米陸軍が採用を予定しているトラック搭載型の155mm榴弾砲に世界中の企業が手を挙げる中、日本の19式装輪自走155mmりゅう弾砲も手を挙げるのではないかと米メディアが期待している。
参考:U.S. Army mobile howitzer shoot-off participants emerge
錚々たるトラック搭載型の155mm榴弾砲が参加や関心を表明している米陸軍の実射試験
米陸軍は既存の155mm牽引式榴弾砲を更新するため機動性、致死性、生存性の3点が優れている自走式の155mm榴弾砲を求めており、2021年にアリゾナ州ユマ試験場で実施する実射試験に参加できる企業と榴弾砲を募集中で、この実射試験に英国のBAEシステムズ、イスラエルのエルビットシステムズ、セルビアのユーゴインポートが参加することが決定した。

出典:Stridsvagn122 / CC BY-SA 4.0 155mm自走榴弾砲「アーチャー」
自動装填装置付き52口径155mm榴弾砲を備えた「アーチャー」を参加させるBAEシステムズによれば「アーチャーは通常3~4人の兵士で運用を行うのだが自動装填装置のおかげて1人でも全ての操作を行うことが出来る」と主張しており「車輌停止から30秒以内に射撃を開始して3分以内に搭載した21発の砲弾を全て発射することができる」と自動装填装置がもたらすメリットをアピールしているが、アーチャーは調達コストが高価(推定1輌450万ドル以上)なのが難点だ。
半自動装填装置付き52口径155mm榴弾砲を備えた「ATMOS」を参加させるエルビットシステムズによれば「ATMOSは分解することなく米空軍のC-17で輸送することができ、30秒で射撃を終え射点を変更するシュート・アンド・スクートにも対応しているためロシアなどのハイエンドの敵に対して非常に有効だ」と主張しており、さらにATMOSが採用している火器管制システムは柔軟なカスタマイズに対応できるため米陸軍が使用しているシステムに統合が容易で、仮に採用されれば米国国内で製造を行うと「痒い所に手の届く」ポイントを抑えたアピールを行なっている。
自動装填装置付き52口径155mm榴弾砲を備えた「ノーラ B-52」を参加させるユーゴインポートによれば「ノーラは継続したアップグレードを施しているおり、完全な自動装填装置とシュート・アンド・スクートに対応しているので米陸軍の注目を集めることは間違いない」と主張した。

出典:Photo by Maj. W. Chris Clyne, 41st Infantry Brigade Combat Team Public Affairs 簡易自走榴弾砲「ブルータス」
この他にもフランスのネクスター(半自動装填装置付のカエサル)と米国のAMゼネラル(簡易自走榴弾砲のブルータス)が実射試験への関心を公式に表明しており、米メディアのDefense Newsは「韓国のハンファや日本の三菱も実射試験に参加してくるかもしれない」と期待しており、米陸軍が来年実施するテストはトラック搭載型155mm榴弾砲の「世界一」を決める大会と言っても良さそうだ。
ただ韓国に当該兵器はなく日本の「19式装輪自走155mmりゅう弾砲」は三菱重工ではなく日本製鋼所製なので、この辺りの扱いは非常に雑なのが笑えるが本当に日本製鋼所が米陸軍の実射試験に参加する気があるのなら19式に米陸軍が提供する155mm榴弾砲「M777」の砲身を統合する必要があるため、早めに手を挙げないと改修作業と実射試験に参加する車輌の輸送手続きが間に合わなくなってしまう。
因みに実射試験の結果に基づき採用が決まった自走式155mm榴弾砲は米陸軍の要求に応じて改修を行い、2023年度の第1四半期までに量産型を引き渡す必要があるらしい。
関連記事:BAEシステムズ、米陸軍に装輪型の155mm自走榴弾砲「アーチャー」を提案
※アイキャッチ画像の出典:防衛装備庁 19式装輪自走155mmりゅう弾砲
よし、いいぞ 頑張れ!
輸出できないとしても、こういった試みを受けて経験を積み将来へつなげていくことが大事だと思うので、頑張ってほしいと思います。
頑張ろう日本!
最初は失敗も多いだろうが、少しでも経験を積み重ねましょう…
日本企業にはやる気も当事者意識も無いので、当然参加は無いだろうな
半自動装填装置付き52口径155mm榴弾砲を備えた「ATMOS
↑なかなかに英国面を装備した砲撃システムのデザインだな。アンバランスに見えるが砲身と装填部の重量が釣り合っているんだろう。
パンジャドラムも今再設計するなら、重量ジャイロを中心に備えた一輪タイプにすれば使えたと思う。
パンジャンドラムって基本的には魚雷やロケット砲の陸上版の1プロトタイプでしかなくて
兵器としてのコンセプト自体はそれほど間違ってはいないと思うんだよね。
戦時中故に技術が全く追いついてなかった物を実戦投入しちゃったから伝説と化してるだけで。
英国面英国面とバカにするけど理論も技術も今ほど完成してない段階で
様々な独自のアイデアを打ち出し、完成にまで持ってった事は
決して悪い事じゃないと思うんだ。
むしろ日本にはその発想力とバイタリティが欲しい。
技術は日本が提供すれば良い。
そんなこんなで「日本のテンペストへの緩い参加」を願ってたんだけどなぁ…。脱線失礼。
M777の砲身統合しなきゃならんのは在庫と共通化の都合だっけ?
