ウクライナ戦況

ブダノフ中将、今後数ヶ月以内にクリミア大橋が破壊される可能性がある

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は海外紙とのインタビューの中で「クリミアにおける主要目標は半島とロシアを結ぶケルチの道路と鉄道を破壊することだ」と主張したが、国防省情報総局のブダノフ中将も「クリミア大橋を破壊するチャンスがある」と述べた。

参考:Шанси є. Буданов допустив знищення Кримського мосту до кінця року
参考:Crimean Bridge could be destroyed in coming months, Budanov says

このまま戦場で結果を出せないなら世論は徐々に譲歩を伴う停戦に同意するしかないだろう

初めて海外紙=Guardianのインタビューに応じたシルスキー総司令官は「クリミアにおける主要目標は半島とロシアを結ぶケルチの道路と鉄道を破壊することだ」と主張したが、国防省情報総局のブダノフ中将も出演したTV番組の中でジャーナリストに「近い将来、クリミア大橋は破壊されるのか?」と質問されると「そのために全員が働いている」「これには包括的な解決策が必要で作業が進んでいる」と回答。

出典:СИРСЬКИЙ

ジャーナリストは「近い将来」という質問の定義について「今後数ヶ月間もしくは年末まで」と説明すると「私もそうしたいと考えている」「近い将来ならチャンスはある」と答えたため注目を集めているが、英国のIndependentは衛星写真の分析結果に基づいて「今年2月~4月の間にクリミア大橋を通過した軍用列車は1本(燃料を運搬する55両編成の車輌)だけで、ロシアはウクライナ南部への補給を陸路に切り替えた」「もはやウクライナ軍にとってクリミア大橋は効果的な軍事的目標では無くなった可能性がある」と報じたことがある。

さらにウクライナ海軍のプレテンチュク報道官も今年6月「現在のロシア軍はクリミア大橋を軍事目的で使用していない」「もし橋を破壊しても以前と同じ効果は得られない」「もはや戦術的にも戦略的にもクリミア大橋はそれほど重要でなくなった」と述べており、ウクライナ軍に新たな反攻作戦を実施する力がなければ「クリミア大橋破壊」に残された価値は政治的なものだけだろう。

出典:CC BY 4.0/Rosavtodor.ru

仮にウクライナ南部のロシア軍がクリミア大橋経由の補給に依存していた場合でも「ヘルソン方面やザポリージャ方面での消耗を強制する反攻作戦」とセットでなければ「クリミア大橋破壊」に殆ど意味がなく、現在の状況でクリミア大橋を破壊すれば「政治的象徴」を守るため張り付いている防空システムが自由になり、これが東部戦線やロシア国内に移動すればウクライナ軍にとってマイナスに作用するだけだ。

因みにシルスキー総司令官はGuardianとのインタビューの中で「ウクライナはクリミアを取り戻す計画がある」「現実的な計画だが軍事機密なので明かせない」と述べたが、この発言を受けて東洋経済オンラインは「その現実的計画とは何なのか。総司令官の念頭にあるのはクリミア半島へのウクライナ軍部隊による上陸作戦だと同軍事筋は指摘する」「クリミア上陸作戦で停戦交渉狙う」と報じたものの同軍事筋が誰なのか不明で、管理人が見ているウクライナ紙を含む海外紙の中で「シルスキー総司令官の発言」を「クリミア上陸作戦」と解釈したのを見たことがない。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

そもそも橋が破壊されて「クリミアが陸の孤島になる」のはアゾフ海沿岸の陸橋を遮断した場合に限られ、ウクライナ軍がトクマク・メリトポリ経由でクリミアに入るならまだしも、ドニエプル川左岸に重装備すら持ち込めなかったウクライナ軍に黒海経由でクリミアに大部隊を送り込む能力があるとは考えにくく、残念ながら「クリミア奪還」や「橋の破壊」に関する言及は「停戦交渉に向けた政治的カード」と解釈するのが妥当なところだ。

誰もが薄々感づいていると思うが、もうウクライナ単独の武力で全占領地からロシア軍を追い出すのは不可能に近く、正直に言えば2022年2月の線までロシア軍を押し戻すことすら現実的に見えない。

