NATO作戦担当事務次長はAFAのイベントで「現在の平和→危機→紛争は段階的に進むのではなく、各段階の境界が曖昧で良くわからないうちに進んでいき、加盟国間の共有認識にキャップが生じて集団行動が困難になる」と指摘し、ロシアがNATOの構造的欠陥に付け込んでいることを浮彫りにした。
参考:NATO Operations Chief’s Five Lessons Learned From War In Ukraine
ウクライナ問題はNATOとそれを取り巻く戦略的思考と産業基盤にとってストレステストの役割を果たしている
NATO加盟国の人口、経済、戦力、産業基盤を合わせた数字だけならロシアを圧倒しており、第5条=集団的自衛権が機能すれば「通常戦力の戦争でロシアに負ける要素がない」と考えがちだが、NATO作戦担当事務次長を務めるトーマス・ゴフス氏(米空軍での勤務後、国防総省、ホワイトハウス、上院議会で政策顧問を歴任)は米コロラド州で開催されたAFAのイベントで「ウクライナとロシアの戦争で得た教訓」を発表し、ロシアがNATOの構造的欠陥に付け込んでいることを浮彫りにした。

出典:DoD photo by Lisa Ferdinando
“NATOの集団行動は「認識の共有」という土台の上に成り立っており、これを達成するには実際の作業が必要だ。加盟国の代表らは2014年に同じ写真を見て「大規模なロシア軍がクリミアにいる」とか「少数のロシア軍がクリミアに入っただけ」と異なる認識を示し、加盟国間で共通認識が成形されなかったためNATOは何も行動できなかった。2022年は同盟国間、特に米国による情報共有があったため2014年とは異なる対応になった”
“プーチンを刺激するのは「何をするかではなく何をしないか」で、この教訓を我々は2014年の時に学ぶべきだった。プーチンは戦略家ではなく日和見主義者で、何度かドアを押してみて何の反応もなければ家の中に入ってくる。プーチンは2014年に「武力を行使しても重大な事態は起こらない」と学び、これが2022年の侵攻を招いた要因だ。彼自身の言葉を借りればプーチンは「新しい世界秩序の形成に向けて和解不可能で深刻な闘争が繰り広げられている」と考えている”

出典:Anton Holoborodko/CC BY-SA 3.0 ロシアがクリミア占領に投入したLittle green men
“我々は戦略的対立の中にいる。オーストラリアの友人たちも「インド太平洋地域における習近平のダイナミックな動き」に同じものを見ているだろう。プーチンは戦略的対決で勝利するため「平和時に危機と紛争を利用する」と明言している。従来の認識では平和→危機→紛争は段階的に発展していくものだが、現在では各段階の境界が曖昧で良くわからないうちに進んでいく。ルッテ事務総長もNATOが置かれた状態について「戦争状態ではないものの平和状態でもない」と述べたことがある”
非常に乱暴な言い方をすれば「民主主義国家を守る」「ロシア系住民を保護する」といった名分を「正義」と称しているが、これは戦略的対決の口実や火種を正当化するための政治的レトリックでしかなく、これをもっともらしく見せ「敵の正義」を毀損させるのが情報空間の戦いとなり、NATO最大の弱点は「加盟間で状況認識が共有できないと集団行動が機能しない」「最大の潜在的脅威=ロシアへの危機感が東欧と西欧でギャップがある」「加盟国の数だけ異なる正義や政治的レトリックがある」という点だ。

出典:pixabay
逆にロシアは統計上の数値がNATOよりも劣っていても、掲げる正義や政治的レトリックが1つしかないため体制がシンプルで、NATO加盟国を分断して幾つかグループ(米国と欧州や西欧と東欧など)に分けてしまえば軍事的にも有利になり、この境界線や範囲が曖昧な攻撃=ハイブリッド戦は2ヶ国間の安全保障協定にも有効だろう。
因みにゴフス氏は「必要な防衛能力を迅速かつ最規模に生産するための投資は恐ろしいほど不足している。ロシアの経済規模はNATOの約5%に過ぎないが、32ヶ国が1年間で生産する特定の軍需品を3ヶ月で生産しており、本当に何かが間違っている」「これほど防衛産業の重要性が高まったのは久々のことで米国は投資を増やす必要がある」と、WAR Zoneも「NATOと米国の関係が冷え込んでいる現状でアプローチの変更は困難になるかもしれないが、いずれにせよウクライナ問題はNATOとそれを取り巻く戦略的思考と産業基盤にとってストレステストの役割を果たしている」と指摘した。