M777の砲身って39口径だろ……
ここに挙げられた装輪自走砲は皆52口径の砲身を備えるというのに、共通化の為とはいえ態々スペックダウンするのはどうなのよと?
在庫は全部一緒 155mm M107榴弾。
大砲の口径は砲の長さなんで、39口径は短く、飛距離と正確性が少し落ちる。
なぜか牽引式M198 155mm榴弾砲を、本当の牽引式 M777と自走装輪式の牽引式!?で更新なので、牽引式らしく39口径と訳の分からないことを言ってる。
自分で書いてて気づいたけど、今回のって牽引式自走砲を乗せるトラクターの募集じゃないか?
M777と合体、分離できればなお良し。
それなら、19式の車体って書いてないけど三菱?ハンファもトラクターぐらいあるよね?って感じか。
三菱自動車って今それ系の車体作ってましたっけ?
19式の車体はMANトラック社製
でも微妙
米軍仕様に適合させた場合の価格的な折り合いはどうなるのよ
当て馬は嫌よ
他国との性能が客観的にわかるし経験のため参加しよう
採用の見込みが少ないのに、五名以上を張り付かせる人件費、1000万以上はしそうな事務費、億越えしそうな改修費用を出すわけない。
政府が、人を含めて肩代わりするか、アメリカ側が、改修費を出してくれる方式ならいいけど、改修なしでいける自走砲が参加するんじゃあね。
アメリカ政府が、一社限定で打診する方式なら双方コスト安なんだが、GEとかBAEに訴えられるんだろうな。
たかだか1億じゃないか。民間のシステムだってコンペ~概要書作成で数億なんだが。当然正式発注に至れば取り返せるし、そうなる確率を徐々にあげていかないと輸出なんて永劫無理だよ
日本製鋼「あ、エアコンはオプション装備です」
米軍「Oh、ジャパニーズシャチクSPG」
日本製鋼「19式だよ、でもベース車両はドイツ製のトラックだよ」
米軍「ミツビシジャナインデスカ、ザンネンナー」
せっかくだから巡航ミサイル迎撃したっていう例の対空砲弾撃たせてくれ
核砲弾の方がロマン度が高いですぜ(下素顔
参加しないんじゃないかな。
うちの国って陸戦装備は一切売りに出してないでしょ。
ブルータス、お前もか…
笑った
もし参加する場合、ウチの自走砲はどういう点がセールスポイントなんだ?
詳しい人おしえて
舗装路面からも射撃が出来る
装軌式の自走砲と比べて軽量で、路上での速度は速く安価である(生存性は劣るが)。
遠隔地に早急に展開したい場合にも装輪式のほうが有利。
同様の理由で中国も装輪式の155mm榴弾砲を開発し大量生産している(PCL-181)。
トラック搭載型の自走155mm榴弾砲の競合において、19式装輪自走155mm榴弾砲のセールスポイントがそれなの?
うん。
19式の性能って諸外国の装輪型自走榴弾砲と比べても特段凄くないしね。
カエサル 155mm自走榴弾砲の後追いみたいな存在だし。
19式とカエサルだったら普通にカエサルが選ばれると思う。
昨夜のテレビでいわく
射撃時にアウトリガーなど無くても止まっただけで撃てる
90度の横向き射撃でもそれは変わらず横転などしない… とあったが…
他国のもそうなのだろうか… ?
カズレーザーが質問してましたね。
19式は駐鋤(アウトリガー)内に榴弾砲の操作盤があるので、止まっただけでは撃てないはずですが…。
あと、19式の旋回角度は左右45度程度なので、90度の横向き射撃は厳しいと思います。
嘘なのか本当なのか良く分かりませんが。
正面戦力でもなければ航空優性に寄与しない砲兵戦力。ロケット車両や大口径迫撃砲でもない「155㎜」と言う代名詞が売り名だけ。どう見てもお値段が張る日本製なんで見向きもしないし、開発元も他国へ売ろうとは考えてないと思う。
富士の総火演で稼働した物を見た事があるが、射撃をした場面は無かった。そもそも完成しているのかさえ怪しい出来だと感じた。
そもそも特教隊が採用したての兵器をテストする所なんだが…どう扱うか検討中なのにホイホイ人前で撃つわけ無いでしょ。
あんな布テントみたいなところに隊員乗せる車輌を米軍が買うわけ無いでしょ、ていうか量産型もあれでやる訳?
