RYBARはロシア領クルスク方面について11日夜「ロシア軍がスナゴストを奪還した」と、DEEP STATEはトレツク・二ューヨーク方面について「ロシア軍が二ューヨーク郊外で大きく支配地域を広げ、トレツク市内にグレーゾーンが伸びた」と報告した。
参考:Курское направление: атаки ВС РФ в Кореневском районе что известно к исходу 11 августа 2024 год
参考:Военная сводка за 10-11 августа: зона СВО
参考:Мапу оновлено!
ロシア軍は約50日で二ューヨーク市内中心部に、ピヴ二チネとザリズネをほぼ制圧してトレツク市内に到達した格好
RYBARはロシア領クルスク方面について11日夜「ロシア軍がスナゴストを奪還した」「38K-030沿いにグレーゾーンが拡大した」「ウクライナ軍が繰り返しマルティノフカの奪還を試みている」「マルティノフカを奪われるとスジャへの移動が制限される」「マルティノフカに加えてスジャ南郊外への進軍があればスジャは完全に孤立する」「ウクライナ軍がオゼルキ郊外に到達した」と報告。
DEEP STATEはクルスク方面について何も言及(9日の報告が唯一)しておらず、この方面の状況をウクライナ側の視点とロシア側の視点で比較するのが困難=一方の情報に依存した状態だが、ウクライナ軍がコレネヴォ方向に向かおうとしている、スジャを正面から攻めるのではなく背後に回り込もうとしていると読み取れ、侵攻当初のような劇的な変化はなくなった。
RYBARが戦況マップの中で示すウクライナ軍支配地域やグレーゾーンも意味が曖昧だが、流動的な状況下では「登場した視覚的証拠を線で結ぶタイプの戦況マップ」も当てにならないため、とにかく状況を慎重に観察する必要がある。
DEEP STATEはトレツク・二ューヨーク方面について「ロシア軍がピヴ二チネ市内からトレツク市内に向けて前進した」「トレツク市内にグレーゾーンが広がった」「ロシア軍がニューヨークとザリズネの間で支配地域を大きく広げた」「二ューヨーク市内の大部分がグレーゾーンに移行した」「ロシア軍がパンテレイモニフカ方向に支配地域を広げた」「ロシア軍がオレクサンドロピル方向に支配地域を広げた」と、RYBARも「ロシア軍がドゥルジバ方向で前進した」と報告。
ロシア軍はトレツク・二ューヨーク方面を正面から攻めて進めており、約50日で二ューヨーク市内中心部に、トレツクを守る防衛拠点=ピヴ二チネとザリズネをほぼ制圧してトレツク市内に到達した格好だ。
トレツク、ピヴ二チネ、ザリズネ、二ューヨークを合わせた人口は約6万人で、チャシブ・ヤールの約6倍、アウディーイウカの約2倍、バフムートに匹敵する規模感となり、この都市群が抜かれるとチャシブ・ヤールを含むコンスタンチノフカ方面の状況が一気に悪化するだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
「世界の目」がクルスクに向いている間に。。。
まぁ、こうなるのではないかと思ってはいましたが。
ウクライナ側に戦略予備がいないことが確定してますから、ロシア軍は安心して進出出来ます。
同時にウクライナ軍側は救援も交代も来ないことが確定してますから、陣地にこもって死守する気にはならないでしょう。
正規兵・兵器・資材を、クルスク方面にかなり投入している事が、仰るように確定していますよね。
クルスク攻勢作戦のロジスティクス、(逆襲されるため)急に止める訳にもいかないでしょうから、東部はしばらくどうしようもないだろうなと…
クルスク方面の作戦は完遂することなく頓挫したようだから後は残党を駆逐するだけ。
東部戦線は安心して進撃できる。
ウクライナの指揮が上がる等と報じられていたが結局上げてから落とされ絶望に変わるとゆう最悪の結末になった。
精鋭部隊を東部にまわしていたらやれる事は少なく無かったろうに。
どっちがイイねを沢山貰えるか?
ロシア侵攻でしょ!!
頓挫してると思い込みたいだけでしょ?
陣地を作って
その場で向かい撃っている段階だよ
クルスク市だかクルスク原発占領だの、モスクワ到達だのお祭り騒ぎしていた人たちを慰めて上げて。その調子で。
事実だからな
時間の問題だよ
うん。だから根拠は?
>頓挫してると思い込みたいだけでしょ?
