ウクライナ戦況

ゼレンスキーが披露した勝利計画の評価、従来要求と何も変わっていない

ゼレンスキー大統領が公開した勝利計画についてウクライナの野党議員は「スローガンの類だ」と述べ、New York Timesも「冷ややかな反応しか得られていない」と、Washington Postも「西側諸国の反応は控えめで進展は殆ど見られない」と、Politicoも「非常に野心的な計画」と報じた。

参考:Zelensky Pitches His ‘Victory Plan’ to Ukrainian Lawmakers
参考:Zelensky reveals ‘victory plan,’ calls for urgent NATO membership
参考:Here’s what’s in Zelenskyy’s victory plan for beating Putin
参考:NATO shows no sign of letting Ukraine join soon and wants more details about its ‘victory plan’

個人的に「勝利計画の内容」は期待外れで、従来の要求から何も変わっていない

ゼレンスキー大統領は16日の議会演説で「勝利計画の内容」に言及、この計画は5つの項目(NATO加盟への招待、ウクライナの防衛力強化、戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込め、天然資源の活用、欧州駐留の米軍置き換え)で構成され、パートナー国に提示された計画の付属条項は非公開扱いだ。

出典:President of Ukraine

ゼレンスキー大統領はNATO加盟への招待について「現在ではなく将来の問題だと理解しているが、今直ぐ招待(事実上の加盟手続きの開始)が実現すればプーチン大統領に『地政学的な計算の誤り』を思い知らせることになる」と述べ、ウクライナの防衛力強化については「クルスク侵攻のように戦争をロシア領内に持ち込めばウクライナ領内に緩衝地帯が形成されなくなる」と主張して「武器使用の制限解除」や「長距離兵器の追加提供」を要求しており、防衛力強化はロシア人の「戦争イデオロギー」を思いど止まらせるのに役立つと述べている。

戦略的な非核抑止力によるロシア軍封じ込めについては詳細が提供されず、ウクライナの天然資源活用については「欧米による天然資源(ウラン、チタン、リチウムなど)への共同投資や特別協定」を提案しており、この項目ではロシアに対する制裁強化も要求、欧州駐留の米軍置き換えについては「パートナー国が同意すれば戦後、欧州に駐留する米軍の一部をロシアとの戦争を経験したウクライナ軍に置き換えることを想定している」と述べ、ゼレンスキー大統領は「(勝利計画が支持されれば)遅くとも来年には戦争を終わらせることが出来る」と主張したが、海外メディアの評価は芳しくない。

出典:President of Ukraine

New York Timesは「ゼレンスキー大統領が珍しく議会に姿を見せ『来年には戦争を終わらせることが出来る』と提案したが、パートナー国からは冷ややかな反応しか得られていない。この計画について統合参謀本部議長のブラウン空軍大将は『以前から繰り返し要求してきた内容と同じだ』と、アナリストらも勝利計画ついて『国民からの支持を集めることが主な目的だ』と指摘した」と報じている。

Washington Postは「勝利計画に対する西側諸国の反応は控えめで表立った進展は殆ど見られない。ウクライナの野党=ホロスに所属するソロミア・ボブロフスカ議員も『(選挙を控えた米国は)勝利計画にあまり好意的ではない』と、欧州連帯に所属するオレクシー・ゴンチャレンコ議員も『計画という言葉は特定の手順を意味するが(この計画は)それが存在しないためスローガンの類だ』『この計画によれば全てのことを我々以外の誰かがやってくれるらしい』と述べた」と報じている。

出典:Олексій Гончаренко

Politicoは「ゼレンスキー大統領の演説を聞いた議員の中には『非常に野心的な計画』と感じた者もいる。ゴンチャレンコ議員は「この計画によれば全てのことを我々以外の誰かがやってくれるらしい」と、ホロスに所属するロマン・ロシンスキー議員も『この計画はファンタジーのように聞こえるが、パトリオットもストームシャドウもF-16も最初はファンタジーだった。全ては我々の外交力とパートナーの決断にかかっている』『ただし、これをどうやって実現するのか大統領は説明しなかった』と述べた」と報じている。

ABC Newsは「勝利計画の核心は2年前のNATO加盟申請を前進させることにあるものの、ルッテ事務総長は勝利計画を歓迎せず『加盟国と共に留意する』と述べ『現時点ではより多くの領土を取り戻し、将来の和平交渉に向けてウクライナの立場を強化する支援に重点を置く必要がある』と強調した。ゼレンスキー大統領はEUの首脳らに勝利計画を説明する予定だが大部分はNATO加盟国で、最大の影響力をもつ米国の動きも来年1月の新大統領就任式を終えないと出てこないだろう」と報じている。

