DEEP STATEは19日夜「ロシア軍がクピャンスク方面、コンスタンチノフカ方面、ポクロウシク・ヒルニク・クラホヴォ方面で前進した」と報告、ロシア軍はほぼオスキル川に到達して東岸のクピャンスク地区を孤立化させることに成功、ポクロウシク地区のヒルニク市内にも侵入した。
ロシア軍はほぼオスキル川に到達し、ヒルニクを巡る戦いもピークを迎えようとしている
ウクライナ国防省情報総局はクピャンスク方面オスキル川沿いについて19日「クルフリャフカを奪還する作戦を7日から14日まで実施して取り付いた敵を排除し、敵の移動ルート上の地雷を設置した」と発表、これ受けてDEEP STATEも「ウクライナ軍がクルフリャフカ郊外からロシア軍を押し戻した」と報告したが、RYBARは「ロシア軍がクルフリャフカ集落に足場を築いた」と報告。
DEEP STATEも19日夜「ロシア軍がシンキフカ西の森林地帯で大きく南に前進した」「ロシア軍がクルフリャフカ集落内の線路まで到達した」と報告、視覚的にもウクライナ軍がクルフリャフカ集落内=Ⓐでロシア軍の装甲車輌を破壊する様子、複数のロシア軍車輌がクルフリャフカ集落内=Ⓑを走行する様子が登場。
ウクライナ軍はクルフリャフカ集落に取り付いたロシア軍を1度押し戻すことに成功したものの、ロシア軍は多数の装甲車輌を投入してクルフリャフカへ攻勢を仕掛け、クルフリャフカ集落内の線路沿い=集落中心部まで到達してしまい、クルフリャフカより北のオスキル川東岸地域は陸路による安定的なアクセスが遮断され補給が複雑化してしまった。
RYBARはコンスタンチノフカ方面について17日「ロシア軍がカリニナ集落の大部分を支配している」「ロシア軍の装甲車輌部隊がゾフトネヴィ地区に歩兵部隊を送り込んだ」「ロシア軍がT-0504沿いの防衛ラインを突破して採石場一帯の広大な要塞地帯を占領した」と報告、ロシア軍兵士(アフマト部隊)がチャシブ・ヤール南郊外の採石場管理棟に軍旗と赤旗を掲げる様子が登場していたが、DEEP STATEも19日夜「ロシア軍がT-0504沿いに支配地域を広げた」と報告。
DEEP STATEとRYBARが主張するロシア軍支配範囲にはギャップが存在するものの、DEEP STATEが報告した同方向のグレーゾーンは「RYBARが主張するロシア軍支配範囲」に近く、T-0504沿いの防衛ラインが突破されたのは確実だ。
DEEP STATEはポクロウシク・ヒルニク・クラホヴォ方面について「ロシア軍がヴォズドヴィジェンカ方向に前進した」「ロシア軍がヒルニク西郊外の突出部を広げた」「ロシア軍が線路沿いからヒルニク北市内に侵入した」「ロシア軍がゼランヌ・ドルーエ集落に侵入した」「ロシア軍がゾリアン集落に侵入した」「ロシア軍がマクシミルヤニフカ集落内と郊外で前進した」と報告。
視覚的にロシア軍がヴォズドヴィジェンカ郊外の農場=Ⓐに国旗を設置した様子、ロシア軍の車輌がマクシミルヤニフカ集落内=Ⓑを移動する様子、ウクライナ軍がマクシミルヤニフカ郊外=Ⓒでロシア軍を攻撃する様子が登場、ヒルニクを巡る戦いはピークを迎えようとしている。
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※アイキャッチ画像の出典:110 окрема механізована бригада імені генерал-хорунжого Марка Безручка
クピャンスク方面は朗報ですね
ウクライナ軍は最後の予備を投入してまでアクセスルートを死守しようとしたが結局失敗したということであり、今後この方面は撤退戦を援護する部隊もいないまま各個撃破されていくことでしょう
逆にヒルニク方面の大釜はただ単純にウクライナ軍の撤退が始まっているだけだと思います
泥濘期に入っている以上装備の遺棄は多いでしょうが、見た目ほどの戦果は挙げられないでしょう
この劣勢からどうやって勝利するのか
願望では無く計画が必要ですね
それとも今の状況が勝利計画の範囲内なんでしょうか?
