DEEP STATEはロシア領クルスク方面について21日夜「ウクライナ軍が大きく前進して支配地域を広げた」「コレネヴォに隣接するコレネヴォ集落をほぼ制圧した」と、ドネツク州ポクロウシク方面については「ロシア軍がザヴィトネ、ノボへランヌ、コミシフカを占領した」と報告した。
より多くの成功を手にするのはどちらの側になるのだろうか?
RYBARはロシア領クルスク方面について20日と21日「ロシア軍の攻撃にも関わらずボルキとスパルノエのウクライナ軍を排除できなかった」「ウクライナ軍がルースカヤ・コノペルカ方向に前進した」「ウクライナ軍がマルティノフカの東に前進した」「ウクライナ軍がルスコエ・ボレチノエからネチャエフ方向に前進した」「ウクライナ軍がスナゴストと周辺地域を占領した」「ウクライナ軍がヴィシュネフカに侵入した」「ウクライナ軍機がテトキノを攻撃している」「ウクライナ軍が国境を越えてグルシコスキー地区に侵入を試みている」「ロシア軍は敵の砲火の下でセイム川に舟橋を建設している」と報告。
視覚的にもロシア軍がマルティノフカの東=Ⓐでウクライナ軍陣地を攻撃する様子、ウクライナ軍の装甲車両がマラヤ・ロクニャ集落内=Ⓑでロシア軍陣地を攻撃する様子、ロシア軍がヴィシュネフカ集落内=Ⓒでウクライナ軍車輌を攻撃する様子、ウクライナ軍車輌がオルゴフカ集落内=Ⓓを炎上しながら走行する様子、ロシア軍が線路沿い=Ⓔでウクライナ軍陣地を攻撃する様子が登場、DEEP STATEも予告通り21日夜にクルスク方面の戦況を更新した。
DEEP STATEは「ウクライナ軍がカザチヤ・ロクニャから38K-024方向に前進した」「ウクライナ軍がノヴォイヴァノフカ付近からシェプトホフカ方向に前進した」「ウクライナ軍がオルゴフカ付近で支配地域を広げた」「ウクライナ軍がコレネヴォに隣接するコレネヴォ集落に支配地域を広げた」「ウクライナ軍がコマロフカ方向に前進した」「ウクライナ軍が38K-006の西に支配地域を広げた」と報告。
DEEP STATEは「作戦が進行中」という理由でクルスク方面の戦況報告を意図的に遅らせており、今回の報告も「これだけの範囲を1日で前進した」という意味ではないが、それでも滅多に目撃することがないレベルの前進範囲だ。
DEEP STATEはウクライナ軍の前進範囲のみを報告して「何処を占領したのか」を明かしていないが、コレネヴォに隣接するコレネヴォ集落(同名の村)の大半がウクライナ軍支配地域になっており、コレネヴォを攻略するための足場を築いたように見える。
因みにDEEP STATEはドネツク州ポクロウシク方面について「ロシア軍がザヴィトネ、ノボへランヌ、コミシフカを占領した」「ロシア軍がヴォフチャ川東岸の高台を南下して支配地域を広げた」と報告、ロシア軍はポクロウシクやディミトロフではなくヴォフチャ川東岸方向に前進したためカルリブカ方向の状況が怪しくなってきた。
E-50方向からの前進を阻んできたカルリブカやカリノヴェが抜かれるとクラスノホリフカの西側が怪しくなり、フロディフカ~ノヴォホロディフカ~セリダブのラインが抜かれるとポクロウシクとディミトロフが怪しくなり、ここを抜かれてE-50を西に進まれるとパブログラードまでまともな防衛陣地や抵抗拠点がないと言われている。
ウクライナ軍はクルスク方面でロシア軍はポクロウシク方面で前進を続けているが、より多くの成功を手にするのはどちらの側になるのだろうか?
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
双方とも問題抱えているので今後の各国の展開次第でしょうね。ウクライナは支援がなければどうしようもないし、ロシアは国内まで侵攻されて軍部や経済あらゆる方向に不安を抱える。
ロシアが現状容認して耐える方になれば長期的に見てウクライナが危なそうではある。なんか株式相場見ているようだ。
ロシア的にはクルスクもドネツクもロシア領。
クルスクを2週間占領しているウクライナ軍よりドネツクを2年間占領しているウクライナ軍の排除のほうが優先度が高い。
ウクライナへの支援は政治家の汚職ポケットに消えるだけなのでどうにもならないのでは?
