米国関連

米空軍の次期戦闘機コンセプトアートが公式の報告書に登場

米空軍はサービスや装備取得に関する隔年報告書を発表、この中にNGAD(Next Generation Air Dominance)に関する項目があり未発表の次期戦闘機に関連したコンセプトアートが掲載されている。

参考:U.S. Air Force biennial report for acquisition

米空軍の公式な文書に登場したNext Generation Air Dominanceのコンセプトアート

報告書のNGADの項目には「デジタルエンジニアリング、ソフトウェアのアジャイル開発、オープンアーキテクチャを採用して開発される新しいプラットフォームは最も困難な作戦環境下でも航空優勢を実現する貫通型の戦闘機になる」という趣旨の内容が記載されており、長期間の開発期間や法外なライフルサイクルコストを回避するため伝統的な開発アプローチではなく「デジタル・センチュリーシリーズ」と呼ばれる新たな開発アプローチを採用して商業的なベストプラクティス(結果を得るのに最も効率の良いやり方)を取り入れると述べている。

出典:U.S. Air Force

デジタル・センチュリーシリーズと呼ばれる新たな開発アプローチとは1950年代に次々と異なるコンセプトや技術を採用して登場した戦闘機群「センチュリーシリーズ(F-100スーパーセイバー、F-101 ヴードゥー、F-102 デルタダガー、F-104 スターファイター、F-105 サンダーチーフ、F-106 デルタダート)」を現代に再現させるという意味が込められており、詳しい説明は過去記事を参照して欲しい。

関連記事:米空軍、次世代戦闘機のプロトタイプを製造して試験飛行中だと明かす

この報告書に掲載された未発表のコンセプトアートが現在開発を進めている次期戦闘機の姿形を模したものなのかは不明だが、米空軍の公式な文書にNext Generation Air Dominanceと明記されて掲載されているので恐らく多くの注目を集めることになるだろう。

 

※アイキャッチ画像の出典:U.S. Air Force

頻繁な水漏れ事故に悩む英空母、修理中のプリンス・オブ・ウェールズが5月までに復帰前のページ

防衛省、F-15J改修に電子戦装置とレーダーの部品枯渇対策経費が必要と認める次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    爆速で完成する米空軍の無人戦闘機、プロトタイプ引き渡しは5ヶ月以内

    米空軍が開発を進める無人戦闘機プログラム「Skyborg(スカイボーグ…

  2. 米国関連

    米国による韓国製兵器潰しか?韓国に対し国産兵器と重複する米国製兵器購入を迫る

    韓国は過去の米国製兵器購入実績と今後購入予定の米国製兵器を盾に韓米防衛…

  3. 米国関連

    F-35向け新型エンジン、議会に続きロッキード・マーティンもAETPを支持

    ロッキード・マーティンはF-35向けの新型エンジン問題で「中立の立場」…

  4. 米国関連

    ジョンソン米下院議長、上院がウクライナ支援を可決しても下院で葬る

    バイデン政権は移民政策について譲歩を提示、これを受けて上院はウクライナ…

  5. 米国関連

    米海軍の次期練習機の座を巡りボーイングがT-7A、ロッキードがT-50A、レオナルドがM-346を提…

    米海軍は昨年5月、約30年近く運用してきたジェット訓練機「T-45 ゴ…

コメント

    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    爆撃機じゃなくて戦闘機でこれはあんまり趣味の見た目ではないなあ

    13
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      次世代航空優性(支配)のコンセプト画像だから戦闘爆撃機として考えると妥当。要はステルス性を向上させ超音速巡行する廉価版のB-2 を高度20㎞以上で運用するのが狙いかな?
      デジタルセンチュリーと言っても全く新しい概念設計を積極的に採用できる訳じゃない。既存の機体設計を一部流用して幾つかの新技術を追加すると考えればしっくりくる。

      1
      • 匿名
      • 2021年 4月 13日

      素人のデザインだね、側方からの電波は斜め尾翼と主翼で2回反射して盛大にRCSが悪化する、もはやステルスではない。
      現行のステルス機は斜め尾翼と主翼や尾翼はスタガーに配置している、おかげで真っすぐに飛ばないらしいが。

      1
        • 匿名
        • 2021年 4月 13日

        君自体も素人だろ?

        33
        • 匿名
        • 2021年 4月 13日

        凹みがあるように見えるから、尾翼は折り畳み出来るみたいだけど。

        3
        • 匿名
        • 2021年 4月 13日

        アメリカがコーナーリフレクタくらい把握してない訳がないとは思わない?

        > 現行のステルス機は斜め尾翼と主翼や尾翼はスタガーに配置している、おかげで真っすぐに飛ばないらしいが。

        どんな理屈?