出典:NATO

ゼレンスキー大統領は演説の中で「ロシアが平和に向かわざるを得なくするため状況を変えなければならない」と述べているが、発表された勝利計画の内容は目標を達成するための具体的なプロセスが示されておらず、何をどうやれば来年に戦争を終わらせることが出来るのか良くわからない。

こんなことは言いたくないが「勝利計画の内容」は期待外れで、従来の要求(支援と制裁)から何も変わっておらず、欧州に駐留する米軍の一部をロシアとの戦争を経験したウクライナ軍に置き換える提案などNATO加盟国は誰も望んでいないだろう。

関連記事:米議員から動員年齢の引き下げ圧力、若いウクライナ人も戦いに参加すべき
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※アイキャッチ画像の出典:President of Ukraine

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コメント

    • たむごん
    • 2024年 10月 17日

    NATOルッテ事務総長も、勝利計画にあるNATO加盟交渉を、やんわりと拒絶していますね。

    ウクライナが自国第一なのは当然ですが、他国も自国第一であり、わざわざ安全保障上のリスクを背負う意味がありません。

    ウクライナは既に多重債務国に転落していますから、ウクライナに有利な天然資源の共同開発(債務の担保になるため)すら何のメリットもないんですよね…

    (2024年10月16日 ウクライナ「勝利計画」、全面支持できず=NATO事務総長 ロイター)

    44
      • たむごん
      • 2024年 10月 17日

      追記です。
      資源開発ですが、ウクライナは貧乏すぎて、ファイナンスに何の期待も出来ないんですよね…。

      資源採掘のための超大型機械購入・加工工場の整備・運搬の鉄道港湾インフラ整備など、全てを投資先の資金に依存する事になります。
      年単位・兆円単位の投資をしても、ウクライナ=ロシアに戦争紛争が発生するのであれば、攻撃されて破壊される訳ですから今のままだと相手にもされないでしょうね。

      34
        • かぼ
        • 2024年 10月 17日

        ロシアはウクライナと戦争をしながらドンバス、ルガンスク、クリミアの戦禍からの復興事業をしてますしね
        国力の基盤の強さが違いすぎる
        まあ、その結果、強烈な人手不足になってるようですが・・・

        48
          • たむごん
          • 2024年 10月 17日

          マリウポリの海軍学校・住宅などを拝見しましたが、復興事業を仰る通り行っていますね。
          資源・電力が、自国に大量にあるわけですから、底力を感じます。

          復興事業・陣地設営の補助は、大量のブルーカラーが必要になりますから、(軍隊に人手をとられることもありますし)人手不足を発生させる要因になってしまいますね…。

          19
          • 2024年 10月 17日

          既にオタクショップ、同人イベントが再開される程度には治安も回復しているとのこと。
          近くアウディーウカやバハムトでもそういうイベント情報流れるのでは?

          17
            • たむごん
            • 2024年 10月 17日

            情報ありがとうございます、勉強になります。

            娯楽系のイベントを行えるということは、衣食住が既にかなり安定しているのを感じます…

            13
      • かぼ
      • 2024年 10月 17日

      ウクライナの地下資源の豊富な地域は東側に集中しており
      そこは既にロシア軍が支配してる地域
      そりゃ西側もそんな食えない餌(資源)には釣られないでしょう

      63
        • たむごん
        • 2024年 10月 17日

        まさに仰る通りです。

        ドンバスの攻防で、炭鉱・テリコンなどがでてきてますからね…。

        31
    • メカゲラシモフ
    • 2024年 10月 17日

    戦場における「魔法の杖」が存在しないように、外交においても同じなんですよね
    NATO諸国にとってのエスカレーションリスクを上回るメリットを示せなければ、ウクライナが求めるものは引き出せない
    しかし、国力においても戦場においても劣勢にあるウクライナには、そのメリットを示すことはできない
    そもそもそんな魔法の杖があれば劣勢にはなっていないですからね

    31
    • paxai
    • 2024年 10月 17日

    一番最後の米駐留軍をウクライナ軍に置き換える提案はびっくりした。
    でも以前に戦後は武器輸出国になるとか言ってたしその一環と思えば突拍子の無い発言ではない・・・のかな?
    戦後も国力以上の軍事力の保持を目指してるのだろう駐留軍も現地政府からの資金援助目的もあると思う。あの国家規模で対露を続けるなら必然か?

