ウクライナ戦況

ロシア軍がヴェリカノボシルカ方面で前進、シヴェルシク方面でも動き

DEEP STATEとRYBARは23日「ロシア軍がヴェリカノボシルカ方面で成功を収め続けている」と報告、嘘とごまかしが支配する呪われた戦場=シヴェルシク方面でも「ロシア軍兵士が防衛上の重要拠点でロシア国旗を掲げる様子」が登場し、中々興味深いことになっている。

参考:Мапу оновлено
参考:Времьевское направление: бои в районе Скудного и Днепроэнергии Обстановка по состоянию на 15:00 23 февраля 2025 года

嘘とごまかしが支配する呪われた戦場=シヴェルシク方面でロシア軍が前進した可能性

RYBARはクルスク方面について22日「ロシア軍がチェルカスヤ・コノペリカ周辺を奪回した」「ロシア軍がレベデフカ集落に侵入し周辺で支配地域を拡大した」「ロシア軍がスヴェルドリコヴォ西郊外で支配地域を広がった」「ロシア軍が国境を越えてジュラフカ方向に前進している」と報告したが、現在時点でも「ロシア軍がレベデフカ集落に侵入したかどうか」「ロシア軍が国境を越えてジュラフカ方向に前進しているかどうか」はDEEP STATEの報告や視覚的証拠で確認できない。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

ジュラフカ方向への前進は「ロシア軍が国境を越えてスームィ州に侵攻した」という意味になり、他のロシア人ミルブロガーもジュラフカ方向への前進に言及し始めたが、その根拠は20日に登場済みの映像=ウクライナ軍がジュラフカ方向の国境沿いでロシア軍を攻撃する様子(映像の投稿者はロシア軍の機械化部隊が国境を越えてスームィ州への侵入を試みたが失敗したと説明)で、まだ確たる証拠がないため何とも言いようがない。

シヴェルシク方面ではロシア軍兵士がビロホリウカ西郊外付近の複数地点=ⒶⒷⒸで国旗を掲げる様子が登場、もっと多くの場所で国旗を掲げる様子が映像に映っているものの位置特定が困難で、この方向におけるウクライナ軍最大の抵抗拠点=白亜採石場で国旗を掲げている様子は映っておらず、まだDEEP STATEもRYBARもビロホリウカの状況を報告していない。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

この方面を担当するロシア軍部隊は曰く付きな上、今回の映像を投稿したTelegramチャンネル=3-я ударнаяも「第6独立親衛自動車化狙撃旅団の兵士がヴェルフノカミャンスケ集落の敵を掃討中だ」と主張してRYBARに否定された実績があるものの、ビロホリウカ西郊外付近でドローン投下ではなくロシア兵士自身が国旗を掲げていることだけは事実だ。

DEEP STATEはヴェリカノボシルカ方面について「ロシア軍がノヴォチェレトゥヴァテの南で支配地域を広げた」「ロシア軍がブルラツケ方向に支配地域を広げた」「ロシア軍がノヴィ・コマールを占領した」と、RYBARは「ロシア軍がノヴォチェレトゥヴァテの西で前進した」と報告。

出典:管理人作成(クリックで拡大可能)

DEEP STATE基準で言えばノヴォチェレトゥヴァテの南に新たなポケットが誕生し、ロシア軍はブルラツケとスクドネにも前進しようとしてるため、このポケットの深さはもっと大きくなる可能性がある。さらにDEEP STATEとRYBARは「ロシア軍によるノヴィ・コマール占領」で評価が一致、ロズドルネの西でもロシア軍が支配地域を大きく拡大し、モクリ・ヤリー川沿いのドニプロエネルヒヤにも手を伸ばそうとしている。

まだ距離的には余裕があるもののロシア軍がバハティルの背後に回り込もうとしているのは明白で、次の大釜に向けてロシア軍は着々と前進しているのかもしれない。

追記:戦況マップに前進距離を入れ忘れたのはミスで、最もロシア軍が前進した距離は約3.4km(DEEP STATEとRYBARの報告を合算した数値)となる。

関連記事:交渉材料を巡る戦い、ロシア軍が国境を越えてスームィ州に侵攻した可能性
関連記事:ロシア軍が東部戦線で前進、EUは200億ユーロ相当の軍事支援を準備中
関連記事:停戦ラインを巡る戦い、クルスク方面でウクライナ軍の補給が脅かされる状況
関連記事:将来の停戦ラインを巡る戦い、ロシア軍の前進テンポが東部戦線で加速
関連記事:将来の停戦ラインを巡る戦い、ロシア軍は東部戦線で西に前進し続ける
関連記事:ロシア軍がクルスク方面の補給路遮断に前進、クラホヴェ方面でも大きく前進
関連記事:停戦ラインを巡る戦い、再び動き出したロシア軍が東部戦線で前進
関連記事:停戦ラインを巡る戦い、ロシア軍が今年最大の攻勢を東部戦線で開始
関連記事:停戦ラインを巡る戦い、ウクライナ軍の兵士不足がクピャンスク方面で露呈
関連記事:ゼレンスキーを独裁者と呼んだトランプ、自身を王だと自称し始める
関連記事:トランプの世界が開幕、各国の指導者は作り笑顔の練習を始めるべき