関連記事:ダイナミックに変化する安全保障環境、ウクライナ侵攻以前の状態には戻れない
関連記事:米陸軍参謀総長、我々はウクライナで学んだ教訓を受け入れて適応する
関連記事:米軍がウクライナから学んだ重要な教訓、戦いにおける人間の重要性
※アイキャッチ画像の出典:NATO
考え方や利害関係が大きく違うから国として分かれてるのに、最初から分かってた事なのに何を今更。群れてみた所で一枚岩にはなれないでしょうに。
何らかの硬い結で結ばれた関係ならともかく、それぞれでは大国に対抗出来ないから寄り集まろうという打算の元の集合ですからね
弱い相手には強く、強い相手には弱く、土壇場まで追い込まれないと本当に結束出来ないのが小国連合
この話は何処まで行っても当事者意識の無さでしかない。NATO加盟国が攻められたわけでも無いし、そういうのは関係無くNATOの正義の元でガッツリNATOの兵士が戦闘しているわけでも無い。
国が別れているから共通の利益に邁進出来ないなら、もっと小さい単位の個人ですら様々な思惑だってあるわけだし、それを言ったら集団行動なんてはなっから無理でしょう。
国と「国と国の連合」は違います。国と国の間には本質的に無政府状態があり、国の内部には常に政府が存在する
税金を払わないと罰金、兵士が勝手に辞めて逃げると逮捕されます。このような強制力がなければ、国が維持することはできない
逆に言えば、このような強制力があってこそ、国民が思うように行動できず、国が脆弱な砂上の楼閣にならないようにすることができる
国家間ではそうすることができない。実質的に従属国、植民地にならない限り、「従順でない他国の大統領を逮捕して交代する」などは完全に狂言であるため、弱小国の連合は無能であることが多い
いよいよNATOが何のための集団なのかわからなくなってきましたね
ロシアに対抗するための軍事同盟なのに、実際にロシアが攻めてきたら(厳密にはNATO加盟国には侵攻すらしていない)戦う前に空中分解とは
この事態を解決するための最適解が独裁化だったのが実に寓話的
多くの挑戦に直面した混乱の時代には、原理主義の民主国はそもそも生き残るのが難しい。数年以内に国の命運が決まるかもしれないスピード勝負では、遅いデッキは実力を発揮できずに終わる。
基本的に戦争時代に成功できる民主国は、「ディクタートルモード」に切り替えられているからだ
「6ヶ月かけてより完備した案を検討するよりも今すぐやれ!戦争で6ヶ月遅れたことがどれだけの損失と劣勢をもたらすか、より完備した案がそれを補うことができるのか!」
「どんな政策でも議会を通過して、できるだけみんなの利益を均衡させなければならないのか?戦争に負けたら誰の利益も守れない!」
ディクタートルが常に正しいというわけではなく、多くのディクタートルのミスが大惨事を招いた場合もある。しかし、モード切替さえ行われなければ、基本的には準々決勝の出場機会さえ失い、自身が賞金の一部になる可能性さえある
加盟国間の立地状況、資源、経済状況に深刻な格差がある以上、全く当然では
さらに言えば、長い歴史の中で各民族が対立してきた血塗られた歴史すらあるわけで
トルコに至っては宗教や人種の問題でEUにすら加盟できていません
こんな状況で一枚岩なんて、誰がどう考えても無理な話ですよ
それでいてEUもNATOもその格差を埋める努力は特に行っておらず、域内の同盟国も基本的に自国の踏み台に過ぎませんからね
色々と説明しているが要するに寄せ集め集団だから思ったよりも弱い、という事なのだろうか?
当たり前の話を今発見したみたいに言われても、今更気づいたのかと驚くしかない。
最近の西側の識者はこんなのばかりで大丈夫なのかと心配になってくる。
NATO以前にEUが欠陥だらけの政体ですからねえ。
つまり、烏合の衆?
合従連衡だもの
昔から自明の真理
こんな言い訳するくらいなら東方拡大しなけりゃよかったんじゃないですかね(ケナン並みの感想
ロシアに触手を伸ばしていたけど
いざロシアがぶち切れたら右往左往
控えめに言ってNATOってバカなんじゃないですか?
