ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏はドネツク州クラスノホリフカについて「第59歩兵旅団の司令官に問題がある」と報告していたが、第59旅団の関係者もゼレンスキー大統領に司令官を告発、ウクライナ軍参謀本部も調査チームを派遣すると発表した。
参考:Прошу звернути увагу головнокомандувача ЗСУ Олександра Сирського на обстановку у місті Красногорівка.
参考:“Злочинні накази”: “Пташка” вимагає у Зеленського зняти одіозного командира 59 ОМПБр Шевчука
ここまで来るとブトゥソフ氏やポリシュチュク氏の言及内容は事実である可能性が高い
ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏はドネツク州クラスノホリフカについて3日「この方面には多くの旅団や部隊が存在し、単一の司令部が正しい報告を行っているもののの、シルスキー総司令官が第59独立自動車化歩兵旅団の司令官に任命したボフダン・シェフチュク中佐は事態と任務に対処出来ておらず、クラスノホリフカの喪失は現実のものになろうとしている」と指摘。
ブトゥソフ氏は「経験と能力が不足しているシェフチュク中佐の指揮能力は中隊長もしくは大隊長レベルで、これは軽率な命令を遂行せざるを得ない部下の命に関わる問題だが、シェフチュク中佐だけに責任があるのではない。その責任の大半は経験豊富なスハレフスキー大佐の後任に彼を任命した上級司令部の問題で、後方には彼より経験豊富な人間が沢山いる。クラスノホリフカの状況は危機的で、敵の方が優勢なのだがら直ぐにでも変更できる部分、つまり部隊の指揮、秩序、質を改善すべきだ」と警告していたが、遂に第59旅団の関係者もゼレンスキー大統領に司令官を告発した。
この告発を行ったのは1年以上も第59旅団で働いていたポリシュチュク氏(戦闘救命士)で、ブトゥソフ氏が言及していたシェフチュク中佐について「犯罪的な命令、意図的な怠慢、兵士の命と安全の軽視を調査して欲しい」「この男は昇進欲に駆られて犯罪的な命令を下して多数の兵士を死に至らしめた」「自分の命令に反対する指揮官を全て排除し、軍の主要な目的に無関心で部隊の士気を低下させ兵士を侮辱している」「プロ意識に欠ける男のせいで私は旅団での仕事を止めざるを得なかった」と糾弾。

出典:Катерина Поліщук
ポリシュチュク氏の告発はブトゥソフ氏が編集長を務めるЦензор.НЕТも取り上げており、ウクライナ軍参謀本部も15日「最高司令官は第59旅団の状況を確認し、最近発生した兵士の犠牲状況を明らかにするため軍事法執行部長官をトップとするチームの派遣を決定した」と発表。
ここまで来るとブトゥソフ氏やポリシュチュク氏の言及内容は事実である可能性が高い。
因みにアゾフ旅団の参謀長は6月24日「あるウクライナ人将軍(ウクライナ統合軍司令官のユーリー・ソドル中将)が無能な指揮でどのロシア人将軍よりも味方を殺した」と告発し、ゼレンスキー大統領は24日夜の演説で「ソドル中将解任」を発表して注目を集めたことがある。
追記:ウクライナメディアも第59旅団のニュースを報じ始めた。
関連記事:侵攻861日目、ロシア軍が3km以上前進してニューヨーク市内に侵入
関連記事:ゼレンスキー大統領、味方兵士を大勢殺したと告発された統合軍司令官を解任
関連記事:アゾフ旅団がウクライナ統合軍司令官を告発、何千人もの味方を殺した
関連記事:最小限の戦闘でオチェレティネを失った理由、街を守る兵士がいなかった
関連記事:ウクライナ人ジャーナリスト、なぜ軍上層部は同じ過ちを繰り返すのか
関連記事:ウクライナ人ジャーナリスト、勝利を妨げるのは最高司令官の無能さと無責任さ
関連記事:ウクライナ人ジャーナリスト、兵士の自己犠牲で前線が支えられている
※アイキャッチ画像の出典:59 окрема мотопіхотна бригада імені Якова Гандзюка
軍法会議の可能性があるということでしょうか?
