FPVドローンはウクライナとロシアの戦争で主要な攻撃手段に浮上したものの、興味深いのは「箱から取り出したFPVドローンをそのまま使用できない」という点で、第109領土防衛旅団の無人機部隊は「国から受け取ったFPVドローンは改造なしでは使えない」と述べている。
もっと変化に乏しい戦争なら獲得した技術的優位性を長く維持でき、これを中央で一括管理することも可能だったかもしれない
専用ゴーグルを装着して操作する一人称視点の無人機=FPVドローンはウクライナとロシアの戦争で主要な攻撃手段に浮上し、両国とも「高価な商用バージョン」ではなく「機能を必要最低限まで絞り込んだ独自のFPVドローン」を大量生産しており、ウクライナが調達するFPVドローンの価格は1機300ドル前後(これにRPG-7の弾頭を搭載すると攻撃コストは500ドル前後)になると予想され、両軍はFPVドローンが目標に命中するまでの映像をSNS上に公開して自軍の優位性をアピールし続けている。

出典:Сухопутні війська ЗС України
戦争初期に登場したドローン攻撃は目標の上空から爆発物を投下する方式で、ドローンは繰り返し使用可能できるものの「無誘導の爆発物」を目標に命中させるのは難易度が高く、目標に突っ込む方式のFPVドローンもEWシステムの普及で効果が低下しているため、攻撃に成功した映像の数倍以上が目標に到達できないまま失われており、それでも離れた場所から一方的に敵を攻撃できるFPVドローンは兵士の死傷リスクを低下させるのに役立ち、様々な欠点も数でカバーできるため「どれだけ前線に供給できるか」が重要だが、無人機運用で優位性を獲得するには「アンテナの高さ」も重要だ。
アンテナの高さとは周囲よりも標高の高い場所のことを意味し、電波の到達範囲や強度はFPVドローンの運用範囲に直結するため、低空の戦いを制するには高地の奪取や保持が必要不可欠で、2024年の戦いで言えばアウディーイウカ、クラスノホリフカ、ピヴニチネ、ザリズネ、ヴフレダル、ヒルニク、クラヒフカ、当該地域のテリコンや鉱山施設がそれに該当し、これを確保したロシア軍は偵察用無人機の運用で戦場認識力が強化され、FPVドローンによる攻撃範囲が拡張され、榴弾砲や迫撃砲による攻撃効率も高まり、ウクライナ軍は無人機運用の優位性が弱まる位置まで後退を余儀なくされた。

出典:United24 ウクライナ製のドローン
更に興味深いのは「新品のFPVドローンをそのまま使用できない」という点で、この話はウクライナメディアの報道で何度か言及されたことがあるものの、第109領土防衛旅団の無人機部隊=ムラマサ部隊に所属するフィルソフ下級曹長もЦензор.НЕТ(ブトゥソフ氏が編集長を務めるウクライナメディア)の取材に「国が供給するFPVドローンは部隊で改造しないと使えない」と明かし、低空の戦いが電磁スペクトル領域の戦いであることを物語っている。
“ムラマサ部隊は日中に最大44機のドローンを飛ばしたこともあるが、運用数は天候や前線の状況にも左右され、平均的な運用数は日15機~25機の間だ。さらにドローンの運用には技術的な側面も大きな役割りを果たす。ドローンのセットアップが適切であれば全てが上手くいくが、もし使用している周波数が2年前に機能したものならドローンは墜落し何の成果も得られない。ムラマサ部隊が機能するのはドローンのセットアップにより多くの時間を費やすからで、私の部下はドローンを飛ばすよりもセットアップ作業により多くの時間をかけている”

出典:109 окрема бригада Сил територіальної оборони ЗСУ
