものです。
ええと、よもやチープな手順書の類と同じだと勘違いしておられるのでは?
後はざっくりな話ですが、規則から外れたことをすると処罰対象になるのが軍隊というものですからマニュアル否定は理解し難いです。
結局NATO方式というのも下部である程度の自由裁量が規定されているだけで、選択肢もあらかじめ勉強しますし何でもして良いわけじゃないんですよ。
だから過ぎたるは及ばざるがごとしと言っているじゃないですか。
劣勢時に自己裁量で撤退する奴が出てくるから、NATO型はソ連型のマニュアル軍隊より弱いと言っているのは元コメなんだから、元コメに問いかけるべき事柄ですよ。
その通りかと考えます。
アメリカ軍ほど初戦で脆い部隊はいない、だが彼らほど迅速により強力になって帰ってくる部隊もいない
とナチスドイツのロンメル将軍は評していたようです。
指揮官・現場での判断に柔軟性を持たせるか、軍のシステムとしての柔軟性を持たせるかで
ロシア軍はシステムでの柔軟性を持たせて、マニュアルの改正の指針や方針・速度を改めたかと。
ウクライナへのイスカンダル弾道ミサイルの運用も6月から変化し、
ドローン偵察からの反応速度が向上してウクライナ側航空戦力への痛撃を与えたことがその一端かと思います。
全体主義とマニュアルの柔軟・高速な改定の組み合わせは、ある意味で厄介な相手への進化を意味して
中国共産党がこれをどこまで理解できるかで、台湾進攻の確立が変化するのではと考えます。
現場に裁量を与えるNATO型のはずのウクライナ軍が、上からの死守命令で前線で撤退の機を得られずに壊滅して、ローテーションの隙を突かれるという同じ失敗を繰り返すことで被害を徒に累積させて行ってるんだけど
ソ連型のマニュアル軍隊のロシア軍は戦場で改善を重ねてるのにね
それとこれとは話が別かと
ちょい前から話題になってる指揮能力が低い(とされる)指揮官の能力不足は裁量の多さなどのシステム論とは関係ない話では
さて、マリウポリ以外でウクライナ軍が前線で撤退の機を得られずに壊滅した例は少ない、というより全くないのでは。結果論で言えば、アウディーウカの第110独立機械化旅団にしろ、プロレスの第31機械化旅団の2個大隊にしろ、組織的戦闘能力を失わずに後退できてますからな。死守命令?とやらを順守してたならそうもいかんでしょう。
組織には262の法則ってのがあって
クリエイティブに活躍して
チームを引っ張れるのは上位20%です
中の6割はマニュアル通り動けば御の字
下の2割は足引っ張る人たちなんで
凡人以下をマニュアル通り働かせるのが
組織を回す成功法則なんですよね
蟻の群れでも会社でも、軍隊でも同じ
凡人に管理職みたいな裁量与えても
サボるか組織に有害か、どちらかです
その上位20%が上位2%になったらやりすぎというものでしょうね。下級指揮官レベルにはある程度裁量を与えるべきでしょう。
これはもう実質的に東部戦線は崩壊していると言っていいのでは…?
実際、非常にやばいんじゃないですかね・・・
「旅団司令部の指揮能力、部隊間の連携、他旅団との協調、ローテーション」に深刻な問題が生じているなら、“戦闘能力を持つ集団”は装備や資材も含めてある程度残存していても、“防衛線”としては破綻してしまいます。(穴が開いても上手く塞げない)
戦闘力はまだあるけど、戦線としては崩壊しているという、洒落にならない事態に陥っているように思えます。
「旅団司令部の指揮能力、部隊間の連携、他旅団との協調、ローテーション」が何故生じているのかまでを深堀りしないと根本的な対処はできないのでしょうけど、深堀りすると「人がいない」になってしまうので大きな声では言えないのではないかなと
問題は分析した上で、原因を正しく理解して対処する必要がありますが、どうにもウクライナ軍が積極的に対処しようとしている気配が感じられなくて戸惑います
第47旅団にしてもどんだけ転戦してんのよと言いたくなりますし