西側の軍の上層部すら、なんか怖いレベルだな。
問題はこの人が最高レベルなのか、最低レベルなのか、普通なのか。
クリントン
→ ソ連崩壊に乗じて国富を収奪
ブッシュ
→ イラク戦争の自爆を取り戻そうとNATO東方拡大を推進
オバマ(の右腕バイデン)
→ ウクライナクーデターを実行、汚職の泥沼にハマる
トランプ(1回目)
→ 米軍が海外で空爆する回数を大幅に減らした男
バイデン
→ ウクライナの戦争を引き起こす、ゼレンスキーとズブズブ
トランプ(2回目)
→ ロシアとの対話路線を示す
トランプとかいうやつが頭のおかしいやべーやつなのがよくわかるぜ!
競争に勝ちたかったら方法は大別して二つある
他人の足を引っ張るか、自分を鍛えるかだ
歴史的に言うとスーパーパワーは軍事力を背景に世界各地から収奪を行うことで
いつしか国内で金融資本がヘゲモニーを取って前者の魅力に嵌る
(正確には前者でしか戦えなくなっていく)
アメリカがトランプの下で古き良きアメリカに戻れるかは人類と世界の歴史の分岐点
もちろん、それがアメリカという国の寿命を少し伸ばすに過ぎないのだとしても……
米国は、低烈度紛争で無駄に戦費を浪費するのを止めて、米軍の質・量を改善するターンですな。
2国間でも大変ですから、多国間は格段に難しいわけです。
ウクライナ支援よくまとまったなあ、4年目もよく続いてるなという感じですよ。
ウクライナ欧州平和維持軍を、アメリカ除いて短期でまとめるのは100%無理なわけです。
ウクライナ支援の反対デモが、フランスでさえも発生してるわけで、軍隊派遣の議論が深まれば今以上に内政が荒れますよ。
フランスは大丈夫だろうけど派遣する言ってるイギリスは陸軍の兵員や弾薬が無くて対応出来ないって将校が言ってるから他にもそういう国がありそう
ドイツ・イタリア・ポーランドは、現状やる気ないですね。
イギリス仰る通りで、全陸軍投入という話しですから、大規模派兵は無理だなと。
トルコが手を上げてましたけど、ギリシャ・シリア・アルメニア問題など、何かしら譲歩しないといけなくなるかもしれませんし…
結局、アメリカが乗ってくれなければ、どうにもならない感じがしますね。
いま饒舌にペラペラ喋ってるフランスだって、核兵器&投射装備に軍事費が吸われすぎて、通常戦戦力が非常に貧弱なことで有名な軍隊なので。。。
仰る通りですね。
報復核戦力までとなれば、戦略原子力潜水艦24時間運用を求められるわけで、最低3隻くらいはローテーション込みで不可欠になりますからね…
通常戦力まで、なかなか予算が回らなくなるわけで、米中露の国力が抜きんでてるとも言えそうですね。
ウクライナ支援はアメリカのバイデン政権と言う親分が旗を振り
英国紳士という極悪非道悪鬼羅刹の扇動家が煽りまくったから成功したとみた
英米やる気で、独仏伊やる気ない感じでしたよね。
ヘルメット5000個支援、ドイツ批判がされてた頃を思い出しました。
キッシンジャー元国務長官が、クリミア・ドンバスを譲って妥協するべきと言ったのを、ゼレンスキー大統領を中心に批判していましたね。
2022年この頃から、何を得られて何を失ったのか見つめ直すべきですが、状況は格段に悪くなっている気がします…
事後諸葛亮だけど、これ初動で大規模支援してウクライナが時間稼いでる間に軍備増強しとくのが正解だったのでは
ウクライナには犠牲になって貰う事になるが
仰る通りで、欧州各国の国防予算・陸軍人員みると、あんまりやる気ないの分かってたと思うんですけどね…
ウクライナも同情集まっているうちに、早期停戦して経済支援かき集めて、防衛線整備とかやるべきだったなと。
日本目線で見て、韓国・台湾が選挙のたびに親中~親米に揺れ動くのを身近に見てきたわけですから、ウクライナもギャンブルしすぎない方がいいと感じていました。
ロシア経済は崩壊して。プーチン政権が崩壊するとか。
西側の兵器が圧倒する予定だったんだよ。ロシアの防衛ラインを数日で突破して、反抗作戦も短期間で大成功する予定だったんだから。
だから軍備の増強を手抜きした。
レオパルド2が、あんなに早く早退するとは、私も思わなかったし。
