ウクライナ軍の戦車指揮官は「エイブラムスの分厚い装甲や設計思想は素晴らしいが上部は無防備のままで対策が必要だ」「エイブラムスも他の戦車と同様に上部装甲が薄すぎる」「米軍はMavic3Tなどの偵察ドローンやFPVドローンがもたらす脅威を理解していない」と警告した。
参考:Ukrainian M1 Abrams Commander Talks Tank’s Major Vulnerabilities, Advantages In Combat
エイブラムスの弱点は全ての戦車に共通する脆弱性で、不格好でも砲塔上部にコープゲージとERAを追加しなければならない
台湾は2019年に発注したM1エイブラムス(M1A2/SEPv3の劣化ウラン装甲を輸出向け装甲に変更したM1A2T)の第一陣を今月15日に受け取ったが、Defense Newsの取材に応じた台湾人アナリストは「大量の老朽化したM60A3やM48Hを更新するには全く足りない。ウクライナで猛威を振るう無人機や徘徊型弾薬に対抗するため直ぐにでもエイブラムスを改良する必要がある。戦車自体への投資で得られる利益が減少しているため、資金をドローン、対戦車ミサイル、軽装甲車輌などの装備に回すべきだ」と述べ、台湾軍に対しても「将来の戦争についてよく考え、重量級の戦車を取得するという方針を改めて欲しい」と訴えた。
Russian telegram channels posted videos of fiber optic cable FPV strikes on a Ukrainian Abrams tank in Kursk oblast last week. Aside from a concussion, the crew survived without injury and made it back to friendly lines. @KofmanMichael and I spoke to the commander of the tank… pic.twitter.com/piqapqvVMv
— Rob Lee (@RALee85) December 19, 2024
さらにロシア人は光ファイバー方式のFPVドローンでウクライナ軍のAbramsを破壊する様子を公開、この件について外交政策研究所のロブ・リー氏は非常に興味深い証言を公開しており、第47機械化旅団の戦車指揮官は「エイブラムスの分厚い装甲や設計思想は素晴らしいが上部は無防備のままで対策が必要だ」「米軍はMavic3Tなどの偵察ドローンやFPVドローンがもたらす脅威を理解していない」と指摘し、米軍は戦車を保護するため速やかに行動すべきだと助言している。
“光ファイバー方式のFPVドローンで攻撃されたのは第47機械化旅団の戦車だ。あのエイブラムスはFPVドローンの攻撃を2回しか受けていないが、先週故障したエイブラムスは4~6回の直撃弾を受けても全員が生き残り負傷者もいなかった。攻撃を受けたエイブラムスは独自のコープゲージを備え、オリジナルよりも多くのERA=爆発反応装甲を装着していた。我々は過去の被弾状況を分析してERAの配置を独自に設計した。これこそが何発もの同時攻撃から生き延びている理由だ”
One of the most epic turret tosses by a Russian tank, presumably T-90M https://t.co/4OX7d4V9jQ pic.twitter.com/kPeKZFzYNW
— Special Kherson Cat 🐈🇺🇦 (@bayraktar_1love) November 23, 2024
“エイブラムスはTシリーズとは異なり弾薬と乗員が完全に分離されているため、乗員は攻撃を受けても生き残るチャンスがあるものの、砲塔上部にコープゲージとERAを追加しなければ生き残るチャンスはない。エイブラムスも他の戦車と同様に上部装甲が薄すぎるのでFPVドローンに対して極めて脆弱だ。逆にエイブラムスの利点は(上部以外の装甲が分厚いため)追加装甲と徹底したアプローチさえあれば悲惨な状況下でも乗員が生き残れる点だ”
“もし米国がオリジナルの劣化ウラン装甲とARATを提供してくれればエイブラムスの防御力はもっと高まると思うが、依然として砲塔上部は無防備なままなのでKontakt-1を追加する措置が必要になるだろう。米軍も戦車を保護するため速やかに行動すべきだ。戦場で直面する脅威を考慮するとエイブラムスの(上部)装甲は薄すぎて脆弱だ。我々の経験を取り入れて戦車を緊急に保護すべきだ。エイブラムスの重量はERAの追加で2トン~3トン増加することになるが大きな問題はない”
Regarding the training he received from US instructors:
“Well, we got a luxurious shooting practice (around 100 rounds fired by each gunner) and some good overall knowledge about the tank.
