米国関連

米海軍版CCA、空母で運用可能な無人戦闘機に関する仕様を発表

米空軍は無人戦闘機(CCA)の第1弾調達としてFQ-42AとFQ-44Aの正式採用を発表し、第2弾調達も昨年12月から本格的に動きだしている。米海軍も8月31日に情報提供依頼書を発行して海軍版CCAに関する仕様を公開し、この中で3年以内に空母適合性認定を獲得できるプロトタイプ2機を要求した。

参考:Request for Information (RFI) for Navy Collaborative Combat Aircraft Increment 1 Prototype Project
参考:GA-ASI Selected To Support U.S. Navy CCA Design Effort

米海軍が発行したRFIの回答期限は9月18日なので既存のCCA設計が潜在的な候補になると思われるが、空軍版CCAとは全く異なる設計が出てくる可能性もある

米空軍は協調戦闘機=Collaborative Combat Aircraftプログラムの第1弾調達(CCA Increment1)としてジェネラル・アトミックスのYFQ-42A ダーク・メルリン、アンドゥリルのYFQ-44A フューリーを選定し、YFQ-42Aは2025年8月に、YFQ-44Aは2025年10月に初飛行を果たした。

出典:U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Kristal Munguia

そして2026年6月「CCA Increment1に関して技術・製造開発(EMD)および生産契約をジェネラル・アトミックス(FQ-42A)およびアンドゥリル(FQ-44A)と締結した」「予定より4か月前倒しで締結されたこれらの契約はFQ-42およびFQ-44が厳格なミッション要件を満たし、本格的な製造段階に移行する準備が整っていることを意味している」と発表、第2弾調達も昨年12月から本格的に動きだしており、設計フェーズの競争には20社以上の産業界パートナーが参加する見込みだが、米海軍にはCCAの具体的な動きが観測されていない。

米海軍も空母にCCAを持ち込む方法を検討中で、このプログラムを担当しているスティーブン・テッドフォード少将も2024年4月「海軍版のCCAプログラムは初期段階にあり、F/A-18E/FやF-35Cの能力を拡張するのに必要な無人機のペイロード、センサー、ミッションシステムを研究中で実戦配備は2020年代後半を目標にしている」「我々が求めているのは数百時間の飛行が可能な機体で、最後は標的か武器(自爆型攻撃という意味)として消耗される」「この機体を30年間も維持するつもりはない」「1つだけ確かなことは取得コストが安価でなければならないという点だ」「最大でも1機あたり1,500万ドルでなければならない」と言及していた。

出典:Northrop Grumman

そして8月31日に海軍版CCA Increment1に関する情報提供依頼書(RFI)を発行し、この中で「フォード級空母およびニミッツ級空母からの発艦と着艦への対応」「精密着艦システムへの対応」「シーステート5までの条件下で発艦、飛行、着艦を含む運用能力」「武器は機内と機外に携行できる設計」「空母適合性試験飛行時には最大2500ポンドの兵器を機外に4発搭載できる能力」「3年以内に陸上での空母適合性認定を獲得できるプロトタイプを2機用意すること」「MQ-25で使用しているMD-5無人艦載機ミッション制御システムによって制御できること」「1機あたり目標価格は3,000万ドル」と要求した。

米海軍が発行したRFIの回答期限は9月18日なので既存のCCA設計=ジェネラル・アトミックスのFQ-42A、アンドゥリルのFQ-44A、ノースロップ・グラマンのYFQ-48A、クラトスのXQ-58A、ボーイングのMQ-28A、ロッキード・マーティンのVectis辺りが潜在的な候補になると思われるが、ジェネラル・アトミックスは海軍版CCAの概念設計開発を受注した際にはFQ-42Aとは異なるデザインのCCA、つまりGambit(ガンビット)シリーズのGambit5をイメージとして使用しているため、空軍版CCAとは全く異なる設計が出てくるかもしれない。

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※アイキャッチ画像の出典:General Atomics Aeronautical Systems, Inc

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コメント

  • コメント (8)

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    • ののの
    • 2026年 9月 01日

    ここでFQ-47ペガサス君をですね…

    5
    • ヘイワード枝
    • 2026年 9月 01日

    無人戦闘システムが強化発展するほどに既存有人戦闘システムに巨費を投じた、投じる国家にその必要性と既存組織構造の改変が問われる
    機体よりも人間の組織で無人機をどう位置づけ、どう使うか適した答えを持つ方が高い重要性を持つだろう
    金と同じで、マネージメントが重要になる

    2
    • 無印
    • 2026年 9月 02日

    ペガサスもったいなかったなぁ…
    これは何がダメだったんだろう

    3
      • ななし
      • 2026年 9月 03日

      日本で言ったら、X-2心神がなぜ量産化されなかったのかと言っているようなもの。

      X-47Bは先行量産機じゃなくて技術実証機だから、そのまま使える代物じゃない。

      ただ、量産試験機のX-47Cまでいかなかったのは議会の予算低減要求に屈したからで、空中給油機として何とか命脈を保つ方向へ転換した。

      1
    • ななし
    • 2026年 9月 02日

    例によってトランプが一夜でひっくり返しそう
    トランプ「有人戦闘機を作れ!!」

    3
    • 58式素人
    • 2026年 9月 02日

    海兵隊は、既に、XQ-58ヴァルキリーを選んでいるのでは?。
    課題の、降着装置内蔵の改造、も既に始めていたような?。
    「我々が求めているのは数百時間の飛行が可能な機体で、
    最後は標的か武器(自爆型攻撃という意味)として消耗される」
    であれば、十分では?。”完全”を求めず、”安価”を求めるなら、尚更では。
    米海軍は、再び、F-111(!)やF-35(?)みたいな”失敗”をするのかな?。
    戦闘機に比べれば、安価な争いになるだろうけれど。

    • daishi
    • 2026年 9月 02日

    F/A-18E/Fの現在の価格が7500万ドル、F-35Cが1.1億ドルくらい。AIM-120Dが100万ドル程度と言われています。
    RFIの3000万ドルは有人戦闘機の1/3程度の価格を想定していることになりますが、空軍が進めている機体のペイロードは判明している機体で1200ポンド程度で2500ポンドx4発のペイロードを持つ機体はないように見受けられました。

    F/A-18E/FやF-35Cビーストモードより少し上のペイロードを要求するとか無茶な気もしますが、海軍としては「無人戦闘機1機で有人戦闘機1機分以上の空飛ぶ武器庫がないと空母に載せた時の打撃力が足りない」と考えているのかもしれません。

    2
      • daishi
      • 2026年 9月 03日

      訂正です。
      約1万ポンドのペイロード:F/A-18E/F のブリングバックペイロード(空母に持ち帰ることができる量) とほぼ同等
      でした。

      F-35Cの着艦可能重量は機体込みで46,000ポンド、機体が34,500ポンドのため、残り11,500ポンドを燃料(最大約2万ポンド)と兵装で調整する必要があります。
      内装兵装5,000ポンドなら燃料6,500ポンド程度で燃料30%程度ですが、1万ポンドの外部兵装だと燃料1,500ポンドで10%未満となり、実際の運用ではやらないと思われます。

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