色んな神話が、崩れちゃった感じがありますよね。
兵器についても、基本的な物理原則が見直された気がします。
言うてもなぁ、NATO参加各国は「一人やと不安やからみんなで集まってれば大丈夫やろ」で何となく集まって雁首揃えて震えとるだけの烏合の衆や、とも言えるからなぁ。
と、強力なリーダーシップと、「死んで来い」と言う命令を参加国に強制できる権力が無いと、個別に自分の利害だけで動いてしまい、国別の温度差が大きく行動がバラバラになりかねない、というのは当たり前の事でしょうから。
第一次中東戦争では、戦車と大砲と航空機を揃えながら内情は漁夫の利を狙う烏合の衆だった15万のアラブ軍が、小銃程度しか持っていない3万のイスラエル軍に負けた例が有りますから、きちんとした指揮権の元での統一行動が取れない軍隊は負けても何の不思議では無い、というのは証明されてます。日本だと関ヶ原の西軍ですか。
それとNATO軍としての実戦は、セルビアに一方的な空爆しただけで地上戦とかはまだ一切やってませんし。
もしかするとNATOはとんでもない張子の虎なのかもしれません。
本質的に、アメリカに全部おんぶにだっこの国々ですからね。
いわばタケシ軍団と一緒ですよ。殿が軍団を見捨てたらそのまんま東以外は全員路頭に迷うのは仕方なく。
加盟国の数だけ異なる正義や政治的レトリックがあると、当然の話で冷戦後はアメリカが強過ぎてアメリカの意向に従っておけば良いし勝手な事は許されなかったけどもこれからはその様相が変わるということですね。
欧州各国はこれからが本番で理想を追求するのか現実的に行くのか空中分解待った無しでしょう、ハンガリーやスロバキアは現実的路線でロシアと友好的にやりたく北欧とバルト三国にポーランドはロシアの脅威を肌で感じ急速に軍事力増強中でルーマニアは親露の大統領候補を欧州が認めないという民主主義無視した暴走ぶりで欧州と露で綱引き中、ドイツは国内産業が壊滅状態になり工場が他国へ移転中という被害者、フランスはアフリカの植民地利権が尽く潰され発狂中、トルコは中立で仲介も出来る立場ではあるがクルド問題とシリアに忙しく、イタリアスペイン等南欧は余り巻き込まれたくないけど露と距離もあるので金と装備は少し出しとくかという感じ、黒幕のイギリスはいつもイギリス、そして欧州で全体で再軍備に莫大な資金投入とあったけどとても纏まると思えない。
>何度かドアを押してみて何の反応もなければ家の中に入ってくる。プーチンは2014年に「武力を行使しても重大な事態は起こらない」と学び、これが2022年の侵攻を招いた要因だ。
上層部にも、こういう「ナラティブ」を本気で信じている人がいそうで、少し不安になる。
>上層部にも、こういう「ナラティブ」を本気で信じている人がいそうで、少し不安になる。
あなたは
なぜ「ナラティブ」と思うの?
EUって劣化ソ連にしか見えない
私はEUはソ連よりも、神聖ローマ帝国とハンザ都市同盟とローマ宗教庁の混ざり物と思ってます。
NATOのほうは、アテネを盟主としたデロス同盟によく似ていると感じます。民主的な国家同盟で、経済優先で、アテネが二分すると何も出来なくなるという、抱える問題点と劣化の仕方も似たり寄ったりな気がします。
さしずめロシアは現代のスパルタですかね
マッチョでおそロシアな感じが割とイメージに合ってる気はします
あれ?ペロポネソス同盟勝っちゃうじゃん
戦争に勝って賠償金等で好景気になったロシア、しかし拡大する貧富の差に耐えきれず内部分裂を起こし弱体化…という感じに戦後もスパルタムーブする可能性
ロシアは貧しい地域の人を雇って参戦し、戦死しても家族に補償金を与える
大都市の賃金に対しては特に高くはないが、貧しい地域にとっては家族の運命を変える大金だ
昨年からは「功を立てた軍人に高度な教育を提供し、戦後に役人を務めさせる」という取り組みも進めている
むしろ残酷で効果的な貧困扶助策になっているのではないでしょうか
>>2014年に「武力を行使しても重大な事態は起こらない」と学び
2014に反撃したら今と同じように戦争になってただけでは?