出典:PRESIDENT OF UKRAINE

ゼレンスキー大統領も「この戦争が10年続いた場合、あなたは大統領であり続けるのか」という質問に「10年も続く戦争を受け入れる人はいないだろう。世界にとっても、誰にとっても辛いことだが、私は不可能だと考えている」「既に多くの犠牲者が出ているし、この数はさらに増えるだろう。これは許されることではない」と述べており、このまま戦場で結果を出せないなら世論は譲歩を伴う停戦に同意するしかなくなる。

勿論、戦争を継続するか戦いを止めるかはウクライナ人が決めることなので第三者が何かを強要してはならないが、戦場の結果を受け入れないと破滅するまで戦い続けなければならない。

関連記事:ウクライナ軍のシルスキー総司令官、クリミアを取り戻す現実的な計画がある
関連記事:ゼレンスキー大統領、あと10年もロシアと戦争を続けるのは不可能

 

※アイキャッチ画像の出典:СВІТ НАВИВОРІТ ブダノフ情報総局長

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コメント

    • 愛国戦線
    • 2024年 8月 03日

    このようなパフォーマンス的発言であっても、言ってしまったからには何もせぬ訳にもいかず、兵力や物資の一部を割いてでも形式的な”軍事作戦”に着手する事となろう。無論チャシブヤールはじめ最前線の苦難はさらに高まる。

    50
      • ふむ
      • 2024年 8月 03日

      23夏の大反攻作戦決行も、22秋のブダノフ発言「夏にはクリミア」とか期限切ったのが利いてたでしょうしね…

      29
      • 理想はこの翼では届かない
      • 2024年 8月 03日

      自縄自縛ですよねえ
      アピールが必要なのはわかりますけど、こと戦略目標・作戦に関する事は一切喋るべきでは無いと思うのですよ
      事前に喋る・アピールするから期待感が上がり、時間が経つごとにまだかまだかと言われ、いざ実行して失敗したら失望も大きくなる
      なにより価値の無い作戦のために限りあるリソースを振り分けざるを得なくなる事で、全体の状況が悪くなるのはあまりにも愚かしいとしか

      36
      • ヒュー
      • 2024年 8月 03日

      他人の金で戦争をするというのはこういうことですね。
      常に軍事的利益がない映える動画や写真をあげて、映える作戦を実行して象徴的な戦果を見せなくてはならない。

      54
      • 類例
      • 2024年 8月 03日

      緩衝地帯の設置が目的と明言した人もいたなあ

      0
    • 名無し
    • 2024年 8月 03日

    誰もが薄々って……
    最初から無理無理無理のカタツムリだって分かってたろ

    52
    • ぱあ
    • 2024年 8月 03日

    なら破滅するまで戦えばいいんじゃないすか?(ハナホジ)

    40
      • 2024年 8月 03日

      もう破滅に片足突っ込んでいるような

      14
      • aburo
      • 2024年 8月 03日

      そも、国のトップが罠だとか言って停戦する気がないんだから
      ウクライナって国が無くなるまでやるつもりなんでしょ。
      知らんけど

      19
        • 伊怜
        • 2024年 8月 03日

        大国相手にする時に必要なのは徹底抗戦する覚悟ではなく、自身の首を掛けてでも早期講和する勇気だからな

        16
    • ざる
    • 2024年 8月 03日

    クリミア大橋破壊して「これで引き分けにしたる」という感じで交渉のカードにするんでしょうか。
    もし破壊出来たとしてもロシア側の報復が苛烈になる気がします。

    62
      • kame
      • 2024年 8月 03日

       まあ散々「クリミアに手を出すなよ?」と警告してる訳ですし、ロシアにもメンツがある以上、大橋を半壊された分はウクライナから奪い取らないと示しがつかなくなる。それが領土なのか人命なのか、はたまた両方なのかは分かりませんが、戦争の趨勢を決定づける訳でもない作戦をしている状況には感じられないんですがウクライナ軍の指揮官は疑問には思わないんですかね?

