米国の下院軍事委員会は陸軍に対して「無人航空機の脅威から装甲戦闘車輌を保護するシステムの導入計画を報告せよ」と命じて注目を集めている。
参考:Lawmakers want answers on US Army plans to protect vehicles from drones
装甲戦闘車輌へのアクティブ防護システム搭載の次はアンチドローンシステムを搭載か
米陸軍は敵の対戦車ミサイル、ロケット弾、HEAT弾等の化学エネルギー弾から装甲戦闘車輌を保護するため何年も努力しており、レイセオンが開発したアクティブ防護システム(APS)「クイック・キル/Quick Kill」は技術的成熟度が不足しているという判定を受けて最終的に開発自体がキャンセルされてしまい主力戦車「M1A2C/SEPV3 エイブラムス」のAPSにはイスラエルのラファエルが開発したトロフィーを採用、歩兵戦闘車「M2ブラッドレー」に搭載するAPSとしてイスラエル・ミリタリー・インダストリーズが開発したアイアン・フィストをテストしている最中だ。
装甲車「ストライカー」に搭載するAPSに関しては適当なサイズのものが存在しないため「どこから軽量でサイズの小さいAPSを調達するのか?」悩みのタネと言えるが、新たにナゴルノ・カラバフ紛争で威力を見せつけた無人航空機の脅威から装甲戦闘車輌を保護する必要が出てきたため、こちらの問題にも対処していく必要がある。
この問題について下院軍事委員会は「無人航空機の脅威から装甲戦闘車輌を保護するシステムの導入計画を報告せよ」と命じて注目を集めており、陸軍は2022年1月末までに計画をまとめて議会に報告しなければならなくなったのだが、今のところ装甲戦闘車輌に統合可能なアンチドローンシステムはRWS(リモートウェポンステーション)とドローン検出システムを組み合わせたもの位しかないので、米陸軍がどのような回答を議会に提示するのか非常に興味深い。
それにしても装甲戦闘車輌は保護しなければならない敵の攻撃が多すぎて、この先戦場で生き残れるのか不安になってくる、、、
関連記事:中国軍が使用するドローンから逃れられない台湾、RWSを活用した野戦防空能力強化に着目
※アイキャッチ画像の出典:US Army Photo by Mark Schauer ユマ性能試験場でテスト中のM1A2C
管理人の末尾の言葉につきる
わざわざ防御と警護を心配しないとならない高価な兵器がいつまで存続できるのか、本来の兵器とは使い捨ててナンボなのに。
かつての戦艦は消えて、もはや早期警戒機も危うい、次は地面を這うしかない戦車の番でもおかしくはないもんな。
今のところ戦車は残るよ。
占領確保は、戦車や装甲車が必須。
無人化されるかもしれないが。
戦艦がなくなったのは、主武装の巨砲がミサイルに取って代わられたから。
大戦末期の米戦艦を艦載機で沈めるのは、困難だつた。
戦闘ヘリやミサイル等の脅威が発達しても戦車は残ってるからねぇ。
装甲車や他の車両がある限り、それらを破壊する強い車両が必要だしね。
その理屈だと、遥かに脆弱で防御手段も乏しい歩兵が真っ先に消えるだろう。
MBTやIFVはそれ自体に装甲があるので小火器で無力化することは難しいし、砲弾や爆弾の破片くらいならば耐えるけれども、歩兵は簡単に無力化されるし、トン単位の重量物を運ぶのは無理。
必須は必須だけど
戦争には歩兵も必須とかそういうレベルだよね
つまり戦車は今後、歩兵同様使い捨ての存在になりつつあるんだよ
>歩兵同様使い捨て
いつの時代の考えだよw
戦車は今も昔も航空攻撃には基本無力で、対策は制空権を取るということになる。
UAVによる攻撃も極低空域での航空攻撃ととらえれば、極低空域の制空権を確保すること(制空UAVとか?)が対策なんじゃないかな。
消耗品扱いの自爆型ドローンは撃ち落された時のダメージが大きい有人機と違って長距離ミサイルに近い性質だから制空権を確保しても飛んでくるよ
消耗品扱いの自爆ドローンが具体的にどんな機種を想像してるかはわからないけど
昨今話題のkarguは射程距離5kmだから歩兵携行の対戦車ミサイルとなんも変わらないけどな
そして長距離ミサイルと同じ射程と誘導能力を持つドローンは、少なくとも戦車攻撃にホイホイ使えるほど安くない
