米国関連

米海兵隊の海外展開が困難、艦艇の維持・建造費用を戦費に転用したのが原因

米軍の水陸両用戦力は艦艇の稼働率低下で海外展開が困難になっており、海兵隊のスミス総司令官は「艦艇の維持・建造に充てられるべき資金がイラクとアフガニスタンの戦費に回されたのが原因」と訴え、Defense Newsはインガルス造船所と現代重工業の提携による変革に期待感を示した。

参考:Top Marine’s deployment plans face familiar wrinkle: Inert Navy ships

現代重工業がインガルス造船所に持ち込むデジタル造船技術に期待がかかっている

米国は約20年間に及ぶイラクとアフガニスタンでの戦いに能力と資金を集中させたため、大国間の戦い必要な能力開発や調達、大規模な戦力維持や保守に資金が供給されなくなり、空軍の戦闘機戦力のサイズは冷戦時代(4,556機→2,176機)の半分に落ち込み、物理的なサイズ縮小を戦闘効率が高い第5世代戦闘機でカバーしようとしたが、F-22の調達数は750機から187機に削減され、F-35の調達ペースも予定していた水準を大幅に下回る上、戦力構成の80%以上を占めるA-10、F-15C/D、F-16C/D、F-15Eの平均機齢も40年以上で維持コストが右肩上がりだ。

出典:Mitchell Institute for Aerospace Studies

ミッチェル航空宇宙研究所は2023年6月に発表した報告書の中で「戦闘機の多くが計画された耐用年数を過ぎている。機体が古くなればなるほど必要な整備と部品交換が増加し、その影響でパイロットの飛行時間が減少するため中国空軍のパイロットは米空軍のパイロットよりも飛行時間が長い」「持続可能な20年のリフレッシュレートを達成するには最低でも戦闘機を毎年109機(2024年は72機)購入する必要がある」と訴えたものの、これを実行にするには追加の資金が必要で「この深刻さを国民に理解させるには大きな戦争で負ける必要があるのかもしれない」と指摘したことがある。

海軍の状況も同じで、冷戦終結により「ソ連」という戦略的脅威を失ってしまったため存在意義を再構築する必要に迫られ「沿海域戦闘艦計画」と「ズムウォルト駆逐艦計画」を推進したが、どちらも開発遅延と計画通りに機能しないものが出来上がり、海軍は540億ドルもの資金と10年以上の時間を失い「アーレイ・バーク級駆逐艦の調達を再開する」という遠回りを経験したが、この失敗はフォード級空母でも再現され、ギルディ作戦部長は2021年「フォード級空母に23もの新しい技術を詰め込んだことは海軍にとって繰り返すことの出来ない過ちだった」と指摘。

出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Maxwell Orlosky

ギルディ作戦部長は「今後のプラットフォーム開発において新技術の導入はもっと慎重なアプローチをとる必要があり、1隻に追加する新しい技術は2つまでにして事前の陸上テストを徹底することが望ましい」と戒めたが、コンステレーション級フリゲートでも「ベース設計を極力弄らない」という方針を変更して大幅な設計変更を要求し、建造計画の遅延、計画外の重量増、将来のアップグレードを受け入れる重量的余裕を失うという失敗を犯してしまう。

大西洋海域を管轄するコードル大将も2023年1月「私は防衛産業界に対して寛容ではない。COVID‑19やサプライチェーンといった問題もどうでもいい。ただSM-6や魚雷をスケージュール通りに納品して欲しいだけだ。我々は10隻の潜水艦を発注したのに手元に届いたのは6隻だけだ。残りの4隻はどこに消えたのか、私の部隊は既に潜水艦が不足している」「現在19隻の潜水艦が整備中か整備待ちの状態で、もし全ての作業がスケジュール通りに行われていれば潜水艦艦隊の戦力は9隻も増えていた」と怒りを爆発させたが、これは民需ではなく軍需に依存した米造船産業界への資金供給を怠ったことにも原因ある。