      20
    • さとし
    • 2024年 8月 03日

    現状クリミア大橋を破壊できたとして、コストリターン的に戦場にプラスになるとは思えず
    政治パフォーマンスにしてもこれ以上欧州の支援を得られるかというと疑問で
    更にはロシアとの停戦交渉にもマイナスに働くと思う
    やめとけやめとけ

    48
    • ななし
    • 2024年 8月 03日

    シルスキーもブダノフも何言ってんだとしか思えないが
    リップサービスでもクリミア大橋言ってる場合じゃない

    もうそんなフェーズはとっくに過ぎてて、前線の崩壊を
    なんとか食い止める策をこうじるのがあんたらの仕事
    「それができまちぇん」ならさっさと停戦交渉しろ

    インタビューしたのが少し前だとしても、危機感の欠如が
    ウクライナ上層部は著しいと言わざるをえない
    インタビューに応じてる場合じゃないだろが

    51
      • シルスキーやブダノフの仕事ではない
      • 2024年 8月 03日

      ウクライナは14旅団を用意しているが、3個旅団分の装備しかなく、11旅団は前線に行かせられない。
      ウクライナで生産している兵器では足りないのはわかりきっているので、NATOから兵器が届かないとどうしようもない。

      11
        • ななし
        • 2024年 8月 03日

        うん、知ってるよ。だから停戦交渉しようって話

        14
          • hoge
          • 2024年 8月 03日

          戦線が膠着しているならばともかく、勝てているロシア側に停戦する動機がないので…
          むしろ「相手は弱腰だからもっと攻勢を強めよう」となる。

          24
            • 停戦と書いているが
            • 2024年 8月 03日

            実際は降伏しろってことだと思うよ。
            終戦記念日みたいなもの。

            19
              • ななし
              • 2024年 8月 03日

              実際には降伏だけど、今ならウクライナも条件交渉はできる
              遅きに失したのは置いておいて、ドンバス全制圧された後の
              交渉では、ロシアが要求してくるハードルは段違い

              ドンバスが全制圧される前のこのタイミングが、焼き土下座の
              最良のタイミングじゃないかな

              29
                • ras
                • 2024年 8月 03日

                歴史の停戦協定も事前に長く打診しながら戦争のうらで行われ、戦況の変化からどちらかの要求が通ったり妥協して条件下げたりして決着するものでした
                現状で動いてないとすれば遅すぎますが、裏で動いてるとすれば今の戦況が条約に直結するのでウクライナ側は妥協させるタイミングをなんとか探っている状態でしょう。ただ、ロシアは戦争初期以降一貫して長期的目線で意思決定しているので、よほどの動きがなければ困難な仕事でしょうね

                15
                  • ななし
                  • 2024年 8月 03日

                  >ウクライナ側は妥協させるタイミングをなんとか
                  探っている状態でしょう

                  ここね。これがウクライナが主権国家としてロシアと
                  独立して停戦交渉できている(できる)のか?ということ
                  これだけ膨大な軍事支援を複数の他国から受けていて、
                  他国からの干渉を排除できるはずがないと思うよ

                  もうウクライナは独立した主権国家ではなく、他国の
                  思惑に振り回される植民地になってしまったと思ってる

                  43
                    • もともと
                    • 2024年 8月 03日

                    プーチンの価値観だと、ウクライナを主権国家として認めていないので、交渉しているとしたらアメリカ・イギリス・フランスだけ。
                    ウクライナだけでなく、ドイツ・日本もプーチンの価値観だと主権国家ではないので。

                    15
                      • どぶろく
                      • 2024年 8月 03日

                      日本って…アメリカの属国じゃなかったっけか?

                      15
                  • 伊怜
                  • 2024年 8月 03日

                  22年の10月にウクライナ有利状態でロシアの講和要請に応じるのが最後のチャンスだったと思うけどな
                  日露戦争も冬戦争もこういうチャンスを逃さなかったから勝てたんだよ…

                  6
                    • 日露戦争は
                    • 2024年 8月 03日

                    日露戦争は勝った日本側は領土を失っていないからな。
                    負けたロシア側が領土を日本に渡して講和した。
                    参考にならないと思うよ。
                    ウクライナ側だって、全領土取り戻したら講和に応じるだろう。