    11
      • かぼ
      • 2024年 10月 17日

      >一番最後の米駐留軍をウクライナ軍に置き換える提案はびっくりした。

      もう、ウクライナに残ってる売れるもの(資源)は、”人間”しかないですからね
      ウクライナの農地は既に西側メジャーに殆ど買い占めてますし

      49
        • うくらいだ
        • 2024年 10月 17日

        酷い提案ですよね
        まともな設備や整備工場もないところでロシアとは前線で向かい合えとか、ウクライナからしたらアメリカ巻き込んで嬉しいのかもしれないけれど、アメリカからしたらメリットないですからね。
        当然費用なんてウクライナが負担出来るわけもなく。
        しかも、ウクライナは信用ない国ですから、本気でこんな提案喜ぶと思ってるんですかね

        29
          • 通りがかりさん
          • 2024年 10月 17日

          今までロシアに対してだけでなく、周辺国や支援国にすら不義理をし続けているのにね。信用は全く無いですよ。

          27
    • 暇な人
    • 2024年 10月 17日

    農地や鉱山などの金になるところはすでにブラックロックなどのアメリカの投資会社が買っているのでは?
    今からロシアに占領されるかも(すでにされてる?)しれませんが
    西側に買われた建物にロシアはミサイル撃ち込んで破壊とかよくやってますしね

    32
    • 名無し
    • 2024年 10月 17日

    ウクライナの敗戦と東部割譲は決定的だと思いますが、私はは戦後ウクライナがどのような国になるのかが気になります。
    おそらく戦後の東部割譲と戦争開始以降のロシアへの大量の移民、更には戦後もロシアへの移民が発生することを考えると親露派ウクライナ人はほとんどが出ていってしまうことが考えられ、更にウクライナには反露極右もいるため戦後ウクライナが親露国になるとは考えられないんですよね。しかし一方で戦争によって兵士が大量に死に(前線の砲弾量、中高年徴兵兵、女性兵士の数、パラリンピックの結果、国内での誘拐徴兵を見る限り実際はロシアの何倍も死んでいるのでは?)、国民生活は破綻、戦況も悪化しているためウクライナ国内では勝てない戦争に踏み切ったゼレンスキーと欧米への不信感が急速に広がっています。また極右の人々は逆にウクライナのために徴兵してくれない欧州に対する不満が凄くなっています。これでロシアに敗戦後自国の死者数が明らかになり、大量の債務がウクライナに降りかかった場合彼らがアメリカ、EUを恨む確率が非常に高いと思うんですよね。そして一方の欧米側もウクライナに批判的な人が過半数を超え、さらに増えているため戦後両者との関係が急速に悪化する可能性も高いでしょう。そうなるとウクライナは中印辺りに頼るしかないのですが、ウクライナ人反露派は中印がロシアの味方になっていると考えているため中印の評価も低く中印側もロシアとの関係は欠かせないため彼らがウクライナに接近する可能性も低いんですよね。さらにウクライナはロシア以外の周辺国とも領土問題、歴史問題を抱えていて反露派は周辺国への嫌悪感も強いので周辺国との関係も悪化するでしょう。
    これからのことから、私は戦後ウクライナが反米反露反EUで周辺国との衝突を繰り返す孤立軍事国家になると考えています。ウクライナにとっては悲劇ですが近代以降このような状況になった国はほぼないのでウクライナがどうなっていくのか非常に気になります。
    長文失礼しました。

    58
      • 犬の〆
      • 2024年 10月 17日

      プーチンはロシアとウクライナの一体性を標榜していたはず。
      そんなプーチンが自国のお膝元で権力の空白地帯が生まれることを許すとは思えませんが。
      まあ、アメリカやイギリスあたりはそういう状況にウクライナが陥ることをむしろ望みそうな気がしますが。

      12
        • 通りがかりさん
        • 2024年 10月 17日

        親露派政権樹立は目論むと思いますね。従来の国際的汚職の窓口とオルガリヒを上手く使えれば安定の可能性もなきにしもあらず。
        まぁ、まだ見えないところが多いので分からないというのが正直な話ですが。

