OSINTdefenderは「米国は日本のもがみ型フリゲートや韓国の大邱級フリゲートなどの先進的な船体を採用もしくは共同生産する実現可能性を検証する予定だとUSNI Newsが報じている」とSNSに投稿して大きな注目を集めているが、非常にいい加減な内容なので真に受けない方がいい。
参考:U.S. Considering Foreign Designs, Shipyards for New Navy Frigate, Destroyer Work in $1.85B Study
参考:Department of War Fiscal Year (FY) 2027 Budget Estimates Navy
どんな素晴らしいアイデアでも国内雇用という利害を無視すれば実現しない
OSINTdefenderは4月29日「国防総省が2027会計年度予算案に18.5億ドルを計上し、軍艦の設計・建造を韓国および日本に外注する可能性を検討している。この実現可能性調査では米海軍の戦力を補完するため、日本のもがみ型フリゲートや韓国の大邱級フリゲートなどの先進的な船体を採用もしくは共同生産する実現可能性を検証する予定だとUSNI Newsが報じている」とSNSに投稿して大きな注目を集めているが、非常にいい加減な内容なので真に受けない方がいい。
The Pentagon is considering outsourcing warship design and building to Korea and Japan with a proposed $1.85 billion feasibility study into the project within the proposed budget for 2027, with the study to look at the feasibility of adopting or co-producing advanced hulls such… pic.twitter.com/SLzrjdQE4C
— OSINTdefender (@sentdefender) April 29, 2026
国防総省が2027会計年度予算案に計上した18.5億ドルは「外国設計によるフリゲート艦と駆逐艦・巡洋艦の採用」や「同盟国の造船所における建造・部品製造」を含む大規模研究に関する資金で「国内造船所の造船能力を引き上げて追加艦艇を迅速に投入するための調達オプション」「同盟国の造船企業が艦艇本体や主要部品を建造する能力に関する研究も含む」と記述されており、この資金はFY2027国防予算案の一番リスキーな部分=通常予算の裁量予算ではなく「再調整法案の義務的支出」から供給されるため、11月に実施される中間選挙の結果次第でぶっ飛ぶ可能性がある。
USNI Newsは「国防総省が海軍に日本と韓国の造船所・設計の活用を検討するよう指示した」「当時のジョン・フィラン海軍長官も『我々は外国製戦闘艦の可能性を検討するよう指示された』『もしその道を進むなら生産性が高く、素早く投入可能な艦艇に絞ることになる』『このような条件を考えると韓国や日本が他の国より優先されるだろ』と明言した」「3人の関係筋はフィラン海軍長官解任後『18.5億ドルの真の目的は米海軍に外国設計を導入し、少なくとも一部の作業を外国造船所で行うことだ』『この研究は海軍以外からの強い要請によるものだ』『韓国と日本の設計と造船所に重点が置かれている』と明かした」と言及。

出典:海上自衛隊
さらに「韓国と日本はいずれも米設計のイージス戦闘システムとAN/SPY-1を中核としたミサイル駆逐艦を主力として運用している」「欧州のオランダ、ノルウェー、スペインなどもイージス・ベースラインを採用している」「ただし、米海軍の戦闘艦は同盟国海軍よりも高い生存性基準で建造されている点が異なる」「イタリア設計のコンステレーション級フリゲートが大幅なコスト超過を招いて計画中止になったのも、高い生存性基準のため設計が大幅に変更されたためだ」と指摘しているだけで、もがみ型や大邱級の名前は一切登場してない。
もちろん、2027会計年度予算案の当該項目=Advanced Shipbuilding Industrial Base and Future Ship Experimentalにも具体的な記述はなく、この研究を海軍に強く働きかけたのは恐らく予算編成を行う米行政管理予算局で、どのみち日本と韓国の造船所で船体建造や部品製造を行うには米海軍艦艇の国外建造(上部構造の主要部品製造も含む)を禁止したバーンズ・トレフソン法が問題になり、これをバイパスするには大統領が国家安全保障上の理由で同法の適用を免除し、議会が承認する必要がある。