出典:U.S. Navy Photo by Seaman Trevor Welsh

海兵隊の水陸両用作戦能力も海軍の揚陸能力備えた艦艇に依存しているため困難に直面しており、海兵隊は海兵遠征部隊と水陸両用戦隊を統合した水陸両用即応集団(ARGMEU)を東海岸、西海岸、沖縄に1つづつ配備するため、80%以上の即応性を備えた31隻の水陸両用艦艇を必要としているものの実際の即応性は50%台で、海兵隊のスミス総司令官は「艦艇の維持と新造船の建造に充てられるべき資金がイラクとアフガニスタンの戦費に回されたのが原因」「3つの即応集団は最低限のプレゼンスで本当は5つ以上の即応集団が必要」と訴えた。

米政府説明責任局も2024年に発表した報告書の中で「水陸両用艦艇の稼働率は平均46%(2011年~2020年)だった」「艦艇の準備問題が原因でボクサーとアメリカの即応集団は2024年の訓練に参加出来なかった」「ある艦艇はメンテナンス問題で12年間も実戦配備されていなかった」「少なくとも水陸両用艦艇31隻の要件を維持するためには艦艇全体が耐用年数を越えて任務に就く必要がある」と指摘し、これは「後継艦建造を怠ったため設計寿命を越えて現行の水陸両用艦艇を運用しなければならない」という意味で、これにメンテナンス問題も加わるため艦艇の信頼性は非常に疑問視されている。

出典:U.S. Navy photo courtesy of HII by Derek Fountain/Released

最も信頼性が疑問視されているのは40年間の耐用年数に近づきつつあるワスプ級で、これを更新するためインガルス造船所で建造されているのがアメリカ級だ。

Defense Newsは海兵隊の問題について「即応集団の展開計画はおなじみの難題に直面している」「主な障害は水陸両用艦艇の運用状況がニーズを満たしていないため」「これを正常な展開スケジュールに戻すには助けが必要になるだろう」「インガルス造船所が韓国の現代重工業と提携して艦艇建造を強化することで合意した」「インガルス造船所は提携発表に際し『現代重工業とベストプラクティスを共有することで高品質な船舶納入を加速させる真の可能性をもたらすと信じている』と述べた」と指摘。

出典:Ingalls Shipbuilding

要するに現代重工業がインガルス造船所に持ち込むデジタル造船技術に期待がかかっているという意味で、今回の提携で非効率な建造・メンテナンスアプローチが改善されれば海軍と海兵隊の双方にとって福音になるかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典:U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class James Finney

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コメント

  • コメント (33)

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    • イーロンマスク
    • 2025年 4月 09日

    トランプさんは今経済戦争で忙しいからね
    何なら予算減らされる可能性高いんじゃない?

    18
      •  
      • 2025年 4月 10日

      昨今の経済政策の転換はロシアに対するアメリカの敗戦を受けての調整、つまり自由貿易によって空洞化し続けた工業力の国内回帰を促す動きであり、その目標は軍事力の回復です
      もはや軍事力に繋がらない経済活動の優先順位は高くなく、そして経済戦争はいかに軍事力を担保する工業力を養うかが争われる時代になりました
      それを見落とし経済は経済、軍事は軍事で考えるから分析が的外れになるんですよ

      13
    • 2025年 4月 09日

    記事を読む限り、技術や技能だの、人材だので解決できる問題と思い難い
    ちなみに、1939年ごろのアメリカ陸軍もライフルが足らないからホウキを装甲車や戦車がないのでトラックを演習で使っていた、徴兵もできないので兵士は肥満体だらけだった
    当時も民需優先で兵器は不足していた
    軍事演習では大統領列車の線路上にダイナマイトを置き忘れたことも