なんか最近はDSの方がryberより信頼性低いな。
こないだのクピャンスクで押し戻したとかゼランヌ2について今ごろになって陥落認めたとか。
rybarは概ね大盛なので信頼性が高いというわけではないと思います。
それでもロシア人が飛ばしまくる第一報よりは若干少なめにしてある印象です。
deepstateは最近中身が抜かれてるように感じるくらい控えめですが確定に近い物を出してくるので
現状では戦況の変化を感じたいならrybar、戦果を見たいならdeepstateという感覚で見る物だと思います。
私は戦況の兆しを感じたいので大体ロシア人の飛ばしばかり見ていますが
管理人さんがよく指摘してるけど、RYBERがDEEP STATEに追従したり、またその逆ターンは今までに何度も発生しているわけで。 だから最近の傾向だけ切り取っても信頼性なんて分からないと思うし、そもそもどちらもプロパガンダは往々にして含まれているわけで(但しRYBERの方がこの度合いは大きいと思うが)。
戦況は改善する見込みは無く悪化する一方だがラインメタルの社長がウクライナ支援を欠かしてはならないと今更ながら訴えていたが目が$マークになっていた。
ウクライナに工場建てるのに社の持ち出しなんてほぼ無いのだろね
しかも工場建て終わる寸前にロシアが攻撃してきて永遠に建たない事を理解してる。
ラインメタルは、ウクライナ戦争後に株価が5倍になっており、一番恩恵を受けているますからね…。
儲けの是非は置いておいて、資本市場は正直だなと感じています。
2022年2月4日 90.52ユーロ
2022年2月25日 107.5ユーロ
2024年10月25日 488.10ユーロ
追記です
2024年10月18日
>2024年10月25日
脱戦車の流れが180度変わっちゃったからね
戦車は仰る通りで、自走砲・砲身・砲弾などを含めて、物量の重要性に注目が集まりましたよね。
クルフリャフカはウクライナが戦果として大き目の発表をするくらいにはロシア軍に派手な損害を与えたみたいですね。
意地を押し通した形なので安定した占領のようには見えませんが、押し返しても即座にカウンターを貰いシンキフカの西でも大きく前進を許したあたり、囲われた地域の部隊には相当なプレッシャーがかかってるかもしれません。
というかポグロウシク方面のフロディフカとノヴォトレツケの間とかゼランヌとゾリアンの間とか、ヴフレダルの隣のプレチスティフカの西などウクライナ側がほぼ背水の陣になってるポジションは何故残ってるのかかなり気になってます。
そのあたりは基本的にロシア勢力圏ではあるけれどウクライナ軍の観測・砲撃に脆弱でロシア軍も通行がままならない土地ですね
ウクライナ軍の陣地が残ってるとかそういうことではないでしょう
あとクピャンスクのウクライナ軍の反撃はロシア軍を一時的に後退させることには成功したものの損害はあまり与えられなかったと思います
この突出部のロシア軍は全体が細い農道1本に補給を頼っている状況なので、派手な損害を受けたのであれば戦力回復には一定の時間がかかるはずで、今回のように反撃を受け止めてからの逆襲なんてことは出来なかったと思います
ウクライナがこの方面の反撃を戦果として発表したのは珍しく土地を取り返せたからではないかと
ロシア軍はどうやらシャヘドの下部にカメラをつけて攻撃ついでに縦ラインでの偵察も行っているみたいですね。
これウクライナ軍としてはシャヘドの脅威度が上がる以上可能な限り早くシャヘドを落とさなきゃいけなくなって防空能力にも圧がかかるよな……
技術面では、シャヘドからどうやって映像データを取り出しているかが気になりますね。
