米国関連

開発が順調なステルス爆撃機B-21、米空軍が新しいイメージイラストを公開

米空軍は6日、開発を進めているステルス爆撃機B-21の新しいイメージイラストを公開した。

参考:Air Force releases new B-21 Raider artist rendering

機首まわりが鮮明に描かれているので前回よりもB-21のデザインがハッキリと認識できる

米空軍が開発を進めているステルス爆撃機B-21はB-1BやB-2Aの後継機として2020年代後半に運用が開始される予定なのだが、機密性の高いプロジェクトなので機体や性能に関する情報は完全にブロックされている。

出典:U.S. Air Force Courtesy graphic by Northrop Grumman

しかし調達・兵站部門を管轄するダーリーン・コステロ次官補は先月開催された下院軍事委員会の公聴会で「組み立て中だった2機のB-21が完成した」と証言しているため同機の開発工程は地上試験に入っている可能性が高く、この順調すぎるB-21の開発状況について辛口な評価で有名な下院軍事委員会のアダム・スミス委員長も「F-35プログラムで学んだ教訓を生かしたB-21プログラムは開発予算の超過もなく予定通りにインテリジェントな方法で開発が進んでいる」と称賛しているのだが、今度はB-21の新しいイメージイラストが公開され注目を集めている。

米空軍は6日、開発を進めているステルス爆撃機B-21がエドワーズ空軍基地をバックに飛行しているイメージイラストを公開、これは昨年2月に公開したイメージイラストに続くものだが機首まわりが鮮明に描かれているので前回よりもB-21のデザインがハッキリと認識できる。

出典:U.S. Air Force graphic

まぁB-2に瓜二つだと言えばそれまでだが、今回のものを含む全てのイラストは実際のB-21を充実に描いたものではないので実機とは異なる可能性があるということを留意しておかなければならない。

関連記事:米空軍がB-21のプロトタイプ完成を議会に報告、2022年初頭にロールアウト予定
関連記事:開発予算の超過もなく予定通りに進捗、F-35を批判する軍事委員長も称賛するB-21の開発状況

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force graphic

無人機による攻撃を受けて目が覚めたインド、アンチドローンシステム導入に動き出す前のページ

UAV技術の拡散阻止は不可能、日本企業が不正輸出した部品は中東で無人機に化ける次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    空母「ジェラルド・R・フォード」は原子力停泊艦? 無謀でやり過ぎた米海軍の挑戦

    米国のスペンサー海軍長官は、空母「ジェラルド・R・フォード」を建造した…

  2. 米国関連

    米空軍のブリッジタンカー受注に自信満々のロッキード、不安要素しかないボーイング

    ロッキード・マーティンは空軍が求めるブリッジタンカーの最優先事項につい…

  3. 米国関連

    米国が韓国から155mm砲弾を購入か、ウクライナ提供分の補充目的

    米国と韓国がウクライナに送るための155mm砲弾について協議を行ってい…

  4. 米国関連

    米海軍、30万ドル以下で年500発調達可能な低コスト巡航ミサイルを要求

    米空軍は「将来の低コスト巡航ミサイル(射程926km/取得コスト15万…

  5. 米国関連

    米空軍、 貨物100トンをあらゆる地点に1時間以内で届けるロケット開発に予算を要求

    C-17が輸送可能な同じ貨物量を1時間で地球上のあらゆる地点に運搬可能…

  6. 米国関連

    第6世代戦闘機を否定する米空軍、将来の戦場を支配するのはB-21と無人機

    米空軍は、過去に水平・垂直尾翼のない次世代ステルス戦闘機のイメージを公…

コメント

    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    予算超過が無く順調に進んでも、戦略爆撃機一機の値段で日本なら潜水艦とか汎用護衛艦作れちゃうってやばいね