                    1
            • 通りがかりさん
            • 2024年 8月 03日

            将来的な損失がカードですよ。軍は展開するだけでも損失ですからね。戦ってノーダメージなわけもなく。
            あとは此処に書ききれないぐらいの要素がありますが、交渉頻度や量もカードなんですが最初からゼロではね。

            4
          • 軍司令官の仕事じゃないな
          • 2024年 8月 03日

          停戦交渉を軍司令官がするのは、ヒトラーが死んだあとぐらいの末期でないと。

          4
    • さとし
    • 2024年 8月 03日

    例えクリミア大橋破壊に成功したとしても、コストリターン的に戦場にプラスになるとは思えず
    これ以上欧州の支援を強化することにもつながらず
    ロシアとの停戦交渉にはマイナスに働くと思います
    やめとけやめとけ

    27
    • たむごん
    • 2024年 8月 03日

    ヒト・モノ・カネは有限ですから、クリミア大橋攻撃のために、人員・資材を割くよりも、東部防衛に使う方が効果的なように感じますね。
    ロシアはクリミア大橋に、大量の電波妨害装置・装備などを貼り付けている訳ですから、牽制としての役割はもう充分に果たしたとも言えます。

    ポクロウシク方面を、どのように手当てするのか考えた方が優先度が高いのかなと。
    ウクライナの世論調査を見ると、世論が変わってきており、停戦の可能性が出てきているからです。

    全面戦争が始まると、取り返しのつかないような大規模被害がでるまで、なかなか停戦の機運が高まりませんね。
    日露戦争、両国の担当者・為政者、早期講和をよくまとめあげたなと感じてしまいます。

    (2024.08.3 57%が「対ロシア交渉すべき」 世論調査、15ポイント上昇 共同通信)

    27
      • ななし
      • 2024年 8月 03日

      最近個人的にウクライナサイドの「あきらめ・開き直り」を
      端々から感じるのは自分だけですかねえ、、、

      >全面戦争が始まると、取り返しのつかないような大規模被害がでるまで、
      なかなか停戦の機運が高まりませんね。

      もう土下座してでも停戦しないと損失が大きくなる一方なのに。
      このままではウクライナは国として破滅するのでは

      29
        • たむごん
        • 2024年 8月 03日

        仰る通りで、どのような着地を考えているのか、さっぱり分からないんですよね。

        本土決戦でインフラはボロボロ、国は財政破綻(デフォルト水準)、でも増税は反対。
        汚職は止まらず、支援物資・要塞建設すら戦時中に中抜き。

        隣国全てに外交問題があり、民族問題・歴史的な経緯から悪い関係。
        交渉のため余力を残さないといけないのに、残そうとする気配がない…

        ウクライナ人が見切りをつけて、海外脱出したのも理解できます。

        37
    • ヤギ
    • 2024年 8月 03日

    今更クリミア大橋落としたところでただの賑やかしにもならないし、数ヶ月以内が11月以降とかなら報復でインフラ壊されて一般市民の生活は終わりでしょうに。

    29
    • 2024年 8月 03日

    >戦争を継続するか戦いを止めるかはウクライナ人が決めることなので第三者が何かを強要してはならないが、戦場の結果を受け入れないと破滅するまで戦い続けなければならない。

    セコンドがタオルを投げてやることも必要だと思う

    30
      • アンゴラ
      • 2024年 8月 03日

      誰も責任を取りたくないんですよ
      戦争を始めるのは簡単で、終わらせるのが難しい理由です
      我が国の先々代の天皇陛下が、いかに世界的に珍しい決断をくだされたかがわかります

      まあ陛下の勇気の他にも、当時の大日本帝國はアジア圏の植民地という交渉カードを持っていたことと、沖縄以外に本土決戦を経験していないという特殊な条件が重なった結果ではありますが

      24
        • ras
        • 2024年 8月 03日

        今行われているハリコフ戦から、或いはベルゴロド進軍まで計画されていたとしたら、クリミア戦争集結の決断のためのカルス要塞攻略に当てようという想定だったのかなと思います。別戦線での成果と打撃を基に終戦の決定の材料にすると。
        しかしそれに失敗している、少なくとも追い出せたとしてもベルゴロドに進軍できる状況でない以上、何を終戦のための材料にするか。もちろんまだその段階ではないですが、士気のある軍人という継戦条件を改善できなければ、大日帝同様無条件降伏しかなくなりかねない状況が見えてきますね。

