DEEP STATEは24日「ロシア軍がスバトボ・リマン方面、クラホヴェ方面、ヴフレダル方面で前進した」「ロシア軍がウクライナスクを占領した」と報告、特にクラホヴェ方面ではロシア軍の前進距離が大きく、セリダブ、ヒルニク、クラホヴェを取り巻く状況は悪化する一方だ。
参考:Мапу оновлено!
参考:FPV-екіпажі 67 ОМБр (https://t.me/OMBr67) продовжують знищувати техніку ворога на східному березі річки Жеребець
参考:Хроника специальной военной операции за 23 сентября 2024 года
参考:Южнодонецкое направление: усугубление оперативного кризиса ВСУ и штурм Угледара обстановка по состоянию на 21.00 24 сентября 2024 года
どこかでロシア軍の前進を止めないと包囲と撤退が繰り返されるだけ
DEEP STATEはスバトボ・リマン方面について「ロシア軍がネフスケ集落の中心部を占領している」「ロシア軍がネフスケ集落全体を占領したかどうか確認中だ」と報告、さらに「この方面のロシア軍が夏の終わりまでに戦力を回復して攻勢を開始した」とも言及している。
DEEP STATEは「ロシア軍が旅団間の担当作戦地域の境界線を攻撃したため、局地的な防衛ラインの崩壊が発生してネフスケへの侵入を許してしまった」「この方面のロシア軍は夏の終わりにまでに休息と人員集めを行い、9月に入ると部隊のローテーションを行って攻勢を開始し現在の状況を引き起こした」「ウクライナ軍側の問題も人員と物資の不足に起因したお馴染みのものだ」「一部の指揮官はポジションの改善(突出部を叩いて前線を平らにすること)に消極的なので問題を悪化させている」「さらに補充兵を待っても意味がない」「新兵は旅団間で盗み合いになっている」と報告した。
DEEP STATEはクラホヴェ方面について「ロシア軍がミハイリウカの南で支配地域を広げた」「ロシア軍がウクライナスクを占領した」「ロシア軍がゼランヌ・ペルシェ集落に侵入した」「ロシア軍がC-051138沿いまで前進した」と、RYBARも「ロシア軍がセリダブの南で線路沿いに到達した」「ロシア軍がゼランヌ・ペルシェを占領した」と報告。
両者の報告によってロシア軍が南からセリダブ方向に迫ろうとしているのが、ヒルニクの東に形成されたポケットがどんどん縮小しているのが鮮明に、ウクライナスクの西に位置するツクリネ郊外にもグレーゾーンが、ヒルニク近郊のゼランヌ・ペルシェにもロシア軍支配地域が伸びており、セリダブ、ヒルニク、クラホヴェを取り巻く状況は刻々と悪化している。
DEEP STATEはヴフレダル方面について「ここ数日で状況が著しく悪化している。第72独立機械化旅団のローテーションが拒否され、司令部は領土防衛隊から抽出した予備戦力を投入しているものの、敵の猛攻に対処できなくなった。さらに第58独立機械化旅団が守るプレチスティフカ方向の防衛ラインも崩壊し、予定外の撤退によってヴフレダル方面の右翼が敵に突破されてしまった。ロシア軍の歩兵戦闘車はプレチスティフカの北をボホヤヴレンカ方向に突破し始めヴフレダルへの兵站ルートを遮断した」と述べていたが、新たに「ロシア軍がノボウクラインカ方向に前進した」と報告。
第72機械化旅団の副司令官もFinancial Timesの取材に「2022年の本格的な侵攻以降、我々は1度もローテーションを行っていない」「全員が疲れ果ているため今後数週間以内に街が占領されるかもしれない」「我々には休息が必要だ」と訴えており、DEEP STATEも同旅団が公開した「ロシア軍の激しい攻撃に晒されているヴフレダルの映像」を共有した。