出典:Department of War Fiscal Year (FY) 2027 Budget Estimates Navy
この議会承認を阻むのが国内雇用の問題、つまり選挙区に造船所や関連企業を抱える議員と国内造船産業界の猛反発で、既に造船所業界団体=Shipbuilders Council of Americaは1日「我々がすでに知っていることを確認するため数百万ドルの税金を費やす必要はない」「米国には十分な工業力、熟練労働力、技術的専門性があり、世界最高水準の海軍艦艇を時間通りに予算内で建造・維持できる」「一貫した投資と明確な方針があれば、国内造船産業は需要増大に十分対応し、国家安全保障を損なうことなく海軍の長期任務を支えられる」と声明を発表。
これは声明の内容が事実かどうかは重要ではなく「どんな素晴らしいアイデアでも国内雇用という利害を無視すれば実現しない」という意味で、米海軍も(必要なのかどうかはさておき)要件を満たしていない外国設計の艦艇をそのまま受け入れる可能性は低く、米海軍、造船所業界、労働者、一部議員の全員が賛成するのは韓国企業や日本企業が米造船所業界に投資して造船所を整備し、サプライチェーンを構築し、米国人を雇用して現地建造を行う方法だけだろう。

出典:Hanwha
ちなみにOSINTdefenderが「日本のもがみ型フリゲートや韓国の大邱級フリゲートなどの先進的な船体を採用もしくは共同生産する実現可能性を検証する予定だとUSNI Newsが報じている」と書いたのは、USNI Newsの記事にもがみ型護衛艦の写真が使用されているからもしれない。
SNS上に登場した「ポーランドは空軍向けに日本のC-2を購入する可能性がある」という投稿もそうだが、こういうのを見かけるたびに「自分で原文を確認する重要性」を再確認するし、注目を集めるだけなら何とでもできると実感する。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Sean Lynch/Released





















>米国には十分な工業力、熟練労働力、技術的専門性があり、世界最高水準の海軍艦艇を時間通りに予算内で建造・維持できる
あらゆる艦艇の建造が遅延しまくってるのに何言ってるんだという感しかありませんが、このまま行けば結局近い将来に米海軍は艦艇数の減少を受け入れるか海外に艦艇の一部を発注するかの二択を迫られるんじゃないですかね。
増勢どころか、現状を維持する事すら不可能でしょうね
その手の現実を直視出来ない事が、問題の根本にありそう。
コンステレーション級が失敗した時も原因を「外国艦の設計を採用したからだ」という事にしてましたからね。
挙げ句一度不採用にしたバーソルフ級の改修案に逆戻りするあたり、仰る通り現実を直視出来ずに明後日の方向に行っちゃってるなあ、と思いますね。
主語を間違えたんじゃないですかね
中国の話では?
とはいえ、中国の工業能力に大きく水をあけられてますので、本当にどうするつもりなんでしょうか。
日鉄の時も本当なら三顧の礼くらいでお願いしないといけない立場だったかと思いますが、ふんぞり返っている間に取り返しがつかない事にならないようにして欲しいです。
トランプさんがやろうしていることは長期的には大切ですが、次の大統領からも継続できるかどうかも注視したいです
日鉄がUSスチールを欲しがってたのに何故アメリカが三顧の礼をすべきだったとなるのでしょう?
日鉄による買収は、USスチールの労働組合の一部は反対していましたが、
経営者も従業員も、日鉄に買収してほしいと歎願してましたよ。
だからトランプは反対してたけど、結局買収を承認せざるを得なくなったのです。
政治問題化する前には恐らくお買い得でしたが、選挙の争点になってしまって、買収コストが激増しました。
しかし日鉄も引くに引けなくなり、妥協を重ねて高い買い物をする羽目に陥りました。
一旦買収をやめて、潰れかけたところで再度買収するほうが良かった気がします。
自力再建が望めない様な状態でのブランド残しての買収で、救済策の側面もあったからでは?