アゼルバイジャンがアルメニアの兵員輸送トラックや戦闘車両、前線基地などに実際に使ったハロップは航続距離1000km(通信距離は200 kmだからそれ以上の距離だと自律モードのみ)あるよ
ハロップは便利なんだけど結構高価格だからねぇ
下手なミサイルよりも高いくらいなので
とはいえ中国もにたようなドローン作っている以上、アメリカとしては自軍に対してそれが使われる可能性と対処方法を考えざるを得ないわけで
いずれにせよ、レーダーという固定の高価値目標ならいざ知らず
装甲車というそこまで高価値では無い上にめちゃくちゃ当てづらい相手にそんな高級品はまあ使わんわな
イラン侵攻でも欺瞞された戦車はかなりの数が生き残ってたし
アゼルバイジャンが実際にハロップ使っていたけど
加えて言うなら戦車だけでなく兵員輸送車両(軍用車だけでなくただのバスやトラックも含む)にさえ使っていた
大した戦果は上がってないけどな
どちらにせよホイホイとは使われてない
プロパガンダ的に宣伝されてるから勘違いしがちだし、専門家たちの分析でUCAVの戦果が誇張されてる(つーか切り取られてる)と見解が出始めてきたのもここ最近だけども
ハロップは高いとはいえ、自国の戦車とその乗員を犠牲にする可能性と比べたら安価だからね
アメリカの戦車隊を相手にまともに戦車戦しかけて勝つ自信のある国なんてそうないだろうし、それなら米軍戦車にはハロップ(か同種のドローン)を使い、自国戦車は米軍の装甲車や歩兵の相手するほうが効率的と考えてる国はあると思うよ
逆に大型化していったら面白い
ガンダムの世界は、無理
大型化するほど不利が高まるのが現実のようで
好きではあるんだがw
ヤークトティーガーが75t、マウスが188tと考えると、まだ大陸の地盤なら重量の上限には余裕がありそうだね
C-17輸送機もペイロードは77tあるそうだし
ドイツや韓国が130mm砲を開発しているとなると、アメリカも研究をしていると見て間違いないだろうし、自動装てん装置の開発もしているそうだ
最近の流行であるサンシェードや装甲マシマシにする傾向を考えれば、横にも縦にも大きくなる要素はいっぱいある。
もう戦車も戦艦と同じ道を歩むのかもね
装甲車両は機関銃さえ防げれば良いから出来るだけ安価で軽量、小回りの効く物だけ生き残るかも
海上兵器と同じだね
その理屈だとそのうち戦車として計画されてた車両が制空or攻撃型UAVの母艦に換装されたり……する?
1機のUAVで10機のドローン無力化って前記事みるかぎり
ドローン空母(陸上)が出てくるかも
リンク
こんなん登場して、対応するため
攻撃型UAVと戦闘型UAV積んだ陸上空母
(*´∀`*)ワクワク
うーん、捉え方が違うだけで言ってる事は多分同じだと思うんが、要するにそれって兵器の世代交代って話じゃないのかな?(第3世代主力戦車から仮称:次世代戦車への)
仮にUAVが戦車を撃破する最適解となったとして、それで変わる部分って恐らく戦車で敵戦車に対抗する必要性位だと思うのよ
無人化が進んでも歩兵がいる以上は盾となる存在は相変わらず必要だし、歩兵の要請ですぐさま火力支援を提供出来て(しかもそれは安価である方がいい)、しかも天候や地形に左右されずに移動できる戦闘車両というのは求められ続けるから(UAVは結局悪天候の時がネックなので)
まぁ、対戦車戦を重視しなくてもよくなったので機関砲に耐えられる程度まで装甲は軽量化してAPSを備えた車両になる可能性は十分に考えられるよね(でも今度はそれを潰すための能力を持った車両が台頭してきて、今度はそれに耐えられる装甲を持った車両が出来てry
勿論、それを次世代に適合した新戦車(あるいは軽戦車)と呼ぶか、単に装軌装甲車と呼ぶかは人次第だと思うけどね
次期MBTが次期IFVベースに落ち着く可能性は無人機脅威でむしろ高まったと思う。
プーマIFVがいわば既存系IFVの最終形態でその次の世代だな。
アルマータ系はMBTがメインでIFVは車体が前後逆で無茶しまくりだから除外w
戦艦の場合、火力投射な役割を空母&艦載機に奪われ、補助戦力としては高コスト過ぎて退場したと解釈しています。
戦車の場合、戦車の役割を誰がどう役割分担していくのですかね?