        15
    • 末期症状
    • 2024年 8月 03日

    管理人様が端的に指摘してる通り
    陸の回廊と鉄道まで作られてしまっては
    橋を狙っても単なる民間へのテロ。
    インフラ攻撃の被害者という立場を
    失うだけの結果となる。

    もはや派手な言動でアピールするしか
    注目を集められないのだろうけど
    ブダノフも炎上系インフルエンサーと
    変わらなくなってきた。

    41
      •  
      • 2024年 8月 03日

      あんまり過激な発言ばかりしてたら停戦条件にブダノフの引き渡しも追加されそう

      25
        • NIVEA万能論
        • 2024年 8月 03日

        おそらく彼はいざとなったら真っ先に逃亡するタイプだろうからその辺は大丈夫じゃないですかね。

        21
    • 58式素人
    • 2024年 8月 03日

    橋の替わりに鉄道フェリー船を利用していたみたいですが。
    先日、3隻目の鉄道フェリー船を攻撃されて、
    ケルチ海峡経由の燃料輸送?が止まってしまったのでは。
    であれば、橋を使った燃料輸送が復活する可能性があるのかな。
    他所の記事では、タガンログ〜メリトポリの鉄道敷設は終了した、
    と言っていました。同鉄道の供用は未だのようです。
    さて、ロシアは、どちら側の鉄路を利用するつもりだろう。
    どちら側でも、ウクライナの飛道具(無人機/無人艇/ミサイル)
    の射程範囲内とは思いますが。
    橋を落として、燃料/水道/電力供給の面でクリミアを干すつもりかな。
    陸/海/空のどこからくるのでしょう。ありそうなのは、経空でしょうか。
    ウクライナは、自前のSRBMを、まだ、披露していないように思います。

    6
      • 幽霊
      • 2024年 8月 03日

      陸上の鉄道網は復旧が比較的簡単ですからね
      ウクライナ軍が絶え間なく鉄道に対する攻撃が出来るなら復旧を阻害して輸送能力の潰す事も出来るでしょうけど殆ど無理でしょう。

      29
        • クリミアの付け根
        • 2024年 8月 03日

        クリミア半島の北の部分のうち、東側は橋なので、クリミア大橋が落とせるなら、ここも落とせそう。
        西側は橋もあるが橋を落としても、一応軟弱地盤っぽいけど陸続きなので、事故覚悟なら鉄道を走らせられそう。

        ということで、クリミア大橋を落とすなら、クリミア大橋とクリミアの北の東西の橋を落とす作戦なんじゃないかな。
        問題はクリミアの補給を断って、それでどうするつもりなのか、ということだな。

        9
    • パラベラム
    • 2024年 8月 03日

    戦略的には東部をとれてもロシアは半島支配と黒海での優位性を大きく失ったとなればウクライナはロシアに血を大量に流させて結果プラマイゼロで終わったかのような状況つくることは出来るしNATOも大半は喜びそうなのでクリミアは格好の的ではあるでしょう。

    6
      • 舎人
      • 2024年 8月 03日

      NATOの目的がロシアへの侵略ならクリミア半島がほしいというのはわかりますが、そうではないのでNATOは別にクリミア半島なんていらないでしょう。喜ぶのは戦略とか無視したただのロシア嫌いだけでしょう。
      まぁ、そもそも今の状態ではウクライナがクリミア半島を奪魂できる可能性は全く無いですが。

      黒海にしても別にウクライナの支配権を確立したわけでもないですし、ウクライナからしてプラマイゼロとはとても思えませんが。

      14
    • NHG
    • 2024年 8月 03日

    クリミア防衛のための防空システム(ロシア軍の有限リソース)を破壊するチャンスと好意的にとらえることは可能かな(クリミア大橋破壊宣言は)
    現に長射程ATACMOSで破壊されたS-300の代わりにS-500が本土から転出されたみたいだし
    が、実際に政治的に重要なクリミア大橋が落ちた時点でクリミアの価値が相対的に落ち、クリミアを守るべく割かれていた戦力がサボリージャへ移動とかなったら面白くないことにはなりそう

