米国関連

AH-64に追加の弾薬庫を提供する無人機、UH-60の無人バージョンが登場

Boeingは13日に開幕したAUSAのイベントで「AH-64やCH-47などと協調可能なティルトローター無人機を開発中だ」と、Sikorskyも「ブラックホークファミリーに無人バージョンのS-70UAS/UHawkを追加する」と発表し、AUSAでも無人化分野の動きが大きな注目を集めている。

参考:Boeing drawing up new tiltrotor helo wingman
参考:Sikorsky’s new S70 UHawk is a Black Hawk, but without the pilot
参考:Sikorsky Converts BLACK HAWK® into U-Hawk™, A Battle-Ready Autonomous UAS

もう無人化技術を基盤としたシステムは色物市場ではなく、防衛分野の主力カテゴリーになるのは時間の問題だ

Boeingは13日に開幕したAUSAのイベントで「AH-64やCH-47などの有人ヘリコプターと協調可能なティルトローター無人機を開発中だ」「CxRと名付けられた無人機はAH-64の攻撃任務に追加のペイロードを提供し、ClRと名付けられた派生機はCH-47の輸送任務に追加のペイロードを提供する」「このティルトローター無人機の推定サイズは5,000ポンドから7,000ポンドで、1,000ポンドから2,000ポンドのペイロードを運搬できる可能性がある」と明かした。

出典:Boeing

要するに有人戦闘機に随伴して飛行可能な無人機戦闘機のヘリコプターバージョン、つまり有人ヘリコプターの能力追加や拡張を提供するティルトローター無人機を開発し、AH-64に追加の弾薬庫を提供したり、リスクの高い空域に先行して侵入したり、CH-47の輸送任務に追加の運搬能力を提供したり、リスクの高い地域への輸送任務を代替したりする存在という意味だ。

さらに興味深いのは「CxRとClRは最も成熟した既存技術のみで構成される」という点で、新規設計でも構成技術は実証済みのものを流用し、来年には暫定的な検証機の飛行が予定されているらしい。

SikorskyもAUSAのイベントで「ブラックホークファミリーに新たなシステムを追加する」「当社の自律システム=MATRIXテクノロジーを用いてブラックホークをS-70UAS/UHawkに変更する」「UHawkのプロトタイプは2026年に初飛行を予定している」「このプロトタイプは陸軍が処分を進めているUH-60Lを買い取って製造された」「我々はUH-60Lのフロントエンドを完全に再設計してクラムシェルドアとランプを組み込んだ」「UHawkは前方からUGVを搭載することも出来るし、機体後部には40基~50基の空中発射効果(空中発射型無人機のこと)を収納することも出来る」と発表。

コックピットを排除したUHawkは有人タイプのブラックホークよりも貨物スペースが25%拡張され、無人車輌のHunter WOLFを分解することなく搭載でき、JMICの運搬量が2基から4基に拡張され、HIMARSポッドやNSMも搭載でき、追加の燃料タンクを搭載すれば無給油で約3,000kmもしくは最大14時間の滞空時間を確保できる。

出典:Sikorsky

さらにUHawkはタブレットを使用したオペレーターが制御し、任務の座標を設定するだけでMATRIXシステムが自律的に飛行計画を自動生成し、UHawkを目的地まで安全に誘導するため、ブラックホークの運用に欠かせなかったパイロットが必要なくなるらしい。

どれだけの資金が無人機分野に流れ込んでいるのかは不明だが、無人化技術を基盤としたシステムは成長が確実視される分野で、既存の弾薬・砲弾企業もドローン・徘徊型弾薬分野に続々と新規参入を果たしているため、もう色物市場ではなく防衛分野の主力カテゴリーになるのは時間の問題だろう。

関連記事:徘徊型弾薬は成長市場、Aero VironmentがSwitchblade400を発表

 