“さらに国から受け取ったFPVドローンは改造なしでは使えない。これには時間と資金が必要で我々の部隊には支援者いるため何とかなっているが、支援者を探している部隊のことを想像してほしい。これがロシアとの戦争の現実だ。結局のところ国が供給するFPVドローンを改造するのは部品、モジュール、はんだごて、関連知識が必要で、運用するためのアンテナも別途購入する必要がある。だからこそ旅団や部隊が独自に無人機を発注できるようなシステムが必要だ”
“ただショーケースに並べられている無人機を購入するのではなく、自分達が必要とする無人機を企業に直接発注するやり方が必要だ。例えば夜間偵察に使用できる無人機が何機必要か、7インチ、10インチ、15インチの無人機が何機必要か、どの周波数で運用するかなどで企業も詳細な発注に応じる必要がある。そうすれば時間と資金を無駄にしなくて済む。なぜ無人機調達に無駄が多いかは国が無人機と155mm砲弾の違いを理解していないから、戦闘地域によって機能する無人機に違いがあることを知らないからだ”

出典:109 окрема бригада Сил територіальної оборони ЗСУ
“ヘンソン地域で機能する無人機をドネツク地域に持ってきても機能すると限らない。企業が30kmの運用範囲を保証すると言っても地形、電波の届く範囲、アンテナの高さ、テリコンの有無によって運用状況は大きく異なる。キーウにいる役人がFPVドローンとMavicの違いを理解できればいいのだが、前線の我々は彼らよりも何が必要かを良く知っているし、数的に優位な敵を出し抜くには組織の質で敵を上回らなければならない”
“我々の腐敗が敵に利するように、敵の腐敗も我々を助けることがある。我々はロシア人が無人機の粗悪な質に不満を漏らしているのを監視しており、実際多くの無人機が墜落で失われている。これは腐敗が無人機の技術的な部分に悪影響を及ぼしていると裏付けている”
前線の無人機部隊は日々変化する電磁スペクトル領域の変化に対応するため適応による変化をを続けているが、これ中央にフィードバックして素早く対応するというのは理想的だが、適応への素早さを考えると各部隊で対応するのがベターなような気もするので、最も現実なのは支援者=資金力の有無で適応力に差がある状況を平均化することだろう。
もっと変化に乏しい戦争なら獲得した技術的優位性を長く維持でき、これを中央で一括管理することも可能だったかもしれないが、無人機の運用に大きな影響を及ぼす電磁スペクトル領域はハイテンポで変化し続けているため、この競争についていくことこそが戦場で生き残る秘訣なのかもしれない。
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※アイキャッチ画像の出典:109 окрема бригада Сил територіальної оборони ЗСУ
あけましておめでとうございます。(遅い)今年もブログの更新を楽しみにしています。
今回のFPVドローン改造作業でもそうですが、ウクライナ政府・軍の組織は硬直的で変化の目まぐるしい戦場に上手く対応できていませんね。組織が問題を抱えているという点はロシアも同じですが、「利用できるリソースの多さ」と「失敗からの学習能力」が明暗を分けている印象です。
組織自体の硬直性や腐敗を解消するのは厳しいでしょうから、やるべきはトップダウン型の組織を改革してより末端の自主性に任せる米海兵隊のような機構を目指すことだと思うのですが、既得権益の抵抗や上層部の無能などによってできないのだと想像します。アメリカは惰性で武器を送り続けるような、ウクライナ人とロシア人双方を悪戯に殺し続け、アメリカ人の税金をドブに捨てるような支援ではなくウクライナ政府・軍自体の組織改革をすべきです。
>アメリカは~ウクライナ政府・軍自体の組織改革をすべきです
それをやってしまうともう完全な傀儡国家ですね。アメリカは何のためにそんな事をするのか、という話になってきますが。