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ

欧米メディアの疑問、なぜウクライナは支援額の5倍も返済しなければならないのか?前のページ

ゼレンスキーが米経済協定を拒否、支援額を大幅に上回る内容に署名しない次のページ

関連記事

  1. ウクライナ戦況

    ウクライナと米国が公平な復興基金協定に署名、ロシア経済は失速の可能性

    米財務省は30日「米国・ウクライナ復興投資基金を設立する協定に署名した…

  2. ウクライナ戦況

    ロシア軍がウクライナの原子力発電所を攻撃、敷地内で火災が発生

    ロシア軍が国内最大のザポリージャ原子力発電所(原子炉6基)付近でウクラ…

  3. ウクライナ戦況

    侵攻974日、プーチン大統領はウクライナ軍2,000人を包囲したと言及

    DEEP STATEとRYBARは24日夜「ロシア軍がスバトボ・リマン…

  4. ウクライナ戦況

    ロシア軍はドニエプル川に仮設の橋を建設、ウクライナ軍は破壊すると予告

    ロシア軍はアントノフスキー橋の橋脚部分にぴったりと沿うよう仮設の橋を建…

コメント

    • 名無しの悪夢
    • 2025年 2月 24日

    こちらのコメント欄でも幻の戦場と呼ばれるのがすっかり定着したビロホリウカですが、さすがに無視できない情報量でしたね。
    逆に考えると嘘情報だったときの反動が凄そうです。

    6
      • 2025年 2月 24日

      またしても幻の可能性が高いようです
      昨日は「祖国防衛の日」という軍事的な祝日だったので、出し物(?)としては旗揚げピクニックを強行した疑惑が出てきました

      9
        • Mr.R
        • 2025年 2月 24日

        マジですか、だとしたらまた川沿いをごく少数で抜けたのかもしれませんね

        3
        • 名無しの悪夢
        • 2025年 2月 24日

        それが本当ならさしものロシア人も爆笑でしょうね。
        そこまでするのかと

        5
    • Mr.R
    • 2025年 2月 24日

    ビロホリウカはウクライナ軍が22年の9月に奪還してから2年以上守り続けてきたのですが流石に防御力が持たなくなったのかもしれませんね。
    Googleマップでは22年8月時点の様子が写っていますがその時点でも集落跡地と呼んだ方が良い状態でしたから。

    8
    • NIVEA万能論
    • 2025年 2月 24日

    シヴェルシク方面のロシア軍なら「旗立てて記念撮影して逃げ帰る」という必殺ピンポンダッシュだったとしても驚かない。

    22
    • n
    • 2025年 2月 24日

    シヴェルシク方面は旗を立てた写真だけでは参考にならないでしょう。悪い意味で前科があるので。
    実際にその位置で交戦している映像でも出てこないとロシア人ですら信じないのでは?

    9
    • 2025年 2月 24日

    ビロホリウカは怪しい
    こんなにいきなり背後を取れるのか?
    撮影だけして撤収なんてやってたら笑うしかない

    7
      • 2025年 2月 24日

      簡単に撮影できる程度に堕ちているという点では劣化してるでしょうけど維持できていなければ意味は薄いですしね。期待せず要観察

      7
    • ざる
    • 2025年 2月 24日

    ビロホリウカの占拠アピール映像興味深かったですよね、キチンと人が旗揚げした様子をドローンで複数地点撮影してましたし。
    ただ過去の行いがある分誰も信じていないですし、1週間ほど様子見ですね。

    10
    • たむごん
    • 2025年 2月 24日

    シヴェリシク、何度目の正直になるのか注目ですね…。

    ヴェルカノボシルカ方面、北上しながらN-15の10km前後、ドローン圏内まで勢いが続くのか注目でしょうか。

    6
      • nk
      • 2025年 2月 24日

      ヴェリカノボシルカ方面のウクライナ軍の防衛ラインはバハティルからコマールと北西はシェフチェンコという所なんでしょうかね。
      ロシアの兵站厳しそうだけどそれでもこういった進軍具合だとウクライナ軍後方の防衛ラインまである程度下がったのかそもそも人員いないのかという感じなのでしょうか。

      6
        • たむごん
        • 2025年 2月 24日

        自分も、仰る通りと思います。
        お互いの補給状況、兵力差がどうなっているのか気になりますね。

        (方面が少しずれるのですが)ドネツク郊外~クラホヴェが10km、ドネツク郊外~バハティルが25kmくらいの距離感なんですよね。
        クルスク方面スジャ~スームィよりも補給距離は短いわけですが、この辺りから前線への負担がどうなのでしょうね。

        3
  1. この記事へのトラックバックはありません。

ポチって応援してくれると頑張れます!

にほんブログ村 その他趣味ブログ ミリタリーへ

最近の記事

関連コンテンツ

  1. インド太平洋関連

    米英豪が豪州の原潜取得に関する合意を発表、米戦闘システムを採用するAUKUS級を…
  2. 中国関連

    中国は3つの新型エンジン開発を完了、サプライチェーン問題を解決すれば量産開始
  3. 軍事的雑学

    4/28更新|西側諸国がウクライナに提供を約束した重装備のリスト
  4. 北米/南米関連

    カナダ海軍は最大12隻の新型潜水艦を調達したい、乗組員はどうするの?
  5. 米国関連

    米空軍の2023年調達コスト、F-35Aは1.06億ドル、F-15EXは1.01…
PAGE TOP