ウクライナ戦況

ヴェリカノボシルカを巡る戦い、ロシア軍が市内に侵入して足場を築く

DEEP STATEは20日夜「クピャンスク方面のドヴォリチナ市内でロシア軍が支配地域を広げた」「ドネツク州のヴェリカノボシルカ市内にロシア軍が侵入した」と、ロシア人ミルブロガーは「ヴェリカノボシルカ市内に第110機械化旅団と大統領旅団の兵士が閉じ込められている」と報告した。

参考:Мапу оновлено
参考:Подготовка ВСУ к новому удару, успехи ВС РФ под Покровском и новые турецкие учения — итоги 20 января
参考:Обстановка в районе Великой Новоселки по состоянию на 20.01.2025 г.

確実に言えるのは「ヴェリカノボシルカ市内にウクライナ軍兵士が存在し、ここから退避するにはモクリ・ヤリー川を渡河しなければならない」という点のみ

DEEP STATEはクピャンスク方面ドヴォリチナ方向について今月10日「ロシア軍はオスキル川西岸に歩兵を送り込み続け、飽和させ、足場を強固にし、成功を拡大させている。無人機から逃れるためロシア人はドヴォリチナの家屋に隠れようとしているが、残念ながら同方向の戦力だけではドヴォリチナへの侵入を防ぐことも、オスキル川西岸の足場から敵を追い出すことも出来ない。この事態を収拾するための適切で組織的なプロセスが存在しないことも状況を悪化させている」と言及。

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さらに19日夜「ロシア軍がドヴォリチナのディブリフカ地区を占領した」「ロシア軍がドヴォリチナのラコヴォ地区を占領した」「ロシア軍がドヴォリチナ中心部の議会一帯を占領した」と報告していたが、20日夜も「ロシア軍がドヴォリチナのサフ二フカ地区を占領した」と報告し、もうロシア軍はドヴォリチナ中心部を含む集落の半分以上を支配下に収めてしまった。

ドヴォリチナ一帯はロシア軍が支配するオスキル川東岸よりも標高が高く、しかもロシア軍は小型ボートで川を渡河しているため重装備を持ち込めず、これと対峙するウクライナ軍は地形、補給、装備の面で圧倒的優位を有しているにも関わらず「ロシア軍に押されている」という現実は「戦いの主体が歩兵とドローンの組み合わせに移行している」「ロシア軍の投入戦力がウクライナ軍のドローンやドローンオペレーターの数を上回り対処能力が飽和している」と示唆し、どれだけ賢く立ち回っても物量で押し切られてしまうだろう。

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DEEP STATEはスバトボ方面ゼレベツ川沿いについて「ロシア軍がペルショトラヴネヴェ東郊外のポケットで支配地域を広げた」「グレーゾーンがナディア集落まで伸びた」と報告し、RYBARが報告するロシア軍支配地域に近づいた。

RYBARはナディアが交戦地域=グレーゾーンだとは評価していないものの、DEEP STATEは「ナディアが交戦地域に入った」と報告しているため、ロシア軍はナディア方向のポケットを潰しにかかっているのかもしれない。

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DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面東方向について「バラ二フカ西郊外にグレーゾーンが伸びた」と報告。

DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面西方向について「ロシア軍がソロナ川沿いで支配地域を広げた」と、RYBARは「ロシア軍がウスペニフカ方向に支配地域を広げた」「ロシア軍がポクロウシク炭鉱第2立坑を占領した」「ロシア軍がT-0406を物理的に遮断した」と報告。

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DEEP STATEは18日夜までに「T-0406と線路の物理的遮断」「ウダチネ集落内にあるポクロシク炭鉱第1立坑施設の喪失」「コトリーネ集落内にあるポクロシク炭鉱第2立坑施設の喪失」を報告し、RYBARも前2つを追認した格好だが、RYBARの評価だとロシア軍は第1立坑施設に届いていない。

DEEP STATEはクラホヴェ方面について「ロシア軍がスロヴヤンカ西郊外で前進した」「ウクライナ軍がゼレ二フカ集落内の陣地を奪還した」「グレーゾーンがT-0518沿いにバハティル方向へ伸びた」と、RYBARは「ロシア軍がペトロパヴリフカ西郊外で前進した」「ロシア軍がシェフチェンコ方向のポケットで前進した」「ロシア軍が貯水湖方向で前進した」「ロシア軍がヤンタルネ方向で前進した」と報告。

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ウクライナ軍はゼレ二フカの陣地を奪還したことでウラクリーに対する南からの圧力を軽減することができたが、ロズドルネ付近からバハティル方向にグレーゾーンが伸びており、ダクネ方向の後方は危うい状況が続いている。

