メインク空軍長官は14日に開幕したAir Space & Cyber Conference 2026の基調演説に登壇して「FQ-42Aの正式名称はヴェンジェンス、FQ-44Aの正式名称はフューリーだ」「2032年までにCCAを少なくとも500機は配備する」と述べ、すでに米空軍のF-35Aは演習でFQ-44Aと並んで飛行しているらしい。
参考:Vengeance and Fury: US Air Force names new CCAs amid ambitious production goal
参考:SecAF announces names of new Collaborative Combat Aircraft
参考:Anduril’s YFQ-44A Fury CCA Has Flown Alongside F-35s
まだ小規模な生産にも関わらずFQ-44の生産単価は目標の2,000万ドルを大幅に下回っている
米国が開発を進めている無人戦闘機や自律型無人機は米空軍主導、米海軍主導、米海兵隊主導、米空軍研究所主導、国防高等研究計画局主導、防衛企業主導の6つに分かれ、米空軍は協調戦闘機=Collaborative Combat Aircraftプログラムの第1弾調達=CCA Increment1としてジェネラル・アトミックスのYFQ-42A ダーク・メルリン、アンドゥリルのYFQ-44A フューリーを選定し、YFQ-42Aは2025年8月に、YFQ-44Aは2025年10月に初飛行を果たし、2026年6月に両者と技術・製造開発(EMD)および生産契約を締結して正式発注が確定した。

出典:U.S. Air Force photo by Eric Dietrich
トロイ・メインク空軍長官は14日に開幕したAir Space & Cyber Conference 2026の基調演説に登壇、FQ-42AとFQ-44Aの正式な名称として「Vengeance=ヴェンジェンス(復讐)」「Fury=フューリー(激怒)」を初めて使用し、米空軍もプレスリリースの中で「空軍長官が新型CCAの名称を発表した」「FQ-42Aの正式名称はヴェンジェンス、FQ-44Aの正式名称はフューリーだ」と発表した。
米空軍はひとまず約1,000機のCCAを購入予定で、メインク空軍長官も基調演説の中で「現在の取り組みのおかげで2032年までに我々の戦力は大きく変わるだろう」「その頃までに我々の特殊作戦部隊は数千もの自律型自爆攻撃システムを運用できるようになっているだろうし、CCAのような自律型戦闘機を少なくとも500機は保有しているだろう」と発言し、アンドゥリル関係者も「すでに空軍のF-35Aは演習でFQ-44Aと並んで飛行している」と明かしたが「これはF-35AのパイロットがFQ-44Aを制御しているわけではない」と付け加えている。

出典:Anduril
米空軍が保有する戦闘機の中で最初にCCA制御能力(タブレット方式)を獲得するのはF-22で、そのための予算(1,500万ドル)も2026会計年度予算で獲得済みだが、F-35Aの暫定的なCCA制御能力の獲得については何も決まっておらず、ミッションコンピューターに直接統合して制御が可能になる時期もよく分かっていない。
メインク空軍長官はMQ-9Aの後継機=大規模モジュール式航空機(MMA)についても「我々は自律型航空機としてCCAだけを積極的に追求しているわけではない」と述べ、如何にISR(情報、監視、偵察)と攻撃が可能なプラットフォームがエピック・フューリー作戦中に不可欠であったかを、空軍がMQ-9AとUltraを如何に活用してきたかを強調して「MMAは現在製造されている有人機の数分の一、CCAよりもさらに安価なコストになる」「2029年までに100機のMMAを実戦配備する」と断言している。

出典:Swarm Aero
このMMAにGA-ASIはWildfire(ワイルドファイア)を、Swarm Aeroも二重胴体の間にエンジンを配置するGamera(ガメラ)を発表しており、もはやMQ-9Aの後継機は「1人のオペレーターが複数機を同時制御できる長距離飛行が可能な兵器運搬トラック」と呼ぶべき存在で、特にSwarm Aeroは「多層的で低コスト防空システムが普及した戦場ではステルスや自己防御にリソースを割いて対抗するのではなく、長距離飛行とスタンドオフ兵器の運搬にリソースを全振りするのが正解だ」と主張しているのが興味深い点だが、エピック・フューリー作戦でMQ-9Aが果たした役割りを考えるとあながち間違いだとは言い切れない。
米空軍はイラン相手にステルス能力を活かしたスタンドインで作戦コストを圧縮することが出来ず、イラン領上空の危険な任務はほぼMQ-9Aに依存した格好で、ケネス・ウィルスバッハ参謀総長も下院軍事委員会の公聴会で「エピック・フューリー作戦に空軍が保有するほぼ全ての戦闘機(F-15E、F-16C/D、F-22A、F-35A、A-10)と爆撃機(B-52H、B-1B、B-2A)を投入してイラン国内の標的1万3000以上を攻撃したが、イランに対する攻撃回数という点でMQ-9に匹敵する機体は他にない」「MQ-9は無人プラットフォームなのでパイロットを危険に晒すことがない」と証言