But. The American instructors AND military were completely unaware of the modern…
— Rob Lee (@RALee85) December 19, 2024
この戦車指揮官は米国人教官から受けた訓練についても「豪華な射撃訓練と戦車に関する幅広い知識を得ることが出来たものの、米国人教官や米軍は現代の戦場で直面する脅威に全く気づいていなかった。そして今も気づいていない。例えばロシア人がサーマルカメラ搭載の偵察ドローンで我々を夜間追跡できることにショックを受けていた。彼らは我々に『(エイブラムスのサーマルカメラが)夜間戦闘でロシア軍よりも優位性を発揮する』と教えていたからだ。彼らはFPVドローンが戦場にもたらす脅威を全く理解していない」とも述べているが、これは米軍に限った話ではない。
ウクライナメディア=Ukrainska Pravdaの記事を見失ったのでソースは提示できないが、スペインに派遣されたウクライナ人志願兵は「こんな訓練内容では(ドローンが監視する)戦場で生き残ることができない」と改善を訴えたものの、スペイン人教官は「(自分達が学んできた)訓練プログラムを変更することはできない」と拒否したという話で、如何にNATO加盟国の訓練プログラムがドローンの活用や脅威に非対応かを、第三者を通じて伝えられる教訓は「身を持って体験した経験」ではないため中々反映されない現実を物語っている。

出典:Президента России
北朝鮮のロシア派兵についても様々な意見があるが、米WARZONEは「多くの北朝鮮兵が死ぬかもしれないものの、甚大な人的損失から生じる教訓は第三者を通じて伝えられる教訓とは価値が異なる。戦場で苦労して学んだことは北朝鮮軍の強化に生かされるだろう」と指摘したことがある。
“北朝鮮の本格的な戦争体験は75年前のもので世界各地の限定的な紛争に兵士を派遣しているものの、北朝鮮軍の訓練に対する取り組みの成果は韓国軍と比べてかなり低い。韓米で実施する大規模で実戦を想定した演習は北朝鮮軍の取り組みに比べて遥かに高度だ。だからこそ北朝鮮軍にとってロシア軍との共同訓練、スタンドオフ兵器、自爆型ドローン、電子戦、暗視・熱光学を駆使する戦い慣れた敵との本格的な交戦は貴重な経験になるだろう”
“これは多くの北朝鮮兵が死ぬことを意味する。もしロシア軍が北朝鮮兵を肉弾戦に使用するのであれば多くの死傷者を出すことになるかもしれないが、それこそが問題なのだ。血の代償を支払うことになっても実戦から得られる学習曲線の勾配は急で、この経験は必ず文書化される可能性が高い。残酷かもしれないが「戦場での甚大な人的損失から生じる教訓」は第三者を通じて伝えられる教訓とは価値が異なり、北朝鮮兵が戦場で苦労して学んだこと、戦闘経験が豊富なロシア軍兵士から学んだことは戦闘教義、訓練、兵器開発に生かされるはずだ”
“ロシア側も北朝鮮軍の取り組みを何らかの形で支援しているだろう。現代戦の現実を直接理解するため多くの自国民を犠牲にすることはリスクの高い取り組みだが、今回はそれが現実のものになってる。北朝鮮兵をロシア軍に組み込めば言語、考え方、装備の必要性から厄介者になるかもしれない。大量の逃亡も発生するかもしれない。それでも北朝鮮軍が戦場から得られる利益には何の影響もない。どれだけひどい目にあったとしても朝鮮半島に類似した戦場から貴重な教訓を持って立ち去るはずだ。これにロシアの資金、技術、情報、エネルギーが加われば北朝鮮軍はより強力で恐ろしいものになるはずだ”
要するに「聞いた話」と「自らの体験」とでは得られる情報の質と量が異なり「手痛い失敗を経験するほうが現代戦の現実を早く理解できる」と言ったところだが、これを西側諸国が真似るのは不可能だろう。
関連記事:北朝鮮のロシア派兵、ひどい目にあっても得られる利益に変わりはない
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※アイキャッチ画像の出典:117 окрема механізована бригада
>>エイブラムスはTシリーズとは異なり弾薬と乗員が完全に分離されているため、乗員は攻撃を受けても生き残るチャンスがあるものの
