ウクライナ人が運営する情報分析グループ=DEEP STATEは24日「ロシア軍がポクロウシク方面、クラホヴェ方面、ヴェリカノボシルカ方面で前進した」と報告し、特にヴェリカノボシルカは川沿いのポケットが消滅し、ロシア軍に街が包囲されそうになっている。
クラホヴェもヴェリカノボシルカも補給ルートが遮断され、ウクライナ軍が撤退するのは時間の問題
DEEP STATEはポクロウシク・ディミトロフ方面について24日「ロシア軍がピシュチャネ方向に前進した」「ロシア軍がヴォフコヴェ方向に前進した」「ロシア軍がノヴォシリウカ方向に前進した」「ロシア軍がT-0515の西で支配地域を広げた」「ロシア軍がノヴォジェリザヴェティフカ集落に侵入した」「ロシア軍がノヴォレ二フカ方向に前進した」「ロシア軍がウクライーンカ方向に前進した」「ロシア軍がゾリャ郊外で支配地域を広げた」と報告。
ロシア軍はシェフチェンコ~ノボトロイツケ周辺で支配地域を広げ続けており、ノボトロイツケから南に伸びるT-0515沿いにも支配地域が拡大、プーシキン周辺のポケットも消滅し、もうポクロウシク南郊外からロシア軍を追い払うのは無理そうに見える。
DEEP STATEはクラホヴェ・ヴフレダル(南ドネツク)方面について20日「ロシア軍がC-050951沿いのポケットで支配地域を広げた」「ロシア軍がクラホヴェ市内で前進した」「ロシア軍がスキ・ヤリを占領した」「ロシア軍がゼレ二フカを占領した」「ロシア軍がゼレ二フカとスキ・ヤリの間のポケットを占領した」と報告。
ロシア軍はゼレ二フカ周辺の足場を確実なモノにし、ウラクリー方向に前進されるとクラホヴェ最後の補給ルート=N-15が遮断されるため、もうクラホヴェを巡る戦いは最終局面に突入した感じだ。
DEEP STATEはヴェリカノボシルカ方面について「ロシア軍がマカリフカを占領した」「ウクライナ軍がマカリフカから撤退したため包囲されている味方部隊はいない」「ロシア軍がストロジェベ集落の大半を支配している」「ロシア軍がノヴォダリウカとリヴノピルの間のポケットを占領した」と報告。
ウクライナ軍は昨年夏の反攻作戦で奪還したモクリ・ヤリー川沿い領土はほぼ奪い返され、ヴェリカノボシルカへの補給も困難になっている可能性があり、ウクライナ軍が撤退するのも時間の問題だろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ
『Deepstate?殺されたんじゃ…』
『残念だったなぁ、トリックだよ』
「大本営発表の起源は日本です。ウクライナではありません。しかし今や巻き返しの時です」
ポクロウシク決戦はクラホヴェとアンドリイフカ攻略後に、再編成と兵站線整えてからという感じで来年の春位なんだろうか。
ヴェリカノボシルカ兵站切られているけど撤退するにしても周囲川でロシア軍も迫ってるしでどうにもならないでしょうね、守備隊降伏やむを得ないこの様な状況にしてしまった上層部に責任があり捨て駒にされている前線の兵員に責任は無い。
クラホヴェ周辺、ヴェリカノボシルカ南方のポケット、ウクライナ軍の前線兵士は過酷ですね。
ウクライナ上層部は、彼らの犠牲に見合うような外交交渉を行ったり、継戦準備・後方陣地の整備を行えているのでしょうか?