        12
      • 赤狐
      • 2024年 10月 17日

      前も触れたと思いますが、今のロシアはキーヴ以西のウクライナについてはロシアとはあまり関係ない、あれらは強いて言うなら独立したウクライナであるか、ポーランドなどの持ち分だと考えていると思います。
      メドベージェフの「俺の考える理想の未来図」でも大体そんな感じでした。
      そもそもウクライナの今被っている借金をロシアが多少でも責任を持とうとするはずは無いので、もうこれはどうしようもなくウクライナの独立性は維持されます。
      ただし、継続的な正規戦を他国からの支援があれば可能とする港湾地帯、つまりオデッサ・ミコライヴ・ヘルソンのあたりは取り上げようとする可能性が高いです。残った「ウクライナ」についてはEUにぶん投げると。
      実際、ロシアに親和性がない西部の人と中央部の人は、こうして良くも悪くもロシアから事実上の縁を切られるのだと思うのですね。つまりロシアからはこうして解放されるという訳です。
      新生ウクライナの混乱は長く続くでしょうし、欧米もロシアもどちらも恨みながら、もうロシアには寄れないので欧米に頼るしかなくなります。こうしてウクライナの人達も改めて、そういう状況での欧米の人達が自分達にどう振る舞うかを身体で理解する事になるでしょう。
      程度はともかくこういう道しかウクライナには残されていません。それがどの程度マシかあるいは酷いかと言うだけです。そして少しでもマシにするのは少しでも早く戦闘を打ち切って停戦するべきでしょうが、ゼレンスキーはそれを選べないので行く所まで行くと思います。

      66
      • 一般通過OSINT
      • 2024年 10月 17日

      仮にその「ウクライナ」という国が戦後まだ存在するだとしても、その結果はシリア内戦後のイドリブのような途方暮れる武装集団と誰でも愛されない、まともな経済活動もない難民によって構成された西側諸国がまだ負けていない証明に類する政治実体になるのではないかと思います。

      26
      • 名無し
      • 2024年 10月 17日

      多くの的確なになる考察ありがとうございます。
      とても参考になります。
      しかし私は、やはり戦後欧米とウクライナの関係は破滅すると思います。まず、ウクライナは戦後恐ろしい量の債務を払わなければならないわけですが、資源、工業地域を割譲し、インフラを破壊され、怪我人だらけのウクライナが払えるわけないんですよね。とはいえ欧米側も国民の大多数が反対する中国力を弱体化させて無理矢理ウクライナを支援、ロシア制裁を続けている状況であり、数少ない推進派もウクライナ人のためにというより西側至上主義だったり反ロシアだったりするだけで戦後のことなど人がほとんどなのでこちらもウクライナ敗戦後債務取り消しも復興支援もまともにできる状況にありません。ただウクライナが債務払わずにすむ方法も一応あって、戦後のウクライナ側が欧米との関係を無理やり拒絶して債務を払わないと決め込んで西側に丸投げしてしまえば一応何とかなります。こうなれば終戦する頃にはウクライナ支援以前に西側の枠組みから距離を置きたいような政党が政権についている国が増えているであろう西側とも敵対することになります。ウクライナは穀倉地帯なので孤立しても国民の生命を維持することができるためこの状況が長期的に続く可能性もあります。しかし、当然ながら同時にウクライナの生活水準はアフリカの最貧国レベルとなり、困窮した国民や極右組織、軍の生き残りなどによって治安は最悪、世界中にテロを輸出するような害悪国家になるかもしれません。

      30
      • たむごん
      • 2024年 10月 17日

      戦後を、仰るように見据えるのは、大事と思います。
      日本=ウクライナが、ウクライナ戦争後に、経済資源・外交資源を投資する価値があるのかを考える前提ですからね。

      自分は、シリア化して内戦リスクもあるだけでなく、政情不安定になる中でも汚職文化があるため、日本が無理に取引する相手ではないと考えています。

      20
    • ケン
    • 2024年 10月 17日

    >ウクライナの防衛力強化については「クルスク侵攻のように戦争をロシア領内に持ち込めばウクライナ領内に緩衝地帯が形成されなくなる」

    クルスク占領地域なんてどんどん削り取られているのにこんなこと言っているのは大変驚きですね。
    こんな勝利計画立てようものならロシアは徹底的に非軍事化を要求するのではないかと思います。

    55
    • 2024年 10月 17日

    軍事も外交も八方塞がりだな

    39
    • レプタリアン
    • 2024年 10月 17日

    >プーチン大統領に『地政学的な計算の誤り』を思い知らせることになる
    これってゼレンスキーが盛大に『地政学的な計算の誤り』したせいで戦争起きたんだけどギャグで言ってるのかな?