        4
        • 匿名
        • 2021年 4月 14日

        米国を素人呼ばわりは誇大妄想の兆候があるから気を付けたほうがいいと思う。

        7
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    へぇ、尾翼は可変翼っぽいね

    12
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      エスコンのワイバーンのトンデモ構造がまさか現実で構想されるとは

      10
        • 匿名
        • 2021年 4月 15日

        X-02もそうだが、後にASF-X震電Ⅱの可変尾翼も出来そう気がしてきた。
        (高速巡航時は内側に傾き、通常時は外側傾き、低速域、VTOL時は下外向きに傾く)

    • 新・にわかミリオタ
    • 2021年 4月 12日

    単なる個人の感想に過ぎませんが、あんまり格好良くないですね・・・
    今回の開発方法が吉と出るか凶と出るか、場合によってはこれからの戦闘機開発を一新してくれるかもしれませんね。

    12
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    最早これ戦闘機なのか?って形だなw

    9
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    米軍は未来に生きてんな

    15
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      変化のできない生き物は絶滅する
      それが進化論

      4
        • 匿名
        • 2021年 4月 12日

        孤立してればへーきへーき( ・д・)

        • 匿名
        • 2021年 4月 13日

        環境にたまたま適してたのが生き残っただけ

        7
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    尾翼の側面に尾翼と似たような凹みあるけど
    ひょっとして折り畳める?
    任務に合わせて全翼機になんのか?

    7
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    どことなくF-117っぽいな

    6
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    SF映画とかに出てくるヤラレ機体っぽいデザインだなぁ

    2
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    美しさが無い。
    悲しい。

    F117引っ張り出したとかって何かで見たけどこれっぽい何かのテストでもしてるんか?

    1
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    インテーク位置が、格闘戦するつもり全くない感じですね。(・・・戦闘機??)

    しかし個人的には「センチュリーシリーズ」=「惨憺たる結果の数々」という
    イメージなんですが、アメリカではそういうネガティブな印象ないんでしょうかね。

    7
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      そんなことないし。F104は西側標準になったし、F105も戦闘爆撃機として実戦で働いた
      F102は、まあ出番なくて幸いだったね

      12
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      第二世代戦闘機っぽく感じたわ。というか、マクロスのドラケンⅢみたいな感じがする

        • 匿名
        • 2021年 4月 13日

        どっちかってーとナイトメア感。

        3
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    最も困難な作戦環境での航空優勢、というのは中国、ロシアのA2ADの完全な影響下(もしかして大陸内部?)での制空を想定するのか。F22やF35を上回るステルス性脳や航続距離、電子戦能力が必要になると思われるがそのような超高性能機を本当に連続して開発していけるものなのだろうか。

      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      俺たちが心配する程度のことはまあ、考慮してるでしょ。ただ、この方式で進んでいって失敗したら確かにやばそう。でも成功すれば、中国やロシアの対処能力や費用を飽和させれるかも。一般的に、対抗する側には攻める側の数倍の戦力が必要になるからね。

      1
        • 匿名
        • 2021年 4月 12日

        攻める方が数倍じゃなかった?
        違ってたらすまぬ。

        5
          • 匿名
          • 2021年 4月 12日

          城攻めとかのケースですね。

          1
        • 匿名
        • 2021年 4月 12日

        攻撃3倍の法則でしょ。
        攻撃は、迎撃機の撃破と、目標の破壊で勝利。防御は相打ち、空戦に備えて爆弾を捨てされたら勝利。

        今は戦闘機の能力が拮抗してないからわからないね。

        3
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    じゃ、プロトを作ったのはノースロップか。

    1
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      B2の模型をプレゼントされた病床のノースロップ氏の発言→「私がなぜ生き続けてきたのか分かった」

      7
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    だんだん全翼機に近づいていくな・・・故ノースロップ氏は喜んでいるだろうな

    11
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    ATFもJSFもコンセプトアートの時点では似ても似つかない物ばかりだった(たまに正解が紛れてたり)
    のでここからどう変わるか楽しみです。

    9
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    他国の第六世代戦闘機程度でよければF-22にF-35開発で得た技術を応用するだけで開発終了しちゃうからね
    完全新規で次世代作ろうと思ったらこうなっちゃうんでしょう

    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    戦闘機同士や随伴無人機、ドローンとの連携で戦場のネットワーク化が進んでいく中で、敵防空圏貫通型の戦闘機は必要なのかなとも感じるのですが、それでも守る側からすれば突っ込んでくる戦闘機が一番嫌な相手なのは間違いないですからね。これからどんな機体が生まれてくるのか楽しみです。

    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    ツインビーに出てきそう
    こんな事言ったら歳がばれるが
    誰も知らないはず・・・。

    4
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    映画「ステルス」に出てくるFA37そっくり

    10
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    結局のところ第6世代機の定義というか特徴って何になるのかな

    2
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    世界を滅ぼした毒蛾のちっちゃいやつ(かわいい)

    なんというかホルテン兄弟が「良い子の諸君!」と教訓垂れそうな

    2
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    視界悪そうなキャノピー配置だしドッグファイトは二の次って考えなのかな
    ん?なんかこの流れは以前どこかで見たような…

    5
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      無人機に格闘を任せたりできないかな..