貴方のおっしゃるとおり、事実を見たほうがいいかと。この2年5ヶ月の戦争の現実を。
ウクライナにロシアとの陣地戦の殴り合いに勝てる火力と兵力があるなら、ボルチャンスクは6月中には奪還できています。
8月になってもボルチャンスクを奪還できないまま、クルスクにも戦線を広げたことが、火力と国力に劣るウクライナに有利に働く道理がありません。
去年の反転攻勢のロボティネと同じで、ウクライナ側がじりじり押しても9月末には失速し、半年か1年後にはロシアに奪還されるだけです。
陣地での火力の殴り合いになればどちらが強いか今までの戦争観察してたら分かると思うが。
トレツク方面しばらく大きな進展がなかったのに一気に進軍しましたね…
ウクライナ側もクルスク方面に部隊が抜かれてるという噂がありましたがこのままトレツクが陥落するなら本当かも知れませんね。
トレツク=ニューヨークが陥落すれば、ウクライナ戦争初期・2014年以降の最前線が、陥落した事になります。
アウディーイウカと同じような役割であり、陥落後を考えれば、後方の防衛拠点を期待しない方がいいでしょうね。
クルスク方面ですが、攻勢初期の衝力が、早くも失われつつあるように見えます(一般的に初期が最も高いです)。
クルスク原発8km前面にも、ロシア軍が陣地構築(塹壕)をしている事が、衛星画像で確認されたことが報道されています。
>BBCヴェリファイ(検証チーム)はこのほか、クルスク原発の近くにロシア軍が新しい防衛線を構築している様子と思われる写真を確認した。
>10日撮影の衛星画像と数日前の衛星画像を比較すると、原発施設から約8キロ離れた場所で、新しく設置された塹壕(ざんごう)が並ぶ様子が確認できた。
(2024.08.12 ウクライナ軍、ロシア領内で最大30キロ前進とロシア政府 ザポリッジャ原発で火災 BBC)
追記です。
クルスク原発の早期奪取は、塹壕が整備されれば難しいでしょう(地雷はどうするのでしょうね)。
ロシア軍が時間を稼ぎながら、クルスク原発から南に向かって、複線の塹壕線を整備していきながら膠着状態を作り出す作戦なのか気になりますね。
ウクライナ国民や後方勤務の兵なんかはクルスクの攻勢で士気が高まるでしょうけど、最前線で戦い続けてる兵士の中には「何でこっちに援軍を出してくれないんだ。」ってやる気を失う兵士もいるでしょう。
トレツク周辺なんかがまさに戦意を失った兵士が多いのでは。
そもそもハイエース要員が多いでしょうし自分達の生死が微妙な状況で指揮が上がるはずがない。
安全なところにいる人だけ士気が上がるって、現場にとってはむしろ辛いですよね。
クルスクの我が軍は活躍してるのに東部戦線の部隊は何してるんだ。とか強硬派はいいだしかねない。
クルクスにここまでの全力突撃かますのはやっぱり理解出来ねえよ・・・
個人的に見立てとしてはウクライナは東部州の戦線と現地部隊を見捨てたのではないかと解釈し始めた
クルスクへの攻撃には南部攻勢の生き残りである82旅団や西側装備部隊が導入されているが、47旅団配置の筈の囚人部隊の活躍という情報やクルスク戦のために部隊や物資を更に東部から引き抜いたと言うのを見るにウクライナ上層部には最早東部戦線を救う意思はまったくないと考えられる
逆に考えれば、東部州を残存する部隊に死守させるに任せて放置してもキエフやハリコフへの危機は即座には発生しない
つまり取られても問題ない膨大な縦深として使い潰す方針となったのではないだろうか
まあ、個人的な予測ですがね
ハッキリ言ってしまえばそうなりますね。
だからあの斧先生が苦言を申した訳ですし。
どう考えても愚策なんですよ。
結果的に最後っ屁になりますね。
なんかトラック諸島やパラオが大空襲を受けて壊滅してる最中にさくせんをインパール作戦を大々的に始めた1944年3月頃の日本と似てますね
ロシア軍は東部で数百メートル前進することが「勝利」だと思ってるみたいですけど戦争ってそういうもんじゃないんですよね。
今回ウクライナはクルスクに侵攻し数千人に上る「徴集兵」を捕虜にしたことが視覚的にも確認されております。これは志願兵の大半を占める貧乏ブリヤート人などではなく、中流以上のロシア人家庭の子供たちです。ブリヤートがいくら死のうと意に介さなかったロシア人も、自分の子供が死ぬのはさすがに耐えられません。アフガンもチェチェンもこういった徴集兵の死がきっかけで崩壊に至ったことは皆さんご存じのとおりです。
ロシア人が東部で寸土を獲得したと喜ぶなら喜ばせておけばよろしい。全てを捨てて逃げ出す羽目になる日は近いのですから。
戦略的にも軍事的にも無意味な作戦に精鋭数個旅団を溶かしたけど。ロシア兵数千人を捕虜もとい人質に取ったからウクライナの勝ちって?
