米陸軍は機動戦術砲プログラムの試作契約をハンファと締結し、シェパードは20日「K9MHでM777を更新すれば推定500両36億ドル相当に、K9でM109を更新すれば推定680両80億ドル相当になる」と報じ、ハンファは100億ドル=1.5兆円を超える契約を手にする可能性がある。
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K9MHが採用されただけでも相当な収益を長期的に確保することができ、米陸軍採用による市場での優位性は確固たるものになるだろう
米陸軍はストライカー旅団戦闘団(SBCT)や歩兵旅団戦闘団(IBCT)の野戦砲=M777を更新するため機動戦術砲=Mobile Tactical Cannon(MTC)プログラムを開始、メディアは「市場で入手できるものベースにする」「機動性はHIMARS並み」「防御力はM109A7並み」「制圧射撃の最大射程は58km」「精密射撃の最大射程は70km」「最小射程は4km」「最低でも3発以上のエクスカリバー砲弾を格納できること」「射撃速度は最低でも無誘導弾は分6発/誘導弾は分3発」といった条件を報じ、国内生産、米軍規格への対応、持続的な戦闘能力の保証、物流への負担とコストを削減する対策なども必要になってくる。

出典:UK Ministry of Defence
このMTCプログラムには韓国のハンファ(K9MH)、ドイツのラインメタル(RCH155)、イスラエルのエルビット(SIGMA)、欧州のレオナルドとKNDS Franceのコンソーシアム(シーザー)が手を挙げ、ジェネラル・ダイナミクス(不明)やBAEシステムズ(アーチャー)も潜在的な競争者と見られ、M777を置き換えるため装輪式自走砲のプロトタイプ(6基~12基)納入契約を争っていたが、米陸軍は18日「試作契約をハンファ・ディフェンスUSAと締結した」と発表。
K9MHはタトラ8×8シャーシにK9ベースの砲兵システム(40発分の砲弾とモジュール式装薬を搭載/自動装填装置付き)を載せた装輪式自走砲で、メディアが報じたMTCプログラムの条件が正しいなら防御力の観点でシーザーやアーチャーは選外となり、実質的にK9MH、RCH155、SIGMAで争われた可能性が高く、なぜK9MHが選ばれたのかについてはよく分かっていない。
MASSED FIRES. NO LIMITS. | “SIGMA provides more volume, further downrange, faster and continuously, than anything out there today,” said Elbit America President and CEO Luke Savoie.#SIGMA is the only U.S.-produced wheeled howitzer designed to deliver sustained 360-degree firing… pic.twitter.com/bF2yrdRgJH
— Elbit Systems of America (@ElbitAmerica) July 31, 2026
米陸軍の野戦砲兵将校だったビル・コジアー元中佐はDefense Newsへの寄稿で「走行中でも正確な射撃が可能なRCH155を採用すべきだ」「RCH155は異なる装薬量と仰角で最大5発の砲弾を2秒以内に目標へ叩き込むことができる」「この能力はHIMARSの制圧射撃にかかる作戦コストを大幅に削減できる」と述べていたが、RCH155はシャーシにボクサー装輪装甲車を使用しているのに対し、K9MHのプロトタイプはタトラ8×8を使用しているものの「シャーシは顧客の要求で変更可能だ」と報じられている。
仮にK9MH、RCH155、SIGMAの砲兵システムが米陸軍の要求要件を満たしていた場合、K9MHはシャーシをタトラ8×8からオシュコシュHEMTT(米陸軍が2万両以上を運用中)に変更することで既存の車両インフラを流用することができるが、RCH155はシャーシに採用するボクサー装輪装甲車の車両インフラを一から構築しなければならず、オシュコシュHEMTTをベースにしてきたエルビット案=SIGMAが選ばれなかったのは砲兵システムの圧倒的な運用規模や実績に基づく成熟度でK9ベースの砲兵システムに軍配が上がったからかもしれない。

出典:Hanwha Defense USA
シェパードは20日「ハンファが獲得したMTCプログラムの試作契約(確定6基+12基の追加購入オプション)は最大2億6290万ドルだが、M777を更新するために必要な数は推定500両になるため契約額は36億ドル相当まで膨らむ可能性があり、M109の更新にもK9MHと同じ砲塔システムを搭載するK9を採用するかもしれない。M109の更新には推定680両が必要になるため契約額は80億ドル相当になる」と報じ、ハンファはプロトタイプのテストを経て正式な調達契約に至れば100億ドル=1.5兆円を超える契約を手にする可能性がある。
さらにハンファは運用・維持に関わるサポートや継続的に実施される段階的なアップグレードに関与していくため、K9MHが採用されただけでも相当な収益を長期的に確保することができ、米陸軍採用による市場での優位性は確固たるものになるだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Hanwha





















RCH155はピラーニャ10輪に載せたバージョンもあるので、これなら保守整備に共用性が出るのでは。
砲塔は、M109A7の車体にも載せれば良い。
RCH155って、ボクサーの車体とセットでしたっけ?