上官からの命令、与えられた戦力(兵士兵器・弾薬)が、そもそもどうだったのかも気になっています。
彼我の戦力差は、文中で認めており、厳しい戦いという前提はあるのでしょう。
根本の原因が、中間管理職が上司部下の板挟みに合う状況にも感じますが、どうなんでしょうね。
大統領府(上司)は、土地の死守を望んで、後退を好まなかった訳ですし。
>「ゼレンスキー最高司令官は第59旅団の状況を確認し、最近発生した兵士の犠牲状況を明らかにするため軍事法執行部長官をトップとするチームの派遣を決定した」
>クラスノホリフカの状況は危機的で、敵の方が優勢なのだがら…
彼の部下は、「自分の命令に反対する指揮官を全て排除し」で、上司に逆らう気概があったみたいなのになあ。
なんかちょっと状況が、よく分からないですよね。
軍の方針じゃないの?と思う部分があります。
シルスキー総司令官は、ザルジニー英国大使(元総司令官)よりも、大統領府に従順・規律重視(ボグダンさんが頭髪による処分を指摘)・土地を死守するタイプのイメージあるからです。
クラスノホリフカ、むしろウクライナ軍ここまで長期間、よく守り続けてきたなという印象があります。
(大統領府が死守命令を出したかどうかはさておき)死守命令=稚拙な指揮や部隊運用で浪費するはイコールじゃないと思う
これは言わゆる「社内英語公用化」を掲げたら英語が話せるだけの無能が幅を利かせただけになった某社のような、規律や命令順守といった形だけを追い求めて中身を軽視していた人が重職についてしまった状況な話な気がする
某社の例え分かりやすいですね、携帯事業が赤字で大変なようで…
管理人様の過去記事にもあるように、他にも問題はありそうですから、第59旅団だけ特段違うのか続報・調査結果を待ちたいと思います。
(2024.07.6 ウクライナ軍が繰り返す失敗、兵士不足、不適切な指揮、陣地の欠如、攻勢準備の察知 航空万能論)
きょうび英語すら出来ないと
大手じゃ活躍も昇進も無理やわ
揶揄するポイントがずれてる
まずいまずい陥落間近だと言われ続けて数ヶ月経って未だにクラスノホリフカは係争中のままですからそんなに指揮に問題があるとは思えませんけど、どうなんでしょ
ただ血肉を代償にして凌いでいるというだけなのでロシアからしたら絶好の狩り場ですよ
しかし問題の将校を解任しても後任にマトモな将校を回せるのだろうか…?
Tirer!
ところで軍隊の組織体制として中佐で旅団長になれるのでしょうか。普通師団長は少将、その下の旅団長は准将若しくは大佐が担当するはずです(陸自もこれに該当)。一階級低い中佐が旅団長を担当するというのは、現場指揮官クラスの人材が余程枯渇しているのか、旅団とは名ばかりの大隊程度のものなのかのどちらかでしょう。
前の方のコメントの通り、クラスノホリフカは比較的小さな町なのにかなり長期間耐えているので、ウクライナ側の戦力がそこまで劣っているとは思えない(何かの重要拠点なので増援を送り続けているとも考えられるが)。本記事の写真の兵隊たちは50代ぐらいだろうか、自衛隊ならとっくに定年になっているはずです。
>>現場指揮官クラスの人材が余程枯渇しているのか
払底したんでしょう
砲火力で圧倒的な差がついてる相手に対して、砲火を直接浴びる場に出なきゃいけない役職の運命なんて決まってますから
年齢に関しては答えがもう出ているというか
ウクライナは戦前から人口構成が壊滅していて人口ピラミッドがひょうたん型してましたし
特に20歳を中心に+-10歳がもともとすごい少ない
そういった国で活きのいい世代(20~30代)を損耗に頓着せずに地面の下に転属させ続けて、それでも軍の規模を維持しようとなればどうなるかという答えがこの写真と
旧ソ連型の小ぶりな旅団ならそれほど旅団長が中佐なのもそれほどおかしくないですよ。戦時の部隊拡張で中佐が旅団長、連隊長を務めているのはロシア側も同じですのでそれをもってウクライナの損耗が大きいと断じるのは早計かと。
例えば1年ほど前にワグネルに拉致された旅団長は中佐でしたし、ラピン大将の息子は開戦時に中佐で戦車連隊長でした。
旅団と言っても国によって編成は異なるので、米国や中国なども旅団長は左官クラスが務めている。
ウクライナ·ロシア共に中佐が旅団長に任命されているケースはザラにあるし、短絡的に人材払底に結び付けない方が良いと思います。
「後方には彼より経験豊富な人間が沢山いる」って主張してるんだからいるんじゃないの?
