米空軍は有人戦闘機に随伴可能な無人戦闘機=CCAの開発にAndurilとGeneral Atomicを選定し、Andurilは「Fury」と呼ばれる未知の機体、General AtomicはXQ-67Aを提案していると噂されてきたが、ケンドール空軍長官は「来週のイベントでCCAの実物大モックアップを披露する」と予告した。
参考:Anduril, General Atomics to showcase drone wingmen models at Air Force conference next week
CCAは航空戦力の量的優位性を取り戻すのに役立つと期待されている
米空軍は有人戦闘機に随伴可能な無人戦闘機のことを「協調戦闘機(Collaborative Combat Aircraft=CCA)と呼んでおり、この競争試作にBoeing、Lockheed Martin、Northrop Grumman、Anduril、General Atomicが手を上げたものの、CCA Increment1の詳細設計と試作機製造に進む企業に選ばれたのはAndurilとGeneral Atomicで、Andurilは「Fury」と呼ばれる未知の機体を、General AtomicはGambit=ガンビット・シリーズから派生したXQ-67Aを提案していると噂されている。
ケンドール空軍長官は開発中のCCAについて10日「来週に開催されるAFAのイベントに来ればCCAに実物大のモックアップを見ることが出来るだろう。これは忠実なウイングマンであり、F-35やNGADといった有人戦闘機によって制御される」と言及、AndurilとGeneral Atomicも空軍長官の声明を受けて「CCAの実物大モックアップを出展する」と明かし、Breaking Defenseも情報筋の話を引用して「General Atomicは自社ブースでXQ-67Aを展示する」と報じているため、開発中の1機種はXQ-67Aで確定したと言っていいだろう。
Andurilが提案しているFuryもイメージが公開されているため、来週のイベントで衝撃な発表や発見はないかもしれないが、NGADは予算不足、戦場環境の変化、新技術の登場等で計画自体が0ベースで見直されており、NGADよりもCCAが先に登場するのは確実だ。
米空軍の航空戦力は質的優位性を維持し続けているものの、複雑化したプラットフォームは調達・運用・維持コストの高騰を招き作戦機の減少が続いている。そのためCCAが航空戦力の量的優位性を取り戻すのに役立つと期待されており、NGADの将来にも「有人機とCCAの組み合わせ」が大きな影響(CCA運用下で高度なステルスが必要かどうかなど)を及ぼす可能性が高い。
因みに空軍はCCA Increment2を実施する予定なので「調達するCCAは1機種だけはない」「Increment1で選ばれなかった企業にも次の機会がある」という意味になり、Model437 Vanguardを提案していたNorthrop Grummanは同機の開発を続けている。
Vanguardは航続距離5,500kmと巡航速度M0.8の達成が期待され、機体中心部のペイロードスペースには最大1,000ポンドの武器やシステムを搭載することができ、AIM-120×2発やレーダーなどの搭載を想定(2021年発表時の話)しているが、Vanguardのプロトタイプにコックピットが設けられておりテストの円滑化に役立っているらしい。
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※アイキャッチ画像の出展:Anduril
中国は航空機3,000機以上、無人機も数千機規模で展開予定やけど、日本は航空機300機程度しかない。数で勝負しても勝てんのは明らかやから、CCAを有人機に随伴させて戦力を補強する必要がある。プロヴィデンスガンダムがドラグーンシステムで遠隔操作するように、F-35に数十機のCCAを連携させたら、少数精鋭でも大きな戦力差を埋められるやろ。無人機の導入は日本防衛に不可欠や。
まあ中国も同じコンセプトで対抗してくるでしょうからそこまで差は埋まらないとは思いますけどね
西側諸国の方が性能が良くても絶対に撃墜されない無敵の戦闘機ではないですし。
確かに中国も同じコンセプトで対抗してくる可能性はあるけど、AI技術の方向性がそもそも違うんや。米国は自然言語処理(NLP)とかディープラーニング、強化学習みたいな分野で圧倒的にリードしてて、軍事や産業応用も進んでる。逆に中国はデータ駆動型で、監視技術や顔認識システムには強いけど、軍事分野での応用はまだ今ひとつや。だから、そう簡単にその差は埋まらんよ。無人機の数が増えても技術の質が西側の強みやし、日本はその技術のおこぼれもらって何とかがんばるんや。
AIの技術の質に優位性があっても、肝心の無人機の躯体を生産する工業製造能力で中国が圧倒的に上なのでやはり厳しいのではないかと。“過剰生産能力”と西側国家が呼び、貿易摩擦になっているくらいですし。
「そう簡単に差が埋まらない」のはむしろ工業生産力のほうで、“技術の質”は【西側の優秀な研究者、技術者を好待遇で誘致する】ことで、人材さえ抱えればかなり追いつけますが、工業生産力は工場の数、従業員の数、資源の量、エネルギー量、国家体制がものを言いますので、中国に太刀打ちできないのではないかと危惧します。