第72機械化旅団がヴフレダルをどの程度維持できるのかは不明だが、街は両翼から包囲される可能性が高まっているため、今直ぐ街を放棄してボホヤヴレンカ方向に撤退しても不思議ではないが、問題はヴフレダルからクラホヴェまでの間に大きな街=防衛拠点と活用できるコンクリート製建造物が沢山ある街がないという点だろう。
全ての方面に共通するウクライナ軍の問題は「準備された塹壕・要塞や防衛ラインの欠如」で、ゼレンスキー大統領は昨年11月末に要塞建設を指示したものの第72機械化旅団の副司令官は「我々の要塞はどこにあるのか?」「アウディーイウカ陥落時も防衛ラインは存在していなかった」「建設された要塞も周辺に何も無い荒野のど真ん中だったり、折角の見晴らしを無駄した丘の山頂の裏側だったり本当に馬鹿げている。兵士を塹壕に送り込むには何らかの遮蔽物が必要なのに背の低い木々では何の効果もなく無意味な死を招くだけだ」と述べているため、ヴフレダルの後方に新たな防衛ラインが準備されているのか非常に怪しい。
仮にヴフレダルを突破されてボホヤヴレンカやトルダベ方向に進まれると「コスティアンティニフカの西にある集落群」がロシア軍の大釜に捉えられ、クラホヴェに対する圧力も北、東、南の三方に増えるため、繰り返される包囲と撤退が今後も続くことになる。
追記:RYBARは「ロシア軍がヴフレダルの一角に足場を築いた」と報告しているが、もう戦況マップを直すのが面倒くさいため次回の更新で反映予定。
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※アイキャッチ画像の出典:Сухопутні війська ЗС України
最近はどこもかしこも数kmの進軍が当たり前になってきましたね。クルスクでウクライナ側が占領した領土の数や広さなどを主張していましたが、そのクルスクも現在は押されっぱなしでなんとも言えないですね。
アメリカから越境の許可を貰ったとしても、前線が永遠に押されっぱなしだと余り今はないのかと思ってしまいます。兵士も少なく、新しく防衛線を築くとそこまで侵攻を許すつもりなのか!とか、言われてしまいそうですね。
ウクライナは毎回、撤退ではなく有利な場所に移動しただけなどの文言を使っていましたから、現在のこのような状況になってもその言い訳を使えるのか少し気になりますね。
ウクライナの立場になってはプロパガンダで何とか他国にアピールするのは理解できます。ですが、誇張し過ぎて大本営発表になってたり、ロシア人は洗濯機やらテレビを盗む、ロシア人は残虐、ロシア人は〜と、マイダン時にテレグラムなどでよく見られた人種プロパガンダにまで発展しまうと後々自分の首を締めることになるのを理解していませんでしたね。
誰にも気付かれない、嘘だと分かっていても証明できないプロパガンダであれば有用ですが、明らかに嘘を嘘で塗りつぶしたプロパガンダは前線の兵士の気力、国民の信用すらも下げる悪手だと思います。停電が続いてるが政府はウクライナ軍優勢、ロシア人とのキルレは1:10など言っていたら流石に信用できなくなりますし、いつ自分が徴兵されるかと考えたらウクライナに住んでいる方のストレスはかなりのものでしょう。そういった人が徴兵されてるが故にウクライナ側も一度の脱走は許す、新人は攻撃されると直ぐに逃げる、など言われてるのでしょうが……。
とにかく、今年の内に何かしら停戦に向けた姿勢になっておかなければ来年、自分の首を締める結果になりそうです。越境攻撃許可されれば、更にロシアは激しい攻撃を加えてくるでしょうし、勝てる見込みがない現状で越境攻撃を認められても嫌がらせ程度にしかならないかと思われます。ウクライナ軍は少し一発逆転を狙い過ぎなのではと……ハリコフやプロパガンダマジックで堅実なやり方には後戻りできないのでしょうが……。
「ウクライナスクを占領」っとっくに占領されてたので過去記事かと思った。DSが認めるのが遅いのに影響受けてますね。
ヒルニクは固いのか固いと睨んでいるのか、周囲から慎重に支配領域を広げて準備していますね。
実際に取り掛かる頃には防衛側詰んでそう。