傀儡国となってしまうというご指摘に関しては実際そうなのですが、現在やりかけているような武器だけ与えて戦わせ、用済みになれば後は野となれ山となれ、というのは傀儡化より遥かに邪悪なことだと思うのですよね。また行う理由については、単純に武器を注ぎ込むよりはよほど費用対効果は高いであろうためと、アメリカには武器支援を行った以上、ハーバーマスが指摘するようにそこに生じる責任があるためです。ただもはや大規模な改革には手遅れの感があるので軍事支援自体を打ち切った方が良いかも知れませんね。私が主張するのは支援を続けるのであればウクライナ自身の組織改革を優先せよ、ということです。
問題の大部分は優柔不断な支援を行い、戦争の着地点や武器支援に伴う責任のような都合の悪いことには触れたがらないバイデン政権の姿勢にあるので、支援強化か支援大幅縮小の両極端に振れる可能性があるトランプ政権には期待しています。
目まぐるしく変化する戦場に適応する為には現場の裁量権をもっと増やせというのは正論なのでしょうが・・これは難しいですよねえ。悪く言えば現場が勝手に戦争しちゃうって事だから。戦線を整理縮小するとかから始めないとなんですかねえ。
根本的に、唯でさえ過負荷な兵站体制に「現場ごとに多品種小ロットの発注権限と仕組みを与えろ」は“言うは易く行うは難し”の通りかと
発注した時は、正しいけど。現場に着いた時は、もう違うのパターンが起きそう。
現場、改造能力が必要なんだろうけど。
パトロンのあるなしで、部品のあるなしが出るのはキツイよな。末端の製品能力だけではなく、電子機器の改造力がテーマになるとは、革命的な戦争だな。DIYとDIY向けサービス関してはアメリカが意外と強いよな。日本は現場は強いけど、中央がそれに甘えて予算も権限もなしでぶん投げるからな。
>目まぐるしく変化する戦場に適応する為には現場の裁量権をもっと増やせというのは正論
もうずいぶん昔のことだがNHKの海外番組で組織論の変化を扱っていた。官庁や企業他に広くみられるピラミッド型上意下達制度はプロイセン軍に由来し企業では米フォード社も取り入れ大量生産のフォーディズムの一部でもあったと。しかし、新鮮で重要な情報は末端の現場により多く存在するのでそれが上層に吸い上げられ適切な指示や予算などとして降りてくるまでに時間が掛かるし不適切なフィルタリングで重要な情報が消えてしまうこともある。で、フォード社では、ネット時代になったので中間管理職を省いて現場の情報を直接、上部管理職が掴めるようにするとともに末端への権限移譲を進めることにしたと。
で、こうした改革は米軍でも始めたというお話。
実態はともかく、現代のウ軍では末端に至るまでスマホなどで双方向のやり取りをし全体の戦術状況を把握できるということになってる由。そうならば、各部隊の連携、分進合撃が適切に出来るというもの。士気が高く士官下士官がそこそこ優秀なら末端への権限委譲を進めるべき、という話に。
中間管理職を減らす話は良くあるだけど。 上層部が超有能じゃないとパンクして機能しないんだよね。
優秀な管理職重要だなあとなる歴史の繰り返し。
フィルタリング問題もそもそも上層部が聞きたがらないから下が切るんだよな。
本当にどうでもいい話なんですけど、ドローンの材質ってだいたいプラスチックとかスチールですよね
戦争が長引けば長引くほど、ウクライナの豊穣な大地がゴミだらけになっていきますね・・・
いっぱい立てられているロシアの旗とかも、あれ土に帰らないナイロン素材でしょ
いや、人の命と比べると本当にどうでもいい話なんですけど
砲弾の弾殻や重金属に比べれば質量も毒性も微々たる量なので気にするレベルではないかな
当然気にすべきことだが、不発弾と地雷、劣化ウランといったもっとマズいものが百年掛けても片付かないくらいあるんで。