技術の質を短期間で埋められるっていうのは、正直なところ疑問やで。技術の進歩には、長年にわたる研究の蓄積やインフラ整備が不可欠やし、アメリカの自由な社会風土もAI発展を支えてる要素なんや。優秀な技術者を引き抜いても、工業製品みたいにすぐ成果が出るわけやない。中国の工業生産力は確かに圧倒的やけど、アメリカは工業生産を国内で完結させる必要がないのが強みや。
実際、今回のウクライナ戦争だって、ロシアとウクライナの国力だけで争っているわけやないやろ。戦争にはサプライチェーンが大事で、1つの国だけで全てを賄う必要はないんや。アメリカもサプライチェーンをフル活用して、iPhoneみたいに諸外国に生産を委託することで十分対応できる。
アメリカの強みは『技術の質』『運用ノウハウ』、そして『製造の外部委託』を上手く使うことにある。だから、中国の圧倒的な生産力にも対抗できるし、簡単に差を埋められるもんやないんやで。
アメリカは製造の外部委託を強みにしてるんじゃなくエマニュエル・トッド氏が指摘してるように
自らが推進した経済グローバリズムによって工業基盤が崩壊して世界市場からの供給に依存せざるを得ない状況になってるだけだと思うけどね
確かに製造の外注はしてるけど、「工業基盤崩壊」って言うのはさすがに大げさちゃうか。アメリカの強みはむしろソフトウェアやIT分野やし、そこに集中してリードし続けてるのが現実やで。世界企業の時価総額TOP10見たら、Apple、Microsoft、Googleとか、IT企業がズラッと並んでるやん。これがアメリカのソフト力の証拠や。
いや、大げさではないと思います。
ラストベルトを見ればわかる通り、鉄鋼、造船等の製造業の衰退っぷりはもはや挽回不能でしょう。
アメリカのIT企業は素晴らしいですが、似たようなシステムは中国やインドも作れます。実際にコピーされたうえ、非欧米圏では普及率でも敗北しているわけです。
しかし、逆に中国の圧倒的な生産力をアメリカは逆立ちしても真似できません。
この「非対称性」は軽視できないですね。
アメリカは「自国でも生産できるが、今は必要ないのであえて外注している」わけではなく、「もはや時刻には生産基盤もサプライチェーンも残っていないため、他国に生産を外注している」わけです。
アメリカの覇権は既に終わりましたよ
中国が世界の工場といえど、原料の多くは海外からの海運に頼っているのだから、海上封鎖してしまえばよくないか?
人民解放海軍は極めて防御的な海軍で、インド洋や西太平洋に積極的に打って出て封鎖を打破することなどできない。
インド洋やマラッカ海峡、ロンボク海峡と言った中国の手が届かない場所に大量の臨検船を用意して、中国に向かう石油などの戦略物資を片っ端から押収してしまえばいい。
それと同時に中国本土の石油備蓄基地を、防空網では防げない極超音速ミサイルで破壊する。
これをチラつかせれば、中国とて無茶な全面戦争などできやしない。
ソフトウェアはハードウェアがなければ所詮コードの羅列だよ
高度なソフトウェアは高速なCPUやGPUがなければ動かないし高速なCPUやGPUはきわめて高度なハードウェアの集合としての半導体や電子部品の製造設備や部品や材料がなければ作れないからね
ちょうど個人的に経済史が専攻だから分かるけど高度な産業文明はものづくりの地道なクラフトマンシップがなければ決して生み出せない
産業文明というか科学文明といってもいいかな
個人的にSFが好きだけどSFで描かれてるような未来は地道なものづくりの延長にしかない
だからそれを捨てるのは未来を捨てるのと同じ
中国はその未来に向かって驀進してるけどね
というか、アメリカがUSスチールの買収を認めないのは重要な物資は国内調達できる状態にしておく必要があるという認識があるからだし
同盟国から買えさえすればいいなんてトランプどころかバイデンも言ってないよ
USスチールの件はまさしくあらゆる意味で現代アメリカの病理が見えますよね
あんなの維持したところでもはや焼石に水にすらならないものを
日本と言う「老齢の情婦」にすら手ひどい仕打ちをせざるを得ない、
MAGAという空想の懐古主義にひたすら傾倒する、乱暴者の老齢ヤクザ
まさしく今のアメリカの等身大の自画像です
全くおっしゃる通りで、一朝で陳腐化し、一夕で一気に追いつかれる先端技術よりも、数年やそこらではとても再生できない重工業能力や量産基盤、サプライチェーンがどれほど充実しているかの方が、はるかに重要かと考えます。その意味で中国のアドバンテージは凄まじいものがあります。
とは言え、アメリカを極端に侮るのも危険で、実際に第二次大戦時のように悪の帝国に先制攻撃を受けて本気の「戦時体制」になれば、「月刊原子力空母」とかやってくるかもしれません。
しかし裏を返せば問題もそこにあり、価値観がどんどん多様化し、激しい分断が進む今のアメリカで往時のような「挙国一致体制」が簡単に取れるとも思えません。
民主主義国家ではメディアも民衆も、当時ほど簡単にはコントロールできない。
西側の混乱と衰退の中で、中国の躍進はますます進み、時代は変革されていくと予測します。
中国の作戦機3000機ってそれ全部合わせた数だろ、1000機くらいは練習機だぞ?