大規模動員の決断をしなかった事が現状に繋がっていると思いますが、大規模動員をしたらしたでウクライナ政府が保たない可能性もある訳で、ウクライナ政府としてもどうすりゃいいのかわからない感じなのかもしれませんね
つい先日、債務再編やってますからねウクライナ国債
軍事的には70万徴兵が必要だと分かっていても、財務的な裏付けが無く購入してくれる相手が見付けられなかったやも知れませんね…
格付デフォルトのようなものでしたが、正式にデフォルト水準になっていますね。
国債を民間に発行して、大量のニューマネーを低金利で受取るのは無理です。
ウクライナ人の愛国心が、ウクライナ国債を買い支える事に期待しましょう…(日本人は約80年前に間接直接に買ってましたね)。
(2024年7月25日 フィッチ、ウクライナ格付け「C」に引き下げ 債務再編合意踏まえ ロイター)
いやーこの程度で崩壊はないでしょ
2022年秋のロシア軍は崩壊してたと思うけど(戦略的撤退という話もあるが)
随分でかい釣り針ですね
当時のリマン方面とは違って塹壕があるし戦線もスカスカではないので、片方が不可逆的に破綻していてもジワジワとしか戦線は動かないと思いますよ。
そりゃ、ウクライナ兵士は終戦まで生き残らなきゃ復員できませんからね…
逃げるなり投降するなり、万人を期して生き残りを図ることでしょうよ🙄
>無秩序な撤退劇が不必要な死傷者をもたらした
やはり包囲から無事に脱出できたわけじゃないんだね
「無秩序な撤退」とは
撤退ではなく「潰走」と言うのでは無いのでしょうか
うーん脆弱な部隊を探して攻勢をかけるなんてことは以前からやっていたし最近の攻撃の成功の理由としてはあまり納得感がないような
もっとロシア軍の指揮統制システムの進化に理由があると思うんですよね
例えばバイク突撃なんて他部署との迅速な調整があって初めて成り立つものでしょう
ロシア軍が以前と比べてうんぬんではなく、ウクライナ軍にまともな戦略予備部隊がすでにないということに尽きるでしょう。
本来の戦略予備部隊とは、ただあればいい、というものではなく、装備・弾薬を完備し、指揮官も下士官も兵士も優秀で、戦意も高い、規律も正しい部隊のことであり、ロシア軍でいえば空挺軍の部隊です。
ウクライナ軍にも、もちろん空挺旅団や、海兵旅団、山岳強襲旅団、あるいはアゾフ他の民間上がりの旅団がありましたが、すでにそのことごとくが各地で何度も激戦を経験し、退却し、指揮官は交代し、あるいは罷免され、あるいは戦死し、あるいは捕虜となり、再編成されても、装備・弾薬は足りず、特に優秀な歴戦の下士官や兵士は激減し、補充で入隊する下士官や兵士はみんな訓練不足、経験不足、さらにはその多くが高齢で、強制入隊させられた新兵は戦意が低く、規律が乱れても当然です。
あちこちで突破、前進されているというのは、今のウクライナ軍が消耗した上に補給もろくにない弱体化した旅団ばかりだということです。
なんか、色々な第二次大戦解説動画で聞く、“末期のドイツ軍”、を思わせますね。
日本軍は“中国大陸軍”はまだ割とまともな軍隊の体だったと聞きますが、太平洋方面軍はボロボロで、特に本土決戦となってしまった沖縄は悲惨だったと聞きます。
現場の人「文句あるならてめえらやれよ」
チャシブヤールはハリコフへの戦力誘引でもっと早く陥落するかと思ってたけど、むしろポクロウシクの年内陥落の方が可能性として高いように思えてきた
チャシブヤール普通にパイプラインや運河の所が広範囲に渡ってロシアが占拠し市街戦突入という情報も見たけど、どこまで真実なのかわかりかねるが普通に絶対死守ラインを全面突破されてると仮定するとチャシブヤールも時間の問題ということになるのかな。
そういえばプーチンはしばらく前に軍の大規模な人事改革を実施していた、
本邦では権力闘争、粛清の一環との論考が主だったが、実はこれによって情報収集、兵站、計画立案等の風通しを改善していた可能性はないか?