ウクライナに関してはロシアは武力を行使してでも譲らないって事実が判明しただけですね。
メルケルの時間稼ぎ発言じゃないですが、NATO側もそれを理解したから、要塞築いて制裁考えて準備したつもりだったんでしょう。結果はこれですが。
多くの人のコメントが「何を今更分かりきったことを」になるのは当然ですわな。私も同感。
しかし、『米空軍での勤務後、国防総省、ホワイトハウス、上院議会で政策顧問を歴任』した人物が、【ならばどうする?】【NATOは何を間違えた?】【この時代にどうあるべきなのか】を何も言っていないのがヤバイ。本当にアメリカは、NATOに対して無責任になったのだと実感する。そして、アメリカを盟主とした軍事同盟が、アメリカ抜きで回るはずもなく、そりゃあ機能不全になって当然。
こうなるとババ抜きで一番負けたのは、31番目と32番目に、わざわざロシアに喧嘩売って入り込んだ2国でしょうか。あの立地で中立を捨てて「今の」NATOに肩入れするのは自殺願望だと感じたが。
戦争が終わったら「緊急の必要性がなくなった」としれっと脱退するのでは?
おフランス様もよもや文句は言いますまい
ワルシャワ条約機構にリクルートされそう。(小並感)
開戦当初は「ロシアはウクライナ侵攻を起こした結果、返ってNATO拡大という戦略的失敗を招いた」なる旨の風潮でしたが、今となっては屋台骨である米国が梯子外しし始めているのだから、情勢変化に諸行無常を感じてしまいますね。
あるいは各国の指導層に長期的視点が損なわれつつあるのかも分かりませんが。
そんな話し、ありましたね…
フィンランドも、長大な国境地帯スカスカの中、対ロシア最前線わざわざなったわけで…
フィンランド首相が、昨年末に来日して、泣き付きに来てましたので現実はヤバそうですね。
台湾海峡問題に日本が困っているとき、関心すらなかった欧州諸国が、何とも都合いいなあと眺めていました。
まあよかったじゃないですか。
ブチ切れ熊さんの胃袋の中で後悔する羽目になる前にヤバいって気付くことはできたのですから。
もっとも、ヤバいと気付いただけでヤバい事態が解消されるなどということはありませんので、数十年間サボってた分を丸々取り返さなければなりません。
「というわけで、他国民(もちろん日本国民も含む)はこれまでの数倍になる国防費を必死こいて国家に納めたまえ。無論兵員も数倍にする必要があるな。」byトランプ
カネを右から左に転がす産業でGDPを嵩増ししても戦争になればクソほど役に立たないって事を思い知ったよ
資源があり、工業力があり、優秀な整備士やエンジニアをたくさん抱えてる国はそれだけでホワイトカラー産業に傾倒してる国より軍事的には断然強いね
プーチンを刺激するのは「何をするかではなく何をしないか」
本当にこれですね
何か行動すると相手を刺激するのでは?と盛んに反対されますが
何もしなかった場合のリスクについてはなかなか触れられません
「大規模なロシア軍がクリミアにいる」とか「少数のロシア軍がクリミアに入っただけ」
↑
ロシア軍がクリミアに入ったことは良いのかよ…
条約で居ていいことになっていた黒海艦隊を、クーデターで非合法に立てた西側寄り政権が追放しようとしていたから、
「欧米がドアをノックしていた。」
「欧米的には、結構、ヤバいことをやらかしてる自覚はあった。」
「そしたら、鬼の形相でナタ持った熊が出てきた。」
「やべぇ!ずらかるぞ!」
経緯を注意深く見守っていた、つまりやらかしていた国ほど、マッハで逃げ出した。
って顛末なので。。。
呆れた話です。
ロシアに構造的欠陥に付け込まれていると語る片方で、
>プーチンは戦略家ではなく日和見主義者で、何度かドアを押してみて何の反応もなければ家の中に入ってくる。
まだこんな事を言っている。日和見主義者が構造的欠陥に付け込むのですか? ハァ……って感じ。
要するにプーチンが戦略家、俺からするとやや強面だがお人好しに過ぎるとは思いますが、世界有数の戦略家というしかないのですが、こいつらはまだこんな事を。
「ポジショントークです! こうしないともっと偉い怖い人に睨まれるのです!」
と言っても無駄です。
だって世界の大多数の人はこういう事を言う人の話を信じたいからこそ信じるはずですし、実際、ヤフコメとか見てみると驚くほど「そんな風な人」が多い。テレビのニュースの解説の人とかもです。
ウクライナ侵攻は非常に厳しい戦いでした、ロシアにとって。最初にグズグズしていたのはやりたかった作戦では無いからでしょう。実際後で「もっと早くやればよかった」とプーチンは漏らしていますし。どうせならね、そうかもね、と俺も思う。
だが、このような「ノリ」が支配的であるうちは西側のやる事はなかなかうまく行かないでしょうね。この場合の西側は「トランプとその仲間達」は除外されますけども。
まだこんな事を言っている人達に支援されてるうちはウクライナはずっとどうにもならないままでしょうね。
日和見主義者って日本語の訳はよくないと思うのですが、それでも機会主義者というより本来、「機を見るに敏」と言うべきなんでしょう。
プーチンのどこに「戦略家」の才能があるんだか。
情報部出身だから暗殺と情報操作、ハイブリット戦争の達人とは言えても、その代償はロシアの凋落に拍車をかけた愚かな独裁者で確定でしょ
ソ連崩壊後のロシアがどん底だったのは議論を待たないですが、そこから更に凋落せしめたというファクトは、どういうものがあるのですか?
