DEEP STATEとRYBARは31日夜~1日朝までに「ロシア軍がポクロウシク方面、クラホヴォ方面、ヴフレダル方面で前進した」と、特にDEEP STATEは南ドネツクでの広範囲なロシア軍前進を報告しており、10月25日頃に始まったロシア軍の前線押し上げは最大11kmの深さに達している。
参考:Мапу оновлено!
参考:Покровское направление: освобождение Селидово обстановка по состоянию на 19:00 31 октября 2024 года
参考:Освобождение Кураховки, наступление к югу от Донецка, удары по Кременчугу — сводка за 31 октября
もしかするとウクライナ軍はクラホヴォを含む一帯を放棄するかもしれない
DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ・クラホヴォ方面について「ロシア軍がノヴォドミトリヴカ集落内で前進した」「ロシア軍がマクシミルヤニフカ集落内の大半を支配している」「ロシア軍がN-50沿いに前進した」と、RYBARは「ロシア軍がセリダブを完全に解放した」「ロシア軍がセリダブ郊外で支配地域を広げた」と報告。
視覚的にもロシア軍がろ過施設西のウクライナ軍陣地=Ⓐを攻撃する様子、ウクライナ軍がセリダブ郊外のダーチャ付近=Ⓑでロシア軍陣地を攻撃する様子、ロシア軍兵士がセリダブ中心部=Ⓒで国旗を掲げる鮮明な映像が登場、ⒶはDEEP STATEとRYBARが報告するノヴォホロディフカ西郊外の前線位置が概ね正しいと、Ⓑはロシア軍がセリダブ郊外に支配地域を広げたと示唆し、Ⓒは事実上「セリダブ制圧のセレモニー」と言ったところだろう。
ウクライナメディア=RBC-Ukraineはセリダブの状況について31日「ロシア国防省はセリダブ占領を発表し、DEEP STATEもロシア軍によるセリダブ占領を報告している。市議会庁舎の屋上に三色旗が掲げられた様子も登場し、オレクサンドル・コバレンコ氏(ウクライナ人軍事アナリスト)も「セリダブを失った可能性が高い」と指摘したが、参謀本部は31日朝「セリダブとヴィシュネヴェに対する28回の攻撃を撃退した」と報告し、両拠点の喪失に関しては何も言及していない」と報じている。
アヴディーイウカに次ぐ規模の都市=セリダブ喪失を参謀本部の判断だけで認めるのは難しく、政治サイドとの調整がつくまで「攻撃を撃退している」と言い張るしかないのだろうが、このようなことは過去に何度も繰り返されてきたため目新しい事ではない。
DEEP STATEはクラホヴォ・ヴフレダル(南ドネツク)方面について「ロシア軍がポブジェダの西で支配地域を広げた」「ロシア軍がコスティアンティ二フカの北で支配地域を広げた」「ノボウクラインカとボホヤヴレンカの間で支配地域を広げた」と、RYBARは「ロシア軍がボホヤヴレンカ東郊外で支配地域を広げた」と報告、視覚的にもDEEP STATEとRYBARが「ロシア軍による占領」を報告したノボウクラインカ集落内=Ⓐでロシア軍兵士が軍旗を掲げる様子が登場。
ロシア軍は10月上旬にヴフレダルを占領、その後はヴォディアンとヴフレダルからボホヤヴレンカ方向にじわじわと前進していたが、10月25日頃にゾロタ・ニヴァ~プレチスティフカ~ヴフレダルからシャフタール~ノボウクラインカ~ボホヤヴレンカへの急速な押し上げが始まり、ロシア軍は25日~31日の1週間だけで6km~11kmも北に前進した格好だ。
ここまで急速に南ドネツクの防衛ラインが崩れたのは「ヴフレダルが持っていた高さの優位性=ドローン戦争において重要な電波の到達範囲」をロシア軍に奪われたためで、さらに南ドネツク一帯で最も標高が高いヒルニクまで奪われてしまい、ウクライナ軍は無人機の運用範囲において不利な立場に追いやられている。
ウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏も「ここでロシア軍を長く拘束するのは無理だ」「無人機の運用範囲が不利なため(ここでの抵抗は)割に合わない」「この地域からの撤退は正当だ」と述べており、ウクライナ軍はクラホヴォを含む一帯を放棄するかもしれない。
因みにウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏は「戦況悪化の原因は解任を恐れた指揮官の嘘報告にあり、まずはゼレンスキーとシルスキーが嘘を止めろ」と指摘していたが、第92独立強襲旅団の偵察部隊で指揮官を務めるレオニード・マスロフ氏もЦензор.НЕТへの寄稿の中で「軍上層では戦術的・戦略的な勝利より個人的な(政治的・キャリア的)利益が優先されている」「あらゆるレベルの管理層は現実が切り離され、位が高くなればなるほど悪い知らせを聞きたがらない」「上官はミスを改善するよりも無能な部下に頼る」「事実を報告する部下を信用せず話を聞こうしない」と述べた。