DEEP STATEはヴェリカノボシルカ方面について「ロシア軍がヴェリカノボシルカ市内に侵入した」「ヴェリカノボシルカ市内の裁判所付近までグレーゾーンが広がった」と報告。

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ロシア人ミルブロガー(Воин DV)は「ヴェリカノボシルカ市内には第110機械化旅団と大統領旅団の兵士がいる。敵司令部は大統領旅団の退避を決定し、あらゆる手段でモクリ・ヤリー川の渡河を試みている。一方で第110機械化旅団の一般兵は司令部から見捨てられた」と述べているが、これは「大統領旅団だけ撤退が許可され自分達は見捨てられる」という手の心理戦かもしれない。

確実に言えるのは「全ての主要道路が遮断されたヴェリカノボシルカ市内にウクライナ軍兵士が存在し、ここから退避するにはモクリ・ヤリー川を渡河しなければならない」という点のみだが、仮に第110機械化旅団と大統領旅団の兵士がヴェリカノボシルカ市内にいたとしても、ウクライナ軍の構造上「2個旅団がまるまる街と共に包囲されている」ということは有りないため、街に留まる部隊の規模は最大でも大隊クラスだろう。

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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України

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コメント

    • 死守命令
    • 2025年 1月 21日

    大隊×2だと500-800人くらいですかね?
    相変わらず引き際がヘタだね

    25
    • 2025年 1月 21日

    渦中の第110機械化旅団ですが、興味深い記事を見つけたので情報共有します。

    110旅団旗下の大隊が先月12月14日に命令拒否事件をおこしたそうです。
    司令部からは森林帯2か所の防御と陣地構築を命じられましたが、指揮官が拒否し、同森林帯は翌日ロシア軍に占領されました。
    抗命に対して、先日の1月2日に裁判が行われましたが、内容がひどいです。

    命令を受けた大隊は、定員758名に対して隊員が314名しかおらず(充足率41%)、しかもそのうちの33人(10%)は訓練未修了の素人、また38人(12%)は医者の診断書付きで作戦行動に制限がついているような状態。
    しかも大隊長には準備期間が4日しか与えられなかったうえに、作戦前日の13日にはロシア軍の砲撃によって5名が行方不明になったことで部隊がパニック状態に陥り、一部が兵士が命令拒否する有様だったそうです。

    命令拒否ではなく、そもそも行動できる状態ではなかったと指揮官の少佐は訴えています。
    裁判官もさすがの惨状に、隊長の決定を支持し、命令拒否は無罪。
    旅団司令部を批判するという結果になったそうです。

    リンク
    全ての部隊がこうとは言えませんが、急速にヴェルカノボシルカの防御が崩れたのはある意味当然かもしれません。

    8
    • 現実主義者
    • 2025年 1月 21日

    重装備を捨てて川を渡るしか撤退の手段がなくなるまで粘る意味はあったのか疑問ですね。
    毎回のようにこのパターンで無駄に戦力を消耗させているだけでは前線の将兵が哀れです。

    36
      •     
      • 2025年 1月 21日

      重装備を捨てまくったロシア軍に対する巨大なブーメランになって痛い。けど人的資源の損失を抑えたからこそ、現在の反撃があるわけで。人的資源の方が貴重なんで良しとしましょう。

      12
        • toto
        • 2025年 1月 21日

        かつそれは、ロシアに重装備を自国のみで再生産、増産可能だからという前提がつきますね。
        NATOから援助してもらっている重装備を置いてウクライナ兵だけ逃げたら、援助してる側としては“人道的判断”だとしてもいい気分にはなれない。結局、逃げられるうちに重装備を持って逃げろということでしょうが。

        12
          • 帝国
          • 2025年 1月 21日

          >NATOから援助してもらっている重装備を置いてウクライナ兵だけ逃げたら、援助してる側としては“人道的判断”だとしてもいい気分にはなれない
           NATOの偉い人だったか、かつて対ウ援助について”兵器をあげるのはいいけれど、果たして使う人がまだいるのか?を考えるとどうですかね?”(兵隊がいないんだから無駄にしかならん)と言ってました。
           したがって、空身でも逃げてもらったほうが援助側は良いでしょうよ。
           まあ、本音は(1)負け戦への援助は早く止めたい(2)最後の一兵まで踏み止まって戦い露兵を道連れにしろ(3)長引かせるな。こちらはもう耐えきれない、でしょうけど。