※アイキャッチ画像の出典:Sikorsky

徘徊型弾薬は成長市場、Aero VironmentがSwitchblade400を発表前のページ

PrSM生産拡大のためATACMS生産中止が現実味、独企業は生産移管を希望次のページ

関連記事

  1. 米国関連

    米軍がウクライナから学んだ重要な教訓、戦いにおける人間の重要性

    米ディフェンスメディアのBreakingDefenseは11日、米軍の…

  2. 米国関連

    米ミサイル防衛局、現在の弾道ミサイルは速球ではなくスライダーやカーブだ

    米ミサイル防衛局のコリンズ長官は「もう真っ直ぐ高速で飛んでくるだけの弾…

  3. 米国関連

    失敗が許されないボーイング、米空軍向けに製造したF-15EXの初飛行に成功

    ボーイングは今月2日、米空軍向けに製造したF-15EXのプロトタイプ1…

  4. 米国関連

    バイデン大統領、計80億ドルのウクライナ支援とJSOW提供を発表

    バイデン政権は25日に「大統領権限経由による3.75億ドル相当のウクラ…

  5. 米国関連

    米国防当局、ロシア軍の戦死者は最大6,000人で負傷者はその3倍になる

    米CNNは10日、国防当局者がロシア軍の戦死者数について「新たに5,0…

コメント

  • コメント (15)

  • トラックバックは利用できません。

    • 通りすがり
    • 2025年 10月 14日

    案としてはいいと思うけどUH-60のフロントランプドアはなんか絵面が気持ち悪いな

    17
      • 山田さん
      • 2025年 10月 14日

      画像を見て、フェイスハガーと言う言葉が脳裏をよぎりました(笑)
      無人化したことで搭乗員が減り、その分ペイロードが増えと言うのは結構なのですが、地上の方達の負担はむしろ増加しそうですよね。
      その辺りをケアする手段(運搬用UGVとかパワードアーマーとか)として、どんなものが出てくるのかが楽しみです。

      9
      • elmoelmo
      • 2025年 10月 14日

      ノコギリクワガタみたいですよねw

      7
      • daishi
      • 2025年 10月 15日

      私も同意です。
      ・無人だから操縦席を貨物搬入・搬出口に使える
      ・その分ペイロードが増える
      とロッキードの写真は示していて、理性的にはこのアピールは正しい、と納得いくのですが感覚的に違和感を覚えますね。

    • 無印
    • 2025年 10月 14日

    「ファイヤーミラー展開、ゴジラの前へ」
    「了解、ファイヤーミラー、セットオン」

    24
    • まめ
    • 2025年 10月 14日

    人手不足な日本が一番開発しなきゃいけないやつ

    20
    • ニーモーター
    • 2025年 10月 14日

    のっぺらぼうは不気味なんで目なり顔なり描いたら可愛くなりそう

    14
      • 通りすがりの素人さん
      • 2025年 10月 14日

      シャークティースとかペイントすると、なんとなく強そう。

      2
        • とある帝國臣民
        • 2025年 10月 15日

        (´・ω・`)とか(*´Д`)とか(^ρ^)みたいな顔を描きたい。

        5
      • 2025年 10月 14日

      その可愛いお顔がバックリと割れてしまうのでは?

      7
    • イーロンマスク
    • 2025年 10月 14日

    ファンネルが当たり前になるとはな
    長生きはするもんじゃわい

    6
    • T.T
    • 2025年 10月 14日

    もうAHは辞めて、OHにUHVを管制させれば良い感じ。
    しかし、流石にUHawkには命を預けたくないな。貨物だけなら良いけど、人は乗せたくない。

    •  
    • 2025年 10月 14日

    汎用ヘリの規模なら無人機こそ二重反転ローターが良さそうな気もするけど、コストや導入難易度を考えると従来型のヘリに落ち着いちゃうのかな

    1
    • 気ヴォ鳥栖の新人教師
    • 2025年 10月 14日

    名前はウルトラホーク、見た目と無人機である点はスーパーX2!
    外人の皆さんが真面目な考察をしてるのに、日本のミリオタはみんなスーパーX2って言ってる

    7
    • 荒川の渡り鳥
    • 2025年 10月 14日

    今週のビックリドッキリメカ・・・・
    今思えばあれってドローンだな。

    5

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. 中国関連

    中国、量産中の052DL型駆逐艦が進水間近、055型駆逐艦7番艦が初期作戦能力を…
  2. 欧州関連

    アルメニア首相、ナゴルノ・カラバフはアゼル領と認識しながら口を噤んだ
  3. 中東アフリカ関連

    アラブ首長国連邦のEDGE、IDEX2023で無人戦闘機「Jeniah」を披露
  4. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  5. 欧州関連

    トルコのBAYKAR、KızılelmaとAkinciによる編隊飛行を飛行を披露…
PAGE TOP