>もう戦況マップを直すのが面倒くさいため次回の更新で反映予定。
笑えるけど、あと半日待てば状況一気に変わりそうな最終段階っぽいからこれは賢明かと。
DSは、
「ロシア軍が占領し制圧した(まだ敗残兵が潜伏しているけれど組織的抗戦は終息)」だと「ウクライナ軍がまだ持ち堪えている」という認識で、
「ロシア軍が解放した(敗残兵の掃討も完了)」だと「ウクライナ軍が放棄した」
という認識なのかも。
ゼランヌ・ペルシェの南にあるゼランヌ・ドルーエも、「ロシア軍が占領し制圧した」
という情報があるようです。
スノーボール化が始まってんね。キルレートはもっと悪化するだろうし、前線の悲鳴が後方や世論に受け入れられるまであと地球何周遅れで届くんだろう。
解決策としては大幅な領土の放棄による戦線の縮小と防衛戦に有利な地形や要塞や塹壕までの後退ともに予備戦力で軍の再編を行い傷口を塞がなきゃいけない。
…絶対そんな準備や計画、必要性すら考えてないだろうけど。
第72旅団の訴えは管理人さんがよく引用するが、あえて弁解するなら、
(イ)2014年来のドネツ川ーアゾフ海分水界上の要塞都市群と比較すれば、後方陣地線など「荒野の只中」
(ロ)いくらドローン戦時代といえ、稜線上は監視ポストにとどめて本陣地は反斜面におかねば、単なる大砲の的
もちろん、プロ軍人には釈迦に説法だが、生命と土地を代償に時間を稼ぐ遅滞戦術に対する前線の不満の表れか。だからといって下手に反撃に出れば戦線の崩壊を早めかねないし、どうすればよいのだろう…
負け惜しみだが、ポパスナ陥落後のルハンシク戦線の急速な崩壊を思えば、アウディウカ陥落後の粘りは驚異的に思える。時間稼ぎの唯一の希望はいつか中国不動産バブルが崩壊して、化石燃料価格が暴落することくらいか?そうなれば西側も援助どころではなくなるが…
コメント拝見していて、ウクライナはいったい何のための時間稼ぎをしているんだろうか……?と思いました。
沖縄戦の賀谷大隊長の訓話ではないが、勝ち目の薄い戦いだからといって止めて家に帰るわけにはいかないし、戦意を失った相手に慈悲をかけてくれるロシア人ではないと思う。
短期的に見て、ドネツク州のウクライナ派は安全に避難することはできるし、長期的に見て米欧対中露の代理戦争に時間は必ずしも後者の味方ではないのでは。(人口動態など)
沖縄戦末期のように逃げ場を失った民間人巻き込むのは悲惨だが、後ろに守るべきものがある限り、遅滞戦術をとらざるをえない時もあるかと。(格好よく機動防御ばかりもできますまい)
ウクライナは、西側諸国に援助してもらった資金で中国の不動産を買いまくってバブルを崩壊させる、という作戦が、考えられるかもしれないし、考えられないかもしれない。
いやいや、そんな。
>全ての方面に共通するウクライナ軍の問題は「準備された塹壕・要塞や防衛ラインの欠如」
本当に、アリとキリギリスを思い起こします。
スロヴィキンラインを始め、塹壕作りに地道に取り組み続けてきたロシア。
インスタ映えする作戦ばかり行い、地味な防衛ライン構築を怠ったウクライナ。
長期戦になった結果、その差は明確に出ている。
アリとキリギリスを持ち出すのは少々酷かもしれません。
ウクライナは徴兵による慢性的かつ悪化し続ける労働力不足に喘いでいます。加えて損傷した建造物の修復、撤去、道路・橋・港湾などのインフラの修復、都市部の民間避難施設(防空壕)や要塞以外の軍事施設(訓練施設や軍事倉庫)の建設など、建築関連の需要がとんでもないことになっています。
このような状況では、民間事業者が危険な前線近くの防御施設建設を後回しにしてしまっても仕方ないとまでは言いませんが、理解はできます。
軍にやらせるにしても、そもそもの工兵、野戦建築能力に差がありすぎるので付け焼き刃的なものしかできないでしょう。そもそもロシアが異常なだけな気も……
>ウクライナは徴兵による慢性的かつ悪化し続ける労働力不足に喘いでいます。