基礎設計が優秀だったのは不幸中の幸いだ。爆発反応装甲やケージ装甲の追加など大した費用も技術も必要ないのだから、速やかに改修を施すべきだ。実際改修済みのエイブラムスは乗員を完璧に保護できていると当のウクライナ人が報告してくれているのだから。
自衛隊も他人事では無い。アメリカは最悪自国の戦車数百台がドローンでぶっ壊されても、まだまだ在庫があるので全然立て直しが効くが、自衛隊の場合初戦で数百台ぶっ壊されたらその時点で戦車が払底してしまう。島国が大規模陸戦に巻き込まれることはないにせよ、せめて西部方面戦車隊の10式くらいは改修してほしい。
日本は、10式戦車の2023年生産量は10台の規模感なんですよね…
専守防衛の初動で、破壊されれば早期補充は仰る通り無理ですね。
(10式戦車 Wiki)
だからこそ自衛隊も戦車の保管を始めた訳で
防衛省、退役装備を長期保管へ 継戦能力強化、74式戦車対象―概算要求
リンク
10式戦車に納屋つけなきゃ(錯乱)
そもそも上部装甲がドローン攻撃に耐えられるレベルの装甲車両自体が存在しないと思います。
まずドローンに攻撃される想定での設計から始めないと。
だだっ広い平野で戦うのに戦車は必須でもあり鴨でもあり…難しい立ち位置。ウクライナの東部戦線では戦車兵にはなりたくない。ところかわって日本の地形では航空攻撃の脅威はやや落ちるか?とも思ったが、見つけさえすればドローンがむしろ効果的に扱えたりするのだろうか。通常の航空攻撃より索敵や攻撃チャンス自体は増えそうだが弾頭を木々の下にいる戦車にうまく届けられるかどうかだろうが。
確かアメリカは、対ドローン用のトロフィーシステムを開発中だったかと思いますが、、
実際、車載用の対ドローンEW(電波妨害)も効果の程は聞こえてきませんね。。
例外的に上部装甲を厚くとっているStrv122も普通にドローンで撃破されているので、装甲でどうこうできるもんじゃないと思うんですよね…
普通に屋根の設置やECM、上方にも対処できるAPSの装備くらいしか現状対策は無いんでないかと。
あれ圧倒的な航空優勢で使う戦車だからね砲塔上面のERAとかはあんま熱心じゃないでしょ
今ドローンのノウハウとかウクライナやロシアが一番持ってるんだから自分達でやれば
屋根にコンタクト1を付けるぐらい自分達で出来るでしょ。
記事にある通りウクライナは自分達で改造しているのだけど、米軍への忠告の意味で言っているのでは。
戦車の魅力は、優秀なエンジンと基本設計で、車輛としての汎用性が高いですからね。
ロシア亀戦車のように、ケージ・装甲強化・砲弾非搭載で弱点を除去、旧式戦車を上手に活用している事例があります。
エイブラムスが、クルスク・南部反転攻勢など撃破報告がありますから、どのように魔改造していくのか気になっています。
ジェトロがキーウの様子について、動画を出しているのでご興味のある方は。
(2:20~)コメント欄の皆様が仰っていた点で、男性の外出が気になっていましたが、地下鉄を中心に女性ばかり映っているのが分かりやすいですね。
キーウは物資が充分にあるうえに、10万円近くのワインも並んでおり、(5:10~)親子連れが綺麗な服装で食事を楽しんでいるのも分かります(日本人の庶民よりも豊かな感じしますね)。
(2024/12/19 【ウクライナ】首都キーウの今 2024 世界は今 -JETRO Global Eye Youtube)
今まで日本以外の各国が始めていない次世代戦車は機動性より上部装甲など生存性に全振りになる予感。
まぁ天板から徹甲弾はあまり降ってこないだろうから空間装甲で十分効果的だろうけど。随伴歩兵への影響も天板だけならなんとかならないかな?操縦席はともかく砲塔天板は車長が危険だろうか。なんにせよ化学エネルギー弾抱えたドローンの登場で元から脅威だった航空攻撃がさらにお手軽になった以上、対策は必須だが、主力戦車の重戦車化がとまらないな。主力戦車から重戦車と軽戦車に分かれる流れが来るのだろうか。
今回の記事の最初の写真のドローンの下部についてるコーキングもどきが成形炸薬弾と仮定した場合、貫通力は100mmから150mmといったところでしょうか。
ちょっと前の記事のゴムで覆う話が真実であれば、信管は鈍いのかもしれません。
30センチ程度の空間を持つゲージにアルファゲルのシートを被せると有効かもしれません。
ただアメリカあたりはそんな事するより、四六時中電子専用機を飛ばして対処しそうな気がします。
アンテナから見て144/430MHz帯を潰せば良いように思えます。