          6
    • 2025年 1月 21日

    >戦いの主体が歩兵とドローンの組み合わせに移行している

    シルスキーがロシア軍の砲撃が減少したと言及したので支援者は遂に砲弾枯渇だと大喜びしてたけど、単にロシア軍の戦術が変化しただけだと思う。
    滑空爆弾やドローンを多用するようになってきて以前より火砲の依存度が下がった。

    51
      • 名無し
      • 2025年 1月 21日

      最前線から戦車や装甲車の姿が消えたから、戦車や装甲車が枯渇したんだ!ってのと同じでしょうね
      実際には最前線はウクライナのFPVドローンが猛威を奮っているから撃破リスクが高い戦車や装甲車を引っ込めたっていう話に過ぎなかったわけですが
      ヴェリカノボシルカのように包囲が完了した戦場や、半包囲してウクライナ軍の抵抗力が削がれた戦場では普通にまとまった数の装甲車両の姿が確認できています

      44
        • うくらいだ
        • 2025年 1月 21日

        確かに言われていましたね。
        ウクライナ兵士の以前の記事でバイクで分散してこられるより装甲車の方が楽という発言からも、より効果的な戦術に移行してその結果として装甲車や戦車の需要が相対的に下がっただけだと思いますね。
        その分のリソースはドローン供給量にそそがれていると考えるのすんなりいきます。

        34
          • 田舎者
          • 2025年 1月 21日

          ドローンはリソースとして小さいですし、既存設備の問題もあって、並行して装甲車両も砲弾もバンバン製造していると思います。

          一時的に引っ込めた分、必要とされる場面に向けて補充や在庫を増やしていると考える方が妥当ではないでしょうか?

          17
            • うくらいだ
            • 2025年 1月 22日

            あくまで相対的な話として比重がドローンによっているというだけですね。
            ただ、2023年には14万代で目標10倍を掲げており、裏付けるようにウ兵の話でもロシア軍がドローン数においても圧倒的な発言は節々に見られます。現場に設備投資や関わる人間の人件費、開発費なんかも考えればリソースとして小さいとは思えないですが、公表データがないのでなんとも。ただ、戦争始まって3年、戦車や装甲車がどの程度効果を表してるかよくわからない中で、必要以上に在庫は増やしたくないでしょう。

            2
          • Whiskey Dick
          • 2025年 1月 21日

          ドローン攻撃に対するリスク分散及び機動性・隠蔽性を考えると次世代の装甲車両は4~6人乗りのMRAP又は小型装軌車両にRWSを装備したものが良さそうです。また車両に有線ドローンを装備するのも流行るかもしれない、これを潜望鏡みたいに使って広い視野を実現できる。
          そして大火力は間接射撃若しくは航空機による遠距離攻撃が主流になる。高価な大火力兵器はなるべく安物ドローンに狩られないシロモノが望ましい。

          12
      •    
      • 2025年 1月 21日

      戦車の台数を争う時代では無くなったのかな?  今後の内戦とか非対称戦争とか大変そう。シリア軍も負けたし。
      西側は軍事費増やして、戦車買いまくっているよね。まぁf35が無双するから問題なしか。

      9
      • たむごん
      • 2025年 1月 21日

      仰る通りですね。

      2024年から進軍速度が上がっており、2025年も進軍を続けたり防衛線を破っているため、大勢は変わらないなと。

      15
    • 774
    • 2025年 1月 21日

    ウラクリーに陣地があってもバハティルとN15に圧力かけられたら補給線がアンドリイフカ西の道路だけになって付近一帯丸ごと飲み込む大釜になってしまう

    素人目線でもロシア軍が前進したい方向がなんとなく予想できるので当然ウクライナ軍もわかってるけど止められないのは前線の疲弊とリソース不足なんだろうな

    26
      • 菜名氏
      • 2025年 1月 21日

      >ロシア軍が前進したい方向
      クラホヴェ方面からはN15遮断した後N15沿いに西進、ヴェリカノボシルカ方面からは制圧後にモクリ・ヤリー川沿いに北進でしょうか。
      オケレティンの頃からロシアはずーっと、高地に散開しつつ迂回して半包囲→集落制圧を繰り返して前進してるんだから、今のうちにロシアが迂回しそうな一帯(モクリ・ヤリー側西側一帯など)に地雷撒いて陣地構築しておくだけでだいぶ違うと思うんですけどね。既にそうしてるかもしれませんが。

      8
      • nk
      • 2025年 1月 21日

      バハティルが陥落して退路無い中奮戦するアンドリイフカのウクライナ軍の未来が見えるけど毎回お決まりのロシア必勝の正攻法パターンに対して打つ手が現状無さそうに見えるが何か検討はされているんだろうか、ただ無為に前線守備させても戦力差があるので必敗でしかないと思うがどう切り返すのか興味深い所。