酷と言うならば、和平交渉の努力をせずにそんな状態の国民に戦争継続を強いるゼレンスキー政権が酷すぎると思います(選挙で民意も問わぬまま)。今から1年前の反転攻勢の失敗時に既に、軍事力による領土奪還が不可能なのは明らかで、当時のザルジニー総司令官などは失敗を認め、現実的な停戦方向への転換を求め始めていました。(結局彼は解任されましたが)。
アリとキリギリスの例ならば、ロシアとウクライナの対比よりも、ゼレンスキーが敗軍の将としてすべき努力を何もしないキリギリスのくせに、自国民にはアリの努力と命の犠牲を強いる最低の男なのだと私は感じます。
テレグラムに変な動画上げてるロシア兵でも塹壕掘るのだけは真面目なのな
>ウクライナは徴兵による慢性的かつ悪化し続ける労働力不足に喘いでいます。
和平交渉の努力をせずにそんな状態の国民に戦争継続を強いるゼレンスキー政権が酷すぎると思います(選挙で民意も問わぬまま)。今から1年前の反転攻勢の失敗時に既に、軍事力による領土奪還が不可能なのは明らかで、当時のザルジニー総司令官などは失敗を認め、現実的な停戦方向への転換を求め始めていました(結局彼は解任されましたが)。
アリとキリギリスの例ならば、ロシアとウクライナの対比よりも、ゼレンスキーが敗軍の将としてすべき努力を何もしないキリギリス、自国民にはアリの努力と命の犠牲を強いているのだと私は感じます。
もうウクライナと支援国が何しようがクラホヴェ周辺の南ドネツク一帯は保ちそうにないですね
Rybarの報告ではクラホヴェへの補給線だった鉄道までロシア軍が取り付いてますしウクライナ軍は今後補給が厳しくなる事が予想されます
ですがヘルソン放棄した時のロシア軍のような大胆な損切りはウクライナ軍には選べませんし(自国領ですし自国民を見捨てるのと同義になります)
どこまでウクライナ軍が現戦力の温存と予備兵力の再編進めて次のポクロウシク戦に備えられるか次第ですね
第二次大戦でフランス軍は、パリの無防備都市宣言を行ないました。米比軍は、マニラの無防備都市宣言を行ないました。
戦力の温存や被害の抑制を重視するなら、自国領内でも土地を死守せず明け渡すことは、ありえます。
まあ焦土作戦だと、戦力は温存できても、建物は破壊してしまうし、敵の戦利品となる物資も運びきれない分は焼却したりしますが。
その辺りの柔軟性は、ロシア軍にはありますが、ウクライナ軍には欠けています。ゼレンスキーが土地に拘り過ぎで。
ロシア軍がヘルソン放棄した時は4州併合後のことですし、一応自国領を捨てた形になりますけどね。
メンツとしては捨てづらかっただろう所を、軍事的合理性に従ってきっちり捨てたのは本当に英断でした。
この戦争での最も素晴らしい作戦のひとつだと思います。
ヴフレダルの外観を爆撃される様子で初めて見ましたが投射される爆撃の量もさることながら、建物群の存在感が圧巻でした。
建物の並びは統制が取れていて、建物と建物の間は適度に空いていて、背の低い建物も高いとこからの監視に適した調整がされたようにも見え、さながら現代の城壁群と言った感じで要塞都市としての設計なら相当なものという印象を受けました。
漫画ベルセルクのドルドレイ要塞みたいなものを想像してましたが、見方によっては越えてますね。
ここの建造物はFABの直撃くらう映像が以前からたくさんあるけど、煙の中から何事もなかったように現れてすごい
建物の上に旗を上げてる動画でも、何個も穴が開いてて穴が開いてるだけって物ありましたね。
普通もっと天井崩れてますよ。
ヴフレダル強気で防衛してただけのことはありますわ。
>新兵は旅団間で盗み合いになっている
他の旅団の新兵を拉致してるのか
路上で徴兵官に拉致され塹壕にいたら他の旅団にまた拉致されるとか新兵も大変だな
ロシアに投降するのが一番マシとかいう…
いくらロシアの捕虜の待遇が悪いとはいえローテーションもない塹壕で死を待つだけの日々よりはマシかもな
クルスク侵攻に戦略予備、各地から抽出した戦力を使ってしまいましたからね…
ドネツク方面のウクライナ軍、どこかで逆襲をしたい所ですが、そのための兵力がないのでしょう。