    7
    • ras
    • 2024年 8月 03日

    ウクライナ軍だけで覆せる劣勢ではもはやなく、西側がNATO軍としなくても軍事作戦に大規模参加できるような内外の状況でもない。遅きに設置を宣言したゼレンスキーラインの設置に失敗した時点で趨勢は決まりました。
    まあ、元からゼレンスキーライン設置位置も疑問に満ちたものでスロヴィキンラインのようになると思えなかったのですが、最低限のものがないなんて軍にとってあまりにも無惨です。

    ポジショントークだとしても前線の状況をまるで知らないような仮想を口にする政治を見ると、心情的にウクライナ側ながら冷静に戦場情報を追ったOSINT系の方々は特に、小説のような現実の政軍組織の醜さが辛いでしょう…

    18
      • 狙い
      • 2024年 8月 03日

      クリミア大橋落とす
      プーチン、キレて戦術核使う
      NATO参戦
      というシナリオなのかも。

      最近、ロシア軍調子がいいから、戦術核使わないだろうけど。
      一年前にできてたら、NATO参戦シナリオの発動の可能性があったかも。

      3
    • 幽霊
    • 2024年 8月 03日

    民間船舶を徴用すればクリミア半島上陸作戦を行う事は出来るでしょうけど、ロシア側に民間船舶に対する無制限攻撃の口実を与える事になりますし、現在輸送を行っている船舶会社のウクライナ離れを引き起こす可能性も有るのでまず無いでしょうね。

    16
      • 自殺行為
      • 2024年 8月 03日

      黒海にはキロ級潜水艦もいれば
      空中発射の対艦ミサイルもあるわけで
      艦艇での大規模上陸自体が無理です

      24
        • 幽霊
        • 2024年 8月 03日

        軍事的には意味が無いでしょうけど政治的理由なら無理と分かっていても、実行する可能性が限りなく低くてもゼロになるわけではありませんからね。

        9
        • T.T
        • 2024年 8月 04日

        セヴァストポリに接近してくれれば第30番装甲砲台やウチョスが火を噴くぞ。
        まあ、無いですね。

        1
    • もへもへ
    • 2024年 8月 03日

    今更やっぱ無理かもで停戦とか今までウクライナ完全に勝利を信じて死んでいった多数の犠牲と経済的に苦しい中必死に援助を行った支援国への裏切り行為でしょ。

    この戦いを民主主義vs権威主義の戦いと位置づけた以上、途中でやめることはできないと思う。

    ってあたりの停戦反対論が西部都市部住人、支援国の強硬派から出るので停戦はよほど強権を振るわないと厳しいと感じます。

    27
      • 通りがかりさん
      • 2024年 8月 03日

      イデオロギー戦と声高に叫んでた方はもうね。。。
      政治、民衆に関しては多くの点でイスラエルが転換点でしたね。

      20
        • 朴秀
        • 2024年 8月 03日

        欧米政府「ロシアの侵略、虐殺は許さん!!制裁だ!」
        欧米政府「イスラエルの作戦は自衛なので支援だ!!」

        これは白ける。

        24
          • そりゃ
          • 2024年 8月 03日

          地区と国連加盟国では扱いが違うのは当然だと思うよ。
          チェチェン共和国のときに「ロシアの侵略、虐殺は許さん!!制裁だ!」とはいってないでしょ

          1
            • 朴秀
            • 2024年 8月 03日

            主権国家が自国民をジェノサイドするのは許容範囲ってことなんですかね
            ダブスタに納得する人間ばかりじゃないですよ

            20
            • NIVEA万能論
            • 2024年 8月 03日

            そりゃチェチェンの独立を阻止しようとするロシアに制裁なんかしたら各国とも自国が抱える独立運動に対して何も言えなくなるでしょ。

            12
            • 暇な人
            • 2024年 8月 04日

            その理屈だと台湾侵略されたら日本何もできなくなるんだけどなあ
            国連に加盟してないだけでパレスチナは国でしょ。
            ドネツクルガンスクも独立国。
            台湾も独立国、
            パレスチナも独立国
            チェチェンは今は独立する気ないみたいなのが残念だが
            これでいいじゃない