      5
    • 無名
    • 2025年 1月 21日

    ヴェリカノヴォシルカで、本当に大統領旅団だけ撤退が許可されたりしたなら、大統領旅団所属だとバレたら捕虜にしてもらえる保証がないからかもしれないけど、他の旅団兵士からしたら自分達は見捨てられたって思うのは確実。
    下手をすると同士討ちになる。
    ガセとか情報戦の一つだとは思うけど、上手く行けば苦労せず敵が潰れてくれる絶妙な話。

    19
    • お茶
    • 2025年 1月 21日

    敵の偵察ドローンと軍団砲兵でガチガチに制圧されているであろうモクリ・ヤリー川を、真冬の寒さに耐えながら夜間隠密渡河するしか撤退方法ないんでしょ?これはあまりにも可哀想だよ。
    それはそうと、ロシア軍の前進方法の使い分けが気になる。大きく分けて、ヴェリカ・ノボシルカみたいに完全包囲する時と、クラホヴェみたいにポケットを削ってく時、トレツクみたいに市街地へ直接殴り込みかける時の3パターン。所在するウクライナ軍の強度とか集落・都市の大きさとか何かあるんだろうけど、イマイチ法則が読み取れない。

    19
      • ポンポコ
      • 2025年 1月 21日

      お茶さん、そうですね。
      例えば、トレツクもどうしてまず包囲しないのかなと疑問に思っていました。ウクライナ軍の配置や地形も関係しているのでしょうが、結局は、現地の司令官の判断なんでしょうかね。

      ただ、法則的にはロシア軍は割と市街戦を嫌い(ワグネルを除いて)、ウクライナ軍は割と市街戦を好むという傾向はあるかなと思います。

      10
        • 名無し
        • 2025年 1月 21日

        >>法則的にはロシア軍は割と市街戦を嫌い(ワグネルを除いて)、ウクライナ軍は割と市街戦を好むという傾向はあるかなと思います。

        戦力的に劣勢な側が、優勢な側に最大限の損失を与えうるのが市街戦だからです
        空爆や砲撃は確かに敵の戦力に確実なダメージを与えますがそれだけで敵を壊滅させる事はできず、隠れて伏撃を行う敵を根絶する事はできません
        だから戦力的に優勢な側は嫌うし劣勢な側は好んで市街戦に引きずりこもうとします
        その傾向はガザやヨルダンでも同様です

        20
      • 舎人
      • 2025年 1月 21日

      ウクライナのような寒い地域で夜に川を渡るとなると、水深次第ではありますが全身浸かるような深さで乾いた着替えを用意できず救援も待機できていないなら、おそらく朝になるまでに低体温症で死亡するかと思います。

      重度の低体温症なら1時間で死亡と言われていますから雪の降るような寒い地域で全身濡れてしまい濡れた服を着たままという行為は危険極まりないです。ウェットスーツもしくは乾いた着替えを確保する手段がない限り川を渡るのは選択肢に入れることはできないかと思います。

      皆さん気をつけてくださいね。体温に関するものなら熱中症が有名ですが、低体温症も負けず劣らず危険です。

      35
      • 2025年 1月 21日

      ロシア軍としてもヴェリカ・ノボシルカのような完全包囲が理想だと思っているでしょうが、地形や兵力の関係でできないのです
      まず、包囲戦をしかけるには、包囲される兵力や町の規模に応じて指数関数的に必要兵力が増大します
      一方で、川や湿地帯といった包囲される側の補給を著しく阻害する要因があれば包囲は容易になります

      トレツクの場合、街の規模が大きすぎる上に、背後に川などもないためは文字通り四方を囲む必要があります
      もちろん圧倒的な大兵力があれば強引に囲むこともできますが、そもそもトレツク攻略はロシア中央軍管区の軍団がポクロフスク攻略の片手間(助攻)として行っているため、トレツクを包囲するほどの兵力を出せないのです
      さらに言えば、トレツク包囲のためにはトレツク西方のシュチェルビニフカやレオニディフカを攻略しないとお話になりませんが、その集落を落とすにはトレツクにある陣地(テリコン)を攻略しないといけません

      トレツク包囲のためにトレツクを攻略する必要があります

      22
        • 2025年 1月 21日

        なぜトレツクの場合、街を包囲するのではなく、じわじわと市街を攻略する戦法をとったのか、という問いに対する答えです。包囲したくても現在の状況までもっていかないと包囲戦をしかける状況がつくれない(結果的に包囲戦を仕掛けるのは無理)というトレツク攻略の難しさを解説したつもりでした。