そもそも数千も捕虜になってないだろ。
どこにそんな兵力が遊んでたんだ
逃げ遅れた住民の可能性が高いんですよね。
ロシアは拉致された人達救出のために動くのではないかとみています。
つまりスミィ州攻略ですね
ロシアの中流を過大評価してはいけません。彼らが無力だからこそオルガルヒが台頭し、プーチンが君臨できているのですよ。分厚い中間層なきところに「民主主義」なしです。
認識が意味不明。オリガルヒってのはプーチンの敵対勢力だろう。そしてプーチンは20年間一貫して国民の所得を伸ばそうと腐心してきた政治家。
そのせいで本来軍事費にあたるべき予算が年金に食われたりしているが。
100人近いという話は出ていますが、数千人なんて話を明確なエビデンス付きで出しているのを見たことがありません
非常に興味深いですがどこが情報元ですか?
信頼できそうな内容なら情報取得の巡回リストに加えたいの是非お教えください
多分、産経新聞かいくつかある独立系メディア(※ほとんどがロシア国外)かも。
これまでのナラティブが独裁者による強権国家だったロシアの民主性に期待するような希望的観測…
こんな敵が折れてくれるはずなお花畑の楽観主義じゃ戦争に勝てる訳もなく
ちゃんと選挙もやって、世論の顔色を気にする『独裁者』…
どこまで本当か知らないけど、ロシアの世論の7〜8割はこの戦争を支持していて、残りの2〜3割も反戦では無くプーチンのやり方が生温いと突き上げてるっていう
本当です。
私は今日本にいますが、夫はロシア人でモスクワ在住。
ちなみに夫は2割の方です。
プーチンはロシア国内では相当に穏健派という事実ですよね。
戦争への移行と予備役再招集する絶好の機会をプーチンは得たように思うけどもう少し世論見て動くのかな。
ロシア人に強硬派と超強硬派しかいないなら、停戦なんてロシア側が飲むはずがないのでは?
それは停戦の条件によるでしょう。ロシアに有利な停戦なら飲まない理由がない。
停戦の諸条件が焦点であって、「停戦」そのものがイデオロギーのようになってしまうイスラエルとハマスの戦争とは違うというのは念頭に置くべきかと。
個人的な所感ですが、ロシアとの「停戦」そのものに難色を示す方々は、“民主主義を守るための聖戦で停戦するなんてありえない”というイデオロギー色が強すぎる気がします。
こんな記事が出ているので、世論は今より強硬になるかも。
クルスク侵攻以来志願兵が増えているし。
モスクワ 8月12日 – RIA Novosti. ロシア連邦保安庁中央国境局は、クルスク地方で捕らえられたウクライナ軍人が、抵抗した住民をその場で射殺するよう命令されたと報告した。
“ロシア連邦保安庁国境局の職員が、クルスク地方のベロヴォ地区で、地元住民の協力を得て、AFUの第80分離空挺突撃旅団の軍人を拘束した。尋問の中で、囚人は、地元住民の抵抗があった場合、その場で全員を射殺するよう命じられたと語った。クルスク地方の集落に入るとき、AFUの軍人たちは略奪に従事し、持てるものすべてを持ち去った」と報告書は述べている。
戦闘中、捕虜は仲間の軍人に見捨てられ、自力でウクライナ領内に戻ろうとしたが、拘束されたことが記されている。
こんな記事が出たので世論は強硬になるかもしれません。
クルスク侵攻以来、志願兵の数も増えていますし。
モスクワ 8月12日 – RIA Novosti. ロシア連邦保安庁中央国境局は、クルスク地方で捕らえられたウクライナ軍人が、抵抗した住民をその場で射殺するよう命令されたと報告した。
“ロシア連邦保安庁国境局の職員が、クルスク地方のベロヴォ地区で、地元住民の協力を得て、AFUの第80分離空挺突撃旅団の軍人を拘束した。尋問の中で、囚人は、地元住民の抵抗があった場合、その場で全員を射殺するよう命じられたと語った。クルスク地方の集落に入るとき、AFUの軍人たちは略奪に従事し、持てるものすべてを持ち去った」と報告書は述べている。