ドローン間で無線を数珠繋ぎに中継して送るのか、それともスターリンクを使うのでしょうか。
まあ、SDカードに録画して、ぐるっとUターンして戻ってくる原始的なパターンも可能です。
戦場偵察は奥深いですね。
シャヘドがどうかはわからないですが、LANCETドローンは最後画像見ながらオペレーターが誘導できるっぽいので、自爆型ドローンは基本的にオペレーター誘導能力を備えていると仮定した場合、映像伝送のためのアンテナはあると思うので、ついでに載っけたカメラの映像をあわせて送っている感じではないでしょうか。
自爆型ドローンに偵察もさせるということはロシア軍にとって自爆型ドローンが有り余ってるのか、それとも偵察用ドローンよりも自爆型ドローンを優先して生産しているから偵察用が足りなくなってるのか、どう捉えればいいんだろうか
(たぶん、圧倒的優勢に推移してきたから、ついでに映像も撮ろうぜって運用を開始したのかなぁと思うけど……)
ランセットの場合は、映像のリアルタイム伝送のために射程距離が40キロ程度に制限されます。要は、動画を送れるくらいの帯域を無線で実現出来るのがそのくらい、というわけです。
一方、シャヘドは1000キロ飛んでしまうので、普通には映像を通信出来る距離ではないはずでして。
なんらかの工夫がされてるはずなんですね。
> 一方、シャヘドは1000キロ飛んでしまうので、普通には映像を通信出来る距離ではないはずでして。
確かシャヘドって、キーウスター(ウクライナの携帯電話会社)のSIM刺す事が出来るんですよ。
それで経路途中で一瞬だけ通信させて位置情報アップデートさせると、命中精度が上がるシステムを積んでた気がするんだよな。そのSIMを使ってるんじゃないの。
ウクライナも、携帯電話網を止めるわけにもいけないので。。。。。。
1000キロ飛べるから1000キロ先(奥)で映像を受信しないといけないというものではないのでは
発射地点から1000キロ先の目標へ向け発射、目標から30キロ手前の部隊が映像受信でもいいわけだし(末端だけでなく道中の500~550キロだけでも・・と考えると簡易版のコンステレーション衛星みたいなこともできそう)
偵察型が足りないってのは分かりませんね。前に前線全体でロシア軍は1日300機の偵察ドローンを飛ばし、ウクライナ軍は100機は落とすけれどしんどい、みたいな話を聞いたことがあります。
FPVドローンで偵察型を落とす動画がかなりあがっている事から、ロシア軍も相当数の偵察型を上げているでしょうね
シャヘドか何か忘れてしまったんですが、何かにスターリンク付けてるのは見ましたね
シャヘド(Geran-2)のカメラによるものとされる動画を見ましたが、本来の解像度・フレームレートよりかなり低くなっているように見える(664×492?、5~8fpsぐらい?)ので、恐らくドローン本体のカメラ映像を低ビットレートでエンコードして、衛星通信モジュール経由で送信しているのだと思います
これぐらいの画質なら30~150kByte/sぐらいに圧縮できるので衛星通信でも十分に伝送可能です
「どの位置に何があるかが大雑把に確認できる」ぐらいでいいという割り切りが感じ取れます
これだけ自爆ドローンの映像出回るようになると、折角だから有効活用しようって事になるんでしょうねー 皆がカメラ持ってる現代、兵器どころか弾薬にも皆カメラ付いてる現代。
この包囲はえぐい
なのにクルスクに援軍送ってるらしいからなあ
クピャンスク東岸の部隊が孤立状態となりここに救援を送ればチャシブヤール、クラホヴェ方面を抑えられない。さらに北朝鮮部隊がおそらくクルスク奪還のためウォーミングアップ中…
