DEEP STATEとRYBARは8日夜「ロシア軍がトレツク、ポクロウシク、クラホヴェ、ヴェリカノボシルカで前進した」と報告、クルスク方面と東部戦線での動きは非常に激しく、全ての方面でウクライナ軍は後退を強いられている。
参考:Мапу оновлено
参考:Хроника специальной военной операции за 7-8 января 2025 года
クルスク方面を含めた前線の動きは非常に激しく、全方面でウクライナ軍の後退が続く
DEEP STATEはトレツク方面について「ロシア軍がトレツク市議会がある行政地区を占領した」「グレーゾーンがトレツク北西郊外に到達した」と報告、市内のロシア軍支配地域についてDEEP STATEとRYBARの評価には食い違いがあるものの、DEEP STATEもトレツク市内の大半をグレーゾーンに指定しているため「ウクライナ軍が市内の大半で支配的でなくなった」と示唆している。
つまり両者の食い違いは「ロシア軍支配地域」か「グレーゾーン」の差でしかなく、トレツク市内の状況は2025年に入って急速に悪化中だ。
DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面東方向について「ロシア軍がヴォズドヴィジェンカ方向で支配地域を広げた」と報告。
カゼニ・トレツ川北岸に出来た防衛ラインの裂け目は徐々に広がっており、これがT-0504の物理的遮断に繋がればポクロウシク方向とコンスタンチノフカ方向に与える影響は大きい。
DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面西方向について「ロシア軍がピシュチャネ集落内で支配地域を広げた」「ロシア軍がヴォフコヴェとソローネの間のポケットを占領した」「ロシア軍がノヴォジェリザヴェティフカ北郊外で前進した」「グレーゾーンがズヴィロヴェ方向に伸びた」と報告。
シェフチェンコ~ノボトロイツケ方向に生じた防衛ラインの裂け目は安定した足場になり、グレーゾーンがピシュチャネからズヴィロヴェ方向に伸び始め、ロシア軍はT-0409とポクロウシク郊外にじわじわと迫っている。
DEEP STATEはクラホヴェ方面について「ロシア軍がスロヴヤンカ方向で支配地域を広げた」「ロシア軍がクラホヴェ南郊外のポケットを占領した」と、RYBARは「ロシア軍がペトロパヴリフカを占領した」「ロシア軍が貯水湖方向に支配地域を広げた」と報告。
DEEP STATEとRYBARが報告するクラホヴェ方向の評価は概ね一致し、ロシア軍が行政境界線で定義されたクラホヴェ市の隅々まで占領しているかどうかは別にしても、もうクラホヴェ市はロシア軍の手に落ちたと断言しても良いだろう。
RYBARはヴェリカノボシルカ方面について「ロシア軍がノヴィ・コマールをほぼ占領した」「ロシア軍がヴェリカ・ノボシルカの東で前進した」「ロシア軍がモクリ・ヤリー川東岸でヴェリカ・ノボルカ方向に前進した」「ロシア軍がモクリ・ヤリー川西岸でネスクチネ方向に前進した」「ロシア軍がO-0510付近で支配地域を広げた」と報告。
DEEP STATEはヴェリカノボシルカ方面について何も言及しておらず、RYBARの報告を裏付ける視覚的証拠も登場していないため何とも言えないが、もしノヴィ・コマールが失われているのならヴェリカノボシルカの状況は急速に悪化するはずだ。
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※アイキャッチ画像の出典:53 окрема механізована бригада імені князя Володимира Мономаха
クリスマスが終わっていよいよ本格化してきたな。トレツクももう時間の問題だしポクロウシク炭鉱やアンドリイフカももう射程圏内。ヴェリカノボルシカも今月まで待てばいいなぁ…
DeepStateが認めるトレツク市内のロシア軍支配地域が、Rybarや他多数のマップと比べ非常に小さいのは興味深いですね。以前運営者が前線に動員するという脅しを受けたと報じられましたが、これによりトレツクでは真実を公表できていないのだと思います。
しかし、こうなるとトレツク以外でもDeepStateが信用できなくなってしまいましたね…非常に残念な事です。DeepStateに圧力をかけた人物もしくは組織は愚かなことをした物です。臭いものに蓋をしたところで事態は改善しないどころか悪化します。
クルクスの戦況マップはないんですか?