マルティノフカが陥落したっぽいのが気になる。しかしウクライナ軍は損害にもかかわらず押し込み続けるなあ。
写真の車載砲はカエサルなのかな。砲身が細いような気がしますが。
それと、砲架に人が座っていられるのなら、反動はそれほど大きくないように思えます。
他所の動画を見ていると、105mm榴弾砲程度でも、反動はすごいと思いますので。
素人はいつも思っていますが、中口径(105mm級)の無反動砲をもっと使っても良いのでは。
現代では、撃って即移動ですから、発射回数を増やすのに、機械装填が必須とは思いますが。
うまくすれば、砲兵でも歩兵でも使えるのでは?、と思っています。
そのまま撃たないと思う。
2S22 ボグダナ やと思う。ハンドルが同じだし。
ご教授ありがとうございます。
近間の写真は初めて見ました。
どちらが先に攻勢の手を緩めるかのチキンレースになってますね…
誰かご教授いただけたら幸いなのですが、戦史的にこういった両領域にお互いの軍隊か侵攻していく形はよく見られるものなんでしょうか?
近代以前の戦争では割と普通に見られた光景ですが、19世紀以降ではあまりないですね
とは言え、全くないとはいえません
第一次世界大戦のときも、初期の段階でフランスはベルギーから侵攻してくるドイツ軍を防ぎつつ、ロレーヌ方面からドイツに逆侵攻して背後を取ろうとしましたし(失敗しましたが)
1916年2月からのドイツ軍のヴェルダン要塞攻撃中に、英仏軍がソンム河北岸のドイツ占領地に反撃を仕掛けたことがあります(ソンム攻勢、1916年7月-11月)。
結果的に、英米の反撃はわずかな土地を得たに留まりましたが、独軍のヴェルダン方面から戦力を割かざるを得ず、同年12月に要塞を攻略できずに撤退しています。
はじめの印象は、ヒトラーが無理やりカフカスを狙ったブラウ作戦を想起したね
各戦線が芳しくなく苦し紛れの作戦で、その時とは状況も目的も全く違うけど
現在の印象としてはガダルカナルに近いかな
ニミッツは手持ちの心許ない戦力で反抗しようとしていて、ガダルカナルに目を付けた
日本軍は侮りもあったが戦力をまとまって投入するのも苦しく、逐次導入の愚を繰り返したのが現在似ている感じするな
ガダルカナルでは第一次ソロモン開戦で連合国巡洋艦隊が壊滅、装備はともかく物資を下ろしきれずに輸送艦隊は引き上げ、ゴームレー司令は確保する自信もなく更迭されハルゼーに挿げ替えられた
オーストラリアニュージーランドも撤退すべきと言っており
それよりは当面の作戦としてはよほど成功してるので、維持できれば
ハルゼーみたいな不退転の決意があるといいんだが
>当面の作戦としてはよほど成功してるので
半年後になって引き際を見誤る盛大なフラグになりそう。より深刻なクリンキーになって。
ゼレンスキーが、“成功した戦果”を整理して手放せるとは思えない。
こうやってウクライナを舐め腐ってばかりだから逆侵攻された訳で
ここの住民はロシアを過小評価するなと散々言っているが自分達がウクライナを過小評価してるのには気づいていない様子
それは逆で、むしろもうちょっと利口だと思ってたから、クルスクみたいな田舎への備えをしてなかったんですよね
こんなに我慢弱いと知ってたら東部で苦労して攻め込まず、領内に引っ張り込んで叩けたのに
コレネヴォ
そろそろ本格的な市街地戦ですか。
守る側じゃなく、今度は攻める側ですね。
結構ウクライナの被害でてるみたいですから補給待ちですかね
しかし、侵攻軍は休みがないな
たまらんだろうね
割増でるのかな
次のマップが楽しみです
ウクライナの確定占領範囲が増えたとはいえ、もともとグレーソーンだったので、まあそんなものかなあと
もともとウクライナ政府もグレーゾーン領域をあわせた面積(確定592㎢+グレーゾーン647㎢)を占領地域と発表していましたし
とはいえ、グレーゾーンを占領地域とするウクライナ基準でいえば、今回のDEEP STATEの更新ではカウチュク少なくとも5集落がロシアに奪還されたことになるのですが、さて・・・
はようクルスク方面の防衛ラインを安定させて、東部に増援を送るんだ。兵站都市ボクロウシクとディミトロフが奪われたら守れる前線も守れなくなる。
そして西側はウクライナへの砲弾支援をどうにかしてもっと増やすべきだ。ウクライナの人的損耗の激しさは、ひとえに砲弾投射量で劣っていることが原因だ。火力で勝っているほど味方の損害が減るのはWW1や独ソ戦時代から変わらぬ原則なのだから、人命を守るための必須の支援としてより多くの砲弾をウクライナへ送るんだ。そうすれば兵士の命も助かるし、ウクライナの継戦能力も延命できる。
クルスクに攻めなきゃ人命も砲弾も節約できたんじゃないの?