数に勝る側が連携の不備でよくまとまった少数に撃破される。
それなんてアスターテ会戦
そもそもウクライナに嘴突っ込んだのがおかしい
NATO参加国ではない無関係の国が攻められて
同盟国同士の安全保障のための組織が対応しなきゃならないのはおかしいし
今なおおかしいと思わないのが不思議
そりゃ纏まりませんわ
得るべきというか得ねばならぬ教訓は、ロシアに「泣きべそかかせよう」などとしてしまえば、全体の経済規模では大きく上回ろうとも実際に捻出することなどまず不可能な額が必要だということです。
あくまでも「丁重にお引き取りいただく」という、現実に立ち返った方針に徹するべし。
これは、ロシアが自壊しない限り半永久的に国体を護持したまま在り続けるのを認めざるをえずということですので、「主義」に燃える方々のプライドが許さないかもしれません。
しかし、プライドで継戦した国がどうなっているかは、此処で語る必要無きことでしょう。
自由主義・民主主義がいわゆる権威主義よりも無条件に優れているなどという思い上がりは捨て去らねばならず、「自らを正しいとするならば自らを正し直す必要がある」事態にあるということです。
>「必要な防衛能力を迅速かつ最規模に生産するための投資は恐ろしいほど不足している。ロシアの経済規模はNATOの約5%に過ぎないが、32ヶ国が1年間で生産する特定の軍需品を3ヶ月で生産しており、本当に何かが間違っている」
まあ仰る通りなんだがもうこの戦争には間に合わない
そしてこの32ヶ国が纏まる事はもうなさそうだ
NATO・EU加盟国の首脳会議なのに加盟国でもない宇ゼレンスキーが前列
中央で平然とカメラに納まるのを見ると(日本の首相なら異常に見えるだろ)
トランプ米政権以前のNATO・EUの東欧拡大のゴールはロシア連邦の解体
で欧州全体の安全が保障されるような米欧リベラル主義の象徴にみえる
ついにロシア帝国・ソ連の主要国だったウクライナに及んで露プーチン大統
領がNATO加盟を軍事力で阻止、最低でも中立国化させるまで止めないだろ
同時に米欧リベラル連合が米トランプ、EU対立の保守右派の台頭で終わる。
そもそも論として、逆に30以上の国を結束させるに至る事象とはどれほどのものなのかと。
途轍もない強者にしか為し得ぬ所業でしょうね。
全体の過半を支出していた者が足抜けしかかるレベルでもなお足りないほどの。
まあそれでも今更ながら危機感は抱いたようですので、後は烏合の衆がせめて鳥頭の衆ではなく在れるかどうか次第でしょうかね。
軍事力による現状変更は認めない。というのがいわゆる西欧諸国の正義の一つで
主権国家といえども暴力による民衆弾圧は認めないというのも西欧国家の正義です。
でも、これが日本が直面する対中国で役に立つかは疑問です。
天安門事件での対中制裁を最初に解除したは日本ではありますが、
西欧がロシアを恐れウクライナで直接対峙したくないから
中国を引き込もうとする動きが生じる可能性には注意が必要かと考えます
少なくともウクライナの件で日本はNATO側に立ったのだから
そちらも日本を援助し対中国側に立つべし、ぐらいは主張できる外交をしてほしいです。
西側の正義がよくわからない。
NATOのセルビア爆撃ですでにそんな正義崩壊してるし、ロシアの批判できる身分ではない。
もっと言えばイラク侵略に加担した日本でさえ批判できる立場にない。
何を白々しいというか、そういうグレーゾーン戦略をとって侵略を中東やアフリカで繰り返してきたのが他ならぬ欧米じゃないですか
それを対処すべき危機として総論したのがいわゆるゲラシモフドクトリンと呼ばれるものだとわかっていましたよね?