    11
      • 匿名
      • 2021年 7月 07日

      世の中それ買いたがってる国があるという

        • HY
        • 2021年 7月 07日

        オーストラリアだね。でもこれまでの米国の戦略爆撃機を見る限り、国内向け一択で望み薄だよ。一機当たりの値段が高い(スピリットよりは安い)のもその理由だろうね。
        同じ頃かそれより早くロシアや中国でステルス爆撃機がデビューするから、間違いなくB-21の影は薄くなるよ。あちらさんらは輸出をためらわない可能性があるし。

        3
          • 匿名
          • 2021年 7月 07日

          同盟国に輸出が出来る機体であれば、B-2ほどには機密の塊ではないって事なので
          それも低コスト化に繋がってるのかもしれません

          2
        • 匿名
        • 2021年 7月 07日

        アタック級に比べたらめっちゃ安いから(小声

        4
    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    よく見るとB-2よりさらに描きやすい

    2
    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    風防が変わってるがどんな意図だろうか

    1
      • 匿名
      • 2021年 7月 07日

      ステルス性の向上か、そう思わせることによる他国への撹乱かな

      3
        • 匿名
        • 2021年 7月 08日

        モックアップや試作機の画像がしょっちゅうリークされる中国と違って、公式CG以外の情報が一切出てこないアメリカの管理体制凄いな

        3
    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    というか、実物がこれより大きく外れた姿では無いのは容易に知れる
    国章が無ければ米中ロシアみんな見分けつかないだろう

    3
    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    あれやこれやと「先進」「多用途」を盛り込まず、実績あるB-2の延長線上で、亜音速機で高度なステルス形状で
    長射程誘導兵器を投射するプラットフォームな目的だけに絞れば米国面には陥らないって事か。

    14
    • A
    • 2021年 7月 07日

    いろいろとやらかしている最近のアメリカですが、とりあえず順調な進捗に安堵ですね。

    6
      • 匿名
      • 2021年 7月 07日

      全翼機はノースロップ社の創業者、ジャック・ノースロップの悲願だから、気合の入れようが違うのでしょう
      冗談はさておいて、他国との共同開発や、過剰な仕様要求、情報の秘匿が結果的に議会や大統領に撃墜されることなく進捗を進める事ができた要因に思えます

      13
      • A
      • 2021年 7月 07日

      >情報の秘匿が…
      さすがはステルス爆撃機。
      初飛行前から高性能の予感。

      • 匿名
      • 2021年 7月 07日

      枯れた技術というのとは違うんだろうが、わけのわかんないチャレンジを止めて手堅くまとめると成功する、やはり腐っても鯛のアメリカだもんな

      5
    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    平面形はよりエリアルールに適したX47Bに寄せてくるんじゃないかと思ってる

    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    B-2B?

    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    B-2っぽいけどこれを100機作るってことはあそこまでバカ高い機体にはならないんだろうな、

    1
      • 匿名
      • 2021年 7月 07日

      以前出た話だと3億ドル前後のイニシャルコストを目指すと聞いた覚えがあります。

        • 匿名
        • 2021年 7月 07日

        違う、そんなに安くない5億ドルだ

    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    将来の対空、対艦、対地ミサイルキャリアー
    エア・チーミングを駆使すれば、B-21ベースのAWACSや対潜哨戒機も出てくる可能性もありそう
    爆撃機以外にも大きな可能性を秘める機体なので、爆撃機を欲する同盟国がいなかった今までとは違い、
    攻撃機etc目的で、B-21の導入を希望する同盟国は多そう
    日本も例外じゃなく、今はP-1にミサイルキャリアーの用途を構想してますが、ステルスのキャリアーとしてはB-21はとても魅力的に見えている筈

    4
    • 匿名
    • 2021年 7月 07日

    B-21スペシャル

    1
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  2. 欧州関連

    トルコのBAYKAR、KızılelmaとAkinciによる編隊飛行を飛行を披露…
  3. 軍事的雑学

    サプライズ過ぎた? 仏戦闘機ラファールが民間人を空中に射出した事故の真相
  4. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
  5. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
PAGE TOP