対戦車を想定したドローンだと中型の自爆型ドローンか、対戦車ミサイルを搭載した大型のドローンになるかな
自立型だったり衛星経由操縦だと単純な電波妨害じゃ無効化難しいだろうし、小型ドローンと違ってある程度の強度もあるから、自走式対空車両を随伴させるのが無難な気がする
お手頃価格のドローンに、戦闘車両をホイホイされては、先端技術が無駄になり戦争に負ける。
議会の要求は当たり前だが、最近のペンタゴンはチグハグ感が強い。内部で暗闘しているのか?
思うに、昔からそういうのはあったけど
情報ソースが増えたのと、現在進行形でニュースを追ってるから”最近の”に感じるだけかもしれない
簡単に思い浮かぶのがAPSで半球状に普遍的なミサイルやロケットを迎撃するか機銃をCIWS化する位じゃないかな。どちらにしても両方積むとコストや重量、消費電力問題出てくるから、どちらかを選択する事になるんじゃないかな。個人的には一番潰しきくのは攻守両方使えるCIWSだと思うけど。
こうして有人兵器は駆逐されてターミネーターの世界に近づくのであった、いやネタじゃなくてマジで
某核戦争後の世界のゲームみたいに
パワーアーマーと自立歩行ロボットに取ってかわられるかもな
戦車の生き残れない戦場では、パワードアーマー(パワードスーツのこと?)はともかく自立歩行ロボはもっと生き残れないよ・・・
敵が多すぎると言っても、生身の歩兵(武装勢力)から見れば、真っ先に潰したいのが装甲戦闘車輌なわけで
その中でも強大な攻撃力と機動性と防御力を兼ね備えた戦場での厄介ものがMBTなんだから、だからこそ様々
な対抗手段が生み出されている。
特にMBTは存在自体で、それだけの対抗努力を相手に強いてるって事なんだ
もし「戦場での生存性に疑問がある」「費用対効果に見合わない」からMBTや甲戦闘車輌を削減しましょって
なったら、もっとも利するのは、もはやそれらへの対抗努力をしなくても良い相手側って事になる
しかし現実的に米海兵隊はSAWからIARに転換を進めて分隊火力の分散化で目立つ上に足遅いSAW手に狙いを集中させず火力の残存性を高めようとしてる。
MBTの予算でAPCをIFVに格上げしたほうがええんとちゃう?
マリンコの場合はACVだけどこれにストライカー2と同じMCT30を搭載する話は実際あるし、これがあるからM1廃止もなされたんだろうなとは思う。
ようは戦車砲の必然性ではないか?陸軍MGS廃止もだが。
陸軍の話するのに海兵隊の例を出してもどうかなとは思うわ。IAR擁護派って海兵隊周辺だけだし、陸軍はそんなこと思ってなくてNGSW導入に向けて動いているわけだし。陸さんは継続した射撃が出来る射程が長い支援火器が欲しいから組織による考え方の違いやな。どっちが良いかなんて実際のレポートとかを見るにどっちもある意味で正解であるとしか感じなかった。
陸軍のMGSに関して言うなら元々が歩兵携行ロケット弾の延長線上の使い方しか想定したなかったからコスト増でドローンかミサイル使った方がマシって状況になれば退役もやむ無しだろう。後、用途が被るであろうMPF推進も要因だと思う。
MPFはSBCT配備ではなく機械化されない空挺と軽歩兵のBCT向けだぞ。
SBCTのMGSはMCT30搭載の新型ストライカーで代替される。
ちなみに陸軍がカービンをIAR化する可能性と次世代新火器が成功する可能性って正直半々じゃないの?