ウクライナスクを占領した事でロシア軍はセリダブ、ツクリネ、ヒルニクのいずれにも進める状況となった訳ですが、まずツクリネを取りに行くよりな気がします。
そしてツクリネを取られるとヒルニクやその先は干上がりそうですね。
>追記:RYBARは「ロシア軍がヴフレダルの一角に足場を築いた」と報告しているが、もう戦況マップを直すのが面倒くさいため次回の更新で反映予定。
あ!これ、アウディーイカ陥落後の突破だらけの時に見たやつだ!(謎ゼミ風味)
大変な管理人さんに「コーヒーを奢る」(Buy Me A Coffee)ボタンとかあったらいいのですが、それの設置すらも作業を増やす事になるジレンマ
ロシア軍のやることは、ウクライナ軍の手薄な部分を攻撃して突出部を作る(とんでもなく手薄だから待ち伏せによる反撃や半包囲殲滅のリスクが少ない)
その突出部を広げたり突出部を使って逆にウクライナ軍を包囲殲滅する。
これの繰り返しでしかないんだけど、ウクライナ軍が兵士や戦略物資の不足で、このワンパターンな攻撃を防げないのが問題。
戦線が膠着してた去年までと比べてしまうと、どれだけヤバい状況なのかは、今年やられまくってる経緯を大雑把に見るだけでも分かるんだけど、どう考えても損害で守備が完全に出来なくなるまで粘って撤退するしか出来ないんだから、そりゃ命を賭けて戦うのがアホらしくはって職場放棄する部隊が出てくるのは当たり前。
ウクライナの唯一残された勝ち筋はロシアの継戦できやくなることだけなんだけど、現状日々押されても押し返せなくなってきてる現実をたら限り、それより先にウクライナの兵士の数が枯渇する方が早いのは間違いないんだから、もはや支援とかそういう問題じゃない。
ワンパターンというか、とにかく陸戦の基本に忠実過ぎるぐらい忠実じゃない?
これを見てるとザルジニー元総司令のやり方は正しかったと思いますね。反転攻勢が失敗した時点で、ウクライナのベストは現占領地での停戦てあり、次に東部4州の割譲になりますが、それまでにロシアに損害を多く出し、いかに自軍を維持して、4州の併合後さらなる作戦目標を断念させるのがベターなラインかなーと。
ロシアは戦争初期は短期決戦で終わらせて国際的な制裁や様々なリスクを回避したかったと思いますが、
今となってはロシアにいくらダメージを与えても壊滅的でない限り停戦は難しそうです。
もう臨時の体制ではなく、ウクライナ+西側支援と継続的に戦うのが産業の一つになりました。
メディアだけではなく自称軍事評論家も、本当の軍人経験者もシンクタンクも予想できなかった、プーチンへの強固な支持とロシアの継戦能力、そしてロシア人のプーチン以外の指導者や西側に対する憎悪。
反露でない人やいわゆる親露だとしても、ロシアにここまでの力と政治的安定があったとは思っていなかったと思います。
ウクライナ降伏か親露政権樹立までもう終わらないかと。
メドべもあと15年は存命でしょうし、プーチンが寿命で亡くなっても厳しい。
まあ、2年前にキエフ落とすのも、包囲して圧力掛けるのも普通に失敗したから、ドンバス含むウクライナ東南部の露系地域のキリトリに方針変更したんだろうなって。
>ドンバス含むウクライナ東南部の露系地域のキリトリに方針変更
実際そこが、ロシアの凄みと言える部分だと思います。
イスタンブール合意で戦争を早期終結させるというのが初期構想であったなら、ロシアがキエフの包囲を解いた後もウクライナが徹底抗戦を選んだことで「失敗」となりますが、そこからの方針転換が速かった。
対して、ゼレンスキー政権は2023年の反転攻勢すら「失敗」と認められておらず、それ故に方針転換もできぬままアウディーイウカを失い、ポクロフシク方面で押され、さらにはクルスク越境攻撃という愚挙に走り、クルスクも「失敗」になりつつある現実があるのに直視しようとしない。
ウクライナを支援してきたバイデンも、未だに「ロシアは勝てない」とゼレンスキーのオウム返しのような発言しかしない有様。こちらもまた、“柔軟な方向転換”ということが出来ていません。
西側には出来ていないことが、ロシアには出来ている。そこが、この戦争の明暗なのだと思います。