RYBARは「ロシア軍がアルテーモヴェ市内の大通りに到達した」と、DEEP STATEは「ロシア軍が二ューヨーク郊外、ポクロウシク方面のイワニフカ方向、セルヒウカ方向、ゼランヌ方向で前進した」と報告し、ドネツク州トレツク方面、二ューヨーク方面、ポクロウシク方面の状況悪化が止まらない。
参考:Мапу оновлено!
参考:Хроника специальной военной операции за 25 июля 2024 года
ロシア軍の前進が止まらないトレツク、二ューヨーク、ポクロウシク方面
ロシア人ミルブロガーが運営するRYBARはドネツク州トレツク方面について25日夜「ロシア軍がアルテーモヴェ市内のツェントラルナ通りに到達した」と報告、この報告が事実ならトレツク方面と二ューヨーク方面を接続する2本の主要道路の内、ピヴニチネ~アルテーモヴェ~ネリピフカを経由するルートは物理的に遮断されたことになる。
まだ二ューヨーク方面へのアクセスはトレツク市内からネリピフカを経由するルート、トレツク市内からシュチェルビニフカに抜けて川沿いに向かうルート、H20からスハ・バルカを経由するルートがあるものの、ロシア軍は二ューヨーク方面の西側面で支配地域を広げようとしている。
DEEP STATEは二ューヨーク方面について「ロシア軍がパンテレイモニフカ方向に支配地域を広げた」と報告、この方向のロシア軍がパンテレイモニフカ方向に進むのか、二ューヨークの西郊外にある森林地帯に向かうのかは不明だが、スハ・バルカを経由するルートまで約3kmしかない。
さらに言えばアルテーモヴェの西郊外にある変電所(現在のロシア軍支配地域から2km以内)を抑えられるとトレツク市内からネリピフカを経由するルートも物理的に遮断されるため、もしトレツク市内からシュチェルビニフカに抜けるルートだけになるとロシア軍は二ューヨークへの移動や補給を妨害しやすくなるだろう。
以上のこと加味するとトレツク方面のロシア軍がアルテーモヴェ市内から変電所に向かうこと、二ューヨーク方面のロシア軍がスハ・バルカ経由のルートに向かうことを阻止できるかどうかが、二ューヨークの運命を大きく左右するかもしれない。
DEEP STATEはポクロウシク方面について25日夕方「ロシア軍がイワニフカ方向に前進した」「ロシア軍がプロレスから線路沿いに前進した」「ロシア軍がヴォフチェの大半を支配している」「ロシア軍がノヴォセリフカ・ペルシャ集落で前進した」「高台陣地にとり残されていた第31旅団の兵士は包囲を突破して脱出することに成功した」と報告していたが、この方面の状況はますます悪化している。
DEEP STATEは約9時間後の25日夜「ロシア軍が高台陣地を占領した」「ロシア軍がイワニフカ方向に前進した」「ロシア軍がセルヒウカ方向に前進した」「ロシア軍がゼランヌ方向に線路沿いで前進した」と報告。

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ロシア軍はセルヒウカ集落の郊外に到達、線路沿いに前進するロシア軍もゼランヌまで約2.5kmの位置に迫っており、イワニフカ方向には再びロシア軍の大釜が形成されようとしている。ここまでロシア軍に突破を許すと今後何が起きるのか予測するのが難しいものの、仮にロシア軍がゼランヌ付近まで到達してO-0542を遮断すればノヴォセリフカ・ペルシャから高台方向への前進が容易になるだろう。
ウクライナ軍はイワニフカ、セルヒウカ、ゼランヌのラインでロシア軍の前進を止めないと「オチェレティネ方向に突破された以上の悲劇」を招くことになるなるかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
撤退する部隊と進撃する部隊が並走して、お互い手を出さないって描写がありますがそんな状況かもしれませんね
>線路沿いに前進するロシア軍もゼランヌまで約2.5kmの位置に迫っており
Googleマップで見たら線路沿いはずっと森になってるな。
ドローンから身を隠せる
線路沿いに進軍してくる事がわかっている(はず)なのに止められないってのがよくわからん話なのですよ
・止めるようにも火力で負けている
・止めようにも兵力が足りない
・止めようとしているけど押されている
・そもそも止めようとしていない
などなど思いつきますが、何が正解なのかがさっぱりわからない
一説には、ウクライナ軍が線路を境にして旅団の防衛分担を決めているので。線路沿いに来るロシア軍に対して、線路の右と左で連携が取れてないので効果的に防御出来ない,という話がありますね。ただのアネクドートかも知れませんが。