    75
    • DEEPBLUE
    • 2024年 10月 17日

    冗談抜きに勝利計画に必要なのは「ゼレンスキーの大統領退任」だと思います。

    56
      • 七志
      • 2024年 10月 17日

      それか、マイダン革命とか全てをゼレンスキーが大統領になりウクライナという国を指摘に利用したいから不特定の国外勢力と組んで引き起こしたと告げて(ゼレンスキーに全く関係のない事まで全てゼレンスキーの責任と背負って)死刑台に上がる勇気ですかね。

      「勝利計画」ではなく「停戦計画」に名前が変わりますが

      33
    • ドブロク
    • 2024年 10月 17日

    最高じゃん、この計画は。もう天国に行ける気がしてきましたー
    いやいや、ほんとに絶対に間違いなく、有望なブレーンが必要な気がするけど、居たら停戦等、暫定大統領には苦い進言されるから、必要ないんだろうな。
    でも、そんな事してる間にも、国土は削られ、兵士は命落としてるんだけどね。

    14
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2024年 10月 17日

    まぁですよねーという評価にしかならないですね
    「計画」と銘打っておきながら、内容が全て支援国によってなされるものでしかなく、完全に他責
    せめて段階的なものでもいいので「ウクライナが〇〇を行うので支援国は✕✕を提供、これにより□□を実現する」とかならまだしも、全部クレクレでしかもNATO参戦して血を流せとか論外でしょう

    「クルスク侵攻のように戦争をロシア領内に持ち込めばウクライナ領内に緩衝地帯が形成されなくなる」という主張も現時点で失敗が確定しつつあるので、聞かされる側からすればジョークとしか思えないでしょうし
    長距離兵器の解禁も、支援国への報復について一切考慮されておらず、ウクライナのために危険な橋を渡る価値があるのかという観点からすれば実現性は低いままです

    35
    •  
    • 2024年 10月 17日

    ゼレンスキーのアメリカ訪問あたりで勝利計画について説得力がある内容だとか言ってる米軍関係者いませんでしたっけ
    それがあったかはクルスク攻勢の意図について期待していたのに、まさか従来とほとんど変わらないただのウィッシュリストが出てくるとは……
    おそらくこの勝利計画の肝は従来から変化のあった部分、つまりウクライナ軍の欧州駐留にあるのでしょう
    つまりとても動員など行える状況にない各国に代わってウクライナが欧州防衛を担う新秩序を構築しようということです
    ……はっきり言ってゼレンスキー政権の外交音痴、もっと率直に言えば幼稚な甘ったれた現状認識を最も端的に表現した金字塔のような項目です
    誰が一応にも秩序を持っている米軍を追い出してウクライナ軍のようなならず者集団を国に入れたいと願うのだろう
    何よりそんな外交的影響力の低下に最大支援国たるアメリカが賛同するとでも本気で思っているのでしょうか

    38
    • J
    • 2024年 10月 17日

    駐留するから経費を出せって話なのでは
    ウクライナの自力財源では
    兵隊に給与も払えないし
    このままだとプリゴジンみたいに
    武装反乱起こすやつが出かねない

    もっとも、来年あたりロシア軍主導で
    ウクライナは武装解除されると思いますが

    30
    • 2024年 10月 17日

    NATO本体に頼らなきゃならないのなら
    傷の浅い内に講和した方が良い
    世界大戦なんて誰も望まないのだから

    26
    • 犬の〆
    • 2024年 10月 17日

    どうしてこういう考え方になる?
    ロシア領内で戦争する以前に、人的リソースが消耗しきって自国領土が削られまくっている状況で、今更兵器もないでしょ。
    それで来年には戦争を終わらせることができるって、一体何様?