後から車体入れ替えがアリなら、RCH155も出来たのでは
ボクサーの車体に載せて、走りながら撃てる、ってアピールしたのが裏目に出てしまった感じかな
砲塔システム(AGM=Artillerie-Geschütz-Modul)をトラックベースのシャーシに搭載することもできますが、ラインメタルは今回RCH155として提案し、AGMを別のシャーシに乗せる方向では提案していないようです。
ピラーニャ10輪の車体に載せたバージョンもありますが、出していないようですね。
RCH155は行進間射撃可能をアピールしており、能力を落とさず車体を変更するにはかなり手間がかかるかと
M777まで置きかえるので高くなりそうな自動化したものは採用されないと思った
AIで確認しましたが、原型のK-9は、M777の調達価格より安かったりする場合もありましたw。
K-9MHは、改修費用や米軍規格への準拠で、価格が跳ね上がったようです。
すんなり行くかねぇ。韓国製の品質どうこうの話ではなく。
アメリカの要求変更や無茶振りは有名ですからね。
そんな前置き(倒置で後ろ置きだが)をしないといけない現実が悲しい。
アメリカ陸軍に採用されればK9シリーズの将来は安泰も当然だろう。
最もアメリカ陸軍がアメリカ海軍みたいなバカな事(建造途中に突然の仕様や性能要求の変更)をしなければだが。
陸軍もM10とかJLTVとかでやらかしまくってるからなあ
海軍だけの問題じゃないよ
米陸軍もパラディンの更新ずっとポシャり続けてたりするからなんとも……
今回もM777更新が牽引砲の自走化というより装軌式自走砲の装輪化みたいなレベルの要求してるんで油断はならぬ
後発のわりにカエサル8×8みたいにダブルキャビンにしないで罰ゲームみたいな座席配置のものを制式化した別方向にアレな本邦が言えることではあまりないんだけども
K9に決まった場合、米国内で製造することは確定で韓国内の雇用への影響は小さいですが
韓国政府にしてみれば大砲という印象的なものを対米投資に組み込むことができるわけで
これから韓国の政財一丸となっての強力な売り込み攻勢が始まりそう。
一番高い可能性は無理難題と予算超過で頓挫してM109とM777を末長く使い続けることになるって未来かな
最低でも車体変更と米軍システムへの適応が残ってるのでこれで万事okとはならないものの、余程のヘマをしなければ順当に成功するんじゃないかなーと
でも近年の米軍はなぁ…(;・∀・)
最近の米軍の兵器開発をみていると、アメリカ製より韓国製にした方が質が高くて値段は安くすみそうなのがなぁ…
アメリカちゃん早く立ち直って(切実)
韓国製を使うことに何の問題もないのでは?
何を懸念しているのだろう。
私は韓国製のことを卑下するつもりは全くありません。
ただ世界最大の軍事大国だった国が、自国で兵器を開発するより他国から導入した方が性能も良いし値段も安上がりになるという落ちぶれた現状のことを指摘するつもりでコメントしました。
アメリカ抜きではどう頑張っても中国に対抗出来ないので、一刻も早く立ち直って欲しいです…
まあアメリカは昔から性能や自国の戦略などに合致するなら他国製兵器の採用はよく行ってますからね。
陸軍に関しては外国製の米国内生産って多いですよね。
ハンファはK9を採用した当事国のインフラに合わせる改造をしてきた訳だから、想到レベルが高い対応力を持っていると思ってよいだろう
これでハンファを失敗させるかぐや姫の様な無茶ぶりとはどんなものだろうか
対空レーダー指示の目標で対空射撃をさせるとか、アメリカの現地スタッフがとんでもない奴しかいないでもない限り、失敗するのが難しいレベルだと思う
普通はそうなんだけど、あらゆる計画を数十年にわたって頓挫させてきた信頼と実績の米陸軍なので、「M109並みのオフロード走行性能がないとやだ」「ドローン対策を全部盛りしろ」「走行間射撃能力を持たせろ」「装甲はAMPV並みにしろ」みたいな物理的に困難な要求を普通にしてくるのでは…
正直な所、幾つかの懸念点に関しては初期に提示した条件をひっくり返すのと追加で流石におかしいとしか。それを要求する意味を考えていますか、何か僕が考えた最強の自走榴弾砲みたいな感じで必要性を訴えるのか疑問に思えてくる。
オフロード性能に関しては履帯に対抗するなら車輪を増やし全体の軽量化をしない事にはどうしようもないし、元がまともな自走能力も無いM777後継なら最低ラインが牽引するHEMTT+M777位の不整地能力プラスアルファぐらいで装軌式レベルだと要求性能が異次元過ぎるでしょう。
それならXM1203 NLOS-Cみたいな物を作れと最初から言うべき話です。
走行射撃に関しては完全な後出しでかなりの重要項目だから流石に有り得ない。候補で残ったトラック搭載式の2両は射撃時にアウトリガー展開前提の構成になっている。仮に最低レベルの改造で走行射撃を無理にするなら正面方向で旋回角が数度、射角は浅くしか出来ないでしょうし、そんな範囲が限定されるレベルで使い物になるのかは疑問です。