    23
    • ランニング
    • 2025年 4月 09日

    毎回思うけどアメリカの造船業って本当中国に立ち向かえない所か外国の支援無しじゃまともに艦艇を適切な予算とスケジュール通りに作る事すら出来ないのは何故なんだろうね?
    コンステレーション級みたいな艦艇なんて日本ですら設計から就役まで5年程度で完成するってのに。

    35
      • 2025年 4月 09日

      成果給なのか、時給なのかの影響では?
      単純な時給制なら時間をかければかけるほど給与が増える
      特に、ソフトウェア、システムエンジニアの給与評価が気になる所

      4
      • 匿名さん
      • 2025年 4月 10日

      私の知る限り、以下の理由と思います。
      ・アメリカで造船業は衰退産業
      ・軍事予算が不十分で、企業も設備投資しない
      ・技術をもった労働者が少なくなり、新たな雇用もセキュリティチェックなどで増やしにくい

      あと、日本は造船業では世界有数の規模がある。瀬戸内海には海事クラスターもあるから、日中韓レベルが高いだけ。

      34
        •  
        • 2025年 4月 10日

        >日本は造船業では世界有数の規模がある

        ちょっと古い資料ですが、3年前の2022年の世界造船シェアで日本の企業は、以下の通りでした(カッコ内は、市場シェア)。これで、世界有数の規模があると言われてもねぇ。

        _8位・今治造船(1.69%)
        12位・常石造船(0.75%)
        13位・川崎重工(0.36%)
        14位・三菱造船(0.24%)

        日本の造船会社は、中韓だけでなく、アメリカ(5.68%)やイタリア(3.45%)の企業よりも実は小さいんだよね。

        3
          • ブルーピーコック
          • 2025年 4月 11日

          2023年の国土交通省の資料『船舶産業を取り巻く現状』という資料の2ページ目で建造量国別シェアのグラフが出てるんですが、そのグラフだと日本のシェアが17%、欧州が1%とあるんですが。それはどこが出した資料ですか?

          5
            • ブルーピーコック
            • 2025年 4月 11日

            追記すると今年1月の海事新聞の記事でも『新造船の建造量の世界シェアは昨年、中国が50%の大台を突破した。韓国は同30%。これに対し、日本は同15%と大きく水を開けられた』とあるんですが、何か特定の船舶か事業の資料を参考にしていませんか?

            5
              •  
              • 2025年 4月 11日

              >何か特定の船舶か事業の資料を参考にしていませんか?

              ディールラボという業界分析サイトがありまして、その「造船業界の世界市場シェアの分析」というレポートがネタです。インターネットで検索してみてください。

              ちなみに、2023年の国別シェアでは、中国59%、韓国24%、その他17%となっています。日本は最早「その他」扱いです。w

              また、リインフォース(Reinforz Insight)が発表している、世界の造船会社として上場している企業の時価総額 TOP58では、日本企業は、名村造船所27位、内海造船所42位の2社しかランクインしていません。1位の企業と比べると名村造船所は、0.48%、内海造船所は、0.05%しか時価総額がなく、日本の造船会社がいかに小さいかお判りでしょう。

              1
                •  
                • 2025年 4月 11日

                国別世界シェアで日本が出てこないのは、皆さん納得がいかないと思うので、調べたところ、皆さんの愛読書であろう「世界の艦船」のサイトでは、以下の通りです。

                2023年ですが、中国51%、韓国26%、日本14%、その他9%だそうです。ネタ元によって、若干の違いがありますが、日本の世界シェアは、1割強といったところでしょう。