それを西側の砲弾供給量が少ないって批判してもなぁ。
無い袖は振れないんだし。
その通りだよ畜生。なんだってあんな無意味な作戦を認可したのかウクライナ軍司令部の脳内の理解に苦しむ。
もうあの支離滅裂な作戦は止められそうにないので、犠牲少なく消耗少なく安定してくれることを祈るしかない。
その延命のための最重要の装備と人員が、今クルスクに突撃してすり潰されて消えている状況です。
何が起きているのか、正直これほど理解に苦しむ光景はなかなかありません。
本当ですよまったく。あの何の軍事的意味もないパフォーマンスのみの作戦で、東部の熟練兵何人が見殺しになったことか。「クルスク逆侵攻!」なんていう字面だけ派手なニュースよりも、「東部戦線でロシア軍の西進を完全に阻止」みたいな堅実なニュースの方が100倍嬉しい。
クルスク市到達・クルスク原発占拠、これくらいのインパクトがあればクルスク攻勢大成功と言えそうですが、現状そこまでの戦果は望めないですからね…
西側各国、戦車・自走砲・砲弾を送る余力がないですし、少なくとも輸送にも時間がかかるでしょう…
守備側は、砲撃により前進を止めてきましたから、(クルスク攻勢に弾薬配当を優先しているため)東部は弾薬不足になりますが本当に厳しくなりますね…
このクルスク侵攻はウクライナの最後の攻勢になる可能性も高く、果たしてどの様な結末を迎えるんでしょうかね。
また将来このクルスク侵攻はどういった作戦名で呼ばれることになるか興味深い所ですね、戦史上の作戦名はナチスドイツ筆頭に粋な名称多いですからね。
バクチオン作戦
秋の眠り作戦
>将来このクルスク侵攻はどういった作戦名で呼ばれることになるか
クルシキ攻勢
大喜利会場と化してるじゃないか!(歓喜)
皆オモロイネタを考えられて羨ましい
ウクライナが、市街戦の防衛側から攻撃側に回るのは、クルスク攻勢で興味深い点ですね。
ロシア軍が、コレネヴォ防衛に部隊配置・陣地整備をどの程度しているのか不明でが、どうなるのか見守りたいと思います。
ドネツク方面は、後方に陣地帯が整備されていなさそうなので、ドンドン迂回されるリスクがありますからね。
両方面の動向を、しばらく見守りたいと思います。
ウクライナがコレネヴォに接近しているとのことですが、戦略的価値のない地域にリソースを投入するのは、ロシアに対する象徴的な挑発のつもりでしょうか?それとも単に国際社会に「活動しています」とアピールするためのパフォーマンスでしょうか?
いずれにせよ、実質的な成果が見込めないこのような作戦はむしろウクライナの戦争努力全体を弱体化させるリスクを感じます。
まあ実際、コレネヴォを取るための作戦に兵士と物資を消耗してアルテーモヴェ、ニューヨークを失い。ディミトロフ、ポクロウシク、トレツクにロシア軍の侵入を許すのでは、どう考えても収支が釣り合いません。
将棋で言うなら、香車(スジャ)と桂馬(コレネヴォ)を取るために、銀2つ、金2つ、角1つを失うような交換です。
クルスク全体の話として価値があるかどうかは置いておいて、クルスク内の拠点・道路連結という点ではコレネヴォは価値がある都市になります
コレネヴォを確保できないと北・東には迂闊には進めないですが、確保できれば北のリリスクとE38道路が見えてきます
そこまで到達できるかはさっぱりわかりませんが、リリスクとE38を確保する事ができるとセイム川以北まで進出できるようになります
ほんとできるのかは知らんけど
秋の眠り作戦