ウクライナ軍の前線部隊は、ギリギリまで粘らせられ続けている訳ですから、彼らの犠牲が意義あるものである事を願っています。
追記です。
ロシア軍の弾薬ですが、北朝鮮製が大きな役割をはたしている事を、ニューヨークタイムズが報じています。
ロシア=北朝鮮は、貿易の比較優位が、綺麗に成立していると考えるべきでしょうね。
(2024.12.24 ロシア軍の砲弾6割、北朝鮮製か 弾道弾は3分の1と米紙 共同通信)
いくら制裁しても自国で兵器や弾薬を生産できる国はしぶといですからね。
日本人の多くは北朝鮮が資源豊富な国だってことをなぜか知らない。
ウラン鉱山が北朝鮮にある事も。
まさに仰る通りです。
大日本帝国・日本の大企業が、重化学工業の現地工場に多額の投資をしたのは、北朝鮮に鉱物資源が豊富だった背景がありますよね。
何を基準に6割と言っているか注意が必要ですね。
時系列は揃っていませんが、ウクライナ情報源で北朝鮮から砲弾500万発と新型弾道弾100発の移送予想に対して、ロシア生産量は砲弾年300と弾道ミサイル年60の予想です。
北朝鮮は在庫が多数ですから短期的には北朝鮮の砲弾が多く使用されるでしょうが、ロシア在庫との比較ではなく年間生産と移送を比較しても意味がわからないかと思います。
たしかに仰る通りですね。
(初期)在庫保管分・生産分・移送分、これらを考えるのは重要ですね。
工場200か所という数字がでて驚いたのですが、各種弾薬だけでなく、ロシアの支援により射撃システムに変化がでていることも気になっています。
>最近になって北朝鮮は170ミリ自走砲と240ミリ長距離多連装ロケット砲(放射砲)も輸送した。特に北朝鮮が初期に供与した砲弾は数十年前からの在庫だったが、最近は新しい武器をロシアに送っている。
>例えば最近ロシアに納品された240ミリ放射砲は誘導・統制システムが新型にアップグレードされた。
(2024.12.24 「北朝鮮の工場200カ所がフル稼働、ロシアに武器供与して軍事技術受ける」 中央日報)
進軍を防ぐためにどこも守らなければいけないように見えるし
前線の再編のためにどこも守る意味がないようにも見える
ウスペニフカの交差点は結構な陣地が出来上がってたように見えましたが、はずみで包囲されかねない状況にも見える
ウクライナ軍上層部が目を背けたくなるのも理解できるような侵略速度ですね。
目を閉じて耳を塞いでも状況は良くなりませんけど。
北朝鮮兵士の被害アピールなんかしてる場合じゃなさそう。もう少ししたらシリアから撤退してきた部隊も参戦してくるでしょうし。
ウクライナコントロールマップでヴェリカノボシルカに第110機械化旅団のアイコンが確認できるのですが撤退支援とかですよね???
時間の問題?つか、まだ逃げてないの?
ザポリージャ方面ではカミヤンスキー(ドニエプル川のほとり)でウクライナが攻勢に出てるようだけど、またザポリージャ方面から反攻始まったりする?
そう思うか?
カミアンスケ南のウクライナ軍の前進、フォーブスの斧先生から無謀だって酷評気味なんですよね。
というのもカミアンスケ南に行くには東西2通りのルートがあるのですが、どちらも遮蔽物のほぼない一本道。実際西側の干潟の中の土手のような道路を突っ切ってカミアンスケ北に進撃したロシア軍の攻勢は無事に失敗しています。今回ウクライナ軍が使ったのは東側の泥地の中の一本道を突っ切るルートのようです。UAmapというサイトではウクライナ軍制圧範囲が青く塗られているのでGoogleマップと見比べればいかに攻めにくいルートか分かりやすいと思います。
悪手だとは思いますけど、ウクライナ上層部は攻勢したそうですね。
少し前から原発についてロシアがーと、情報工作を進めていましたので地固めはしているものと思います。
カムヤンスキはロシアの無謀な攻勢が破綻して後退しただけとして、ザポリージャ、ドネツク、ドニプロ3州全域に影響を及ぼす南ドネツクの会戦は未だにウクライナ軍に危機的な状態なだけよ。
ヴェリカ・ノボシルカ〜アンドリイフカの防衛線破られてドニプロ州に入られたら、ザポリージャもハリコフもそれぞれ北と南から危ない…
DSへの圧力も強まりつつあると言うことは、もう南ドネツクの状況は救いようが無くなったと言うことだろうか?
