これまでドニプロペトロウシク州メジョバ方面は他方面と比べて優先順位が低いと考えられてきたが、ロシア軍は濃霧を利用した機械化部隊による突撃を14日に実施し、ヴォヴチャ川を渡河してノヴォパヴリヴカ集落へ歩兵を上陸させることに成功してしまった。
参考:Мапу оновлено
参考:Вчора ворог здійснював штурм Новопавлівки
参考:Два танки та 5 ББМ — уточнено втрати ворога у штурмі Новопавлівки
参考:Танки в тумане рывок «Центра» к Новопавловке
ノヴォパヴリヴカを巡る戦いが勃発したのは確実で、ここを抜かれてメジョバ方向に前進されるとポクロウシク陥落後の防衛ラインに影響を及ぼすだろう
RYBARはドニプロペトロウシク州メジョバ方面について10月末までに「ロシア軍がイヴァニフカを占領した」「ロシア軍がノヴォセルヒイウカを占領した」「ロシア軍がフィリヤからノヴォパヴリヴカ方向に攻撃を仕掛けている」と、DEEP STATEは4日「ロシア軍がダクネ北郊外に前進した」と報告し、両軍の衝突回数から判断するとメジョバ方面はロシア軍にとって優先順位が低い上、ノヴォセルヒイウカ~イヴァニフカの防衛ライン、ヴォヴチャ川沿いの防衛ラインが崩れない限り大きな進展は見込めないと思われたが状況が一変した。
DEEP STATEは14日「ロシア軍の機械化部隊は濃霧を利用してヤルタとダクネの間のヴォヴチャ川を渡河し、約10輌の車輌をヴォヴチャ川北岸に上陸させてノヴォパヴリヴカ方向に突撃を開始した。残念ながら発見が遅れたため敵は集落に辿り着くことに成功し、上陸した敵兵士も分散して集落内の建造物に隠れてしまった」「14日夕方時点で最低でも戦車と装甲車輌を1輌づつ破壊されたことを確認したが、残りの車輌の行方は不明だ」「さらに新しい車列が集落に侵入したことも確認されているため、ノヴォパヴリヴカに取り付いた敵兵士も2人~3人の少数でないことが確実だ」と報告。
DEEP STATEは15日「ノヴォパヴリヴカ集落内にグレーゾーンが伸びた」と、RYBARは「ロシア軍がノヴォパヴリヴカ南郊外に支配地域を広げた」と報告し、RYBARもメジョバ方面について以下のように述べている。
“ドンパス南部では先週から濃霧が立ち込めているためドローン使用が制限されているが、同時に開けた土地での移動と装甲車輌の使用がより自由になり、ロシア軍の機械化部隊がノヴォパヴリヴカへの突破に成功し、集落に上陸した兵士らは足場を固めている。予備情報によればロシア軍部隊は視界0の濃霧の中でヤルタとダクネの間のヴォヴチャ川を渡河し、約10輌の車輌をヴォヴチャ川北岸に上陸させてノヴォパヴリヴカ方向に突撃を開始した”
“この部隊はノヴォパヴリヴカに到達して歩兵を上陸させることに成功した。その後、装甲車輌はノヴォパヴリヴカへの往復にも成功して再び歩兵を上陸させた。登場した映像ⒶⒷⒸによれば装甲車輌は集落中心部と北西郊外まで到達している。ロシア軍部隊の移動ルートから推測するとフィリヤ~ダクネ~ホリホヴェ間の広大な防衛陣地地域だけでなく、ノヴォパヴリヴカへの侵入ロ付近を制圧した可能性が高い。ノヴォパヴリヴカは戦術的に重要で、この集落を制圧することが出来れば南からメジョバ方向に攻勢を展開でき、将来的にはポクロウシク方面の西側面の防衛ラインを崩すのに役立つかもしれない”
RYBARが報告した状況説明や予備情報は「DEEP STATEの14日報告」を引用した可能性が高く、ロシア軍がノヴォパヴリヴカ南郊外に支配地域を広げたという評価も「ロシア軍部隊の移動ルートからの推測」で、DEEP STATEは15日夕方「ノヴォパヴリヴカで戦車2輌と装甲車輌5輌の破壊が確認された」「現在も集落で敵の捜索と排除が続いている」「第42機械化旅団のドローンパイロットの働きは素晴らしい」と報告しているため、まだノヴォパヴリヴカの状況ははっきりしない。
それでもノヴォパヴリヴカを巡る戦いが勃発したのは確実で、ここを抜かれてメジョバ方向に前進されるとポクロウシク陥落後の防衛ラインに影響を及ぼすだろう。
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※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ






















各種の映像を見る限りかなりの濃霧ですね。
クアッドコプターなドローンもそうですが、両軍が使用している固定翼タイプの偵察ドローンも難しいかもですね
正面戦線、本当に長いですからね。
ポクロウシク=ディミトロフ防衛に重点を置きすぎれば、周辺の前線密度は薄くなるわけで。
『前線兵士が足りない』これが解決できなさそうですし、後方防衛線も引き直しとなれば大変でしょうから、今年中だけでもここから厳しくなりそうですね。
ドローンが使えない状況(悪天候とか)だと正面戦力でウクライナに勝ち目無いな。ウクライナ側はこの3年半で重装備も熟練兵も失い過ぎたし、ロシア側も今はまだドローン警戒してちまちまバイクや軽車両使ってるけど、戦車や装甲車は温存してる筈だし。
この天候じゃヤーボも飛べんだろうしやってやるぜのl時代にに戻ったのか
現地は一応まだ泥濘の季節(濃霧が出るくらい湿度が高い)なのにこれか。
ロシア軍は、一時期ポクロシウクで拘束されておとなしくなって、ウクライナ軍によるエネルギー施設破壊が功を奏したかと思われていたが、再編ができたのか、ここにきて、急に荒ぶりだしたな。濃霧では、米軍による前線の情報収集も困難になっているのかもしれない。晴れれば、停滞するのか。
改めてこうも天気が重要だと思い知らされると、天候操作実験は軍事的にも価値があるのか…
ザルジニーが「我々はこれ(ソ連時代の教本)をろくに読まずに戦いに臨んだ」と自嘲してましたね。