戦闘中、捕虜は仲間の軍人に見捨てられ、自力でウクライナ領内に戻ろうとしたが、拘束されたことが記されている。
>こんな敵が折れてくれるはずなお花畑の楽観主義じゃ戦争に勝てる訳もなく
まさに緒戦のロシア軍じゃねーか。ブーメランにも程があるわ
>チェチェンもこういった徴集兵の死がきっかけで崩壊に至った
チェチェンは第一次も第二次もロシアが大量に犠牲を出しつつもゴリ押しで勝ってるんですが…
グロズヌイが更地になり「崩壊」したチェチェンと同じ状況にウクライナがなりつつあるということならそうかもしれませんけどね。
数年後にはロシア軍の尖兵として最前線でNATOと戦うウクライナ人兵士の姿が
「数千人の捕虜を視覚的に確認」??お前、映像見て全部数えたのか?捕虜の動画が複数上がっているのは事実だが、どう見ても数千人もおらんやろ?ウクライナ系のtelegram隅々たで見てるけど、どう見てもそんなにおらんぞ。
だいたい、数千人も捕虜取られるほどの大部隊を国境に配置しているなら、こんな簡単に突破されないやろ?
お前、上から目線でさも分かった様な事言うてるけど、両陣営ともに捕虜や戦果は水増ししているのは皆知っとる。
ウクライナ発表鵜呑みにして、嬉々として書込みしとるなら、相当恥ずかしいで。
つまりは多数の捕虜を人質にして、手を引けと脅すということですか?
理解し難いですね
寸土を獲得して喜んでるのはクルスクのほんの一部に進軍しただけで、はしゃいでる奴らだろ。
ロシア軍の進軍速度は今はキロ単位になっている。
そもそもチェチェンを今どの国が実効支配しているかを考えれば、主張の支離滅裂さがわかるだろ。
ウクライナ側越境兵力4~5個旅団だとすると総勢およそ10000人
この兵力で数千人の捕虜を取るのは流石に無理というものでは?
戦車砲の射程程度なら状況が理解できるが、20㎞も30㎞もの深さのグレーゾーンとは一体どういうことなのだろう?
分隊規模のグループが個別に敵味方入り乱れてそれぞれに戦っているということ?
多分入り込んで撹乱してるDRGの活動範囲も占領地または交戦地扱いしてるから
クリンキーからやっと撤退したと思ったら、クルスクでわけわからん作戦を始めてしまった。
ウクライナ軍のロマンなんだろう。
ロシアを撹乱できる思ったら、二日ほどでロシア側の反撃が始まり、ドンバス戦線も混乱どころか変わりなく取られ続けているという…
クルスク方面、ロシア側から上がってくる映像を見ると、ウクライナ軍の車両や部隊の移動をロシアのドローンに観測され続けてFPVドローンが突っ込んで撃破される映像が増え続けてますね
ロシア軍がウクライナ領に侵攻してる時、ウクライナ軍がやってた事をそっくりそのままやり返されてる感じ
どうせ特攻して散る事に変わりないなら、東部南部の戦線で同じ事やった方がロシア軍を押し戻せたんじゃないのかな
やっぱ持ち上げた後に落として絶望させて講和~終戦にもってくハラじゃないかなぁ
でないとあまりに不可解すぎて
もうこれでウクライナ側にはこの先ロシア軍を食い止める戦力も停戦を担保する戦力も使い果たしてしまったことを露呈してしまった
停戦を担保する戦力が枯渇するというのは大問題ですよね。
フィンランドの冬戦争でも、まだ戦力が残っているうちにこそ、断腸の思いで領土を割譲してでも停戦交渉を行ったから主権を守りきれた。戦力が枯渇してからでは全面降伏になってしまい、最悪主権すら失い連邦内の人民共和国に格下げされる。
合理的に考えるなら、アメリカの支援が再開され、新たな動員機構が作動し始めて予備兵力を確保する目途が着いた時点で、その予備兵力をどのように使うか、ウクライナ首脳部で真剣に討議が行われたはずだ。もちろんその経過は知る由もないが、結果は戦闘中の前線を支えるのではなく、ゼレンスキーがコメントしているように「戦線をロシア国内に押し戻す」ための奇襲攻勢用に予備兵力を蓄えると決定されたことになる。例えばウクライナのローテンションの不備によるニューヨーク戦線の唐突な突破などには、既にこの決定のマイナス面が顕れていたと言うべきだろう。つまりウクライナは賭けに打って出たのだが、賭けにつきもののマイナス面である前線の退勢に動揺せず、クルスク攻勢の実現を貫いたウクライナ首脳部の胆力それ自体は、結果は別として、称賛に価するということができるかも知れない。