ロシア軍は既にポクロウシク南面を制圧した以上、南のアンドリーフカを挟撃するつもりだろうな。アンドリーフカ陥落で北のポクロウシク方面にもドニプロ方面にも西のザポリージャ方面にも展開しやすくなる。今回のヴェリカノボシルカがそうだったが、
ザポリージャの要塞は基本南向きだから北や東からは弱い。
クラホヴェ、アンドリーフカ、ヴェリカノボシルカ攻略までは規定路線として、その後のロシア軍がどの方面に向かうのかをDSやジャーナリストはどう見てるのだろうか?
ドネツクはもうどの方面もじっくりコトコト煮込んだスープみたいな状況でどうしようもない
どこも包囲されるまでになんとかしなきゃいけないのに、ちょこちょこ兵力を投入して一時的な反撃をするかそれすらも失敗に終わってる
ウクライナ軍がどうしたいのかわからない
ポクロウシク方面の戦況図を拡大すると見えてくる「戦うことなく奪われてしまったウクライナ軍の準備された要塞」を中心にロシアが前進しているのが切ない
あそこを守るはずの部隊って要塞にたどり着けなかったのかそれとも勝手に後退したのか
いずれにせよ代償が余りにも大きい。
兵を節約するために機動防御を選んだが、二線陣地を猛爆されて動けなくなっている所にロシア軍が歩いて未だ無人の塹壕確保、ということですか。
ポクロウシクとか無理に攻めずその分手薄になった周辺地域をかすめ取るのが目的の様の感じられるがw
ポケットは締めていくだろうがクラホヴェとかそのまま放置で今の主目標はアンドリーフカだと思う。
東側からは圧力を掛けるだけでウラクリー経由の南側からがメインだと思う。
きついのはウクライナは解っていてもどうにも対処する方法が無いところww
最近あまりコメント書かなくなったのはこのブログを見ていないわけでは無く(むしろ毎日頻繁に見ている)、特にコメントしたくなる展開がないからですね。
シリアについて言うとHSTその他の組織が何時まで大人しくしているか、ってトライアルだと思います。勿論ずっと大人しくしていてくれる方がいいのですが、正直かなり疑問であって、ずっと穏健にいこうとするかを見極められそうな何かが起きない限りは何も言う事がない。
そして、ウクライナについてはクルスクの情報は本当に出ません。北朝鮮部隊が大損害を受けたという報道は頻繁にありますが、(ホントか~?)でしかない。そもそもクルスクにロシア軍相手を差し置いてそんな北朝鮮相手に使えるほど砲弾やドローンを持ち込めているとは思えません。何かこのあたりで既に破綻しているという気しかしない。
ドネツク南部やポクロフスク周辺はやっぱり見ての通りです。本当にどうしようもない。どこかで反撃をウクライナ軍がしてきたら、「そこにウクライナ軍が来ている」という事なんですから、最早ロシア軍はそこに攻撃を集中すればいいくらいでしょう。側面からそれをつけるほどの戦力は明らかにもうありませんから、むしろいいチャンスになってしまう。
停戦しましょうよ。トランプ待ちをしている状況ではないと思います。
岡目八目ではもちろん停戦(降伏)すべき状況なのはわかりきっていても、ウクライナが自分で停戦を言い出せる政治的条件が想像つきません。
やっぱりトランプの鶴の一声くらいしかないのでは?
まあウクライナ軍はまだまだ余裕だよ、1,2年は持つからその間にロシアとチキンレースだな。
そういえば北朝鮮軍のクルスク派兵で現代戦の戦訓を得て強化されるって話は海外メディアとかだと警告されてましたが、少し気になって国内での軍事クラスタの反応を確認してみたんですよ。
一部では確かに上記を危惧してる人もいましたが、大半は
・北朝鮮軍は使い潰されてるので戦訓もクソもない
・ロシア軍自体が戦訓からアップデート出来てないから無能なので、無能から学べるものはない。(ロシア軍がアップデート出来てない証拠はウクライナに3年経っても勝ててないから)
・例え戦訓持ち帰っても金正恩無能だから無意味
って意見がほとんどでした。
果たしてこの予想はどちらが当たるんでしょうね。