欧州では未だにWW1のそれが片付かずそこにWW2のそれが重なっていて除去と処理が続いている。ウクライナではそこに輪を掛けるわけだ。
まあ、人口稠密ではないから地雷くらいは燃料気化爆弾などで処理できようが、地下に潜った不発弾や劣化ウラン弾の始末は難しい。劣化ウラン弾は燃えて微粉末になり水に交じって土に浸透、地下水に混じりという嫌な挙動の由。
外国だからかまわないとこんなもん供与する米英は悪魔ですわ。
劣化ウランの有害性って放射脳の人にいくら説いても無駄なんですけど、格別に有害なわけではないんですけどねえ。
APFSDSの弾芯とか装甲が溶けてるのを吸い込まないとまず被曝による障害は出ませんし、そんなのを近くで受けるような状況で健康リスクって悪い冗談レベル。
化学毒性はヒ素レベルでしかありませんし。
微細な破片が自然を循環し、直接取り込むのがマズイんですよ。周辺に転がってるのがほとんど無害なのは、そう。
重金属汚染は普通に有りますが、そう言う人はα線とか言っても理解していないんですよね。
WHOが劣化ウランの長期的被曝の有害性を否定しているのは別に米国に阿っているわけではなく、科学的に有り得ないからです。
格段の毒性がないのは本当だけど、普通の重金属汚染ぐらいの害はあるから在ったら迷惑には違いない
自爆とかは3DプリンターでPLAやABSで作ってるのが多い。
スチールのフレームのって6発とかの50キロクラスの奴だと思う。
あれ爆弾投下のモジュールて内部のボードから引き込んでやってると思ったら。
機体のライトの下にフォトトランジスターをかましてサーボを動かして投下してたのなw
原始的だが実用的なアイデア。
日本だと品質管理や電波法等の手続き的なものをこれでもかと遵守しようとして到底ムリでしょうな。
>法等の手続き的なものをこれでもかと遵守
電波法などには、在日米軍向けが有名だが例外規定があるし、品質管理などを順守していたら日本を代表する超大企業が軒並み何十年も前から膨大な検査や品質の偽装をしていないって。現場猫の国、戦争無責任の国、J民党無罪の国を舐めて貰っちゃ困る
品質偽装はイケイケドンドンで爆速開発しているのではなく、品質要求や法令や何百のステークホルダーや厳しい予算に地獄のようにがんじがらめにされているせいで、プロジェクトがもう不可能レベルになってやむをえず起こってしまうことなんですよ…(泣)
特にこういう航空・車載や無線インフラ系は法規といった社外関係だけじゃなく、車内でもレビューのためのレビューすらもすごい回数あったりします。
きっと関門海峡にミサイルが降ってきて九州がどこぞの国に占領された時になっても、僕らエンジニアは2000円で変えるパーツの1000ページのマニュアルの1行のタイポミスを修正するために何十人で重箱のすみを突き合うミーティングを開くんです…(車載メーカーエンジニアの震え声)
誠に不謹慎ながら、この手の話はエンジニアの血が騒ぎます。
設計された周波数を変更するのは、スプリアスなんか無視しても簡単では無いですが。
どうやってるんでしょう?
水晶発振器の周辺の回路を弄るのかな?
ドローン関係はこの戦争な急速に発展を様を肌で感じることが出来ますね、この戦争前までドローン専属の部隊が出来るとか考えたことも無かったですが時代の先を見通す力のある極一部の人間には当然のことだったのかな。
エンジニアの方だと血が騒ぐのはなんとなく理解出来ます、そういった方が現場からのフィードバック等から技術革新進めていくのでしょうから素直に凄いなと思います。
>水晶発振器
アマチュア無線やってた時期、無線機分解して見た事あるな……
3級までなら比較的簡単に取れるから、興味ある人は勉強して取ってみてもいいかも(今は講習会で取れるハズ)
一陸技とかは勉強するお時間がありませぬ
>回路を弄るのかな?