知らんけど
ボグダンさんの動画に出てきた
元料理人の脱走兵も
ウクライナ軍は上から下まで
マジで腐ってると暴露してたね。
軍人やリーダーとしての適正チェックもせず
大卒者はとりあえず指揮官みたいなノリらしい。
数では劣勢なはずのロシア軍に
押されっぱなしなのも納得。
腐り具合では50歩100歩だと思う。
というか脱走兵って腐ってないの?
上から下までの下で自虐なんだろうか。
あの元料理人は隊長からのパワハラと給料未払いが原因で脱走したらしいから(違法ではあるけど)気持ちは分からない訳ではない。兵隊に対する充分な訓練と福利厚生、汚職の撲滅が実現しない限りウクライナ軍の苦境は続きそうです。寧ろそれが可能だったらウクライナは欧州最貧国なんかにならなかったはず。
なんかあれだな。
成績優秀者が指揮官になってたりした日本軍みたいだな。
大卒者が指揮官職など管理業務に就くというのは人事上正しいことだと思います
ロシアによる急襲を受けてから急速に肥大したウクライナ軍に個々人の為人を見極めてから配属するといった余裕はないでしょうから高等教育を受けているか否かでふるいにかけられるのは当然かと
sns時代の戦争は色々とお互いに大変ですね、ある程度の事実とプロパガンダと権力闘争等も割合変えて入り乱れて何が真実なのかは結局分からぬまま情報の波が凄い。戦後もある程度しか真実は分からないんでしょうが、結局は戦線見てそれなりに判断するしかなさそうですね。
ハルキウ以外はロシア有利でトランプ就任前にどこまで進むかが一応の区切りとは思うけどどうなることか、ただ以外とロシアはトランプに期待なんてしてなくて力技で自称併合州切り取るプランも当然あるとは思うが果たして。
実際問題、同じようなトラブルはどこでも起きているはずですが。
「告発がバズるかどうか」でそれが上級司令部に採用されるかどうが決まる状態です。
これはこれで健全とは言いがたく。
この告発も,有名ブロガーと美人兵士が告発してバズってるんですよね。
我々も、対中有事の際は部隊に1人はインフルエンサーを雇っておく方が良さそうです。
たしかに対中有事に際し部隊に見栄えの良いインフルエンサーを入れるのは面白いですね、世論形成頑張るプロパガンダ要員ということですね。日本の場合ですとこの部隊のこの子の推し等と他国とは違う方向に全力で向かっていきそうな嫌な予感がしますが、日本らしくてそれも良いのかもと思いました。
それで動くような世論だとまたそれも困ったものだとは思いますが、ある程度支持を集めてしまいそうなのもまたなんとも。
軍隊の命令系統が、特に戦時中なのに、壊れてるようにも感じます…
気に入らない上司がいれば、SNSでディスれば飛ばせるとなると、リスクと紙一重だなと。
AIのお姉さんを、アイコンにしとくのも、1つありかもしれませんね。
(2024.06.27 アゾフ旅団、解任されたソドル中将をマリウポリ防衛まで遡って失態を非難 航空万能論)
これなんだよな、、、
軍という規律と命令ありきの組織で、どのレベルなら告発して良いのか否か?