        2
    •  
    • 2025年 1月 21日

    もう降伏していいんじゃないかな?ドローンが待ち構えてる真冬の川に飛び込んで仮に生き残れても次の陣地がどこになるか分からないとかどうしようもないよ

    23
      • Easy
      • 2025年 1月 21日

      真冬に身体を濡らしてしまうと、その後速やかに乾かして暖を取らないと結局体温を奪われて凍死コースになります。
      が、真冬のウクライナの平原のどこで暖を取れるのか,という問題と。
      熱源はサーモカメラ搭載ドローンに速攻で見つかってしまうので、川を渡って暖をとっている兵士のところには高確率で砲弾かFPVが飛んで来るという問題があります。
      かなりの難易度の撤退作戦になりますね。

      34
    • 帝国
    • 2025年 1月 21日

    大統領旅団が撤退してまた?110機械化旅団が殿軍か。110機械化旅団も持ち場を放棄して撤退→潰走(潰泳?)するんじゃないかな。幸いにも泳ぎ渡ってヘロヘロしてるところに攻撃されたらどうにも受け身がとれまい。
    指示に従って投降した方が戦犯の心配のない一般兵士なら良いとは思うが。

    21
      • ひこまろ
      • 2025年 1月 21日

      近くのザボリーシャの気温だけど週間で平均最高5度最低2度ぐらいだった。
      2℃の河とか泳いだら凍死するよ。ロシアの寒中水泳見たいにすぐにサウナに入れる訳じゃないんだから。
      寧ろ寒波とかきて河が凍結してくれた方がマシ

      23
    • マンゴー
    • 2025年 1月 21日

    正確な数は分からないけど、損耗率とか充足率から考えて大体700~1000人前後が取り残されてる、って感じか
    しかも全員が健康状態ってワケでも無いだろうし、厳しいな……

    13
      • ひげももんが
      • 2025年 1月 21日

      ヴレミフカ、ネスクチネがあっさりと陥落してしまった事実を踏まえて予想すると、どうしても悲観的なイメージが浮かび上がるというか、かなり疲弊していて、死傷者も多いのではないかと考えてしまいますよねぇ。

      6
    • たむごん
    • 2025年 1月 21日

    ヴェリカノボシルカの部隊、今から撤退するにしても地獄ですね…
    3方向から包囲されて、北西は川、集落まで遠く、撤退援護も期待できません。

    降伏して生きて、今後に備えて欲しいですね。
    彼らは最前線で存分に戦ってきたわけで、戦中戦後の捕虜交換後に、彼らの果たす役割はまだまだあります。

    15
      • toto
      • 2025年 1月 21日

      厳冬期に川で濡れる上に、隣接する集落まで遠いというのが本当に苦しいですね。逃げろと言われてもどこに逃げれば助かるかも分からない。となればやはり、降伏するしか道はないように思えます。

      9
        • たむごん
        • 2025年 1月 21日

        まさに仰る通りです。
        重たいボディアーマーつけて、渡河は厳しいと思うんですよね。

        渡河・逃走中に、丸腰で各種攻撃の破片が降り注いでくるのは、地獄だろうなと…。

        7
    • kitty
    • 2025年 1月 21日

    第110「機械化」旅団の「機械」ってどんだけ残っているんでしょうね。
    転戦した激闘・殿戦闘でかなり重装備を失っているでしょう。

    16
    • ねじまわし
    • 2025年 1月 21日

    ヴェリカ・ノボシルカ、規模は違うけど地形といい季節といい、昔読んだコルスン包囲戦のくだりの、シャンデロフカの地獄の門とかグニロィ・ティキチュの命の川とかいう言葉が浮かんできた。ドイツ軍は少なくてもグニロィ・ティキチュの岸辺まで押し出して敗軍収容の陣を張ったけど、ウクライナ軍の兵士は重装備や車両を捨てモクリ・ヤールを渡ることができたにせよ、雪原を徒歩で、どこまで退却しなければならないんだろう。

    なんだか陰惨な光景だなあ。独ソ戦じゃあないんだから、降伏するのが吉だよなあ。

    2
    • らっく
    • 2025年 1月 21日

    ドホリチナでできることがなぜクリンキーではできなかったなのか。

    1
    • レプタリアン
    • 2025年 1月 21日

    さっさと降伏してクルスクで補充したという捕虜と交換して貰うのにワンチャンかけるのが最善か?
    でも戻ってもすぐ最前線に送られそうだから戦後まで待って帰還するのがマシかな

    4
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