    もう諦めてロシアを交渉のテーブルにつかせる条件を話し合った方がウクライナのためになると思うんだけどな。

    28
    • D-day
    • 2024年 10月 17日

    まあ、他のコメと同じように失望とツッコミ満載のコメディアンらしい提案だと思っています。

    ところでまだ発表されていない、個別のパートナー国への提案があると言ってます。
    まさか核弾頭要求してるとか、とんでもない内容ではないですよね?
    いやアメリカ軍の代わりにNATO各国にウクライナ軍を派遣するとか、奪還出来もしない資源開発を実質アメリカに譲渡するとか、頭が沸いてるとしか…
    2026年にはウクライナは名前は残るだろうがウクライナの前にロシア連邦が付いて、ロシア連邦ウクライナ共和国になってると思います。

    36
    • ザコ
    • 2024年 10月 17日

    子供の夏休みの計画だってもう少し現実性があるというか他力本願じゃないでしょうに

    27
    • うくらいだ
    • 2024年 10月 17日

    期待を裏切らない安定した提案でしたね。
    ゼレンスキーが考えているのはあくまで「ロシア国への勝利」のみたいですね。
    だからクルスクも攻めるし長距離兵器も求めるし。
    この期に及んでまだ現実的な提案がなされないのが常人では理解できないレベルです。

    32
    • こr
    • 2024年 10月 17日

    寝言の類だと分かってはいたけど、こうも堂々とされると感動してしまうな。
    今日までの不可思議なウクライナ熱は後の歴史家にどう評価されるんだろうか。胸くそわるいな。

    42
    • gepard
    • 2024年 10月 17日

    最大のウ支援国であるアメリカの大統領選挙はいよいよ佳境に差し掛かりつつある。
    RCPの世論調査の平均によると全国では1.6ポイントハリスがリードしているが、7つの激戦州に限ると平均0.7ポイントのリードをトランプが奪っている。世論調査どおりに選挙が終わればトランプがホワイトハウスを奪還する可能性が今のところ僅かに高い。

    ハリス陣営はこれまでの低露出戦略を180度転換してハリス副大統領に積極的にインタビューなどに出演させているが、経験不足で自分の政策を分かりやすく話すスキルが無いハリス氏が露出すると更に支持率が下がる悪循環に陥っているようだ。
    現状の流れの方向性はトランプに僅かに有利に傾きつつあり、この段階での勝利計画公表もゼレンスキー政権の焦りが現れた結果だろう。

    25
      • ASD
      • 2024年 10月 17日

      仮にハリスになったとしても、足元の民主長支持層のウクライナ支援に反対する世論が増えてるから、(CNNあたりでソースが合ったはず)
      あと何年今のレベルで支援を続けられるかはわからないかなと。それに議会は民主党が握れてないし。

      1
      • 通りがかりさん
      • 2024年 10月 17日

      副大統領で経験したことは副大統領の職務です(意訳)とか回答しちゃう人なので。。。あと部下への当たりが酷いとか。能力人格でポイント取れないので、露出控えていたんですよね。

      23
    • AAA
    • 2024年 10月 17日

    NATO入れたら欧米は5条発動でロシアと戦わないといけなくなるからなあ
    確かにウクライナが勝つにはNATOを戦争に巻き込むしかないから
    ゼレンスキーの勝利計画に盛り込むのは当然と言えるが

    14
    • みー
    • 2024年 10月 17日

    使い古されたコピペをまた貼り付けた?
    あまり中身は無いだろうという気はしていましたが、これは酷すぎませんか?
    米軍の代わりにウクライナ軍がNATO各国に駐留は、能力的にお話にならないのは勿論、兵器だけでなく情報の窃取及び横流しが怖いです。

    35
    • 匿名さん
    • 2024年 10月 17日

    勝利とかどうとかより、冬が目前に差し迫ってるけど、電力足りるの?

    まあ、国民みんなで塹壕の凍える寒さを共有して、より一層結束を固める計画なら、いいんだけど。

    27
      • 見える景色
      • 2024年 10月 17日

      水道使えるんですかね?集合住宅は電気で水を汲み上げるし、国によっては2〜3階くらいの建物でも屋上のタンクに組み上げた水を使うパターンもあるし。

      17
      • J
      • 2024年 10月 17日

      市民が無秩序にポータブル発電機使うので
      火災やCO中毒があちこちで起こってるらしいです

      15
      • ふむ
      • 2024年 10月 18日

      ギリギリ足りるように調整してるんじゃないですか?
      ロシアによるウクライナ電力施設攻撃は、毎回ウクライナのロシア石油施設攻撃の報復でやってるので報復規模から次の攻撃規模を調整する等で

      もし何も考えて無かったらウクライナ国民には悲劇ですね…

      4
    • いそきち丸
    • 2024年 10月 17日

    ゼレンスキーは自分の支持率しか頭に無いんだな。
    「勝利計画」と威勢の良いこと言えば、国民の中間層や下層が盛り上がって、支持率だけは上がるからね。各国首脳や知識人からは見透かされてるけどさ。クルスク侵攻も、支持率上昇だけは成功した。国民の関心をそらす目的もあるかもね。