ただウクライナにとって計算外なのはもうひとつの奇襲、ロシアによるハリコフ攻勢だったのではないだろうか。予期できなかったハリコフ攻勢を手当てするために、ウクライナはクルスク攻勢用に蓄積中の予備兵力の一部を回さなくてはならなかったのではないだろうか。ロシアのハリコフ攻勢がなければ、ウクライナのクルスク攻勢はもっと大規模で狙いのはっきりしたものになっていたかも知れない。もちろんそれは楯の片面であって、逆にハリコフ攻勢は国境線に配されていたロシアの予備兵力を消費するものとして歓迎されたかも知れない。
どう転ぶか分からないのが賭け事の賭け事たる所以だが、進行中の賭け事を見ることはたいへんスリリングであるには違いない。
✕ 胆力
◯ 無謀・蛮勇
だからそれは結果次第。成功したら「胆力」。失敗したら「無謀な蛮勇」。どっちに転ぶか分からないのが賭け事だし、奇襲と言うのはいつだって賭け事的なものなんじゃあないだろうか。でも結果が分からないうちなら、腰砕けしないというのは胆力と言っていいと思うよ。
極東国際軍事裁判で、真珠湾奇襲は「胆力」と評価されましたか?
ヒロシマやナガサキが、「進行中の賭け事を見ることはたいへんスリリングである」の末路なら、賭け事は廃止すべきでしょう。犠牲になる命があまりに重すぎる。
東京裁判の評価はまさに結果論。それからパールハーバーの評価自体は戦術的成功、戦略的失敗というのがアメリカでも日本でも一般的なんじゃないかな。つまり作戦自体は緻密に準備された胆力のある試みだが、そもそも論で言えば無謀だった。
それから、「戦争をスリリングなものとして見ることの是非」のようなそもそも論は、軍事的関心に特化してウクライナ戦争を取り上げているここには馴染まないと思うよ。
>つまり作戦自体は緻密に準備された胆力のある試みだが、そもそも論で言えば無謀だった。
その「胆力」のある方々の決断のおかげで、私の大叔父と祖母は戦争で殺されたので、無謀な胆力は大迷惑でしかないので嫌いなのです。私は、戦争を家族が殺される実害としか思えないので。
それはお気の毒でした。でもこの話はもうやめませんか。
ええ、やめましょう。私の書き込みも理屈から感情論にどんどんずれておりました。その点はお詫びします。こちらの間違いでした。
私とあなたの二人くらいの口論なら、厭戦気分が少し出るだけで、こんなに簡単に停戦できるのですけどね。
胆力が試されるようなことをやらなきゃいけないのは劣勢側がワンチャンを狙わなきゃ勝てないからだろう
そのチップが国民の命なのだから本来はそのようなことが状況になる前に政府は国を導く必要があると思うね
それにはまったく同感なんだけど、それを言ったら、だいたい国力が違いすぎるのだから堪え難きを堪え忍び難きを忍び臥薪嘗胆して最初から全力で戦争を回避すべきだったとか、22年春の講和話に乗っておけばよかったとか、亡き児の年を数えるような話というか愚痴になってしまう。現実に起こっていることは起こるだけの必然性があったのだとしか言いようがないな。むつかしいね。
>現実に起こっていることは起こるだけの必然性があったのだとしか言いようがないな
戦勝国側は、それでよいのだと思います。日米同盟など、そのアメリカの恩恵を多く受けてきた今の日本人も、大多数は似たようなものでしょう。
ただ、負けた後の国際秩序で賠償金を取られ続ける立場で、犠牲を必然性と言われれば、今度は勝つべく次の戦争を起こしてしまいます。ドイツが、第一次大戦で負けた後で、ヒトラーの軍事独裁政権と第二次世界大戦へ突き進んだように。