ロシアも陥った問題ですが、妨害電波を流せば流すだけ、自分達もドローンが使えなくなる。ドローンで戦場を認知できなくなるとまた別の問題が発生する…
そもそも戦車の脆弱な上部装甲を狙うトップアタック攻撃はWW2の頃から既に存在しました
(クラスター爆弾で小型のHEAT弾を上からばらまくとか、大口径機関砲を対地攻撃機に積んで
上空から狙い撃つとか)
冷戦期でも自己鍛造弾なども使われておりましたし、NLAWの様なダイレクトアタック (DA)
だけで無く目標直上で起爆するオーバーフライトップアタック (OTA)を狙う対戦車弾頭の存在
も珍しくはありません、ドローンアタック対策として今さら騒ぐほどの事かと思うのですが
それをここに来て大騒ぎ始めたのは、ウクライナでの実戦で次々と重装甲な戦車が安価な玩具
みたいな神風ドローンに撃破されるのを目の当りにしたからかな
頭では分っていても、いざ現実に事が起きないと、なかなか対策はしないものなのか
ロシア戦車のサンシェード装甲も世に画像が出た当初は嘲笑のネタにされましたが、もうバカに
する人もいませんしね
西側はロシアの鳥かご戦車や亀戦車を小馬鹿にしてたと記憶していますが
見てくれはともかく有効だと気づいたということなのでしょう。
西側(アメリカ)はイラク戦争の頃からスリット(鳥かご)装甲をストライカー装甲車に施していましたよ。
当時は、ドローンの脅威は無くもっぱらRPG(ロケット推進擲弾)対策で側面の周囲を囲うものでしたが。
そう言えばAMVXPに負けた機動装甲車も「リアクティブアーマーと鳥かご装甲付けれますよ」って言ってましたね
これを空に向けたら簡易的なドローン対策になるのかな?
10式はAPSとRWSでドローンを叩き落とす気でいるようですが
ロシア側は外装式のHEAT弾防御としては早くからERAが普及し、戦車は前側面に
びっしりと、ERAを貼れない後部にはスラット装甲を装着しています、BMPなどでは
砲塔側面にERAかスラット装甲の混載になっています
ロシア側でもスラット装甲を使ってはいますがHEAT対策としては伝統的にERA重視
ですね
対して西側戦車はERAの有効性は認めても爆発物を車体周囲に貼り付ける事による
周囲への加害性の問題から、より安全なスラット装甲をHEAT対策としては広く採用
して、今でもERAの採用は西側の戦闘車両では少ないですね
この辺りは互いのお国事情によるかと思います
未来の戦車は「レールガン搭載」「ハンペン2枚重ねたようなローシルエット」「乗員2名」とか言われてたけど
実際は、レールガンは艦艇運用でようやく動く(かもしれない)、シルエット小さくしようが戦場の可視化であんまり意味が無い、乗員は3~4人ぐらいがちょうど良い
こう言うのって当たらないモノですね
これからの戦車は「天井にも厚めの装甲」「飛んで来るドローンを叩き落とすため、最低でもRWSを1基、もしかしたらいっぱい」
「複雑化した戦場に対応するため、乗員はやっぱり3~4人、もしくは完全無人化で居なくなる」
ですかね、まぁ当たるかどうかは分からないですが
こういうのを含めてウクライナと西側が上手く情報共有出来たら本当にどちらにも利益があるんだけどね。ウクライナ上層部は情報を統括出来てないし、西側は所詮他人事扱いだしな…
宇政府や軍上層部から、西側の軍隊や軍需に事例の報告するのと(どれほど経験豊富とは言え)西側の訓練プログラムに参加した、一介の宇軍兵士が訓練教官に意見具申するのとでは重みが違いすぎる。軍と言うのは官僚組織の中でも一番柔軟な組織でもあるけど、流石に経験談だけで動けと言うのは酷…
ぼくの上部装甲も薄くなりそうです
山本七平の著書「一下級将校の見た帝国陸軍」によると、真珠湾攻撃から二年以上の後に陸軍予備士官学校で戦術ドクトリンを対ソ戦用から対米戦用に変更したと言われて愕然としたとあるが、昔も今も変化は遅いのだろう。
ダーウィンの進化論の通り、変化し続けないと滅びるということだね。
その辺の話は海軍にも残ってますね。
装甲の強化というより、もはや近距離防空専門の車両を随伴させて戦車部隊を保護させる必要があるのでは?軍艦におけるイージス艦のような
それはすでにソビエト/ロシアがやってるような・・・
とりあえずトップアタック相手にはERAを敷き詰めるか、鳥籠か、アクティブ防護で叩き落とすかだろうか。でも根本的にドローンの脅威と言うのはトップアタックで襲ってくる只それだけなのか?