      1
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    F-22とF-23では後者の方が進化の系統としては正解だったようだな
    でも技術は進み過ぎても大多数の人は付いてこれないんだよね

    4
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      成熟してない技術はコストに跳ね返りますしね

      5
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    逆じゃね?

    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    奇抜なら英国面だの何だのと笑い飛ばし、
    合理的なら趣味じゃない格好悪い美しくないと言いたい放題ですか。

    ステルス性とヨー安定・制御のバランスを考えれば妥当なデザインじゃないかなぁ?
    YF-23の延長線上と言えなくもないし。
    垂直尾翼でコレやるならインテークだって高機動用にアンダーインテークが開いたって不思議じゃない。

    数々の異端児を生み出したセンチュリーシリーズの名を冠する
    DCSの先鋒としてはこんくらいやってくれた方が期待が膨らむけどなぁ。

    10
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    数多デザインされた魑魅魍魎の中でも特にマシな仕上がりだったんやろ、たぶん
    ていうか、素人目だと爆撃機に丁度よさげな図体してんなコイツ

    4
      • 匿名
      • 2021年 4月 12日

      「航空優勢を実現する貫通型の戦闘機」、つまりは戦闘爆撃機で敵航空基地を焼き払う、でしょうね

      4
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    これはイタレリがプラモ化待ったなし!

    2
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    想定される大きな作戦向けに極振りした設計なのかも?・・・コンセプトに何いっても意味ないだろうけども

    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    ネットワークで繋がってUAVと連携前提、ステルスの長距離侵攻考えるとこんなモノなのかね。意外と機動性が変態だったりして。

    1
    • 匿名
    • 2021年 4月 12日

    みんな見た目に騙されてますよ。
    コンセプト「アート」なので未来予想図くらいの代物です。
    むしろ中身の方向性を話題にしたいなあ・・・。
    個人的にはオープンアーキテクチャがどれくらいの割合になるのかというところ。
    F-3のアップグレードや後継に適用しやすくなるので。

    4
    • 匿名
    • 2021年 4月 13日

    「コンセプトアート」なんで形状等は現時点では参考レベルに捉えるのが無難かと。
    折りたたみと推測できる尾翼などは高ステルス性の実現と戦闘機動の両立を意図してるてことでしょうか。

    1
    • 匿名
    • 2021年 4月 13日

    横向きに格納されてるY1ってついてるのはなんぞ?

      • 匿名
      • 2021年 4月 13日

      着陸脚?
      エンジン同様3つ並んでる意味は分からんけど。

      • 匿名
      • 2021年 4月 13日

      よくみると、後方にもうっすらと別の機体が描いてある、これも見えないけど3機は並んでるんじゃないかな。
      となると、少しずつコンセプトの異なる3機種の予想図かも

        • 匿名
        • 2021年 4月 13日

        同型の僚機と既存の方法より密にデータリンクできます!的な意味な気がする

        1
          • 匿名
          • 2021年 4月 13日

          にしても、着陸脚並べてるの意味がいまひとつ

    • 匿名
    • 2021年 4月 13日

    普通にかっこいい
    狭いキャノビーも最新のAR使えば問題ないかもしれず戦闘も結構イケるんじゃないかな

    • 匿名
    • 2021年 4月 14日

    見るからに運動性の悪そうな機体ですなあ。

    1
      • 匿名
      • 2021年 4月 14日

      アスペクトこそ低いけどほぼ全翼機の高揚力、
      長い翼がないので強度面の不安もなし、
      ある程度間隔を開けたノズルに2次元偏向パドル、
      ヨー安定・制御を確保する格納式?垂直尾翼。
      特に運動性が悪そうには見えないけどなぁ?

      強いて言えば既に指摘の挙がっている通り
      高仰角時のインテークが心配だけど、
      高機動を求めるなら尾翼同様、必要に応じて
      アンダーインテークを開けばいいだけの話。

      1
  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 米国関連

    米陸軍の2023年調達コスト、AMPVは1,080万ドル、MPFは1,250万ド…
  2. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  3. 欧州関連

    オーストリア空軍、お荷物状態だったタイフーンへのアップグレードを検討
  4. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
  5. 日本関連

    防衛装備庁、日英が共同で進めていた新型空対空ミサイルの研究終了を発表
PAGE TOP