ザポリージャ州フリアイポレ方面はロシア軍の前進ペースが落ちない唯一の例外で、DEEP STATEとRYBARは8日までに「ロシア軍が大きく前進した」と報告し、ロシア軍はフリアイポレ東側面を守る重要拠点=ポルタフカとウスペニフカに侵入し始めている。
参考:Мапу оновлено
参考:«Восток» прорывается
ポルタフカの喪失はフリアイポレ方面の状況を一変させるかもしれない
DEEP STATEはザポリージャ州フリアイポレ方面について5日~8日の間に「ロシア軍がマリイフカを占領した」「ロシア軍がテルノヴェ集落の大半を占領した」「ロシア軍がノヴォリホリフカ南郊外で支配地域を広げた」「ロシア軍がポルタフカ東郊外で支配地域を広げた」「ロシア軍が(ポルタフカの南に位置する)マリニフカ集落の大半を占領した」「オレクシイフカ方向にグレーゾーンが伸びた」と報告。
RYBARも「ロシア軍がO-041404沿いで支配地域を広げた」「ロシア軍がヴェルボーヴを占領した」「ロシア軍がカリニフスケ南西郊外で支配地域を広げた」「ロシア軍がノヴォリホリフカを占領した」「ロシア軍がノヴォヴァシリフスケを占領した」と報告し、視覚的にもロシア軍兵士がノヴォリホリフカ集落内のⒶⒷⒸで国旗を掲げる様子、ロシア軍兵士がノヴォヴァシリフスケ集落内のⒹⒺⒻで国旗を掲げる様子、ウクライナ軍がノヴォヴァシリフスケ集落東郊外=Ⓖでロシア軍を攻撃する様子が登場。
ロシア軍兵士が国旗を掲げた2つ映像は「国旗部隊の映像」を多数投稿しているВоин DVのものなので、ロシア軍がノヴォリホリフカとノヴォヴァシリフスケに安定的な足場を確保しているかは不明だが、ロシア軍兵士が両拠点に侵入していることだけは確かだが、ウスペニフカよりもポルタフカの方が深刻だ。

出典:Воин DV
ポルタフカは集落全体がほぼグレーゾーンに包まれ、ロシア軍の安定的な足場はポルタフカ東郊外まで伸びており、ロシア軍の足場がヤンチャー川を越えて来るとポルタフカの運命は時間の問題で、ここを失うとウスペニフカは南からの圧力に晒される。
さらにウスペニフカを失うとフリアイポレの東側面を守る効果的な拠点が0になり、ロシア軍がO-041404沿いに西へ前進してP-85の通行が制限されるとフリアイポレへの補給も複雑化するため、ポルタフカの喪失はフリアイポレ方面の状況を一変させるかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України






















ポルタフカ周辺は比較的deepstateとRYBARの意見が一致しているので、まあそうなんだろうと思うのですが、気になるのはもっと北東のシクネヴェやノヴォセリフカですね。
特にシクネヴェはウクライナが奪還成功したのか(ロシアがよくやる)集落中で旗をあげるセレモニー動画が昨日出ましたが、RYBARは全く触れていないません。
deepstateも相変わらず謎の細長いグレーゾーンのままですし、どうなっているのでしょうか?
よろしくない状況ですね······
対人地雷を大規模に埋設すれば歩兵が主体の浸透戦術には効果があるのでしょうけど、それはウクライナ側もできればやりたくないのか、そもそも大規模な埋設は不可能なのか、どちらかによっては今後のザポリージャ方面の防衛に関わるかもしれませんね
両軍フリアイポレ方面、最前線のロジスティクスどうなっているのか気になりますね。
km単位の進軍を続けられるならば、ロジスティクスそれなりに整っているとも考えられますし、フリアイポレ補給ルート(P-85)に飛ばせるドローンも用意できると考えるべきかもしれませんね。
しかし華々しい戦果を上げ続ける長距離攻撃部隊と比べて、土地を失い続ける地上部隊という対比がエグい。
これもし停戦でもしたら地上部隊の戦後の発言権なくなりません?
長距離攻撃部隊は華々しい戦果を上げ続け、ロシアを屈服させられる戦果を上げたが地上部隊の怠惰と無能によってウクライナは勝利を逃した。
って伝説が戦後広まりそうな予感。
国旗を掲揚する兵種ができたかのような書き方ですねw>国旗部隊
まあ儀仗兵とかも掲揚する操典がありますけど、戦場でポンポンダッシュのように記念撮影するのは違うノウハウが要りそう。
古くはベルリンでの国旗掲揚バトルから始まる歴史のある部隊…
探せばもっと古くからありそうな
硫黄島の擂り鉢山の写真秘話なんかでも、いろいろノウハウがあるんだなあと思いました。