    33
    • 名無しの悪夢
    • 2024年 10月 17日

    まずはひと言、管理人さん記事取り纏めお疲れ様です。

    >ゼレンスキー大統領の演説を聞いた議員の中には『非常に野心的な計画』と感じた者もいる。
    このツッコミが好きです、やんわりとした表現になってますが実際これを口に出すことは滅多にありません。
    良い意味として使うことを許されるのは歴史上で一定の成功を収めたの偉人だけでしょう。
    良い意味ではなかったら?「野心的」という言葉を検索にかけ、それに「非常に」という前置きが付く意味を考えてみましょう。

    13
    • ななし
    • 2024年 10月 17日

    ゼレンスキーの勝利計画、何も変わってないと言うけど
    現実として詰んでるわけで「勝利計画」ではなく「停戦計画」を
    出さなければならないわけですな

    しかし冷淡な評価をしている欧米も他人事ではないよね
    アンタら「ウクライナが勝利するまで支援する」とかのたまって
    たわけで、こんだけ首突っ込んでといて「決めるのはウクライナ」
    とか無責任もいいところだわ

    ウクライナにしてもイスラエルにしても欧米(アメリカ)の軍事支援
    がなければ数ヶ月で継戦能力を喪失するわけで、アンタらが
    積極的に停戦交渉に動けば、どちらの大惨事もすぐ終わるんだがな

    自分らのメンツと利権としがらみのために、大惨事をダラダラ
    長引かせてる最大の責任は、欧米にある

    35
      • 通りがかりさん
      • 2024年 10月 17日

      決めるのはウクライナとのフレーズ、ウクライナが白旗あげないから手を引けない。との意味でしょう。また、敗戦責任を負いかねないので線引きでもあります。
      始めたバイデンが止めないなら、トランプが止めて再赴任早々のポイントにされておしまいでしょうね。

      11
        • ななし
        • 2024年 10月 17日

        トランプが大統領になったらウクライナは見捨てられる
        でしょうな

        前記事の動員年齢の引き下げでもそうなんですが、
        それをやってウクライナは、ゼレンスキーは、「勝利計画」
        の見込みが立つとは個人的に思えないのですよ

        このままズルズル続ければウクライナの国体は破綻する
        わけで、双方が引けないなら第三者が「停戦」を強要する
        ぐらいでなければ実現できないのでは?と思うわけです

        もちろんウクライナの極右勢力の事は知っています
        ゼレンスキーは彼らをねじ伏せて「停戦」に持っていける
        指導力はない(そもそもそれがあれば大惨事になっていない)
        ので、トランプでなくともウクライナに決定的な影響力がある
        欧米が動かなければダラダラ続き、結果ロシアは最終的に
        勝利するだろうな。と個人的には考えています

        17
          • cosine
          • 2024年 10月 17日

          クルスクをおっ始めたことで、ロシアだけでなく西側ももはや「ウクライナをミリも許さない」モードになっているでしょう。

          そもそも西側が武器を渡すのはそれが「スラブ人を減らす手段だから」なわけで、「どっちのスラブ人がより多く減るか」は渡した武器の使い手次第でしかないのであって。

          ちなみに、アジアに武器が売られるのも「黄色いのを減らす手段だから」です。

          13
    • nk
    • 2024年 10月 17日

    民主主義の選挙でゼレンスキー選んだウクライナ国民にも非が有るわけだけど、まさかこうなるとも思って無かっただろうなあ。日本も選挙近いし自民公明で過半数行くかどうかが焦点だけど、どういうことになりますか。
    個人的には選挙には必ず行き入れる価値ないと判断すれば白紙入れるスタイルで投票してるけど、何にせよ無駄かもしれないし色々と不満もあるが選挙は先人が血を流して獲得してくれた権利なので義務と思って行ったほうが良いと思う。

    17
    • 亡国
    • 2024年 10月 17日

    1945年の日本もこんな感じで
    ソ連が仲介してくれると信じて
    終戦計画を練ってたのですかね

    ヤルタで日本の利権の山分けを
    米英と密談してたとも知らずに

    21
      • ヒュー
      • 2024年 10月 18日

      独ソ戦の最中に関特演で盛大に挑発したり、日ソ中立条約より三国同盟が優先されると大使に伝えたりしてたり
      ひたすらソ連の妨害しときながら仲介してもらえると思っていた我が国は今にして思うとゼレンスキー並みにあたおかですね。