回路設計とかやってた人がいるんでしょうね
FPGAなら論理的に書き換えられるので、そちらかもです
そういう技術を身に付けておくと最前線の塹壕にAKだけ持たされて放り込まれれて砲撃されることなく、ちょっと後方くらいでずーっと半田ごて持たされて不眠不休で働かされるだけで済むかもしれませんね。
市販のドローンは周波数とかが決まっているので妨害を受けやすいため、露軍はそこに関わる部分を特注で変えていたので妨害を受けにくかったという話は見たことがあります。
ウ軍も同様な特注部品/回路と交換するのでしょうね。
まあ、今の問題は中国にわざわざケンカ売って第3国経由を含めドローンとその部品の禁輸を喰らったことにあるのでしょうが。
受信機とVTXてフライトコントローラーとは別ボードだから単に付け替えるだけと思う。
ウクライナの自爆の起爆用ループスイッチとか見てるけどそんな技術レベル自体は高くは無いと思う。
最近コイル&ロッド式起爆スイッチに進化したが初期の頃の奴はひどい奴だと思う。
(27:20~)ロシア空軍が、チャシブヤールの電波塔を攻撃しており、重要目標である事が分かりやすいですね。
(28:55~)コンスタンチノフカは低地ですから、南北東の高地を押さえられれば無人機運用で不利になり、防衛が難しくなることが分かりやすいと思います(トレツク防衛も重要になります)。
無人機の運用を見ていると、戦争の強さは変化に対応していくことも重要だと感じますね(日本が苦手な分野ですね…)。
(2024/04/27 【深層NEWS】米国 9兆円超ウクライナ支援再開の効果は…支援難色トランプ氏“心変わり”のワケ Youtube)
>結局のところ国が供給するFPVドローンを改造するのは部品、モジュール、はんだごて、関連知識が必要で、運用するためのアンテナも別途購入する必要がある。だからこそ旅団や部隊が独自に無人機を発注できるようなシステムが必要だ
なんか下請けの中小企業みたいな事情が透けて見えて来て、少し悲しくなる
そもそも部隊単位でパトロン用意しないと戦えないって状況がおかしくない?
中世かよ
もう国自体が西側の傭兵団みたいなものなので……
部隊単位の運営は最低限の物は用意するけど、後は自分達でやってね状態
ただ上層部やオリガルヒに気に入られれば特別に予算と装備が回されます
デカいブラック企業みたいなモンです、あるあるですよ
大相撲見たな感じだな
アゾフ見たいな有名どころは太いタニマチをもって人員も装備もより取り見取りだが弱小は…
そもそもウクライナ国家が打ち出の小槌持っている訳でも無いし、元からお金がないから14年から戦いが始まって今次の開戦時までにある程度整備出来たのが陸軍だけ。
特定の兵士が活躍してSNS投降してパトロンがついて部隊が整備されているのは14年から普通にあったし、パトロンがいない部隊は衣食住が最悪な状況だってある。パトロンがいなければウクライナはもっと苦戦しているのにおかしいとか、他にどんな方法があったの?
仮にも国軍がパトロンいなければ戦争出来ない悲惨な状況なら
最初からロシア相手にNATO加盟か戦争かのチキンレースすんなよ…
今更それを言ってもね。今の侵攻受けてから国際社会からの支援頼みなの見てて分かるでしょ。
ムラマサ部隊というネーミングに驚いた
ウィザードリィ世代が上の方にいるのかな
当時は冷戦中だと思うが
こっそり遊んでいたのか冷戦後流入したのだろうか
キリル文字も日本語も2バイト文字なのでそれを打てる日本のPCはソ連のナードに密かに人気あったとか
ぶっちゃけた話をすれば絶え間ない改造が必要なのはFPVドローンだけじゃないんだよね。年末年始のキーウ空爆は各種防御が厚いはずの大統領官邸近くの攻撃に中国パーツを使用した改良型ドローンが成功したと言われているし、防御の手段が向上するなら敵の探知や実弾攻撃を受けづらい飛行・電子的な妨害に強いハードとかの対応を柔軟にしてないとまともな攻撃すらおぼつかないと言う現実。
流石にロシアが首都にこれだけの攻撃成果を出した以上は無改造のドローンが敵にダメージ与える事は余程無防備な状態で放置されたケースじゃ無い限り有り得ないって事実を受け入れるしかないと思うけど。
こんな凄まじい速度で変化する時代の戦争に、本邦の自衛隊ってついていけてるんですかね??
今年の源泉徴収見てうんざりするほどの税金取られてましたが、大軍拡して有効に使われるのかなぁ。軍事に詳しい方、その辺どうなんですかね?
いやあ、自弁に関しては自衛隊もウクライナに負けていませんよ!