            5
      • 一般通過OSINT
      • 2024年 8月 03日

      > この戦いを民主主義vs権威主義の戦いと位置づけた以上、途中でやめることはできないと思う。

      シリア自由軍「…」

      8
    • NIVEA万能論
    • 2024年 8月 03日

    このブダノフや大統領顧問のポドリャクとか、何でウクライナの高官にはこういう大言壮語ばかり繰り返す胡散臭い人物が多いんだろう。

    41
      • かぼ
      • 2024年 8月 03日

      客観的な事実や正論を言う奴は、露工作員か親露の非国民と言う扱いになるので
      そんなのがウクライナの上層部で居られる訳が無い
      プロパガンダ塗れの日本と同じです

      38
      • J
      • 2024年 8月 03日

      最初のクリミア橋爆は
      民間のトラック運転手を騙して
      車ごと爆破しましたから
      どう取り繕っても民間人を狙ったテロになる

      ウクライナが勝たない限り
      戦争犯罪者として人民裁判行きですね
      国外逃亡の準備はしてると思いますが

      20
    •  
    • 2024年 8月 03日

    ペレコプ地峡に対する迅速な強襲上陸+クリミア大橋破壊+ジャンコイ-メリトポリ線の橋の破壊
    と進めばクリミア半島を孤立化させて全土掌握することも可能……か?
    もちろん仮定に仮定を重ねて一時的に掌握出来たところで維持は不可能だろうけど

    4
    • プレゼント
    • 2024年 8月 03日

    プーチンの72歳の誕生日プレゼントか、クリスマスプレゼントか、どっちかだろうな。

    2
    • 名無し
    • 2024年 8月 03日

    ボグダンさんの最新動画「戦争で片手片足を失ったウクライナ兵に戦争の現実を語ってもらいました」でキーウの病院に移送されたウクライナ兵が「ここ(民間)ではみんな調子に乗りすぎている、天狗になっている」と述べていましたが、この人にもそれが当てはまるように感じますね…

    12
      • イケイケ
      • 2024年 8月 03日

      民間はイケイケなんだね。停電で厭戦気分が広がっているわけでないと。

      6
        • 伊怜
        • 2024年 8月 03日

        それが一番マズイ。
        かつての日本のように国民に邪魔されて停戦できない状態に陥ってる。
        プロパガンダと大本営発表で煽った結果統制を取れなくなっちゃってるんよ…

        20
          • 反革命分子
          • 2024年 8月 03日

          そういえば、勝つためのプロパガンダ(戦勝を目指す)はあっても負けるためのプロパガンダ(条件がマシなうちに講和)って聞かないですね。

          兵の反乱だとか、いわゆる第五列によるものなんかはあるかもしれませんが、政府が主体的に講和・敗戦に向けた宣伝を行う例ってあるんでしょうか?

          普通は政治目標について、正負どちらの政策も存在する(例えば人口を増やすvs抑制する)ものだと思いますが、戦時の士気については一方のみなのは興味深いですね。

          8
        • 名無し
        • 2024年 8月 03日

        動画の公開は最近ですけどインタビューの収録自体は昨年10月11月頃とのことで、反転攻勢の失敗が明らかになり始めていたころですね。
        前線の兵士は文字通り死ぬような思いをしていて自分も手足を失ったというのに、後方では反転攻勢だと浮かれているという率直な思いでしょうね。
        それから10か月が経ち、おっしゃるように今では民間でも停電で厭戦気分が広まっているのだと思いますが、軍の上層部がいまだにクリミア大橋だなんだと反転攻勢気分から抜け出せていないとすれば事態は深刻ですね。

        9
    • ヤフコメ民
    • 2024年 8月 03日

    大橋が落ちたら、日本でもまるで戦争に勝ったかのような無責任な騒ぎになるのが目に見えます。大半の人はもう興味ないから、すぐ収まるでしょうが。
    もうロシアをいくら削ろうがウクライナが現状以上に良くなることはないと思ってますよ。どう終わるにせよ、戦後を考えると厳しいものがあります。西側はちゃんと付き合うんでしょうか。冷戦終結後みたいにそっぽ向いたらどんなことになるか(当時のはウクライナ側の過剰な期待だっただけですけども)。

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