      14
        • たむごん
        • 2024年 10月 18日

        関東軍の上層部・家族は、民間人を見捨てて、満州からさっさと逃げてるんですよね…
        特攻もそうですが勇ましい事を仰るようにやっておきながら、日本の上層部が保身に走ったのでしょう。

        満州の美談が語られたり、ソ連がーを強調して責任逃れをしているのは、それを覆い隠したいだけと考えています。
        未だにソ連が悪いというだけで、日本の上層部の対応で何が悪かったのかは、あまり議論されていないように感じるんですよね。

        10
          • たむごん
          • 2024年 10月 18日

          追記です。

          ウクライナが、同じような事にならない事を願っています…。

          4
          •  
          • 2024年 10月 18日

          そんな事実はないわ
          いい加減関東軍を悪く言っとけばいいみたいなのは卒業してほしい

          3
    • nachteule
    • 2024年 10月 17日

     米軍とウクライナ軍を置き換えるのはトランプ元大統領のプランにあったように思うが、トランプ元大統領が再選しない事には話が進まないだろう。全方位より特定の国に対するアプローチして他の支援国がより後ろ向きになったらどうするんだろうか。

     ほぼ防御にしか使えないパトリオットともかくF-16は噂レベルでLINK-16無しとか機能制限有りそうだし。Su-34撃墜にはX9使われたのが本当ならAIM-120運用能力どうなのよって感じはするね、射程とか考えたら不慣れな数少ない機体でやるような戦い方じゃ無い。
     現実に提供されているからファンタジーじゃ無いにしても機能制限は当然ある筈で高威力・長射程みたいなロシアが困るような兵器が提供されるにしてもフルスペックの物がもらえるかは疑問。そんな兵器を提供されるのを前提にした勝利計画なのかハッキリさせるべきだろう。

    2
    • 58式素人
    • 2024年 10月 17日

    どうなのでしょうね。
    対ロシアをめぐる、欧州と米国の立ち位置の問題もありそうな。
    英/独・他での分析記事で言うように、ロシアが前進(?)を止めないのなら、
    欧州にとって、当面、ロシアを負かすことは必要でしょう。戦後のことはさておき。
    さもなくば、欧州の言う2027年〜2028年のが来て、ロシアに直面することになるのでは?。
    勝った後なら、戦後処理は如何様にでもするのでは?。
    米国は、半分、他人事なのでは?。欧州のことなので。
    そして、ロシアの後の中共対策に注力したいでしょう。
    お金は、欧州が何とかすべきなのでは。
    米国は、有償で、武器類は売るのでは。前も言いましたが。

    2
    • アンゴラ
    • 2024年 10月 17日

    そもそもロシアが軍事侵攻してきた一番の動機がウクライナをNATOに加盟させないことなのでは……?
    そんなことしたらロシアは「ウクライナ人を絶滅させるまで停戦しません」で終わりでしょうに

    4
    • コンビニ 爆誕犬飯天皇
    • 2024年 10月 17日

    正直清谷文谷………いや日本の軍事評論家みたいに相手がこうしてくれる言うと思ったのでマシな印象でした…(錯乱)

    3
    • mppp
    • 2024年 10月 17日

    長距離ミサイルみたいなやつ、ウクライナで自国開発できないのか?
    後、まともな軍事作戦よりロシア国内でゲリラ戦とかやった方が効果ありそう

    1
      • 胡瓜
      • 2024年 10月 18日

      ゲリラ戦なんて持続させるには活動地域の住民から支持がなけりゃあっという間に枯死しますよ
      ロシア本土ではそもそもよそ者ですし東部ウクライナでも過去のクーデターや弾圧でロシア語系住民からの協力すら望めない以上、それをやってもウクライナ側が「定期的にテロリストを送り込んでくるならずもの国家」扱いで西側からも距離を置かれるだけかと

      6
      • 58式素人
      • 2024年 10月 18日

      ”長距離ミサイルみたいなやつ”
      ウクライナも努力しているようですね。
      先日話題になったミサイルドローン(とカテゴライズしていますが)の
      ”パリャニツィア”はジェット推進で射程が650〜700kmとされます。
      同様に、自主開発SRBMの”Grom”も700kmの射程があるそうです。
      あとは量産ですね。現状は判りませんが、進んではいる様子ですね。

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