ウクライナ戦況

侵攻833日目、アウディーイウカ方面におけるロシア軍の前進が顕著

ウクライナ軍参謀本部は連日「戦闘が最も激しいのはハルキウではなくドネツクのポクロウシク方向だ」と言及、DEEP STATEも6日「ロシア軍がアウディーイウカ方面オチェレティネ方向で支配地域を拡大させた」と報告し、この方向におけるロシア軍の前進は顕著だ。

参考:Мапу оновлено!

今後もウクライナ軍の後退が続くなら、ロシア軍は何れT0504に到達するかもしれない

ウクライナ軍参謀本部は連日「戦闘が最も激しいのはハルキウではなくドネツクのポクロウシク方向だ」と言及、これはアウディーイウカ方面オチェレティネ付近から西や北に向かう動き、ソキルやノヴォポクロフスケに向かう動き、ネタラブ付近からカルリブカに向かう動きを意味しており、DEEP STATEは同方面について5日「ロシア軍がノヴォレクサンドリヴカ集落内に足場を築いた」「カリノヴェ方向にグレーゾーンが拡大した」「ノヴォセリフカ・ペルシャ方向にグレーゾーンが拡大した」と報告。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ロシア軍がノヴォレクサンドリヴカ集落内に足場を築いたことも特筆すべき変化だが、カリノヴェ方向やノヴォセリフカ・ペルシャ方向に拡大したグレーゾーンも1km以上で、管理人的には「ここがロシア軍の安定した足場に変わるのか」「それともウクライナ軍が前進を阻止するのか」に注目していたが、オチェレティネ付近から北に向かう動きに大きな変化が観測された。

DEEP STATEは6日「ロシア軍はオチェレティネとアルカンヘルズケの間に生じていたポケットを占領した」「ロシア軍はノヴォレクサンドリヴカとアルカンヘルズケの間で北に占領地域を広げた」「ロシア軍がノヴォポクロフスキー方向に支配地域を広げた」と報告。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

RYBARはオチェレティネとアルカンヘルズケの間に生じていたポケットについて「ロシア軍が占領した」と報告していたが、DEEP STATEも「ロシア軍がポケットの大半を占領した」と認めたため、この方面における両者最大の異差が解消された格好で、5日に言及していたカリノヴェ方向へのグレーゾーン拡大も「ロシア軍の占領地域」に変わった。

陣地戦おける前線の位置の変化は数十m~数百mであることが多いものの、今回は1km以上と変化の幅が大きく、この方向への前進が膨らみ続けるとポクロウシクとコンスタンチノフカを結ぶ幹線道路(T0504)に達する恐れがあり、現時点での前線位置からT0504までの最短距離は約10kmだ。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

現実的にロシア軍のT0504到達は「オチェレティネ突破の再現」でもない限り「短期間では実現しない」と思われるものの、今後もウクライナ軍の後退が続くなら何れ到達する可能性があり、ロシア軍を押し戻す反撃が必要になるだろう。

因みにDEEP STATEは「ロシア軍がドネツク西郊外方面クラスノホリフカ方向で前進した」「ロシア軍がザポリージャ方面ロボーティネ方向で前進した」と報告しているが、更新作業を圧縮するため今回はパスする。さらにRYBARも明確なロシア軍の前進を報告していない。

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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

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コメント

    • 名無し
    • 2024年 6月 06日

    侵食が止まりませんなぁ

    14
    • 匿名
    • 2024年 6月 06日

    ゼレンスキーラインとやらは何処に築いたの?

    10
      • 774
      • 2024年 6月 06日

      みんなの心の中だよ

      42
      • 納豆
      • 2024年 6月 06日

      ゼレンスキーの夢の中では
      誰も存在を信じてない。という

      3
    • FAB
    • 2024年 6月 06日

    イギリス王立安全保障研究所日本支部の秋元氏によれば、ウクライナ軍の劣勢報道が増えてるがそれは間違いであり、現実はロシア軍が劣勢らしいです。

    18
      • 名無し
      • 2024年 6月 06日

      イギリスはもう少し上手くプロパガンダすると思っていたがそうでも無いのかな?

      44
        •  
        • 2024年 6月 06日

        今思うとイギリス軍の銃剣突撃の武勇伝って戦意高揚のプロパガンダだったのかもしれん。

        31
      • たむごん
      • 2024年 6月 06日

      この局面でテレビで言及すると言う事は、そろそろ職を辞する覚悟で言ってるんでしょうかね?

      戦争研究所のような、プロパガンダを続けてますね。

      19
    • 名無し
    • 2024年 6月 06日

    ハリコフ方面に貼り付けた兵力を戻さないとまた破られるのでは?
    あっちに大量の戦力差し向け続けるには余力が無さ過ぎる

    14
      • M
      • 2024年 6月 06日

      ハリコフ方面は市内の一部を奪還しただけで「ウクライナ軍が奪還!ロシア軍の攻勢頓挫!」みたいな見出しのニュースが躍るけど、その間にロシアが次々に占領してる他の地域のことはほぼニュースにならんから、ウクライナもハリコフには課金し続けるでしょう。

      32
      • 匿名
      • 2024年 6月 06日

      実際は去年のロボチネやクリンキ同様のキルゾーン…

      13
        • M
        • 2024年 6月 06日

        ロボチネ「ロシア軍防御線の重要拠点をウクライナ軍が完全制圧!」

        クリンキ「ウクライナ軍が渡河作戦を成功させ橋頭堡を確保!」

        去年のニュースはこんな感じだったのに今は誰もこの地域のことは触れない

        22
      • ぱあ
      • 2024年 6月 06日

      あっちはあっちでそれなりに兵力がないとなればロ軍はさらに侵攻してハリコフ市を射程に入れるところまで行く可能性があるので、ある程度兵力は必要でしょう。そもそもウクライナ側の予備が少なすぎるのです…。

      13
    • 理想はこの翼では届かない
    • 2024年 6月 06日

    なんでこんな所にロシア軍がいるんだよ!
    予備兵力はどうなってんだ予備兵力は!!

    16
      • jimama
      • 2024年 6月 06日

      だって 使い切ったし

      13
      • 犬の〆
      • 2024年 6月 06日

      そこで手を上げる全裸の中年男性が。。。

      3
    • たむごん
    • 2024年 6月 06日

    ポクロウシク周辺は、補給の重要拠点ですが、ウクライナ参謀本部が言及するような距離になってきましたか。
    今のまま後退が続けば、砲撃・爆撃範囲に入ってきますからね。

    ハリコフ方面に投入した50個大隊の援軍、消耗を避けながら、予備として引き戻せるのか気になる所です。

    11
    • もちもちさんちの
    • 2024年 6月 06日

    戻ってきた。黄泉の国から戦士たちが帰ってきた。続け!戦士たち!ゼレンスキーの元へ行こう!

    14
      • jimama
      • 2024年 6月 06日

      落ち着いて。死者は蘇ったりしない
      UKRの軍服を着てごまかしてるんだ。中身はNATO軍だ

      17
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