47旅団の士官やスペインの宇兵士の発言を見ても、砲兵や徘徊爆弾、航空支援まで差配できるレベルの敵指揮官がドローン越しにリアルタイムで戦車を追尾出来る。それが一番の脅威では?ドローンを撃退出来ても次に何が飛んでくるか分かったもんじゃない。
個人的には戦車がドローンに対抗するには天板より寧ろレーダーみたいな認知能力を拡大すべきではないかと。ドローンに追尾されない為には、そのドローンを先に追尾する他ない。
何れだけ天板を厚く、ERAをベタ貼りして、アクティブ防護で叩き落としてもドローンは次から次に寄せてくる訳で、結局防護には限界があるし、対して敵指揮官は全くノーリスクで戦車を追尾出来るし、なんなら航空爆弾まで呼べる訳なので、防護を固めるだけでは問題の解決にはならないのでは?
敵ドローン数機に耐え、撃退するのは絶対に必要ですが、それ以上を求めるべきでもない。
動画のFPVドローンがコープゲージ装備の戦車に近づいて直前にどこにぶつけるかな。ヨシッここに決めた!ってやってるのが印象深いですね。
そうやってウロウロしてるドローンを、リモコンの機銃かショットガンで落とせないものか
NATOの兵士がウクライナ兵を訓練するのは逆だろうと常々思っていた。分列行進だの銃の取り扱いだの新兵の基礎訓練はできても歴戦のウクライナ兵や下級将校のほうがはるかに教官にふさわしいはずだ。過去、毛沢東は「軍の真価は血を流して見なければわからない。」と言った。現代でも同じことだ、北朝鮮軍がもしウクライナ戦争の実戦に参加しているなら重要な戦訓を得ることになるだろう。
日本も第一次大戦に参加したがヨーロッパには護衛艦隊を送り、中国のドイツ基地の青島とパラオ諸島、サイパンなどの南洋諸島を攻略したがヨーロッパの陸戦には派遣しなかった。それが軍と兵器の近代化の遅れに繋がり第二次大戦での敗北につながったという説があるが、大きな原因になったのは間違いないだろう。日本はヨーロッパの戦場を体験していれば近代化を図るか無謀と言われた開戦を避けたかもしれないからだ。日本軍はノモンハン事件でジューコフが指揮するソ連軍と対戦し敢闘したが敗北した。その敗戦は彼我を客観的に分析すれば大きな糧になるはずだだったが現場で力戦奮闘してソ連軍を苦しめた下級将校を敗戦の責任で自決させ、高級将校、参謀は責任を取らずうやむやにして封印してしまった。こんな軍が戦争に勝てるわけはない。
たまにテレビで見る自衛隊の元高官や研究者がウクライナ、米英、西側の戦時プロパガンダを鵜呑み、あるいは前提にしてとうとうと見当違いの解説している様には怒りを通り越して寒気がする。自衛隊も日本の防衛に本気で取り組む気があるのならば、ウクライナ戦争の現実を直視しておくべきだ。来るべき極東での軍事衝突も一旦始まれば短期戦など想定できないという事は肝に銘じておくべきだ。最大限の言葉でともに立ってくれるのだろうが米軍が参戦することもあり得ない。それを前提にしない戦略など机上の空論に過ぎない。台湾有事とか尖閣巡って一戦などという浅はかな妄想は捨てなければならない。
日本軍は第一次世界大戦から大いに学びを得て、あらゆる兵器の近代化に熱心に取り組んできましたが、結局戦術論の探求に興味を持てなかったため、場当たり的に新しげな兵器をコレクションするにとどまりそれをどう使うべきかまで考えが及びませんでした
あの戦争に負けた最大の要因は、200年の鎖国により世界から孤立していた大和民族の知識と経験の欠如です
1つ2つのifでなにか変化するかもという幻想はさっさと捨てましょう
あと「米軍が共に経ってくれないことを前提としない戦略などありえない」と声高に主張するあなたの戦略はどのようなものなのでしょうか
何言ってるんです。WWIからの学びがゼークトラインの突破やマレー電撃戦に繋がっているんです。火力戦に対応した砲兵組織なんかを学び損ねていますが、これは戦後各国も嫌がってさっさと解体してる以上仕方ないという物。つか鎖国にまで遠因を求めると実証しようが無いでしょう。