米国は金融とITに集中し過ぎて製造業がまぁまぁ不味いことになってます。最近は少しブルーカラーが見直されてきていますが…
もちろん日鉄側も欲しかったと思いますが、自国の雇用確保と製鉄維持等でむしろ米政府としては邪魔するのではなく推進した方が良かったと思っています。自力再建も公的資金注入も難しいのであれば。しかも購入が付き合いの長い同盟国なので。
27年度のNDAAが審議されるのは大体年末以降だし、Ensuring Naval Readiness Actが通ると良いのぅ
仮に事実だとしても吊しで買って改設計は次のバッチからって契約しないと何一つまともな物が作れなそう
まぁ、そうだろうなとは思いました…。
大邱級だろうがもがみ改型だろうが、米軍の基準や要求策定プロセスで「設計変更」したらカルロ・ベルガミーニがコンステレーションという名の小さいアーレイ・バークになってしまったのと同じことになるでしょうね。こうなる背景として米海軍の耐久性基準が他の国より厳しいというのはたぶん間違いではないけど少し本質からズレてて、そもそも中・小型の多用途フリゲート艦にミサイル駆逐艦や巡洋艦と同じ基準を適用したり艦隊の構成員として主力を張らせようとするほうがおかしいという考えのほうが世界の主流なんだと思います。もちろんフリゲート艦でも艦隊主力を担う例は地中海諸国や東南アジアなど中心に多数ありますが、コンステ級は計画の発足の時点でTier1か2か曖昧なまま走り続けました。日も韓も一部を除けば技術的に米国に互換可能なものはすでに作れる水準にあると思いますし、政治問題以外の課題を技術的理由で片付けていては米海軍はこの先もマトモな艦艇を取得できないでしょう。
政治的課題に関しては、現政権のやることなので「建造国が建造費を負担しつつ米国内の事業者に手当金を出す」みたいなウルトラCが出てこないことを祈ってます…。
ぶっちゃけ日本としても改もがみ型を更に並行するの結構きついしアメリカが自国で戦力を構築できるなら何も言うことないんですけどね…
いい加減低強度任務向けのフリゲートくらいまともに作ってくれよと
国内の法定問題を整理した上で。
日本?、韓国?、豪州?にRFIを出してみるべきでは?。
出来る出来ないはそれからでは?、などと思います。
国外建造を禁止すれば国内雇用が維持されるのだろうか、とも。
単純にアーレイ・バーク級の準同型艦を造ってる国にDDGXの設計を任せようって話にしか聞こえませんけど。
こんごう代艦の設計なら、アーレイ・バーク代艦で問題無いでしようし。
アメリカ海軍さん・造船所さん、頑張って下さいとしか言いようがないですね。
新日鉄が、USスチールにガンガン投資するようですから、素材の調達面が改善するのか見守りたいと思います。
アメリカ海軍が要求するダメコン、イージスシステム、武装対応となると、日本や韓国で建造しても安くなりませんよ。
外注はいいけど、安い金で無茶な要求してこないですか?
充分儲かるなら、日本もアメリカに建造施設を作って向こうで建造すればいいんですけどね。
トランプ大統領の後は、日本製、韓国製の軍艦だらけになるでしょう。自動車産業こそ過剰生産で、造船への再就職を支援したほうがマシ。最盛期なみだと今の5倍になる計算。
どうソロバンはじいた結果の話ですか?
個人的にネームシップを作りその後に設計図等を海外に丸投げして検討すると言うならワンちゃんでもあるでしょう。契約後にあれもこれも追加で仕様変更の嵐、新装備開発に手間取っているから建造止めて待ちが発生せずに普通に建造出来るなら検討の余地はかなりある。
高価なイージスシステムの提供に海外提供プレミアムが付いている、艤装する装備に関しても米海軍が国内海外建造関係無しで一括契約でもすれば安くなり後は輸送コストだけの問題だけクリアできれば下がる可能性がある。ライセンス料が絡んだ海外製でも明らかに安いならそっちを考えるとかすれば幾らでも下がる可能性はあるでしょう。
仮に日本建造なら5インチ砲とMk41 VLSは日本製で検討余地がある。57mm主砲やRAM/CIWSやRWSなら米国から提供の方が絶対安いでしょう。
アーレイバーク級ですら起工から就役までの期間が昔の2倍以上の5年位掛かっていたりする、これが日本のイージス艦並の3年以内になるか近づければ場所や人件費のコスト低下に繋がるでしょう。出来るかどうかなんて要素が幾らでも有りすぎて国同士巻き込んだ上でジャパン マリンユナイテッドか三菱重工業の造船プロがようやく判断出来る物でしょう?
建造能力にしても日本は拡大路線に舵を切っては居るのでそこも踏まえた上でどうなるかでしかないでしょう。米国内雇用がどうこう言うなら、船体建造後に米国へ輸送して艤装は向こうでとかの分業でも良いかもしれない。
現状で過去のやらかしの清算が出来てないから、それが尾を引いているので有れば一時的に外国に頼るか外国企業か国内企業による米国内の建造能力拡充に振るしかないですね。
「可能性を検証する予定」なんて遠回しに「やらない」って言っているようなもんでしょ。
素のオーストラリア向け改もがみ型一隻無償リースして第7艦隊所属にして参考データ取りぐらいはしていいのよ。
オーストラリア向け以上の改修はしない条件で
と言われても正規雇用は賃金高いし……せや! 不法移民を(ICEに踏み込まれる)