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※アイキャッチ画像の出典:24 ОМБр імені короля Данила
色々と末期やな……
アフガンと一緒で戦線崩壊したら早いよ、後は。
進軍速度が加速しています
Deep State基準でみても10月の占領面積が500㎢も拡大してしまいました
今年これまでのロシア軍の占領速度をみると、いかにクルスク越境が悪手中の悪手だったのかわかります。
1月 40 ㎢ (1.3 ㎢/日)
2月 118 ㎢ (4.0 ㎢/日) ←アウディーイウカ陥落時
3月 39 ㎢ (1.3 ㎢/日)
4月 131 ㎢ (4.4 ㎢/日)
5月 314 ㎢ (10.1 ㎢/日)←ハリコフ北部173 ㎢含む(東部戦線のみでは4.6 ㎢/日)
6月 111 ㎢ (3.7 ㎢/日)
7月 178 ㎢ (5.7 ㎢/日)
8月 363 ㎢ (11.7 ㎢/日)
9月 397 ㎢ (13.3 ㎢/日)
10月 503 ㎢ (16.2 ㎢/日)
興味深いのは5月のオケレタイン陥落やハリコフ北部進行でも対して進軍速度が上がっていなかったのに、7月のプロレス突破(クルスク越境のために戦力抽出した影響もあるか)から、加速度的に占領速度が上がっていることです
もし余計なことをせず、プロレスも含めて東部を硬く守っていれば、まったく違った結果になっていたかもしれません
ロシア軍がハリコフ市郊外北方で攻勢作戦を実行したのは、3月のロシア大統領選の前にウクライナ軍がベルゴロド方面に越境攻撃を実行したからです。
8月のクルスク方面越境攻撃と合わせて、ウクライナ軍の方から能動的に北部戦線を活性化させた訳です。
その結果、ウクライナ軍は有利になったかと言えば、全然なってない。兵力の足りない方が戦線を拡げて自滅した、当然の成り行き。
こうして数字で見せられると酷いなあ
クルスク侵攻から東部戦線が崩壊してるのがよく分かる
多額の西側からの資金を使って後方陣地を作ってたとゼレンスキーが言ってたからなんとかなると思ってるんじゃ無い?
後方陣地作るより後方で墓場作る方が儲かると聞いた事有るけど…
おててのシワとシワを合わせて資金頂戴
そろそろ葬儀屋のCMにでも出る頃合いだろ
シワとシワを合わせた結果は幸せではなくシワ寄せでしたか。
南〜無〜
むしろ死合わせかもしれませぬ…
ナ〜厶~
>「軍上層では戦術的・戦略的な勝利より個人的な(政治的・キャリア的)利益が優先されている」「あらゆるレベルの管理層は現実が切り離され、位が高くなればなるほど悪い知らせを聞きたがらない」「上官はミスを改善するよりも無能な部下に頼る」「事実を報告する部下を信用せず話を聞こうしない」
おぉ……もう……
クルスクを少しでも保持している限り東部でいくら土地を失おうとノーダメ
これがゼレンスキー閣下の算術です
クルスクに遷都でもするつもりなんでしょう。
南ドネツクは既に撤退が始まっているのでは?
大事なのは戦闘の結果どちらの野戦軍がどれだけ消耗したかであり、面積だけで見てもあまり意味はないかと
ポクロフスクに近接され補給線が圧迫された以上はもはや南ドネツクに戦略的価値はありませんし、陣地化されていたと思われるクラゴヴォもいずれ放棄されるのは既定路線でしょう
セリドボを見ても街がさほど破壊されていないのでほとんど戦闘が行われていないと言うことです。と言うことはウクライナ軍の予備兵力が枯渇したか、あるいは予備兵力を送っても兵が逃げ出したか(訓練を受けたまともな兵がいない)、です。ウクライナ軍は(まともな)予備兵力が枯渇するほどの損耗を出している、と言うことです。その結果、ウクライナ軍の戦線が崩壊したと言うことです。クラウゼヴィッツ曰く「まずフランス軍を殲滅し、しかる後にパリを占領せよ」まず敵軍の殲滅が先であり、領土などというものは敵軍を殲滅した後にゆっくり占領(防衛側は奪還)すれば良いのです。また、クラホボを失ったら、次に失うのはポクロフスクであり、ポクロフスクを失えばT-0504道路の先のコンスタンティノフカ、チャシフ・ヤール、クラマトリスク、スラビャンスクを失うと言うこと。それは東部戦線が完全崩壊すると言うことです。そして東部戦線が完全崩壊すると言うことはウクライナ軍がドニエプル川まで防衛ラインを下げると言うことです。つまりウクライナがドニエプル川の東側を全て失うと言うことです。ドニエプル川の東側は平坦な地形で防衛に向いていないので。今のドンパス・リングの防衛ライン(東部戦線)の後ろ(西側)には防衛ラインはありません。ドニエプル川まで。ウクライナが南ドンパス(クラホボやポクロフスク)を失うと言うことはウクライナがドニエプル川の東側を全て失うと言うのと同義なのです。