もうこの地域は諦めるほかないでしょう。
ウクライナ側が戦争を続行するなら、動員年齢引き下げで若い兵士を大量に投入するしかないですが、そうすれば政権支持率が急降下でしょうね…
オーストラリアが供与を表明したM1A1戦車49輌がいつ届くか知らないけど、すぐに届くならこんな状態でもクルスクに送りそう。
押し返したと言った所が機械化部隊にこうも早く奪回されてるということは、もしかして東部ウクライナ軍はロシア軍のバイク戦術の大規模運用を見誤ったのではなかろうか。
突破速度の向上とドローンによる一挙損耗を防ぐ為の「騎兵」としてのバイク部隊を、初期によく出てきたように、勇猛果敢で最強のウクライナ軍()によって装甲戦力を著しく損耗したロシア軍が装甲車の代わりに使い始めた部隊、というように。
バイク部隊は結局のところ歩兵だから、小銃程度に耐えれる装備を持っていれば逆襲で叩き出せるから、東部の装甲車はゼレンスキーのやりたい機甲打撃のために使い切らしてる、とか。
ところが実態のロシア軍バイク部隊は先遣の精鋭騎兵なだけで、後方に機械化部隊はいるから、ウクライナの軽装甲部隊の逆襲はバイク部隊は跳ね返せるけど、重要正面に投入される機械化部隊には蹂躙される、の繰り返し、とかなってんのかなぁと最近思ってる
クピャンスク方面クルフリャフカですが、オスキル川沿いに進んでいく事が予想されています。
オスキル川対岸から、ウクライナ軍に砲弾の余力があれば砲撃で削れるのですが、(ドローン監視下の距離ですから)この方面の余力を見られるかもしれません。
ヒルニク守備隊どうするんでしょうね?退却・殲滅・降伏の3択と思いますが、退却もかなり厳しく見えます。
南ドネツク方面カルリブカ防衛は、前線兵士が壊滅・武器弾薬枯渇するまで防衛していましたが、ヒルニクもギリギリまで守らせるんでしょうかね…
>こうしてカルリブカは3方から最低でも1,000名の敵兵士に包囲され、第11自動車化歩兵大隊は3ヶ桁の損失を被ることになった。そのため大隊は残存兵力をカルリブカの南に撤退することを決定したが、これが拠点喪失の犯人探しにおいて決定的な証拠になってしまう…
(2024.09.2 侵攻921日目、ウクライナ軍がクルスク方面でマラヤ・ロクニャを占領 航空万能論)
クルフリャフカが陥落したら、ロシア軍オスキル川沿いに南北に展開して行くのでしょうけど、ウクライナ軍が打てる手がほぼ無いですね
オスキル川まで寄り切られる前に増援を入れて堅守する必要がありましたが、「多数の装甲車輌を投入してクルフリャフカへ攻勢を仕掛け、クルフリャフカ集落内の線路沿い=集落中心部まで到達」とあるように増援入れて押し返した分をそれ以上の戦力で寄り切られつつあるので、伍するあるいは上回るだけの増援を入れないとこのまま寄り切られるだけになってしまいます
ただ、橋を落とされて逃げ場の少ないクルフリャフカに大きめの増援をいれるのは明らかにリスクが大きいので、対岸からの砲撃支援で時間稼ぎするぐらいしかなさそうに見えます
むしろ勝ってる局面だからこそでしょう
ランチェスターの定理に基づけば、拮抗した戦力で堂々殴り合うより、数の優位を取って一方的にボコボコにしたほうが損害は少なく済むので
おそらく北朝鮮兵は西側報道のような「盾役」ではなく、やや後方の兵站支援や小康エリアの警備などに当てられるでしょう
そうして手が空いたロシア兵を前線に送るということになります
防戦の段階ならともかく、複雑な行動が求められる攻勢に於いて異国の部隊を前線運用するのは難しいです