ですから、新兵器が必要だとは学んだけど、そういう使い方のことは学ばなかったと、そういう話ですよ
もうちょっと落ち着いて相手の意見を読んでください
大日本帝国は国家体制そのものに致命的な欠陥を抱えた失敗国家ですので、敗戦の理由を探るには江戸時代まで遡って国家の成立経緯を分析せねばなりません
数十年程度のifでは仮想戦記のネタぐらいしか作れませんよ
大村益次郎が死なず軍の薩長・長州による私物化を阻止できてたらねぇ
声高らかに失敗国家などと言えるのは後知恵で失敗だけを見ているからでは?何だって成功しかしないものはありませんよ。変革は今も昔もありましたよ。そもそも失敗国家とは何ぞや。具体的に非難できるほど確かな定義がありますか?
負けたのだから失敗だと言いたいのなら、そうかも知れませんがね。
中国の輸出用戦車(VT-4A1)は砲塔上部にERA、アクティブ防護システム、ドローンジャマー等を搭載していますね。
今年の珠海航空ショーでは多くの対ドローン兵器が公開されていたので、中国は第三者(ロシア)を通じて伝えられる教訓を必死に習得しているのが見受けられます。
ロシアとウクライナの戦闘の多くは陸上ですが
陸上戦闘になった時点で日本の敗北はほぼ確定ではないでしょうか。
海上と航空で劣勢のウクライナがいかにして黒海のロシアの海上優勢を覆したか
陸上戦に関する戦訓研究も必要ですが、こちらのほうも日本はNATOとは別に研究が必要かとかんがえます。
海軍兵力に乏しいウクライナができたことを
造船能力のある中国がより大規模に行える力を生かして長距離高速艇ドローンを大量生産してとか
ウクライナの事例をもとに、より対処が面倒な手を打ってくるかと思われます。
対艦ミサイル、潜水艦からの魚雷攻撃、自爆USVのスウォーム攻撃の同時飽和攻撃とかいくらイージス艦でも捌けないでしょうね。
もちろん中華イージスだって同じ立場ですけど。
亀戦車のノウハウを最初から設計に落とし込んでやると昔の駆逐戦車見たいの出てきそうなんだよな。
これからはMBT一本じゃなく昔みたいに細分化していくんでは無いだろうか
そもそも既に「移動可能な火力&防御拠点」としての戦車の歴史的存在価値が消滅しています。
両軍とも欲しがっているMavicT の”T” はthermal のT だと思いますが、これが完全に戦場のゲームチェンジャーとなっています。
すなわち,空中から戦車のエンジンと排熱が熱源として探知され。もはや車高なんて関係無くなってます。
そしてドローンにより精密誘導弾頭が任意の場所に命中する時代になり。これは本質的に正面とか上面がどうこういう話では無く。
「1箇所でも弱点があればそこを狙われる」ということなんですよ。
360度を守らねばならなくなり,しかも「今後ドローンの搭載量は必要に応じて増やすことが可能」ですから戦車に要求される防御性能は増加の一方です。
もう旧来型の戦車のコンセプトの延長上には戦車の未来は無いと断言可能な時期に来ていると言えますね。
>移動可能な火力&防御拠点
今まで通りの戦車の延長で行くなら、乗員の保護のために無人砲塔を採用し、戦車用イージスシステム(センサー、ジャミング、逆探知、APS、RWSを統合したもの)でドローンと対戦車ミサイルに対抗する。
防御力は諦め隠蔽と機動性を重視するのなら、ゴルフカートに迫撃砲を積んだものを火力支援に用いる。
車両の熱探知を避けるためにPHEV化(短時間なら電気のみで走れる)も必要になりそうです。
今は上部装甲でも、それを固めたらキャタピラ部、後部弾薬庫の隙間…と幾らでも弱点はあるし、FPV特有の機動力に掛かれば造作なく叩けるので、どこまで装甲を固めても解決にはならないんじゃないかな。つまり単純な装甲増強やERAは限界で、APVによる接近拒否か煙幕&回避機動で視野奪うかしかないのでは?