以下やや脱線になるが、中国·人民解放軍においても、習近平の手により一見すると粛清的な人事が行われたが、結果としてここ数年で装備のハイテク化が相当なスピードで進んだ。
全く同じことがロシアでも起こっているのではないかと危惧する次第。
露西亜も中国も普通に改革してるだけでも単純な粛清・権力闘争と報道されるのは単にバイアスがかかってるだけなんですよね。
そしてNATO軍は、ロシア侵攻開始から2年半が経過しても改革が遅々として進まないという。
人事や編成どころか、予算をどのくらいに増額するか、どこが兵器を増産して分担するのかすら明確にまとまっていない。純粋に32カ国という数が多すぎて枷になってる気もするけど。
「大量生産を可能にする為の体制作り」と「内製化」、両立難しい要素を同時に要求されているのでそう簡単には進まないでしょうね…
火薬原料のコットンリンターだのニトロセルロースだののシェアは中国が7割でしたっけ
中露外すにしても第三世界もどこまで頼れるやらで、完全に原料から西側産に拘るとそれはそれで量産不可能な価格に
どこから手をつけてどの程度まで妥協して良いのやら、製造業の足腰衰えた西側には必要な作業ですが繊細な舵取りが必要になりそうです
なんか不思議に思うんだよね。動員して部隊を作れば旧第47独立強襲大隊みたいなまともな部隊が出来て当たり前のような前提になっている感じなのが。
無理矢理人を集めて部隊を作ろうがまともな装備を渡せるのか訓練は提供出来るのか。給料面や衣食住に関してまともな環境を提供出来るのか大統領が保証もしない。
寝る場所や食事に関してろくでもない環境で上官が腐っている部隊なんて幾らでもある。徴兵される人達にとって部隊ガチャに失敗すれば母国の犠牲になるかロシアの犠牲になるかどちらかを選べって話で国外に逃げる奴も減らないでしょうよ。国のために犠牲になれって言うならまともな環境構築してからだと思うがな。
どんなに人を集めようがそれを有効に活かすような体制も出来てないような状況を続けるなら支援なんて早々に打ち切っても良いよ、いくら侵略されたからってやっていい事と悪い事がある。
>いくら侵略されたからってやっていい事と悪い事がある。
そこは同意ですね。「侵略したロシアが悪い」のが前提としても、「侵略を許した」外交軍事上の不手際はウクライナ国家上層部にある。なのに、失態を血で贖っているのは動員された下々の兵隊たち。
上層部は汚職に塗れたまま停戦のための外交もろくにせず私腹を肥やし、労働者層ばかりが前線で死に、女子供に至るまで電力不足に苦しんでいる。これを「ロシアのせい」にするだけで上層部にお咎めなし、じゃあ前線の兵士が逃散するのも当然だと思います。
いろいろと示唆に富む記事
>「ロシア軍は(陣地を守るウクライナ軍の)大隊が攻撃に耐えることが
出来るか、陣地を放りだして撤退するかどうかを見極めるため前線を探っている」
ここまでロシアが進撃できている以上、ロシアの索敵能力は非常に高いと
>「ロシア軍は脆弱な大隊や旅団を見つけると被る損害を度外して攻撃を
仕掛けてくる」と指摘”
ここはいつもの枕詞「我々も損害を出しているが、ロシアはそれ以上の損害を
出している」・・・脆弱な部隊を探りロシアはそこに集中攻撃を仕掛ける
わけで、どう考えてもウクライナの損害の方が大きいと思う
>旅団司令部の指揮能力、部隊間の連携、他旅団との協調、ローテーション
これらをロシアは的確に把握していると認めてしまってるけど、
「戦場の霧」をクリアに見通してるのがロシアなら国力で劣るウクライナに
もう勝ち目はないよ。逆にどうやったら勝てるのか?
そうですよね
敵がいるのかいないのかを探す従来の概念で言う索敵能力どころじゃなくてそれを飛び越して、敵の部隊が貧弱なのか連携取れていないか細かいとこまでロシアに全て丸裸にされてるって事だし
>>「ロシア軍は脆弱な大隊や旅団を見つけると被る損害を度外して攻撃を
>仕掛けてくる」と指摘”
>ここはいつもの枕詞「我々も損害を出しているが、ロシアはそれ以上の損害を
>出している」・・・脆弱な部隊を探りロシアはそこに集中攻撃を仕掛ける
>わけで、どう考えてもウクライナの損害の方が大きいと思う
結果としてロシア側支配地域が拡大している現状を鑑みれば「損害を度外視」というウクライナ側のものの見方が甘かった…というか言い訳でしかないと思います
ロシア側の視点に立てば「許容可能な損失の範疇で望む成果を得た」というだけの話なのですから
機銃掃射という横一列の掃射を戦車の装甲や匍匐前進という最小限の比断面積を防いでいたのを、
ドローンという低空の支配者で上から手りゅう弾などで撃破する面制圧することが可能になった。
そうなると今度は低速のドローンでは捕捉が難しい高速のバイクやバギーで突破となるわけか。
亀戦車で地雷原や有刺鉄線を突破、バイクやバギーで接近ってところかな?
準備砲撃もかなりやっているようだから陣地も事前に破壊済み
これを防ぐとしたら砲弾のなかで塹壕を掘りなおす、有刺鉄線などで陣地を再構築する必要がある。
それはそれで砲弾でウクライナ兵が吹き飛ばされる事になるからロシアとしては楽
ファブも飛んでくるしねえ。
ウクライナ兵にとってはまさに前線勤務は地獄だわなあ
「ロシア軍は脆弱な大隊や旅団を見つけると被る損害を度外して攻撃を仕掛けてくる」と指摘
被る損害を度外視してないからそういう旅団を探ってるのでは?