カービンをIAR化はしないでしょ、それはマークスマンライフルの領分だし。
成功するかしないかに関しては改良が必要か、必要な場合は的確な改良がされるかってだけの話よ。それはミニミだろうがM4だろうが変わらないし。
どこまで行ってもコスパでしょ
高価すぎるものに、そこそこの手間の対抗手段で対処されるなら
無いほうがいいに決まってる
そのコスパも想定される戦場次第でどうとでも変わるけどな
M1A2ひとつとっても、政治的思惑があるにせよポーランドは平原でロシア軍と対峙するから250輌爆買いしたし、島嶼部で中国軍と対峙するから米海兵隊は廃止を決定したし
戦車が無くなるとすればコスパで履帯を上回るものが出てきた時だな
戦車は重くできる(うろ覚え)というのを見て成程と思いました。
兵器のコスパは、1億円掛けたら2億円の敵を潰せるよみたいな?
ちなみに、欧州通常戦力条約だと戦車に装軌、装輪の違いは関係ないそうです。
戦車の上空周辺にアンチドローンシステム構築してミニガンかGAU-19載っけたUGVを随伴させたら意外とイける気がする
・・・87式改の可能性が微レ存・・・?
・・・一から新しく計画した方が早くて安いか・・・w
砲塔の代わりにイージスシステム載せてファランクス載せりゃ良くね?
※電力やレーダー出力、重量とか全く考えてません。
イージスみたいな広域多目標探知・誘導システムは要らんが陸上ファランクスならあるわな
トラックに載せたのがあったな。
対戦車攻撃という観点で考えた場合
対戦車ミサイルないし誘導爆弾のバリエーションが増えた、程度の意味しかなくない?
戦車を撃破できるレベルの火力を持つドローンは比較的大型で補足しやすい航空機タイプか、マルチコプタータイプでも総重量10〜20kgになるわけで
> 保護しなければならない敵の攻撃が多すぎて、この先戦場で生き残れるのか不安になってくる
について今更改めて言う必要があることとは思えない
IM-SHORADの砲塔をBradleyやAMPVに載せてお茶を濁しそうな予感が。
Trophyは公式だと360度、上方向もカバーできることになっているので、M1はTrophyを標準装備化すれば少なくとも武装ドローンからのATGMによる攻撃からは身は守れるでしょ。
リンク
無人機に捕捉された時点で本来はアレだけどこの場合の脅威は要するに上面含む全周囲で自爆無人機含む対戦車ミサイルに耐弾しろって事だろうな。
自爆徘徊型は終末速度が激ノロなのでAPSにミニガン連動するとCRAMモドキになるかも。
空中発射ミサイルはもっと早いので上面はハードキルAPSや反応装甲の複合といった所か。
しかし何れも自立画像誘導だと砲塔狙いなのでもはや砲塔が有人であること自体が問題ではないか。
昔から言われてる戦車不要論とは何が違うんだろう?
UAVの種類次第では既存の打ちっぱなしATM(トップアタック可能)乗せて使うようなことも余裕だし、何より米軍がこの20年ドローンに乗せて撃ちまくったヘルファイアミサイルは元々対戦車ミサイルだしな。経空脅威に晒される機会が増えるし、空軍力では的確に防げないですよって話なのでここに来て突然危機感に苛まれるのも仕方ない。
ただ、コンタークトみたいな受動的防御ならともかく、対空砲塔を各車両に乗せるような能動的防御が本当に能率的なのかは疑問だなぁ。どうせ戦車って単機で運用しないし、見越し範囲を超えて戦車分隊が展開することもないから数両ごとに1両の対空自走砲をつけるとかでもいいような。アメリカが対空自走砲分野の研究投資をしてこなかったので技術的に空白があるので仕方なくというのは分かるが