19式装輪自走155mmりゅう弾砲はFH-70の後継榴弾砲なので、むしろ生存性や利便性は向上しているが。
アメリカは装軌式のM109A7自走砲(約30t)とM777榴弾砲しかないので、興味を持っても不思議ではないけどね。
現状のFH70引っ張ってる幌付きトラックの荷台だって同じじゃん?
移動の際に道交法であの座席での乗車が許可されるのかはなんとも微妙だとは思うが。
仮に輸出仕様作るなら車両ごと変えるかも知れないけどそこまでして売り込みはしないんじゃないかな。
任務中の自衛隊車両は道交法の適用除外のはすだけど
今回はあくまで
実射試験に参加できる企業と榴弾砲の募集で
採用が決まった自走式155mm榴弾砲は米陸軍の要求に応じて改修を行い、・・・
となってるんだから、
要求されているのは車体と砲システムの取り回しの性能であって
実射テスト時点で布テントかどうかなんて米軍のテスト項目に入ってないだろうし
採用した上で米軍側で防弾性等の不満があれば改修するだけの話だと思う
まあでも兵器の見栄えって重要ではあるから、もし応募するんならM777の適合改修ついでにその辺もやっとけとは思うけど
コンペに名を挙げてる装輪自走砲は皆52口径だけど、M777に合わせなきゃいけないって事は砲としてはスペックダウンするのか?
ちゃんと読んでください、私が言ってるのは運転席後部にある防弾性皆無の布テントの事です。幾ら予算無いからってあんなところに押し込められて移動させられる隊員の気持ち考えたら生存性向上してるなんて言えます?
間違えてますね。これ
ひとつ上にコメしたかったのでは?
ちゃんと読んだうえで、FH-70と比べたら遥かに生存性は向上していると言ってますよ。
FH-70は射撃後の迅速な陣地変換が不可能でしたが、19式は射撃後の迅速な陣地変換が可能なので、生存性はFH-70より向上しております。
また、19式が搭載している榴弾砲はFH-70より砲身長が長いので、より遠距離から射撃ができて生存性の向上に繋がっております。
いや、ぶら下げる所が間違ってるという指摘なのでわ
誤りを指摘してるのは『にわかミリオタ』さん。
「ちゃんと読んでください」と述べた匿名の人とは別人かと。
「ちゃんと読んだうえで」の匿名の人は、上の枝の続きで「ちゃんと読んでください」の人の主張に反論しているように見えます。
> ちゃんと読んでください
これは盛大なブーメラン
アーチャーって全自動装填はいいけどエクスカリバー運用出来るのかな?
生産体制を考えると無理じゃないかな(特に根拠のないもやっとした感想)
タイミング良く今日、カズレーザーの自衛隊潜入テレビ番
組で出てきました。
>日本の「19式装輪自走155mmりゅう弾砲」は三菱重工ではなく日本製鋼所製なので、
英wikiの19式の記事だと
>Manufacturer
>Mitsubishi Heavy Industries/Japan Steel Works
ってなってるのでもしかしたらこれが原因な可能性が微レ存
19式に乗らさせてもらったけど、目の前の鉄板しか見えなかった… と言ってましたね (笑)
他にも大宮の化学防護隊に行ったり
東富士の着弾観測地に行って、砲弾の炸裂を目の前で見ていたり……
あっ………
つける場所がずれていた…
カズレーザーのに …
だったのにすみません……
youtubeで検索しても撃ってるところ見たことないんだけど本当に動くの?
リンク
防衛装備庁陸上装備研究所広報ビデオ(令和2年版)
この動画の1:45秒の所で撃ってますよ、普通の大砲がトラックになっている為コストダウンが重視されている可能性大ですね。
まだ、10両程度しか生産してないからね
参加したものの、よもやケチョンケチョンに評価されるのを怖れるのは日本側だろw
米軍は実戦の組織だから、なあなあの甘い評価とかあり得ないし
知りたいけど知りたくない、微妙な好奇心
問題点洗い出してくれるのなら、それはそれで構わないかと。
でもイギリスで決まってそう。
セルビアの企業が米軍のトライアルに参加するとは時間がたったんですね
換装しないと参加の資格無いのか
試験は換装しなくてもいいけど、合格したら2年と10日で、量産1号機納入なんで、試験参加用紙と改修は同時にやるよう。
米「でもお高いんでしょう?」日「はい!」米「……はい?」
これも海外製の台車か。砲は国産だけど… 防衛予算増額って言うけど、
ホンとに国産兵器の研究開発に予算回してんの!?