そもそも一般兵士に作戦の全容が知らされる事はないだろうし、極端な話、撤退戦の殿なんて損耗前提なんだからその度に告発するのか?と言う、、、
かと言って、ブラックが許される時代でもなく、、、
トランプが勝って、ウクライナを見捨てる可能性はあるけど、案外、EUにもっと金を出せ、という話になって、逆にウクライナ支援が強化される可能性もあると思うんだよね。
バイデンが渋ってるATACMSでのロシア空軍基地への攻撃とか、あっさり解禁したりしそう。
なんたって他国であるバクダットにいたイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を無人機で殺した男だからな。
そもそもウクライナに武器支援したのトランプ政権の時でしたもんね。
まあ、欧州に支援増やさせて、支援止めないにしてもアメリカは縮小とかはありそうですけど。
トランプ氏の圧勝が民主主義の終焉の火蓋を切る気がします
熱狂に満ちた選挙の後に『アメリカの未来は何も変わらない』という現実を突きつけられた時、受け入れることのできる民衆がどれだけいることか
トランプ狙撃直後に群衆から「USA!USA!」の絶唱が起きたのは、「ホント、この国は…。」という感想を禁じ得ませんでした。
写真はウクライナ側かな
ずいぶんと年寄りを出しているんだな…
今回の告発者である59旅団の衛生兵もマリウポリから生還したアゾフの元隊員なんだよね。
正義の告発なのか権力闘争なのか外から見てる分には判断が付きにくい。
この戦争で現実の実力以上に過大評価されたアゾフの発言力が強まったのは確実だけど、ソ連軍あがりのシルスキーは軍隊としての統制を重視してるので個人プレーが目立つ極右系民兵ルーツの部隊の力を削ごうとする動きも見られる。右派セクターの解体もそのひとつだった。
なんかさ、中央(大統領)や指揮官と現場のいざこざという構図にしてる人が多いけど、ウクライナにおいてオリガルヒ抜きで政治や経済や軍は動かせないと思うんよ
「死守命令」とかそんな単純な話の訳がない
そんな命令だけで現場が動くとも思えないし、そこまで中央が地方をグリップしているとも思えない
色々なステークホルダーがいて、それぞれが様々な合法・非合法な手段を用いて自らの利益を最大化しようとしている
例えばオリガルヒは地縁血縁ベースだから中央からの死守命令の有無にかかわらず、手段を問わずに地元を守ろうとする(なんなら初期の南部のようにロシア側に寝返るのも厭わない)
中央は中央集権を実現させたいのでオリガルヒの力を削りたい
権力闘争の一部でもあるだろうし、ガス抜きに使いたい勢力もいるだろうし、、、、
戦後、どこまで事実に迫れるのだろうか?
土着勢力の影響というのは念頭に置く必要があるかもしれませんね
出来ている筈の防御陣地が出来ていないなど現地人がポッケナイナイしたと思しきエピソードが多すぎますし
まともな指揮官に代えれば何とかなるって戦況では無いように思いますけどもね。
いずれにせよ、どの戦線においても誰が指揮官になっても結果が同じであるのなら、指揮官の采配云々騒いだところで意味が無いように思います。
クラスノホリフカとブーレダールはウクライナが戦前から
要塞化していた都市。ブーレダールももう危うしだな
つくづく、ウクライナがロシアに喧嘩を売り続けてきた姿勢
は理解できん。クッキーおばさんのヌーランドとかに恫喝
されたんだろうか?ボケ爺さんの息子の利権も絡んでるのか?
>つくづく、ウクライナがロシアに喧嘩を売り続けてきた姿勢
>は理解できん。
西側自由主義諸国の一員になりたいんですという姿勢を示せば欧米が守ってくれるという甘い見通しが背景にあったのでしょうね
西側からしたら所詮ソ連の片割れに過ぎないウクライナの防衛などは自国の利益を損なわない範囲で提供する程度の価値しかない
その認識の祖語を生んだのはおそらくウクライナの自己評価の不相応な高さだったのではないかと
スラヴ圏においてはキエフはマストな存在ですが西欧にとっては重要ではありませんから
≫西側自由主義諸国の一員になりたいんですという姿勢を示せば欧米が守ってくれるという甘い見通し
それらに加えて、「カラー革命でクーデター紛いの事までしてロシアと袂を分かったんだから守ってくれるよな?」ってものがあったと思いますね。
民主主義を求める市民の声といえば響きは良いですが、政治的クーデターで曲りなりも(ロシアの政治工作が云々という話は、この際置いておいて)選挙で選ばれた親ロシアの大統領を放逐するということはロシアに全力で中指立てに行くことなので、相応の見返りを西側に求めていたことは確かでしょう。
その結果がクリミア、ドンバスの被占領、武器は小出しで出すけど人は出さない西側とウクライナの思惑が外れた現状は切ないものがありますね。
本邦とて、アメリカとオーストラリアは太平洋権益の維持とユーラシアへの戦力プレゼンスの確保から積極的に支援(参戦)してくれるでしょうが、ヨーロッパ諸国からはウクライナ以上に対岸の火事扱いされる可能性も大いにありますから(現状我が国がウクライナを対岸の火事扱いしているように)
一体西側に入りたがる国の気持ちがわからない 都合のいいことは欧米様のおかげ、都合が悪いことはお前が悪い自己責任みたいな恐ろしい集団なのに
プロパガンダを信じてるのかしら・・・
多分マイダン時にロシアがアクションしなけりゃ、にっくきラスボスプーチン政権を倒して地政学ゲームクリア!とかやってたでしょぶっちゃけた話
結局欧米のやってることって世界中で自分に都合が悪い連中を潰したいわけで、ロシア以上に成功体験なんて与えちゃいけないと思います