ドローン対策全部盛りに関しては4t位の重量増を許容するなら全然行けるだろうし、AMPV並の装甲に関しては乗員は装甲キャブ内だからそこを重点的に防護するなら一つの条件を除き問題無いでしょう。正面で30mm機関砲防護とか流石に装輪式榴弾砲に求める性能じゃ無い。
「例えば」の話ね。
4tの増加だけでも、装輪車両には致命的だと思うけれども。
普通に後出しで何でも計画が中止されているし、M10の例を見るにそもそも要件をまとめる能力がないので、要件を満たして正式に採用されたけれども実は現場の人たちの要件を汲み取っておらず使い物にならないので採用撤回すらありえる。
例えが極端すぎるんですよ、悪路走破レベルはHIMARSレベルで要望しているでしょう。
接地圧なんか8輪タイプでM109A7と比較しても接地面積のせいでの7~8倍レベルにはなるでしょう、そこから悪路走破性をM109並に目指せとか頭が沸いている契約以前の問題です。
悪路走破性を上げるなら10輪で一番軽量な36tのSIGMA 155、プラットフォームが変るけど10輪ピラーニャの選択肢があるRCH155の方がポイント稼げるでしょう。
走行射撃を重視するならもうRCH155しか選択肢にならない。
思いつきで追加される全部の要望を満たすなら10輪版のRCH155しか選択肢にしかならないと思います。
正直4tは重量級APSとかRWSとか全部のせのざっくりな話だからやろうと思えば3t未満には出来るでしょう。そんなある程度の重量増による不具合に目をつむって達成出来る話より、K9MHに
悪路走破性や走行射撃とかレベル違いの難易度です。
実際に何度も何度も極端な物理的に達成困難な要件を求めたり(M1後継はC-130に載せる必要がある、真面目に防御力と乗員数の要件を満たそうとすると90tを超えるIFV、ほとんどサイズが変わらないのに十数tの重量削減を求められているM1E3等)、試験にパスして正式に採用されても情勢が変わると計画が撤回されて新たな要件が求められたりしていますね。
>そんなある程度の重量増による不具合に目をつむって達成出来る話より
BFVへのAPS統合で何年も遅延したりしているので、供給できる電力や迎撃率の問題で難航することは普通にあり得るかと。
案の定、迎撃率の要件が非常に高いようなので。
M777後継に榴弾砲単体で見たら重量が最大で9.5倍程の自走砲を調達するかもしれないと言うのが不安様相ではないだろうか?
日本のFH-70から19式だと重量的には2.6倍程で妥協を重ねた結果でその値。米国は性能を求めた結果が最軽量から重量級への極端な転換、性能が限られる13t未満のM777 ポーティシステムでも無く、18t未満のカエサル 155mm自走榴弾砲でも無い。サイズと重量が大幅に増えても米陸軍は無茶な要求をせずに受入れるのか、欲を出さないかが気になる所。
フランスのカエサルも、アメリカが試作しただけに終わったブルータスも、日本の19式も現代のトレンドにはついてこれない。
軽量で車外に人員を配置して、巨大なアウトリガーを展開して、半自動・手動で装弾して発砲するという悠長な事はドローンの的になる事が、ウクライナの防衛で分かってしまった。
もう数年前には展開・発砲・撤収が一分以内に生存を左右するという話になっていた。
19式は低コスト化のために、99式自走155mmりゅう弾砲の砲部を活用って話だけど一方で
車重およびサイズの兼ね合いから全自動装填装置の採用は見送られ、砲弾のみ自動、装薬は手動の半自動装填となっている。
とも書かれていて、38tのアーチャーにできることがなぜ25tの19式にできないのって無理ゲーだろ。
自衛隊の中の人だってわかってて妥協に妥協を重ねたんだろうさ。
大陸のそれが日本の地形で想定される機動力を出せないうちに、国内事情に特化した自走砲で火力投射量の優位を維持する方向にやっぱり落ち着くのだろうか。韓国の自走砲は確実に優秀だけど日本の事情を鑑みると、自衛隊には同様のシステムをそのまま適用しずらいのはわーくにの難しいところ…。ほんとは日韓、よしんば台湾まで装備の共通化すすめて対中でまとまらないと兵站がね…弾薬がある程度共有できるだけマシとはいえ、プラットフォームの供給も大事だからね。
(MTC)プログラムは自走化する必要はあるのかな?、と思ったり。
何より、米陸軍/海兵隊は外征軍であり、輸送は大きな問題だし。
ウクライナでの例を読んでいると、ウクライナは2S22ボフダナ自走砲
(52口径長)を量産しているのだけれど、同時に牽引式のボフダナBをも
採用し、さらに、砲身長を39口径長にしたマルタ牽引砲も運用しています。
どうも、自走砲は大きすぎるので、移動も遮蔽も手間が大きいみたいですね。
そして、OWAドローンの進歩で射程が足らなくなる傾向にあるようですね。
直接火力として、昔のM101榴弾砲(105mm)も重宝している様子だし。
素人は牽引式で良いのでは?、と思ったり。代わりに牽引/輸送車を増やす?、とか。
39口径長が気に入らなければ、45口径長で良いのでは、と思ったり。
運用しやすさと重量のトレードオフで。