有能な自衛隊の精鋭部隊はFPVドローンを自腹で買って熱心に研究するあまり航空法違反で怒られたりしていますからw
個人的には対応しているふりをしているだけって気はする。情報通信ネットワーク部分で自慢出来るレベルかと言えば微妙だと思うし、導入するにも無計画で数が少ないとかは未だにあるし、導入した装備の真っ当なアップデートが有るかと言えば微妙。サプレッサーの導入や戦場医療の能力にも疑問符が付く。疲労軽減等に配慮した機能性のあるウェアの導入も怪しい。
装甲車両の近代化に向けた研究が去年、10式戦車の能力向上が今年、車両や艦船に真っ当なRWSが付くのはいつなのかと思うし、全体的に防御力より軽量化や機動性みたいな流れがいつ変るんだろうなと思う。
全ての責任を自衛隊だけに負わせるのは酷なので国としてそんな事態に付いていけるのかを心配する方が先だよ、多くの国民が国防を否定するか興味無しで現状維持するなら真っ当な軍にはならない。
ドローンの厄介なところは、各種規制が省庁横断的に引っかかっておりまして。
飛ばすのは航空法で国交省の管轄、制御の電波は総務省の管轄です。さらには自衛隊内部でもヘリや空挺訓練の絡みや特科の砲弾の飛来軌道の問題がありますから、自由にドローンの飛行訓練を許可することはできず、結構面倒な調整が発生します。
結果、やる気のある個人がいても、やるために必要な膨大な事務仕事にうんざりして心折れるようにシステムが出来てしまってますね。トップが推進しなけれはドローンは定着しないと思いますが,トップがドローンを理解しているかどうかは非常に怪しいですね。、
地酒ならぬご当地ドローンの鑑賞で酒が飲める時代なのか、、、
嗤ってはいけないけども
しかしロシアと中国では電波妨害の作りはなおさら大きく異なるのだろうから合わせらられないとやられるんだろうな
部隊によって必要なドローンが違うのは想像できるし後方から必要なドローンが回ってこないのも理解できるけど現場に発注させろは無理な話やろ
こればっかりは組織としてどうしようもないと思うわ
それこそ平時と有事に軍と民間が使える帯域をきっちり法で決めとかないと面倒だろうな。で毎日使う周波数(複数)を変えると。
戦車や装甲車にハードキルAPSの統合以上にEWの装備が必須化されそうですね。
ハードキルAPSはATGMやRPG対策に必要ですけど、FPVドローンのほうが数が多く遭遇頻度も高いでしょうし、数が多すぎてAPSの弾が直ぐに尽きたり、低速すぎて脅威と認識することが難しそうですし。
個人的には戦車搭載のEWは余り発展しないかと…
EWは諸刃の剣なので味方のドローンまでジャミングする可能性があり、前線がドローンによる認識能力向上を捨ててまで、EW戦車を使いたいことなんてあるのか?戦車にしても味方ドローンが使えない以上、待ち伏せに遭いやすくはなるでしょうし、ドローンの代わりを随伴歩兵だけで果たせるのか?
寧ろ戦車はAPSで対抗するんじゃないかな?
現状のハードキルAPSはわかりやすい弱点が多く、
– 射角が制限されていて360度をカバーできない
– 最短射程が存在し、懐に入られると反応できない
– 逆に最長射程も短く、距離を取られると当たらない
– 装弾数が少なく、精々発射機毎に2〜3発程度
– 同時対処能力は精々2つまで
– 発射機、レーダーの破損に対して脆弱
以上のことを考えるとEWなしだと複数機の飽和攻撃によって容易に突破されてしまい、仮に改装後の大和型のごとくAPSの発射機をハリネズミのようにつけたとしても、発射機のコストの差でFPVドローンと同じ数を用意できないので勝てないと思われ(コストもそうだし、恐らく電力や搭載スペースの関係でハリネズミ化はそもそも難しい)
味方や自身のドローンは有線化するなどの工夫を行うのでは。
有線ファンネルによる体当たりディフェンスまで技術発展したらSF感ありそうすね
電子戦も発展しすぎたらガンダム感ある
ドローンの実験場と化してるのもあってか、平和()な国に住んでる自分には思いもよらなかった話だらけだわ。