どちらかというと、ロシアがハルキウ奇襲で使ったスターリンクへのジャミングはかなり有効で、各戦線で使われていて。ウクライナ軍も新型の通信機で対抗しているが数が揃わず、部隊間の連携が非常に悪化している,という話の方が信憑性が高いですかね。
連携が取れていないというのが一番大きいのかな
他にも全てで劣勢だけど
まあ味方が陣地放棄してトンズラしたらそりゃ守れる
ものも守れない
>まあ味方が陣地放棄してトンズラしたらそりゃ守れる
ものも守れない
それ去年のウクライナの反転攻勢でウクライナが期待していたことだよね。
日本人義勇兵がブチ切れしてた
陣地にRPG一発撃たれただけでコロンビア人が一斉に逃亡したので集落が陥落したんだとか
碌に訓練もされていない老人を塹壕に押し込んで砲弾の餌としているんです。
彼らに死ぬまで戦えなんて言うのはそれこそ酷でしょう。
非難すべきはこの非道を行い続けているウクライナ政府にです。
勉強になります。
平地【高地】平地
上記のような地形の時に、【高地】に司令部を置けなければ、指揮統制が困難・分断されやすくなる事情があるのかもしれませんね。
普通に歩兵装備も弾薬も無い、経験値も足りないとかでは。迫撃砲一つとっても間接射撃なら照準の仕方は覚えないといけない。
銃の扱い一つとっても撃てればいいってもんじゃない。偵察の仕方、偽装の仕方、タコツボの掘り方、移動等の負担を軽くする方法とか色々叩き込まれて一人前。
後はローテーションなしでずっと戦いっぱなしも精神的に良くない。精神壊れている兵士とかは多いだろう、ここら辺のケア出来てないとヤケとか無気力で戦力として危ない。
Gangsta氏がXでウクライナ軍に相当な苦言を呈しているので、状況は深刻なのでしょう。
ずっと前進され続けてますけどどこかで食い止めるプランはあるのですかね?
前線が死にものぐるいで時間を稼いでくれているのに解決策が無いのだとしたら散っていった兵士が報われません。
まさに仰る通りです。
前線歩兵が、血で時間を稼いだわけですから、何をやってきたのか・何ができたのか問われてそうですね。
アウディーイウカが完全に地図が見切れてしまった…
結局ゼレンスキーラインは崩壊したのか?
第一ラインほとんど意味なかったよね?
アウディーイウカのすぐ西のベルディチ・セメニフカ
オリフィフカ・トネンコエにはウクライナの第一防衛線が
あって、そこはアウディーイウカ陥落後数週間持ち堪えたね
今ヴォブチャ川沿いの第二防衛線がゼレンスキーライン?
と言われていて(ヴォフチェ〜メジョフ〜skychne)、
北のヴォフチェが陥落して、後背地のゼランヌにロシアが迫り
危機的状況というところ
アウディーイウカ後方・陥落後、ウクライナ軍の主防衛線はどこに建設したのでしょうね。
ポクロウシク=ティミトロフが、野砲の射程内に入らない範囲に建設するのが、1つの考え方と思います。
ロシア軍の野砲・FPSドローン射程内に入れば、ウクライナ軍は対空火器をさらに下げる必要がでてきます。
滑空誘導爆弾が、前線地帯に振ってきやすくなるため厳しくなってしまいます。
ポクロウシク方面、ウクライナ軍どのくらいの余力があるのかでしょうか。
ハリコフでの攻勢に、兵力・武器弾薬を注力していてよいのか気になっています。
1週間後にならないと判らないけど、突破の可能性もあるな。縦深攻撃のミニ版か。
仰る通りですね、1週間くらい見ていけばば分かりそうな気がします。
地雷が甘いか切れた可能性もある。自陣だと思って、設置が甘いのかも。西側は地雷軽視だからな。
ロシアの地雷重視が、意味不明なくらい凄すぎますよね。
ウクライナ軍の南部攻勢、MLRSから地雷を大量投射して、歩戦分離をしかけている時に特に思いました。
対人地雷禁止条約、オタワ条約さっさと脱退すべきと考えています。
それはウクライナもヴレダルでやってました
どちらも、ソ連系統の軍隊ですからね。
ロシアがハリコフへ仕掛けたキツツキ作戦は
綺麗に決まった形になりましたね
ウクライナは、守るべき街の取捨選択が
これまで以上に重要になりますが
政治的判断で損切りができず
失敗を重ねてる感がある
ロシア軍は正念場ですね
これだけ優位な形で攻勢を開始出来たのは久しぶりですから、決定的な勝利につなげてほしいところです
小さな戦術的勝利では戦争は終わりません
しばらくぶりに記事を見てみたらなんかやばいことなってて草も生えない。
ウクライナの兵力ぐあいから見てロシアの春季攻勢は8月の末になっても止まらないな。あれだけプロパガンダ垂れ流されているウクライナ国内でも「領土を明け渡して停戦」との意見が増えていると聞きいた。xやyoutubeで見る限りキーウは他に比べてマシだがテレグラムをのぞくと郊外の方は「電気ない」「ガスない」「食料乏しい」で悲惨そのものだった。露軍がちびちび続けてきたインフラ攻撃の影響がどんどん「国民の戦意低下」という形で露呈してきたように思える。