                いずれにせよ、この程度でコメ主の「日本は造船業では世界有数の規模がある」というのは自画自賛が過ぎますね。「中韓と”その他”」が実態ですよ。

                1
                  • 匿名さん
                  • 2025年 4月 12日

                  みんな厳しいね。
                  世界3位を世界有数と表現したら不味かったか。

                  欧米列強がまとまっても、その他9%に甘んじてるのと比べたら、日本は頑張ってると思うよ。

                  2
                  • ブルーピーコック
                  • 2025年 4月 12日

                  なんというか、相変わらずのようでなにより

                • ブルーピーコック
                • 2025年 4月 12日

                紹介されたサイトを見てきました。
                『船舶は、大きく民間向けの商船、漁船と軍需用の軍艦に分かれる』
                とあり、シェアが日本より上としたGDとフィンカンティエリは軍需寄りですよね。
                この記事で問題視されてるのは非効率な建造・メンテナンスアプローチの改善であり、それを日韓の技術導入でなんとかできないかだと思うんですが。シェアとか時価総額の話はメインではないかと思います。

                1
          • のののの
          • 2025年 4月 11日

          ジェネラルダイナミクスやハンティントンは原子炉扱うコスト込みだし、フィンカンティエリはイタリアと言うよりヨーロッパ代表だからな。
          国別の竣工トン数シェアでは日中韓以外は誤差扱い。
          まあ高付加価値な商売をしているとは言える。

          2
      • nachteule
      • 2025年 4月 10日

       ぶっちゃけ今の日本でも起きている人材不足による企業倒産みたいな物じゃないの?頭が良いとか何かに秀でた人材ならIT系とか金融系のより良いホワイトカラー職なんて幾らでもあるし、実際働いている人なら優秀な人(他人・自分含め)抜けたら職場環境崩壊するのを感じている人はかなり居ると思うけど。

       能力があれば給料に見合わない割を食う事なんてザラにある。余計な仕事も抱えているのに使えない奴のやらかしに対するカバーまで含まれたりしたら正直アホらしくもなる、転職して給料上がって負担も減るってならたいていの人はそうなるんじゃないの?

       上から下まで全体的にレベルが下がっていているなら、余裕がないのとやらかしも多くてそのカバーをするの悪循環とか有ると思う。それに納期の掛かる部材を駄目にすれば当然遅延とか有り得る訳で。

      9
      • dd4
      • 2025年 4月 10日

      日産がぼろぼろになってるのと同じようなものというか
      金融第一主義、収益第一主義になってるので、会社の利益より、株主に分配される利益が最優先化される
      上層部も、会社全体の利益でなく自分個人の利益を優先するようになり、(自分の業務以外には無関心もしくは配慮しない)場当たり的かつ無責任な仕事をするようになる
      当然、会社への投資は株主や上層部に還元されないので嫌われるので、人材の育成もしないし、設備への投資もしない
      何なら維持費も最低限に抑えられる

      13
      • 他の記事に書いてあったけど
      • 2025年 4月 10日

      プロジェクト自身は複雑になっているのに。
      プロジェクト管理や部品管理のitシステムが古いんだと思う。規模が小さくなりすぎて造船用itシステム導入コストは高いと思う。

      あと開発設計が製造に配慮出来ていないのかな?  

      3
    • Mr.R
    • 2025年 4月 09日

    過去形とはいえ世界最強の国家の姿か? これが……?

    28
    • たむごん
    • 2025年 4月 09日

    騙し騙しやってきて、本当にカツカツという感じですね。
    アメリカが、インド太平洋に集中したいのも、ボロボロだからだなと。

    日本も、民間の海自セクターの経営努力により不況を乗り越えられただけです。
    日本政府は役立ってないので、民間の経営努力が身を結ばなければ、海上自衛隊も大して変わらなかったのが現実ですね。

    44
    • 無印
    • 2025年 4月 09日

    ワスプ級が起工から就役まで3~4年だったのが、アメリカ級じゃ5年ぐらいかかってるんですよね
    このペースじゃワスプ級の老朽化に追い付かない…

    17
      • 他人事では無い
      • 2025年 4月 10日

      アメリカ級を韓国で建造して、そのまま韓国分も作るかもね。

      2
    • あああ
    • 2025年 4月 10日

    本当、張子の虎だ。

    8
    • かかお
    • 2025年 4月 10日

    記事にもあるけどテロとの戦いが米軍を完全に破壊した
    正規軍と戦うドクトリンが高コスト高精度低威力のテロ仕様に変化した。その間に中露はテロとの戦いは警察とかで対処した分軍は対アメリカとして合理化した結果が今の惨劇。
    核がなかったら一回は大戦争は起きてたかもね