しかし、世間に流れるのは、
>ロシア・北朝鮮連合軍は先週、ウクライナ軍が侵攻しているロシア西部クルスク州の村を奪還しようとした一度の試みで、400人ほどの兵士を失った可能性がある
と言うニュースばかりである
流石に私も大本営発表とはこう言うモノかと思いましたね
ウクライナがロシア軍の損耗を声高に主張する時は、逆にウクライナ軍が大損害を負っているという事なので、
それだけウクライナ軍側の被害が甚大なんだろうなぁ~、と思うくらいでちょうど良いと思います。
ノルマでもあってこなさないと査定に響くのか、常に損害被ったと思しきタイミングでは同時に戦果主張なされてますよね
このせいで上の戦況把握が更におかしくなっているのでは…?
ロシア軍の1個大隊がクルスク州で全滅、北朝鮮兵含む400人が死傷か
トレツクは陥落するする言われてからよく持ち超えたと思います。
弾薬や補充要因が足りない中、ここを防衛していたウクライナ兵士達には敬意を表したいですね。
もちろんトレツクで稼いだ時間でコンスタンチノフカの防衛はバッチリですよね!
ね…?
近い内に有利なポジションに移動したってアナウンスされるでしょう(皮肉)
根元の補給線(ポクロフスク)が断たれつつあるので…
DEEP STATEもあまりアテにならなくなって来たなぁ
マッパーによってはヴォディアン・ドゥールエ西のジャンクションまで制圧してるのもあるから、状況はここに上がっているのより悪いのはほぼ間違いない
そこの攻撃はウクライナ軍が撃退して、攻撃に参加したロシア軍兵士はヴォズドヴィジェンカに逃げ帰ったとDEEP STATEは評価しています。
Сили Оборони України відбили атаку в напрямку Малинівки
管理人さん情報提供あざっス!
障害物に阻まれて失敗こいたみたいですね
まぁ多分またやる積りな気はしますけど……
しかし2025年になってから加速度的に戦況が悪化してますね。
当面はクルスクの北朝鮮兵殲滅ネタでニュース空間は埋められるけど、流石に都合の悪いニュースが多過ぎて覆い隠せなくなってきてる。
ウクライナもそれが分かってるからクルスクで再度攻勢をして景気のいいニュースを作ろうとしたんだろうけど、まともに戦果が出せず逆にカウンター攻勢を食らってせっかくの取引用占領地が減る始末。
どこか簡単に戦果上げられてニュースバリューもあるネタはないものかと考えましたが、やはりここはクリミア大橋をストームシャドウ集中投入で落橋されるしかないのでは?
もはや戦略的にも軍事的にも意味はないけどニュースバリューもあるし映像映えもする。
手間も内陸の工場攻撃とかで使ってるストームシャドウを転用するだけだし今や宝石よりも貴重な精鋭部隊を使う必要もない。
クリミア大橋落橋の映像を繰返し流しながら大統領が演説で
「我々はまだまだやれる。本気になれば重要な橋やインフラを好きな時に攻撃し破壊できる。今までしてこなかったのは人道と民間人に配慮したためで、ウクライナを舐めないほうがいい。」
ってやれば支持率爆増、西側メディアでは落橋するクリミア大橋の映像が繰返し流され、やはりロシアは大した事ないし、ウクライナと西側が本気になればいつでも勝てる。そろそろ本気になるしかないでは?!
