トランプ次期政権の安全保障問題担当補佐官に指名されているウォルツ下院議員は「ウクライナが民主主義のため全力を尽くせと我々に言うなら、ウクライナにも民主主義のため全力を尽くしてもらう必要が、人的問題を解決してもらうことが重要だ」と述べ、動員年齢の引き下げは「新たな援助の条件」になるかもしれない。
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動員年齢の引き下げは戦うための覚悟と犠牲をウクライナ人に問うものになりそうだ
ウクライナメディア=RBC-Ukraineは米国が要求する動員年齢の引き下げについて昨年12月「トランプ次期大統領も動員年齢の引き下げについて否定しておらず、これは新しい援助の条件になるかもしれない。さらに大統領選挙の実施やさらなる増税などとセットで要求されるかもしれない」と報じていたが、まもなく誕生するトランプ政権も動員年齢の引き下げが必要だと考えている。

出典:24 ОМБр імені короля Данила
トランプ氏から安全保障問題担当補佐官に指名されているウォルツ下院議員は13日「重要なのは戦場の安定化だ。我々がウクライナに求めるものの一つが兵力で、彼らは18歳からではなく26歳(実際は25歳でウォルツ議員の誤認)から徴兵している。ウクライナが民主主義のため全力を尽くせと我々に言うなら、ウクライナにも民主主義のため全力を尽くしてもらう必要があり、人的問題が解決されるのを見届ける必要がある」と述べ、ロシアと交渉を始めるには前線の安定化が必要で、そのためには新たな援助や武器パッケージだけでは不十分=兵士の数が重要だと主張した。
トランプ次期大統領は「ロシアと和平交渉を開始するには前線の安定が不可欠」「そのための戦力には武器と兵士の両方が必要」「もっと支援が必要と言うならウクライナも人的供給の問題を解決しろ」と要求する可能性が、RBC-Ukraineが懸念していたように「動員年齢の引き下げ」は「新たな援助の条件」になる可能性が高く、ウクライナメディアもウォルツ下院議員の発言を一斉に報じている。

出典:President of Ukraine
これに応じるかどうかは主権に関わる問題なのでウクライナ側の判断次第だが、欧米諸国の政府高官や軍関係者、国内外の主要メディア、多くのアナリストらは「人員不足は武器が約束通り到着していないせい」「武器さえあればロシア軍を阻止できる」というゼレンスキー大統領の主張を信用しておらず、脱走が横行して動員兵の戦力化が上手くいっていないことも第155機械化旅団事件で露呈しており、動員年齢の引き下げは戦うための覚悟と犠牲をウクライナ人に問うものになりそうだ。
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※アイキャッチ画像の出典:Donald J. Trump