    23
      • nachteule
      • 2025年 4月 10日

       国内情報機関と軍隊総動員した米国規模の対テロ作戦なんて中露はやってないから警察や軍以外の特殊部隊とかで済んでいるので比較して良い物なのか。

      1
    • 風読み
    • 2025年 4月 10日

    軍隊整備のための資金が戦費に使われたというのも確かにあるんでしょうけど、
    海軍の艦隊整備(特に新規設計の艦艇の建造遅れ)に関しては国内造船業の衰退が主要因でしょうね。
    LCS、ズムウォルト級、コンステレーション級と新規設計の艦艇を作ろうとするたびに迷走してますけど、
    その間も日中韓仏伊等の造船業が強い国では新規設計の艦艇を大きなトラブルなく定期的にリリース出来てますし。
    活況な日韓の造船業を見に来た米海軍長官がデジタル化に驚いたなんて言ってる記事を見ると
    技術革新から取り残された斜陽の海軍国の悲哀を感じます。
    核抑止を依存する同盟国としては通常戦力の維持が困難になったとしても原潜などの核戦力周りだけはしっかり維持してほしい(要はソ連、ロシア式の潜水艦特化型海軍への転換)です。

    16
    • 神田明(仮名)
    • 2025年 4月 10日

    >コンステレーション級フリゲートでも「ベース設計を極力弄らない」という方針を変更して大幅な設計変更を要求し

    これが大きな問題だと思います。
    「世界最強じゃなきゃヤダ」を改めないと、現代とインガルスが提携しても問題は解決出来ないのではないでしょうかね?

    27
    • 半分の軍事費の国から
    • 2025年 4月 10日

    日本も海兵隊を創設して、強襲揚陸潜水艦を‥当然、ミサイル原子力潜水艦の派生型で‥違う、災害派遣時に役立つのを優先で。

    4
    • 58式素人
    • 2025年 4月 10日

    要らない子扱いされているフリーダム級とインディペンデンス級
    の再生を考えてみては?、などと思います。合計で40隻近くはあるのでは。
    フリーダム級は、推進装置の構成の変更、または変速機を交換、で使えるかな?。
    ギヤボックスは日本で作れないかな?。似た精神方式のフネが海自にあったような。
    インディペンデンス級は構造補強が大規模に必要だろうから、赤道付近限定で使用で。
    そう考えると、南シナ海などでは使えそうな気がします。
    小さいフネに武装モリモリのロシア式で。海軍再建期間の暫定処置として。

    • ブルーピーコック
    • 2025年 4月 10日

    GDPに占める工業の割合が右肩下がりし続けたアメリカで、ヒュンダイやハンファが手を貸したところで、そう簡単に解決しないがな。設備と人に金をかけなきゃならんのに「デジタル造船技術〜!」とか言ってる時点で色々と透けて見えるし。
    Xでアメリカでは工員などのブルーカラーに差別や偏見があるみたいな話が直近であったけど、アメリカにも韓国や中国みたく肉体労働者は下に見られる風潮が蔓延ってるのかね。日本人にも3K仕事をそういう目で見ている人はいるけど、言ったら逆に非難されるだけマシなんだろうか。

    11
    • Natto
    • 2025年 4月 10日

    ワスプ タイムスリップしたらアダムス大尉「オレノ城ガ勝手二沈ンダ…」とかになりそう。

      • ブルーピーコック
      • 2025年 4月 10日

      うるせえスーパースタリオンぶつけんぞ(なお戦力差)

      1
    • DEEPBLUE
    • 2025年 4月 10日

    軍事費も減らすとか言い出しましたよね大統領・・・。F47みたいな一点豪華主義って事か

    1
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