>甚大な人的損失から生じる教訓は第三者を通じて伝えられる教訓とは価値が異なる
たしかにそのとおりです
例えば1940年ごろの我が国、前線上がりのパイロットらが戦闘機開発に口を出した結果、海軍は深刻な格闘戦至上主義に罹患し、戦闘機開発についてむごたらしい迷走を重ね零戦の後継開発に失敗しました
教訓をマニュアルに落とし込むには、そうした血塗られた感情論によるノイズを除去し、第三者的の目による冷徹な分析に掛ける必要があります
陸軍はソビエトとの実戦でそこそこ現実的な運用を会得した訳で、実戦を経ないからこそ現場の怪しい理論に振り回されるんではないかな。実戦での数字統計ほど冷静で客観的な結果はないですよ。
堅牢だと思われているレオパルド2でさえ、砲塔上面装甲は何と20mmしかありません。
これでは小さな砲弾の破片ならともかく、装甲板を300mmほど貫徹するRPG-7の弾頭を用いたFPVドローン相手にはひとたまりも有りません。
そして西側戦車の特徴として砲塔後部のバスルに砲弾を収納し、防火隔壁で仕切った即応弾庫が有りますが、
その上部装甲板は砲弾誘爆時の爆発エネルギーを逃がすため、あえて薄く数ミリの鋼板で作られているため、上方からの攻撃には砲弾が剥き出し同然で大きな弱点になっています。
西側戦車は正面戦闘のみを重視し、大きく重く無駄の多い設計でありドローン戦においては全くの時代遅れと言わざるを得ません。
既存の東側戦車(Tシリーズ)もドローン戦においては全くの時代遅れだと思いますが…ERAは西側も開発していますし。
「西側戦車はTシリーズとは異なり弾薬と乗員が完全に分離されているため、乗員は攻撃を受けても生き残るチャンスがある」と本記事に書かれていますね。
ERAはロシアの方がはるかに昔から開発していて技術的優位がありますし、T-72B以降のシリーズはそもそも予備弾薬庫含め天板が装甲化されていてドローンの火力くらいではめったなことでは貫徹できません
確かにエイブラムスは弾薬庫が分離されていますが天板にはほとんど装甲がなく砲塔上面の広い面積でそれを晒していますから余裕で吹き飛びます
完全に分離されていようが装填時には隔壁を開けなければならないわけで、その時当たれば誘爆です
Tシリーズの弾薬庫、ドローンでもポンポン吹っ飛んでますよ
天板の装甲は断片防護が主でありHEAT弾のメタルジェットには無力です
アンタにはコメント返さないよ
話通じないし
ドローンで安価かつ簡単に無力化される程度の脆弱な兵器となった戦車そのものの有用性が問題となっており。操縦者の生残性が高くてもあまり意味がありません。
たとえこの瞬間にパイロットが100%生き残れる戦闘ヘリが開発されても戦場ではほとんど使われないだろうというのと同じですね。
確かに人間も高価な部品ですから保護されて再利用可能なのは重要なアピール点ですが、1台10億円の本体がバンバン破壊されてしまうのでは、完全にコスト負けして戦争になりません。
パイロットが死ぬとしても攻撃ヘリはめちゃめちゃ使われてるんで、パイロットが死なないとなれば全世界から引っ張りだこなのは間違いないですが
正直技術的な部分はあまり詳しくないうえで書きますが、
装甲車両の防護能力を高めるのはいいとして、例えば
装甲車両の上空を対ドローン迎撃用ドローンが旋回して
防護・デコイとする技術はどこまで進んでいるのでしょう?