アメリカは第3.5~5世代戦闘機だけで1900機もいるわけだが
逆に考えると、まだ量的には中国に決定的な差をつけられていないのに、アメリカが先端軍事技術にこれだけ積極的に投資してるのは、本当に抜け目ないよな。F-35を700機以上持ちながら、さらにAI搭載のCCAや次世代戦闘機の開発まで進めてる。質と量を両方押さえて、未来の戦力も確実に準備してるんやから、そりゃ驚異的やわ。
特にセンサー融合やNCWで戦場全体をリアルタイムで監視し、状況に応じて自律的に対応できるシステムは、もう一歩先に進んでる感じがするよな。
パトリオットや03式改のようなHIMADをもっと充実させるんじゃ
SAMによる航空拒否が成立するのはウクライナ戦争で証明された
裏を返せば中国のA2/ADをぶち破るのが物凄く難しいということでもあるのだが
随伴可能な無人戦闘機=CCAを出来るだけ低コスト・高スペック・高生産性で常に生産・補充できるようにして母機の損耗を最小に抑えられるようにしないと、物量で抑え込まれて空での戦いに負けてしまうのでしょうね
人口数はほんとパワーですわ
航空機の腹面にエンジン吸気口を配置すると、戦闘任務に活用したい腹面スペースを浪費してしまう。だから本当は背面に吸気口を配置したいのだが、それではパイロットが脱出する際の妨げになる。なのでやむなく腹面に吸気口を配置するのが現在の主流。
しかし437Vanguard実証機ではコックピットが設置され、コックピット直後に吸気口がありますが緊急脱出の際の安全性はどれだけ確保されているのでしょうか。実証機の写真を見て怖い配置だなと思いました。
実はエンジンがモジュール化されてるから、緊急脱出のときにはHe 162みたいにエンジンごと吹き飛ばして脱出できるようになってるんちゃうか?
そもそも射出座席をつけてないのでは?
あくまで実証機で暫定的に有人にしているだけだし
>複雑化したプラットフォームは調達・運用・維持コストの高騰を招き作戦機の減少が続いている。そのためCCAが航空戦力の量的優位性を取り戻すのに役立つと期待
米軍が安くて高性能の兵器を開発できたためしがないんだけど…。
F-16なんかも最初は安かったのにアップデートを繰り返した結果、結局高級機になっちゃったし。
2020年時点でF-16Vの調達価格が$5500万/機だから十分安いと思うよ
米軍調達価格ならまだしもFMSだと買えないという声が多いですけど。
米軍調達価格ならまだしもって、まさにその米軍調達する時の話なのでFMSとか関係ないと思うんですが
まあ、そうなんですけど、F-15とのハイローミックスのローだったころの値段と比較したら相当高価・高級な機種になったのは確かです。
損耗を前提にするなら、そもそも最初から巡航ミサイルで十分ではないか、という問題があり。
概念はカッコいいですが、どことなくコンセプトが中途半端に思えます。
まずはウイングマン(随伴機)からということでしょうか。
以前によく言われていた、AIによる多数無人機の運用、はまだ先なのですね。
どこかでAI技術のブレイクスルーが必要なのでしょうね。
これロシアが実戦導入段階に入ってるS70 オホートニク-B
とどう違うん?ロシアは2011年から開発進めてるけど
周回遅れじゃないの?
S-70 オホートニク-BとXQ-67Aを比較すると、アメリカの技術優位性はAIの自立運用能力にあるんやで。ロシアのオホートニク-BはまだSu-57に頼る「お手伝い型」やけど、アメリカのCCAは「自己判断型AI」を搭載して、状況に応じて独自に動くレベルを目指してるんや。しかも、アメリカは高度なISRセンサーや、データリンクシステムを駆使して、戦場全体のC4ISRネットワークをリアルタイムで統合・管理できる仕組みも整えてる。これによって、部隊全体がより統合された作戦を実行できるんやで。
自律判断させるAIの開発くらいは、今となってはそんなに特殊な技術でもなくてロシアでもできると思いますよ
地上より空は障害物も少ないですし、基礎となる制御技術の積み重ねがあるでしょうから、脳みそ部分をポン付けするくらい大したことではない
こういう機体は台湾のIT企業とかと共同開発できないんだろうかな。米空軍が機体自体を煮詰まるまで考えてもたかが知れているでしょう
無人随伴機の運用基準は最低ラインF-35、運用基準が第六世代戦闘機なんで、F-16Vまでの機体しか無い、台湾だと宝の持ち腐れになります
なぜ台湾?TSMCの半導体製造技術以外で米国が教えを乞う分野はないでしょう。戦闘機開発ならなおさら。
そのTSMCも先端工場を米国に計画していて、できたら米国は台湾が不要になりそうだし
これが上手くいけば、やがてはいずも級に搭載されるF-35Bの戦力強化につながるのでは
発着艦や収容等の問題はありますが、パイロットの疲労がないので
空中給油での航続距離や飛行時間延伸等が考えられ、少ない機体とパイロットを
効率的に使用できるようになるのではと期待します。
そういや「無人ステルス空中給油機」なんて面白そうな物を研究し始めましたね、日本