南ドンパス(クラホボやポクロフスク)ではなく南ドネツク(クラホボやポクロフスク)でした。失礼。
クラホヴェ放棄やむ無しと言う意見は分からないでもないが、
このクラホヴェとヴェリカ・ノヴォシルカの間の平原をロシア軍に北進されると、確かポクロウシク市街を迂回して、あのポクロウシク炭鉱山に到達出来た筈。
だから今後のポクロウシク会戦をやる上では余りこの方面で前進されたらウクライナ軍は後が苦しいし、耐えてほしい
「東部戦線におけるロシア軍の快進撃」と「クルスクへの北朝鮮軍の展開」が、どうにも整合性が取れにくいように感じています。
合理的な説明をお持ちの方はおられるでしょうか。
お互いに有限のリソースを各地域に割り振っているので、ウクライナ軍がクルスクにリソースを割いた分だけロシア軍は他戦線で快進撃ができるのは整合性が取れています
「クルスクへの北朝鮮軍の展開」はロシアが有限のリソースを増やそうとした選択なのか、北朝鮮の要請・交渉によるものなのかが判別できないため、これに理由を見出すのは時期尚早だと思います
巷で言われるような「ロシアは負けているから北朝鮮に泣きついて兵士を融通してもらった」という言説を前提に考えた場合だと、”「東部戦線におけるロシア軍の快進撃」と「クルスクへの北朝鮮軍の展開」が、どうにも整合性が取れにくい”というのは理解できますが、その前提自体が確証のあるものではなく願望が元になっているように思われます
過去の大戦でも、趨勢が決まってから勝ち馬に乗るために駆け込み参戦する国は多くいましたからね
ロシアとしては勝ちが決まってるとしても今後の負担が減るのは嬉しいですし、北朝鮮としては楽にポイントが稼げてwinwinです
その北朝鮮軍が到着しただの移動しただの動画なりが一切でてこないの’でなんとも…
移動なりしたならロシアの市民がSNSなりでUPすると思うのですが?
北朝鮮軍の観戦武官がクルスク方面あるいは別のどこかの戦線にいたとしても、それは中立国の人間という扱いです。参戦している軍人や義勇兵とは違う。
ロシア東部(西部ではない)、北朝鮮に近いところで、北朝鮮軍とロシア軍が合同訓練を行なっているのは、北朝鮮がウクライナと戦うための準備とは限らないでしょう。
北朝鮮軍の部隊がウクライナ軍と交戦している、というのは、ウクライナが言っている話だけど、北朝鮮もロシアも明言していません。
どうも胡散臭い気がしますが。
ウクライナは壊滅させたと言ってるしアメリカは近日中に前線に到着すると言ってるしなんかもう全員言ってることが無茶苦茶で情報元は何なんのとしか…
まさか冬の直前の泥濘で動かなくなる時期に攻勢をかけるとはな
真冬の攻勢のほうがまだわかるのだが
西側の車両のほうが頑強なかわりに重く機動性に劣るのからとかか?
西側の車両って評判ほど頑丈じゃないんですよ、正面上部や砲塔正面の装甲は頑丈ですがそれ以外は割とペラペラです。
実際ウクライナの戦車兵の片足が装甲貫通して吹き飛ばされたなんて記事ありましたし。
たとえば西側の戦車レオパルドン2がなんであんなに重いかというと単純に大きいからなんですよね、そして大きくて重い車体を動かすために巨大なエンジンと変速機が必要になって更に重くなります。
やはりウクライナのような土地にはT72のような車両が最適なんでしょうね。
もう戦う理由がなくなったウクライナ兵は、安全に撤退できるようにせいぜい地雷撒く程度でしょう。
日本で本州守ってる時にいきなり樺太攻めて、「交渉のため」と言い出したら「ああ終わった」としかならない。
敵のミサイル発射基地を壊すとか、産業の中核となる工業施設を破壊する、もしくはせめて象徴的な都市を抑えるならまだモチベもあったでしょう。
ただど田舎抑えて「これでロシアの兵を引き寄せた」と言われて、その後の攻撃が衰えない状況になったらもう諦めるしかない。
ウクライナにとっても、もうこれ以上労働人口が減ることは好ましくないので、戦わずに撤退するのは何も悪くない。
ドローンを活用する戦いにおいて、高地がどれだけ大きな影響を与えるかよく分かります。
日本の地方都市はその多くで都市より高い山が隣接しているような地形ですが、仮に日本本土で同様の地上戦なんてことになったらひたすら山を奪い合うような様相になるんでしょうかね?
日本は、本土で地上戦をやる前に食糧不足とエネルギー不足に陥って降参せざるを得なくなります。
冷戦や石油危機があったにも関わらず、経済が絶好調の人口ボーナス期に国力を核シェルターや大量の戦略備蓄に向けなかったツケですね。
閑古鳥箱物などに捧げたリソースの無駄遣いは膨大です。それらを大幅に下回る金額で、国民全員が入れるシェルターとか長期戦対応の備蓄&施設が建設可能では無かっただろうか?と勝手に思っています。
まぁ、実現していたら大量の備蓄を保有するガチガチ防衛力の山岳島国、しかも高度な技術立国で元敗戦枢軸国ということになり、他国にとって脅威以外の何者でもないでしょう。なので米国を筆頭とする常任理事国がその流れを許すはず無かったでしょうけど。