平時の文明の質が戦時における勝敗を決するんでしょうけど、そもそも文化の有り様において、事なかれや日和見が横行している日本市民が勝てるはずがない。イスラエルやハマスがなんだかんだ”負けてない”のは日頃から焚き付けられてきた猛烈な信念があるからで、日本の歴史上彼らに比肩する信仰形態があるとしたら、日蓮宗か、国家神道か、そのくらいしかない。戦略や戦術が意味を成さないくらい裏切りや下克上があった歴史、資源の乏しさ、険しい山岳地帯と可住地の少なさなど、あらゆる意味において元来価値の低い国、それが日本。今、日本本土が戦場になるとしたら、近隣の大国に蹂躙され尽くして全滅 or 奴隷になって生き延びる、の2択以外ないよ。というか、東京で戦争したら敵国の同盟国で悲鳴が上がる程度には経済成長してるのだから、重要なのは”いかに戦争をけしかけないか”であって、”どうやって勝つか”ってことではない。日本がウクライナから学ぶべきことは軍事よりも政治。しいていうなら、ゲラシモフドクトリンに記述されうるような軍・政・民その他諸々を統合した観点。
エイブラムスの上部装甲が貧弱だとしても、事実そのものに注目するのでは埒があかない。米国の支援の質がどの程度のものか、また、自国で賄う改修のコストや技術基盤の方に注目した方が有益では?
日本のことを言えば。
10式に設定されている?らしい?、戦車上面の追加装甲の写真を見てみたいです。
それとも、現在、鋭意開発中?かな。
10式の場合は、車体が小さめなのですkぁら、重量増加も大きくはないのでは?。
あと、現状のAPSではドローン対策には不足でしょうから、戦車用のCIWSが必要では?。
砲塔上のM2重機を交換するような形で。
ドローンの方が安くて、かつ、ATGMなら1航過で終るのが、しつこく複数回狙われるし。
付きまとわれたら墜とさないわけにはいかないでしょうし。
随伴の対空車両とそれにつけるレーダーが重要になるんじゃあないですかね?
あと戦車部位の随伴比率も
随伴対空車両とレーダーで対処しろってことかな?
戦車自体には、対空散弾でも装備させて
遂にロシアは普通の自動車での突撃を開始したようですね。
費用対効果を考えたら、抜群に優れた発想ではないかと。効果があったバイク突撃と比較すれば、冷暖房完備な上にある程度物資運搬も可能です。何より、軍用の兵員輸送車や歩兵戦闘車より圧倒的に安価です。
先頭だけ重装甲の亀戦車で、後続車両は安価軽装甲というトレンドの最先端のように思えます。
>読者の皆さんは2025年をどのように予想しますか?
まだ一年終わっていませんが、管理人様にはまずお疲れさまでしたと言いたいです。
細かく変動するそれぞれの戦争・紛争地帯の動きを客観的に分析していただけたのは、とても貴重な体験でした。
時には取った取られたの応酬が重なり、マップの更新も大変だったのではないでしょうか。
また、管理人様の意図とは違った形で掲示板での意見の応酬が過熱するなど、管理運営するにも様々な悩みがあったと推察します。
いずれにせよ、ここのブログで得られる情報は、とても考え深く私たちが普段接している大手メディアからの情報を補完するものとして、これからも参考にさせていただければと存じます。
で、来年ですね。
ウクライナにしても、イスラエルにしてもやはりトランプが台風の目といったところでしょうか。
こんなにも人命が失われる事態も、大国の元首一人の意向で大きく影響が出るのはなんとも言えない気持ちですが、どんな思惑があるにせよ「もし」その一言で殺し合いが終わるならそれに越したことはないと思います
ロシアの継戦意思はとても高く、現在の対ウクライナ戦についてはたぶん「勝てる」とふんでアクセルを目いっぱいかけています。
それに対して、ウクライナは士気が低く瓦解寸前で踏みとどまっているようにも見えます。欧州も建前としては支援ありきの方針を崩していませんが、足元の結束は乱れるばかりですし、そもそも継戦しようにもその先のビジョンが描けないような状況に見えます。
それに引き換え、ロシアにとっては看過できない犠牲はありましたが、そのためにもこの戦争で得られるものをみすみす諦めるようなことはしないでしょう。
今はまだウクライナがギリギリ持ちこたえていますが、戦線のいたるところで限界が見えている状況を考えると、このウクライナ戦争に関しては、支援の行方が不透明な状況では、ウクライナがどこまで継戦意思を保ち続けることができるか、というところにかかってきているような気がします。