独裁政権の打倒だなんだと単一のレトリックを掲げてメディアを使って情報を飽和させ、体制の不安定化を招いて混乱のうちに資源の権益だけは抜き取っていく
そうして出がらしのようにされた国が世界にどれだけあると?
未だにアフリカが貧しいのは欧州の搾取のせいに他ならない。
取るだけとったらベルギーみたいにとんずらしてルワンダ内戦で滅茶苦茶にする。
本邦もGCAPでの遅延上等の勝手な動きで欧州の危機認識の甘さを実感してますね
この状況でも軍事は経済のおまけ
それに関してはじゃあ何処と組めば遅延しないの?ですので…米国すら怪しい中で。
むしろ中国と組んだ方が早いかもしれないレベルではなかろうかと。
定義になるかは別として、自称第6世代機を手に入れること自体はおそらくできそうです。
ポーランド+スロバキア+ハンガリー+ルーマニア+ブルガリアの東欧ベルトを緩衝地帯にしてNATOの盾はドイツ+チェコ+オーストリアなら互いにこれほど緊張すること無かっただろうに
ルーマニアからE-3飛ばすとか喧嘩売りすぎなんよ
いやいや、言ってることおかしいだろう。ウクライナがNATO加盟国なのにロシアの侵攻への対応で足並みが揃わないと嘆くなら分かる。だが、NATO加盟国でも無い国への介入という前提がそもそもおかしい。構造的欠陥だのプーチン大統領の戦略だのという話じゃ無い。そもそもNATOは引っ込んでいるべき案件で、機能しないのは当然。
やはりソ連崩壊後にNATOも解散すべきだったと思いますね。
共通の敵を失ったのに同盟だけは肥大化し続けて、もはや同盟自体の形骸化を招いてしまっています。
柔軟に動くためにはNATOの無駄な贅肉を切り落とし、欧州軍として再編することが必要でしょうね。
ロシアをNATOに入れるのはどうでしょうか?
中国もついでに….
しかしそうなるとNATOとしての敵が必要になりますね。
何処になるのでしょうか非加盟国でそれなりの力を持っていると考えられる国….そうだ日本だ‼︎天才過ぎる。コレで世界は平和になります。日本に出来る国際貢献なのかも♪
何かと欧米に敵視される日本としては笑えない件。ソ連や中国・ドイツ辺りが弱体化すると大体次は日本になるの勘弁して下さい。
プーチン就任初期はNATO加盟に意欲的で西側と協調関係を構築するに積極的だったのだがなあ
残念ながら、ソ連崩壊後のNATOは「ロシアを敵視し続ける以外に存在意義を見いだせない」とさまよう亡霊と化した
だからどうしてもロシアの参加を受け入れたくない
そして、単なる防御ではなく、防御という口実でどんどん前に進み、クーデターも含めた数々の陰謀を使っているのだから、ロシアの忍耐が限界に達しても不思議ではない
その一方で、NATOは自分の優越性を迷信し、相手の弱さを信じ、鎧袖一触の結末を期待し、経済と福祉のために軍事費を削減し続けてきたが、窮鼠猫を噛む。最後にロシアに反撃された時、かえって自分の弱さを露呈した。愚かだな、驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし……
経済的に日欧がG7として西側に君臨し、東側の崩壊を眺めていた華の80-90年代から既に40年経って、第三世界の各国の猛烈な追い上げで日欧の相対的地位が落ちたのに、欧州が余りに鈍感過ぎるのが全ての元凶だろう。
日本の尖閣諸島もEEZや領海もいつもノックされてる
北朝鮮もミサイルでノックしてる
北朝鮮のlazarusも暗号資産界隈中心にサイバー空間とマネロンをノックしてる
ブルームバーグの報道によると、軍需企業は、ESGの関係でヨーロッパ内の金融機関から借入を出来ないとのことで、米系の金融機関がこれらの企業に貸し付けを行っているとのこと。