出典:U.S. Air Force photo by Airman 1st Class William Rio Rosado
エピック・フューリー作戦に詳しい関係者も「最も戦闘が激しい時期には一度に約12機のMQ-9がイラン領空内を周回飛行し続け、ミサイル発射装置、ドローン発射装置、航空機、移動式システムなどの動的目標に対する情報収集任務と直接攻撃任務に集中していた」と明かし、Air&Space Forces Magazineも「ミサイル発射装置を探すため標的地域上空を旋回している航空機は有人機であろうと無人機であろうと非常に脆弱だ」と指摘している。
MQ-9Aはエピック・フューリー作戦中に24機(報道レベルでは30機~45機)も失ってしまったが、これは失ったこと自体が問題なのではなく「持続性」や「補充」が問題で、それを解消するのがMQ-9Aの後継機=MMAの目的なのだろう。

出典:GA-ASI
ちなみにアンドゥリルはハイパースケールの生産施設=アーセナル1でFQ-44Aの量産を開始しており、2027年初頭にはFQ-44Aの量産機出荷が開始される予定で、アンドゥリルは最大年150機の生産に対応できるサプライチェーンを構築している。この最大生産能力でFQ-44Aを量産するかどうかは空軍の発注や同盟国の採用に左右されるものの、まだ小規模な生産にも関わらずFQ-44の生産単価は目標の2,000万ドルを大幅に下回っているらしい。
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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force





















安価で大量は、やはり強いなあと。
(インフレの影響は受けるでしょうが)大量生産していけばコストも下がっていくでしょうから、今後に期待ですね。
後は周りが好き勝手に後からゴテゴテ機能を盛り付けて現在のF-35シリーズや陸軍のM10ブッカーみたいな目に遭わせないように責任を持って管理する仕組みが必要かも…
ほんと、そうですよね…。
安価で大量は、中国が圧倒的に有利です。
なかなか難しいところですよね。
”米空軍が保有する戦闘機の中で最初にCCA制御能力(タブレット方式)
を獲得するのはF-22”
何となくですが、まだまだ時間がかかりそうですね。特にF-35Aは。
海軍(≒海兵隊)のXQ-58ヴァルキリーの進行状況はどうなのでしょう?。
制御は、当面はF/A-18からかな?。F-35Cは空軍のF-35Aと同じでしょうし。
”ステルスや自己防御にリソースを割いて対抗するのではなく、長距離飛行と
スタンドオフ兵器の運搬にリソースを全振りするのが正解だ”
どうなのでしょうね?。
素人などは、ステルスも防御(被害の極限)手段の一つと思うのですが?。
見つかったら直ぐに撃墜される?、ではあまりに芸?がないような?。
イランに長射程SAMが無いわけではないし、それをおいておいても、
イエメン上空でろくな対空兵器を持たないフーシ派の手で(確か)9機のMQ-9が
墜とされていたけれど、技術的な対策がされたという記事は、まだ見ていないし。
そういう記事はあったのかな?。
正式名称のネーミングがダサい、ダサくない?
某歯車のコ○ラ部隊の名前から取ったか?
当面はタブレット操作方式になるならオーバーワーク気味の単座(F-22, F-35)よりも複座(F-15E, F-16D)の方がWSOに任せられる分、負担は減りそうです。
それでもF-22からなのは非ステルス機だとRCSが大きくレーダー探知で不利なため、F-22に仕事を与える意味が大きいのかもですね。
タブレット方式ならミッションシステムに統合不要になるのと、新しい武器システムの追加ができます
無人機による数の優位性の時代になってきたのが改めて痛感させられます。今後は兵站面での新しい課題も多くなるのでしょうね。
単純比較は出来ませんが、無人戦闘機500機というのは自衛隊がかつて保有していたF-86セイバーの機数に近いです。
そう考えると配備もどう分散し、整備はどうするのか。また配備基地に露天駐機は危険で、ブンカーも必須になるでしょうし。また地対空ミサイルの数もさらに必要になるなど。
しかしFQ-42AとFQ-44Aってあの一機種に最終候補は纏めがちな米軍が二機種双方採用したって事はそんな明確な差が有るんかなとは。Xとかだと44Aは辞めとけ、ステルス性無いだろうし空自がロイヤルウィングマンするなら42Aの方にしとけって意見も見掛けたけど此処まで安さ強調するとなると何かしらのオミットされた部分も有るんかとは。後、そう言やつい最近ロッキードマーチンもベクスティスって発表したけどアレは米軍でも採用されるのか、されるなら此の三機種の性能の違いってか使い分けって如何なんだろ?