ってなるに違いない。
その後にオデッサあたりが瓦礫の山になる未来しか見えないなあ・・・
どこぞのメディアみたいに身のある内容ではなくニュースバリューの為に貴重な兵器を使うつもりならさっさと降伏してもらった方がいいですね。
クリミア大橋潰したいなら自国で用意出来るUSVや巡航ミサイルもどき?じゃ駄目なのかとも思う。後は自国製弾道ミサイルGrom-2で綺麗なピンポイント攻撃決めた方が内外に対して大いにアピール出来ますよ。
ATACMSと同じで好きなだけ供給して貰える物でも無し、落とす事で兵站により負荷を掛けられて戦況に寄与する訳じゃないならやめた方がいいでしょう。
なんとなくですがこの戦況悪化はウクライナ軍が遂に3年目もクリスマス年末休暇も得られず士気が地におちたりしたことが要因な気がしますね。
前からギリギリ持ちこたえている状態でしたが全戦線で急速に悪化しすぎてます。
トレツクのロシア軍は規模は大きくないと言われながらも
テリコンを取られてからはアッサリですね
トランプ次期大統領が停戦の期限を引き延ばすような発言をしていましたけど、ウクライナはここから数ヶ月どうするのでしょうか
クルスクも守り切れる気がしない…
純粋にロシア軍の作戦には惚れ惚れします。
前も書いた気がするが、これは作戦というか行動方針の方になりますかね。
基本堅実で奇をてらわず、しかも奇策を相手が打ちにくいように、打ってもあまり意味がないように慎重に戦って、そして一段落したら兵を休ませる。
区切りが来たら、大体何時も休ませているので兵隊達も「ここを攻略したら俺たち休めるな!」ってなり、それを裏切らないから比較的気分よく戦えているはずです。
神経が行き届く優れた将軍や参謀が多いと思いますね。
酷い戦場なのは間違いないのですが、そういう状況を考えると可能な限りホワイトだと思うのです。実際は日本のブラック企業どころではない酷さなのは間違いないですが、ここで大事なのは上級指揮官や参謀やその上にいるプーチン達が、前々の兵士達の心理状態や気分、健康状態を気にしているという姿勢ですよ。そしてその姿勢に伴った配慮です。
最初はこうだったのではなくて、もっと支離滅裂で扱いも酷かったと思いますが、戦いを続ける中で上流の指揮官や官僚やプーチンがより気を配るようになっていったのは純粋に褒められていいと思うんですね。これは彼等のある種の健全性を示します。
戦うのは結局兵隊や前線の士官達なので。
自分の兵隊も大事にしない最高司令官とか俺は信用しません。
同感です。2022年の侵攻序盤のロシア軍の組織腐敗は酷いものでしたが、それを可能な限り迅速に改善し続け何より戦線で不利になってもローテーション体制を崩さなかった点がローテーションが崩壊し兵士に過剰な負担を強いて、それは兵士不足のため仕方ないと割り切っても上層部の腐敗が改善されないウクライナとの組織的能力面の最大の違いに思います。
昔、宮崎駿御大がものの本をめくりながら”ドイツ軍は降伏間際の45年5月になっても兵隊に休暇を出していた。戦争の何たるかを知っているからだ!月月火水木金金の我が皇軍とは全く違う”旨のことを描いていました。で、宮崎はデスマーチ状態の自分の会社を引き合いに出して”煽れば短期的には保つけれど、こんなんじゃ長くは保たない”と。
また本朝は銃後でも食料に事欠くようになりましたが何をどうしたのかドイツは末期でもそこまで追い込まれることはなかったようです。
ソ連の戦争名画に「誓いの休暇」なんていうのもありますが、休暇と兵站は基本のキでこの辺りは戦争、特に外征慣れしている欧米は身に染みている感じがします。
なお、露軍に腐敗は当然ありますが(幹部の更迭が幾たびかあるくらいですし)、多分にプロパガンダ臭い。
開戦当初のウク軍は今ほど腐敗していなかったか?を考えれば最初から同じようにもしかしたら今以上に腐っていたに違いなく、それを緒戦の”勝利プロパガンダ”で覆い隠していたわけで。毎度お馴染みの”主語の入れ替え”でしょう。
クラホヴェを攻略した部隊は今頃ドネツク市で休んで、交替で地元に休暇で帰るでしょう。
ロシア軍は比較的大きい町や価値の高い地域を占領すると、部隊ごと休暇を与えたりするので。
それをウクライナ軍報道官や日本のユーチューバーとかは、大打撃を受けて戦闘継続不可になって後方に下げられた。ってアピールする。
半年1年どころか、1か月後にどれくらい悪化しているのか、想像がつかなくなっていますね…。
トレツク市から北側は平坦で防衛しにくく。
ポクロウシク方面ソローネ~ウダチネにテリコンのような高さをとれるものがあり、周辺を制圧しやすく。
ヴェリカノボシルカ方面は、ヴェリカノボシルカ南西~西・O-0510沿いは平坦になっており、守りにくい地形です。
クルスク方面も苦しくなっていますから、総崩れにならなければよいのですが…。
驚いたことに、露軍が悪天候をついてT-0504のジャンクションに到達したようです。
確保は難しいので、威力偵察か拠点襲撃か地雷でも撒いてきたのか。
ノヴィ・コマールが失われているとヴェリカノボシルカの補給が”困ーる”自体になりそう
ガハハ